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公開番号2025093949
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-24
出願番号2025026544,2021576982
出願日2025-02-21,2020-06-24
発明の名称SIRPαがサイレンシングされたナチュラルキラー(NK)細胞
出願人ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア,The Regents of the University of California
代理人個人,個人,個人
主分類C12N 5/10 20060101AFI20250617BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】CD47を発現する癌細胞の集団を効果的に死滅させるシグナル調節タンパク質アルファ(SIRPα-)機能が低下又は消失したナチュラルキラー(NK)細胞を提供する。
【解決手段】非改変SIRPα-機能を有するNK細胞集団と比較すると、低下したシグナル調節タンパク質アルファ(SIRPα-)機能を有する改変ナチュラルキラー(NK)細胞の集団を提供し、この改変NK細胞は、インビトロNKアッセイでCD47を発現する癌細胞の集団を効果的に死滅させる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
非改変SIRPα-機能を有するNK細胞集団と比較して低いシグナル調節タンパク質
アルファ(SIRPα-)機能を有する改変ナチュラルキラー(NK)細胞の集団であっ
て、前記改変NK細胞が、インビトロNKアッセイにおいてCD47を発現する癌細胞の
集団を効果的に死滅させる、改変NK細胞の集団。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
前記アッセイにおいて、前記癌細胞の死滅が前記非改変NK細胞の集団でよりも速く起
こる、請求項1に記載の改変NK細胞集団の集団。
【請求項3】
前記改変NK細胞が初代NK細胞である、請求項1又は2に記載の改変NK細胞の集団

【請求項4】
前記SIRPα-機能の低下が、前記改変NK細胞の集団の遺伝子改変に起因する、請
求項1~3のいずれか一項に記載の改変NK細胞の集団。
【請求項5】
前記遺伝子改変が、SIRPα-ノックアウト、調節配列の変更、又はフレームシフト
突然変異に起因する、請求項4に記載の改変NK細胞の集団。
【請求項6】
前記遺伝子改変が、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)、クラ
スター化された規則的に間隔を空けた短いパリンドロームリピート/Cas9(CRIS
PR-Cas9)、又はジンクフィンガーヌクレアーゼ技術を使用して得られた、請求項
4に記載の改変NK細胞の集団。
【請求項7】
前記SIRPα-機能の低下が、干渉核酸分子に起因する、請求項1~3のいずれか一
項に記載の改変NK細胞の集団。
【請求項8】
前記干渉RNAが、低分子干渉RNA(siRNA)、アンチセンスオリゴヌクレオチ
ド(ASO)、ロックド核酸(LNA)、スプライススイッチングオリゴヌクレオチド(
SSO)、及びsno由来RNA(sdRNA)からなる群から選択される、請求項7に
記載の改変NK細胞の集団。
【請求項9】
前記SIRPα-機能の低下が、前記改変NK細胞の表面上の前記SIRPα-に結合
する分子に起因する、請求項1~3のいずれか一項に記載の改変NK細胞の集団。
【請求項10】
前記分子が抗SIRPα抗体である、請求項9に記載の改変NK細胞の集団。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
I.関連出願の相互参照
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2019年6月26日に出
願された米国仮特許出願第62/866,683号の優先権を米国特許法第119条(e
)の下で主張する。
続きを表示(約 2,200 文字)【0002】
II.発明の分野
本発明は、CD47を発現する癌細胞の集団を効果的に死滅させる非改変SIRPα-
機能を有するNK細胞と比較すると、シグナル調節タンパク質アルファ(SIRPα-)
機能が低下又は消失したナチュラルキラー(NK)細胞を提供する。
【背景技術】
【0003】
III.発明の背景
ナチュラルキラー細胞又はNK細胞は、自然免疫系に重要な細胞傷害性リンパ球である
