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公開番号
2025104176
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-09
出願番号
2024034535
出願日
2024-03-07
発明の名称
炭素源を用いたホスファチジルエタノールアミンの製造方法
出願人
南亞塑膠工業股分有限公司
,
NAN YA PLASTICS CORPORATION
代理人
個人
主分類
C12P
13/00 20060101AFI20250702BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】本発明は、炭素源を用いてホスファチジルエタノールアミンを生産する方法を開示する。
【解決手段】生産方法には、変性シアノバクテリアの培養ステップ、発酵光処理ステップ、ろ過処理ステップ及び油水分離処理ステップが含まれる。変性シアノバクテリアの培養ステップは、炭素源を含む環境で変性シアノバクテリアを培養し、炭素源をセリンに変換させる。発酵光処理ステップは、セリンとホスファチジルコリン及びホスホリパーゼを光反応槽で混合し、ホスファチジルエタノールアミン混合液を得る。ろ過処理ステップは、ホスファチジルエタノールアミン混合液をろ過膜でろ過し、濾液を得る。油水分離処理ステップは、濾液を油水分離器に入れ、所定の時間静置し、上層からホスファチジルエタノールアミンを得る。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
培養液中で変性シアノバクテリアを培養する変性シアノバクテリア培養ステップと、
前記変性シアノバクテリアが炭素源をセリンに変換するために前記変性シアノバクテリアに炭素源を含む環境を提供する、発酵光処理ステップと、
前記培養液をろ過して前記変性シアノバクテリアを分離し、ろ過された培養液を得る、ろ過処理ステップと、
前記ろ過された培養液、前記セリン、ホスファチジルコリン及びホスホリパーゼを光反応槽で混合してホスファチジルエタノールアミン混合液を得る、ホスファチジルエタノールアミン合成ステップと、
前記ホスファチジルエタノールアミン混合液を油水分離器に静置して所定の時間経過後、上層からホスファチジルエタノールアミンを得る、油水分離処理ステップと、
を含み、
前記変性シアノバクテリアがSEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2及びSEQ ID NO:3の遺伝子配列を含む
ことを特徴とする、炭素源を用いたホスファチジルエタノールアミンの製造方法。
続きを表示(約 910 文字)
【請求項2】
前記変性シアノバクテリアは、
DNA配列を合成するステップと、
前記DNA配列をプラスミドに挿入するステップと、
前記プラスミドを電気穿孔処理によってシアノバクテリアに挿入して前記変性シアノバクテリアを得るステップと、
を含む方法によって得られる、
請求項1に記載の炭素源を用いたホスファチジルエタノールアミンの製造方法。
【請求項3】
前記電気穿孔処理は0.5~1.5kVの電圧によって2~10mSec処理する、請求項2に記載の炭素源を用いたホスファチジルエタノールアミンの製造方法。
【請求項4】
前記電気穿孔処理は、0.5~2%の濃度のポリエチレングリコールを添加することをさらに含む、請求項2に記載の炭素源を用いたホスファチジルエタノールアミンの製造方法。
【請求項5】
前記環境は25~50mMの炭酸水素ナトリウムを含む、請求項1に記載の炭素源を用いたホスファチジルエタノールアミンの製造方法。
【請求項6】
前記シアノバクテリアは細長い球状シアノバクテリアである、請求項1に記載の炭素源を用いたホスファチジルエタノールアミンの製造方法。
【請求項7】
前記ホスホリパーゼは磁気触媒である、請求項1に記載の炭素源を用いたホスファチジルエタノールアミンの製造方法。
【請求項8】
前記発酵光処理の温度は30~41℃である、請求項1に記載の炭素源を用いたホスファチジルエタノールアミンの製造方法。
【請求項9】
前記変性シアノバクテリアは3-リン酸グリセリン酸脱水素酵素、リン酸セリンリン酸化酵素及びリン酸セリン転移酵素を生産する能力を有する、請求項1に記載の炭素源を用いたホスファチジルエタノールアミンの製造方法。
