TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025088203
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-11
出願番号2023202748
出願日2023-11-30
発明の名称消火材用組成物ならびに消火材及びその製造方法
出願人TOPPANホールディングス株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A62C 2/00 20060101AFI20250604BHJP(人命救助;消防)
要約【課題】優れた屈曲性を有する消火材を提供する。
【解決手段】基材と、基材の少なくとも一方の面上に形成された消火剤層とを備え、消火剤層が消火剤とバインダー樹脂とを含み、消火剤層における消火剤の含有量が、消火剤層の質量を基準として、60質量%以上98質量%以下であり、バインダー樹脂の引張破断伸度が45mm以上である、消火材。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基材と、
前記基材の少なくとも一方の面上に形成された消火剤層と、
を備え、
前記消火剤層が消火剤とバインダー樹脂とを含み、
前記消火剤層における前記消火剤の含有量が、前記消火剤層の質量を基準として、60質量%以上98質量%以下であり、
前記バインダー樹脂の引張破断伸度が45mm以上である、消火材。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
マンドレル直径が18mm以下である、請求項1に記載の消火材。
【請求項3】
消火剤とバインダー樹脂とを含む消火材用組成物であって、
前記消火剤の含有量が、当該消火材用組成物の固形分の合計質量を基準として、60質量%以上98質量%以下であり、
前記バインダーの引張破断伸度が45mm以上である、消火材用組成物。
【請求項4】
液状媒体を更に含み、
B型粘度計を使用し、回転数12rpmで測定される粘度が1600mPa・s以上である、請求項3に記載の消火材用組成物。
【請求項5】
前記液状媒体の沸点が60℃以上90℃以下である、請求項4に記載の消火材用組成物。
【請求項6】
(a)請求項5に記載の消火材用組成物を基材の少なくとも一方の面上にウェットコーティング法によって塗工して塗膜を形成する工程と、
(b)前記塗膜を乾燥することによって前記基材の前記面上に消火剤層を形成する工程と、
を含み、
工程(b)において前記塗膜を乾燥する際の最高温度が100℃以下であり、
工程(b)の開始後、前記最高温度に到達するまで、段階的に昇温する、消火材の製造方法。
【請求項7】
(a)請求項5に記載の消火材用組成物を基材の少なくとも一方の面上にウェットコーティング法によって塗膜を形成する工程と、
(b)前記塗膜を乾燥することによって前記基材の前記面上に消火剤層を形成する工程と、
を含み、
工程(b)において前記塗膜を乾燥する際の最高温度が100℃以下であり、
工程(b)の開始後、前記最高温度に到達するまで、連続的に昇温する、消火材の製造方法。
【請求項8】
前記ウェットコーティング法がコンマコート、グラビアコート、カーテンコート及びダイコートからなる群から選ばれるコーティング法である、請求項6又は7に記載の消火材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は消火材用組成物ならびに消火材及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオンバッテリーは代表的な二次電池の一つである。リチウムイオンバッテリーは外部からの強い衝撃による短絡あるいは過充電によって熱暴走を起こし得る。リチウムイオンバッテリーが熱暴走を起こすと、多量の可燃性ガスが放出され、重篤な火災となり得る。特許文献1は、複数の蓄電ユニット間の熱伝搬を阻止するため、複数の蓄電ユニット間に難燃断熱シートを配置することを開示している。他方、発火が発生し得る場所に予め消火剤を配置しておくことも検討されている。例えば、特許文献2は、燃焼によりエアロゾルを発生して火災を消火することができるエアロゾル消火剤組成物を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-147357号公報
