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公開番号2024153549
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-29
出願番号2024022590
出願日2024-02-19
発明の名称消火栓装置
出願人ホーチキ株式会社
代理人個人,個人
主分類A62C 35/20 20060101AFI20241022BHJP(人命救助;消防)
要約【課題】監視員通路の路面上の所定高さに装置本体を設置するための架台が設置された空間を消火用ホースの収納空間に利用し、消火用ホースを適切に収納できる収納スペースを確保した上で薄型化を可能とする。
【解決手段】消火栓装置10は、消火用ホース62を除く所定の消火栓機器と消火栓扉が設けられた第1筐体11aと、第1筐体11aの左側面に配置され、消火器19、所定の電装機器、消火器扉16及び電装扉18が設けられた第2筐体11bと、上面側に第1筐体11aと第2筐体11bを設置することで第1筐体11aと第2筐体11bを監視員通路の路面上方の所定の高さに設置し、内部のホース収納部48に消火用ホース62が第1ホース収納棚構造130により縦巻きに収納され、底部奥行幅が上部奥行幅より短く、前面に上部から底部に掛けてトンネル壁面側に傾斜する傾斜面を有する第3筐体11cを備える。
【選択図】図15
特許請求の範囲【請求項1】
トンネル壁面に沿って設けられた監視員通路上に露出した状態で当該トンネル壁面に近接又は当接して設置される消火栓装置であって、
消火用ホースを除く所定の機器が設けられた装置本体が前記監視員通路の路面上方の所定の高さに設置され、
前記装置本体と前記監視員通路の路面との間の空間に配置されたホース収納部に消火用ホースが収納され、
前記ホース収納部は、底部奥行幅が上部奥行幅より狭く、前記トンネル壁面側に相対する前面に上部から底部に掛けて前記トンネル壁面側に傾斜する傾斜面を有し、
前記消火用ホースは、前記監視員通路の路面に対して垂直かつ前記トンネル壁面に平行に外側から内側に向けて積層するように縦巻きに巻き回されて前記ホース収納部に収納されたことを特徴とする消火栓装置。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
請求項1記載の消火栓装置において、
前記装置本体として、
前記所定の機器として、前記消火用ホースを除く所定の消火栓機器が設けられると共に、前記所定の消火栓機器を操作可能とする開口に開閉自在に設けられた消火栓扉が設けられた第1筐体と、
前記第1筐体と共に前記トンネル壁面に沿うように前記第1筐体の所定の側面に配置され、前記所定の機器として、少なくとも消火器及び所定の電装機器が設けられると共に、前記消火器を取出可能とする開口に開閉自在に設けられた消火器扉及び前記所定の電装機器が配置された電装扉が設けられた第2筐体と、
を備え、
更に、前記装置本体と前記監視員通路の路面との間の空間に設置され、自身の上面側に前記第1筐体と前記第2筐体を設置することで前記第1筐体と前記第2筐体を前記監視員通路の路面上方の所定の高さに設置し、内部の前記ホース収納部に前記消火用ホースが前記縦巻きに収納された第3筐体を備え、
前記第3筐体は、上部奥行幅を前記第1筐体及び第2筐体の奥行幅と同じ奥行幅とし、底部奥行幅が前記上部奥行幅より短く、前面に上部から底部に掛けて前記トンネル壁面側に傾斜する傾斜面を有することを特徴とする消火栓装置。
【請求項3】
請求項2記載の消火栓装置において、
前記第3筐体内部の前記ホース収納部は、
前記トンネル壁面側に位置し、前記前面側に仕切り形成された所定の開口を有し、前記消火用ホースの外径に対応した奥行幅を有する箱形領域と、
前記箱形領域の前面側に位置するホース引出空間と、
を有し、
前記第1筐体の下面及び前記第3筐体の前記ホース引出空間に対応した上面の各々に、相互に対応したホース引出口が形成され、
前記消火用ホースは、前記縦巻きで前記箱形領域に収納され、巻き終わりとなる一端側が前記所定の開口から前記ホース引出空間に引き出され前記ホース引出口を経由して前記第1筐体の内部に引き込まれ前記第1筐体の内部に設けられた放水用ノズルに接続されたことを特徴とする消火栓装置。