。NK細胞が果たす役割は、脊椎動物の適応免疫応答における細胞傷害性T細胞の役割と
類似している。NK細胞は、ウイルス感染細胞及び癌細胞に対して迅速な応答を提供する
。典型的には、NK細胞は、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)をダウンレギュレート
する標的細胞によって活性化され、これは、1つの主な抑制NK細胞シグナルである。N
K細胞の活性化は、溶解又はアポトーシスをもたらすサイトカイン放出を引き起こす。N
K細胞は、他の刺激性NK細胞シグナルをアップレギュレートして特定の細胞エピトープ
への事前の曝露を必要とせずに、ストレスを受けた細胞を認識できるため独特である。こ
れにより、NK細胞は、非常に迅速に応答する。NK細胞は、遊離抗体Fcの結合が強力
な刺激性NK細胞シグナルであるため、抗体を含む細胞にも迅速に応答することができる
。NK細胞は、IL-2又はIL-15のような一部のサイトカイン曝露の他は、MHC
クラス1の「自己」マーカーが欠落している細胞を死滅させるために強力な活性化を必要
としない。MHC Iマーカーがダウンレギュレートされているか又は欠落している有害
な細胞を、Tリンパ球細胞などの他の免疫細胞によって検出も破壊もできないため、この
役割は特に重要である。
【0004】
NK細胞は、一般的なリンパ球前駆細胞を産生するB及びTリンパ球から分化した大顆
粒リンパ球である。NK細胞は、骨髄、リンパ節、脾臓、扁桃腺、及び胸腺で分化して成
熟し、そこで循環に入る。
【0005】
固形腫瘍を処置するための現在のアプローチは、キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T
)を用いる。CAR-T細胞は、患者自身のT細胞を取り出し、特定の抗原を持つ癌細胞
を攻撃するようにT細胞を遺伝子改変することによって作製される。現在、CAR-T処
置は、B細胞癌のCD19及び他の様々な抗原を標的とする。CAR-T療法は、効果的
であり得るが、固形腫瘍に対してはうまく機能しない。腫瘍は、侵入しようとするT細胞
を撃退し、内部に侵入しようとする免疫細胞を阻害し、CART細胞が標的とする抗原の
産生を抑制することができる。
【0006】
NK細胞は、固形腫瘍を攻撃することができるため、有望な代替手段である。NK細胞
は、標的細胞からのCD47「私を食べるな」シグナルを伝達する細胞表面受容体である
SIRPαを欠いているとして当技術分野で特徴付けられている。SIRPαは、以前に
マクロファージで発見された。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
IV.発明の概要
本発明は、CD47を発現する癌細胞の集団を効果的に死滅させる非改変SIRPα機
能を有するNK細胞と比較すると、シグナル調節タンパク質アルファ(SIRPα)機能
が低下又は消失したナチュラルキラー(NK)細胞を提供する。文献で研究されているN
K細胞株とは対照的に、本発明は、実際、SIRPαが初代NK細胞に見られることを認
識している。SIRPαを低減又はノックアウトすると、標的細胞のCD47保護「私を
食べるな」シグナルが標的細胞からNK細胞に伝達されなくなる。
【0008】
したがって、本発明は、非改変SIRPα-機能を有するNK細胞集団と比較すると、
低下したシグナル調節タンパク質アルファ(SIRPα-)機能を有する改変ナチュラル
キラー(NK)細胞の集団を提供し、この改変NK細胞は、インビトロNKアッセイでC
D47を発現する癌細胞の集団を効果的に死滅させる。
【0009】
本発明の一態様では、アッセイにおいて、癌細胞の死滅は、非改変NK細胞集団での癌
細胞の死滅よりも速く起こる。本発明の他の態様では、改変NK細胞は、初代NK細胞で
ある。
【0010】
本発明のいくつかの態様では、SIRPα-機能の低下は、改変NK細胞の集団の遺伝
子改変に起因する。別の態様では、遺伝子改変は、SIRPα-ノックアウト、調節配列
の変更、又はフレームシフト突然変異に起因する。本発明の別の態様では、遺伝子改変は
、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)、クラスター化された規則
的に間隔を空けた短いパリンドロームリピート/Cas9(CRISPR-Cas9)、
又はジンクフィンガーヌクレアーゼ技術を使用して得られた。
(【0011】以降は省略されています)

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