特許第6443882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の難燃断熱シートは類焼を抑制可能であるとしても、消火性能を有しておらず、既に熱暴走を起こした蓄電ユニットからの出火や高温のガスの発生を抑制することはできない。他方、特許文献2は、顆粒、ペレット、錠剤、球形又は円板に消火剤組成物を成形して用いることを開示しているものの、消火剤組成物の成形体が長期にわたって消火性能を維持するために講じるべき対策について言及していない。
【0005】
二次電池に対して適用される消火材は二次電池の耐用年数にわたって消火性能を維持していることが求められる。本発明者らの検討によると、特許文献2に記載の成形体は成形時又は使用時にクラックが生じやすく、クラックから内部に侵入した水分によって消火性能の安定性が損なわれ得る点において改善の余地があった。
【0006】
本開示は上記課題に鑑みてなされたものであり、クラックが生じにくい消火材及びその製造方法を提供する。また、本開示はクラックが生じにくい消火材を製造するのに有用な消火材用組成物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る消火材は、基材と、基材の少なくとも一方の面上に形成された消火剤層とを備え、消火剤層が消火剤とバインダー樹脂とを含み、消火剤層における消火剤の含有量が、消火剤層の質量を基準として、60質量%以上98質量%以下であり、バインダー樹脂の引張破断伸度が45mm以上である。
【0008】
上記消火材によれば、消火剤層が十分な量の消火剤を含有していても、上記バインダー樹脂を含むことで、消火剤層が優れた柔軟性及び屈曲性を有するため、消火材の製造時及び使用時において消火剤層にクラックが生じることを十分に抑制できる。消火剤層にクラックが生じにくいことで、消火剤層の内部に水分が侵入しにくく、長期にわたって消火性能を維持し得る。上記消火材は、例えば、マンドレル直径が18mm以下の優れた屈曲性を有する。
【0009】
本開示に係る消火材用組成物は、消火剤とバインダー樹脂とを含み、消火剤の含有量が、当該消火材用組成物の固形分の合計質量を基準として、60質量%以上98質量%以下であり、バインダーの引張破断伸度が45mm以上である。
【0010】
上記消火材用組成物によれば、十分な量の消火剤を含有していても、上記バインダー樹脂を含むことで、優れた柔軟性及び屈曲性を有する消火剤層を形成し得る。このため、消火剤層を備える消火材の製造時及び消火材の使用時において消火剤層にクラックが生じることを十分に抑制できる。消火材用組成物を塗液として使用する場合、消火材用組成物は更に液状媒体を含み、当該塗液の粘度は1600mPa・s以上であることが好ましい。この粘度はB型粘度計を使用し、回転数12rpmで測定される値を意味する。消火材用組成物を厚さ150μmのシート状に形成して得られた消火剤層は優れた屈曲性を有し、例えば、マンドレル直径が18mm以下である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
階段避難用滑り板
7か月前
個人
階段上り下り滑り板
4か月前
個人
発火物保管構造
9か月前
藤井電工株式会社
連結フック
2か月前
能美防災株式会社
放水設備
9か月前
能美防災株式会社
消火装置
6か月前
個人
可搬式防災ターミナル
11か月前
能美防災株式会社
消火設備
8か月前
能美防災株式会社
消火設備
8か月前
能美防災株式会社
デフレクタ
8か月前
深田工業株式会社
発泡ノズル
6か月前
個人
高層階の降下型避難装置
2か月前
株式会社キッツ
流水検知装置
16日前
能美防災株式会社
消火栓装置
6か月前
ホーチキ株式会社
消火栓装置
7か月前
個人
森林火災の延焼拡大防止システム
10か月前
ホーチキ株式会社
防災システム
6か月前
個人
消火用ノズルヘッド
8か月前
幸南工業株式会社
コンセント装置
11か月前
中国電力株式会社
長尺工具保持具
6か月前
ホーチキ株式会社
消火栓装置
8か月前
ホーチキ株式会社
消火栓装置
7か月前
プログレス株式会社
抗がん剤分解液
11か月前
ホーチキ株式会社
消火栓装置
6か月前
ホーチキ株式会社
消火栓装置
6か月前
ホーチキ株式会社
消火栓装置
2か月前
ホーチキ株式会社
消火栓装置
1日前
ホーチキ株式会社
消火栓装置
9か月前
ホーチキ株式会社
消火栓装置
1か月前
藤井電工株式会社
ストラップの保護カバー
4か月前
ホーチキ株式会社
消火栓装置
28日前
サンコー株式会社
係止状態検出装置
10か月前
ホーチキ株式会社
消火栓装置
10か月前
ホーチキ株式会社
消火栓装置
9か月前
能美防災株式会社
カバー
11か月前
千住金属工業株式会社
泡消火剤
9か月前
続きを見る