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公開番号2025090408
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-17
出願番号2023205612
出願日2023-12-05
発明の名称カムクラッチユニット
出願人株式会社椿本チエイン
代理人個人,個人
主分類F16D 41/07 20060101AFI20250610BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】組立時におけるカムのケージリングからの脱落及び付勢部材の損傷を防止しつつ組立性及び加工性の向上を図り、トルク伝達効率の向上を実現可能なカムクラッチユニットを提供すること。
【解決手段】カム110は、最大断面幅Wa,Wbがケージリング120のポケット部125の開口幅Wpより大きく構成された頭部111及び脚部16を有し、カム110の頭部111及び脚部116の少なくとも一方が、カム100をポケット部125に対し傾斜姿勢でポケット部125の開口方向に沿って挿入しながら回転させることに伴いポケット部125を弾性変形させることで、ポケット部125を通過可能となるよう構成される。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
同軸上に相対回転可能に設けられている内輪及び外輪の間に配置される複数のカムと、前記カムの周方向の相対的な移動を規制する複数のポケット部を有する樹脂製のケージリングと、前記カムを前記内輪及び前記外輪と接触するよう付勢する付勢部材を備えたカムクラッチユニットであって、
前記カムは、前記ポケット部に挿通状態で配置される胴部と、前記胴部の外周側に連続する頭部と、前記胴部の内周側に連続する脚部を有し、軸方向寸法が前記ポケット部の軸方向寸法より小さく構成され、
前記頭部及び前記脚部は、前記カムの回転中心に垂直な断面において、2本の平行線で挟んだときの該平行線の間隔が最大となる最大断面幅が前記ポケット部の開口幅より大きく構成され、
前記頭部及び前記脚部の少なくとも一方は、前記カムを前記ポケット部に対し傾斜姿勢で前記ポケット部の開口方向に沿って挿入しながら回転させることに伴い前記ポケット部を弾性変形させることで、前記ポケット部を通過可能となるよう構成されていることを特徴とするカムクラッチユニット。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記カムは、前記カムの回転中心に垂直な断面において、
前記カムの一側面上の頭部側領域において最接近距離が前記ポケット部の厚みと同一の大きさとなる任意の2点を結ぶ第1仮想直線Laと、前記第1仮想直線Laに平行な直線とで、前記頭部の他側部分を挟んだときの2つの直線間の間隔が最小となる第1傾斜方向幅W1、
前記カムの他側面上の頭部側領域において最接近距離が前記ポケット部の厚みと同一の大きさとなる任意の2点を結ぶ第2仮想直線Lbと、前記第2仮想直線Lbに平行な直線とで、前記頭部の一側部分を挟んだときの2つの直線間の間隔が最小となる第2傾斜方向頭部幅W2、
前記カムの一側面上の脚部側領域において最接近距離が前記ポケット部の厚みと同一の大きさと任意の2点を結ぶ第3仮想直線Lcと、前記第3仮想直線Lcに平行な直線とで、前記脚部の他側部分を挟んだときの2つの直線間の間隔が最小となる第3傾斜方向幅W3、及び、
前記カムの他側面上の脚部側領域において最接近距離が前記ポケット部の厚みと同一の大きさとなる任意の2点を結ぶ第4仮想直線Ldと、前記第4仮想直線Ldに平行な直線とで、前記脚部の一側部分を挟んだときの2つの直線間の間隔が最小となる第4傾斜方向幅W4
の少なくとも一つが、前記カムの前記ポケット部への挿入に伴い前記ポケット部を弾性変形させることが可能な大きさとされていることを特徴とする請求項1に記載のカムクラッチユニット。
【請求項3】
前記ケージリングは、前記ポケット部の開口縁における少なくとも周方向の一側にカム挿入案内部を有することを特徴とする請求項1に記載のカムクラッチユニット。
【請求項4】
前記ケージリングは、前記カムの前記ポケット部に対する挿入に際して前記カムを傾斜姿勢としたときに、前記胴部の一側面または他側面に接するカム挿入姿勢安定部を前記ポケット部の開口縁部に有することを特徴とする請求項1に記載のカムクラッチユニット。
【請求項5】
前記カムは、軸方向の一端面に付勢部材係合用段部を有し、
前記ケージリングは、軸方向一端部に周方向全周にわたって径方向外方に突出するフランジ部を有し、
前記付勢部材は、前記カムの一端面と前記フランジ部の端面との間において隙間を有する状態で前記付勢部材係合用段部に装着される環状のスプリングにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載のカムクラッチユニット。
【請求項6】
前記内輪及び前記外輪の間に配置される複数のローラをさらに備え、
前記ケージリングは、周方向で前記ローラに隣接する面が前記ローラの外輪側及び内輪側への移動を規制する形状に形成されたローラ保持用ポケット部を有し、