【請求項10】
前記炭素源は二酸化炭素、グルコース、サッカロース、フルクトース又はラクトースである、請求項1に記載の炭素源を用いたホスファチジルエタノールアミンの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホスファチジルエタノールアミンを生産する方法に関し、特に、炭素源を用いてホスファチジルエタノールアミンを生産する方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
シアノバクテリアは、光合成によって自ら必要な栄養素を合成する自給自足型の生物である。温室効果の緩和及び環境破壊への対策として、既存の技術では、シアノバクテリアが二酸化炭素を代謝産物として固定する能力を利用し、エタノール、ブタノール、2,3-ブタンジオール、琥珀酸、乳酸、イソプレンなどのアルコール類及び有機酸の生産に応用されている。しかし、シアノバクテリアには炭素源をセリンに変換する能力がないため、現在の技術ではシアノバクテリアを用いたセリンの生産は不可能である。
【0003】
リン脂質エタノールアミン(phosphatidylethanolamine、PE)は、大豆のホスファチジルコリン(phosphatidylcholine、PC)に次ぐ主要なリン脂質であり、ホスファチジルエタノールアミンとも呼ばれ、脳内に存在するリン脂質であり、神経細胞の細胞膜の構成成分でもある。一般的に、ホスファチジルエタノールアミンは電気パルスの伝導を助け、学習、記憶、感情などの神経伝達物質の活性化を促進すると考えられ、生理機能の調節用保健品として使用される。既存技術では、大豆のホスファチジルコリンから抽出・精製して得られ、大豆のホスファチジルコリンには約0.5~3%のホスファチジルエタノールアミンが含まれており、ホスファチジルエタノールアミンの供給源が希少である。
【0004】
従って、新しいホスファチジルエタノールアミン生産方法を開発し、ホスファチジルエタノールアミンの供給源を増加させることが、この事業で解決したい重要な課題の一つである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的問題は、既存技術の不足を補うため、炭素源を用いたホスファチジルエタノールアミンの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の技術的問題を解決するため、本発明は、炭素源を用いたホスファチジルエタノールアミンの製造方法を提供する。炭素源を用いたホスファチジルエタノールアミンの製造方法は、培養液中で変性シアノバクテリアを培養する変性シアノバクテリアの培養ステップと、変性シアノバクテリアに炭素源を含む環境を提供し、変性シアノバクテリアが炭素源をセリンに変換するようにする発酵光処理ステップと、培養液をろ過し、変性シアノバクテリアを分離し、ろ過された培養液を得るろ過処理ステップと、ろ過された培養液、セリン、ホスファチジルコリン及びホスホリパーゼを光反応槽で混合し、ホスファチジルエタノールアミン混合液を得るホスファチジルエタノールアミン合成ステップと、ホスファチジルエタノールアミン混合液を油水分離器に入れ、所定の時間静置し、上層から前記ホスファチジルエタノールアミンを得る油水分離処理ステップと、を含む。変性シアノバクテリアがSEQ ID NO: 1、SEQ ID NO: 2及びSEQ ID NO: 3の遺伝子配列を含む。
【0007】
本発明の実施形態では、変性シアノバクテリアを得るために下記の方法を含む。DNA配列を合成することと、該DNA配列をプラスミドに挿入することと、該プラスミドを電気穿孔処理によってシアノバクテリアに挿入し、前記変性シアノバクテリアを得ることとを含む。
【0008】
本発明の特定の実施形態において、前記電気穿孔処理は0.5~1.5kVの電圧で2~10mSec処理する。
【0009】
本発明の特定の実施形態において、前記電気穿孔処理は更に0.5~2%のポリエチレングリコールを添加することを含む。
【0010】
本発明の特定の実施形態において、前記環境は25~50mMの炭酸水素ナトリウムを含む。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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