前記ローラ保持用ポケット部は、前記ローラを前記ローラ保持用ポケット部に対し前記ローラ保持用ポケット部の開口方向に沿って挿入させることに伴って弾性変形して前記ローラが前記ローラ保持用ポケット部内に配置可能となるよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載のカムクラッチユニット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、入力軸と出力軸との間でトルクの伝達及び遮断を行うカムクラッチユニットに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
カムクラッチユニットとして、例えば図15に示すように、同軸上に相対回転可能に設けられている内輪及び外輪の間に配置される複数のカム210と、カム210の周方向の相対的な移動を規制する複数のポケット部225を有するケージリング220と、カム210の外周側カム面に周方向に延びるよう形成された装着溝213に装着されカム210を内輪及び外輪に接触するよう付勢する付勢部材230としての環状のスプリングを備えた構成のものが公知である(例えば特許文献1参照。)。
【0003】
このカムクラッチユニット200におけるカム210は、ポケット部225に挿通状態で配置される胴部と、胴部の外周側に連続する頭部と、胴部の内周側に連続する脚部を有する。カム210の頭部は、2本の平行線で挟んだ時の平行線の間隔が最大となる最大断面幅Waがポケット部225の最小開口幅Wpより大きく構成されている。一方、カム210の脚部は、カム210をポケット部225に対し外周側から斜めに挿入することでポケット部225を通過可能となるように、2本の平行線で挟んだ時の平行線の間隔が最大となる最大断面幅Wbがポケット部225の最小開口幅Wpより小さく構成されている。
【0004】
このようなカムクラッチユニット200においては、カム210をケージリング220に組み付ける際に、既にポケット部225に挿入配置させたカム210がポケット部225内において回転して該カム210がケージリング220より脱落するおそれがある。また、カム210をポケット部225に対し斜めに挿入する必要があるため、組立作業性が低下する、といった問題がある。
【0005】
また、カムクラッチユニットとして、カムをケージリングに組み付ける際に、カムがポケット部から脱落することを防止するために、いわゆるスナップフィット構造を採用したものが知られている(例えば特許文献2参照。)。
このようなカムクラッチユニットにおいて用いられるカムは、頭部及び脚部がそれぞれ、最大断面幅がポケット部の開口幅より大きくなるよう構成されている。このため、カムをポケット部の開口方向から加圧挿入することでカムがポケット部の開口縁部に係止され、カムのポケット部からの脱落を防止することができるようになっている。
【0006】
さらにまた、軸方向の一端面に付勢部材係合用段部を有するカムの他端面に規制段部を設け、ケージリングのポケット部における軸方向でカムの規制段部と隣接する面にカムの傾きを規制する規制凸部を設け、カムの規制段部をポケット部の規制段部に係合させることでカムがケージリングから抜け落ちることを防止する構造が知られている(特許文献3参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2021-177091号公報
実開昭63-001928号公報
特開2023-104553号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
而して、特許文献2に記載の構造においては、カムの挿入に伴いケージリングを弾性変形させる構造上の理由から、ポケット部の開口幅に高い寸法精度が要求される。しかしながら、ケージリングは、例えば樹脂製の一体成型品により構成されることから、ポケット部の開口幅を高い寸法精度で形成することが困難であり、カムのポケット部に対する加圧挿入によってケージリングが破損するおそれがある。
【0009】
一方、特許文献3に記載の構造においては、以下のような問題がある。先ず、組付け時においてカムがバラケやすく、ポケット部の軸方向一端側においてカムの軸方向の抜け落ちを防止するための係止構造を設ける必要がある。このため、カムクラッチユニットを内輪と外輪との間に挿入する際に、スプリングがカムとケージリングとで軸方向に挟み込まれることでスプリングが損傷し、カムに対する適正な付勢力を得られないおそれがある。また、カムの規制段部とポケット部の規制段部とを係合させる構造上、カム及びケージリングの各々に規制段部を設けることが必要であって、加工工数が増加し、コスト的にも加工負担が増加する。さらに、カムをポケット部に対し斜めに挿入する必要があるため、組立作業性が低下する。
【0010】
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、組立時におけるカムのケージリングからの脱落及び付勢部材の損傷を防止しつつ組立性及び加工性の向上を図り、トルク伝達効率の向上を実現可能なカムクラッチユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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