【請求項4】
請求項2記載の消火栓装置であって、
前記第3筐体の前記ホース収納部は、
前記トンネル壁面側に位置し、前記縦巻きに巻き回された消火用ホースを保持した状態で収納するホース収納棚構造と、
前記ホース収納棚構造の前面側に位置するホース引出空間と、
を有し、
前記第1筐体の下面及び前記第3筐体の前記ホース引出空間に対応した上面の各々に、相互に対応したホース引出口が形成され、
前記ホース収納棚構造により収納された前記消火用ホースは、巻き終わりとなる一端側がホース引出空間に引き出され前記ホース引出口を経由して前記第1筐体の内部に引き込まれ前記第1筐体の内部に設けられた放水用ノズルに接続されたことを特徴とする消火栓装置。
【請求項5】
請求項4記載の消火栓装置であって、
前記ホース収納棚構造は、
前記第3筐体の内部空間の左右方向における複数箇所に配置され、
前記消火用ホースの1本分を通して保持する棚板部材が上下方向に多段配置された構造を有し、
前記消火用ホースは、前記ホース収納棚構造に多段配置された棚板部材に通されて前記縦巻きに収納されたことを特徴とする消火栓装置。
【請求項6】
請求項4記載の消火栓装置であって、
前記棚板部材は、巻き回される消火用ホースの少なくとも上部を通して保持するように多段配置されたことを特徴とする消火栓装置。
【請求項7】
請求項2記載の消火栓装置において、
前記第3筐体の前記底部奥行幅は、前記ホース収納部に前記消火用ホースを前記縦巻きに収納可能とすると共に前記底部から前記第3筐体内に引き込まれる配管サイズに対応した奥行幅としたことを特徴とする消火栓装置。
【請求項8】
請求項2記載の消火栓装置において、
前記第3筐体の前記前面全体を前記傾斜面としたことを特徴とする消火栓装置。
【請求項9】
請求項2記載の消火栓装置において、
前記第3筐体の前記前面上側を前記傾斜面とし、前記前面下側を前記監視員通路の路面に対して垂直であり前記傾斜面の下端部に続く垂直面としたことを特徴とする消火栓装置。
【請求項10】
請求項2記載の消火栓装置において、
前記第3筐体の前記前面の前記傾斜面に前記消火用ホースを内部に収納するための開口を有し、当該開口に開閉自在にホース収納扉が設けられたことを特徴とする消火栓装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネル壁面に沿って設けられた監視員通路に露出して設置される消火栓装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、高速道路や自動車専用道路等のトンネル内には、トンネル非常用設備として消火栓装置が設置されている。例えば消火栓装置は、前傾式の消火栓扉(前傾扉)を備えた筐体内部の消火栓収納部に、先端に放水ノズルを装着した消火用ホースや消火栓弁を含むバルブ類等が収納され、また、消火器扉を備えた筐体内部の消火器収納部に、2本の消火器が収納されている。また、消火栓装置は、一般的にトンネル長手方向、例えば50メートル間隔で、監視員通路が設けられたトンネル壁面を箱抜きして埋込み設置されている(特許文献1)。
【0003】
しかし、シールド工法等により造られたトンネルにあっては、トンネル躯体の構造上、トンネル壁面を箱抜きして消火栓装置を埋込み設置することがコストや労力の関係から困難であることから、消火栓装置を監視員通路に露出した状態で設置することが要求されている。
【0004】
このため、消火栓装置をトンネル壁面に箱抜きすることなく、監視員通路に消火栓装置が露出した状態で設置する構造として、トンネル壁面に架台を設置し、設置された架台に消火栓装置の装置本体を取付固定する壁掛け構造が提案されており、当該壁掛け構造の架台は、壁面に固定される主支持部と消火栓装置の装置本体の姿勢を保持する姿勢保持部材等から構成されている(特許文献2)。
【0005】
しかし、壁掛け構造による消火栓装置の設置は、トンネル壁面への消火栓装置の取り付けに工数と時間が掛かる等の課題があることから、設置が容易である監視員通路の路面上に架台を設置し、設置された架台に消火栓装置の装置本体を取付固定する、いわゆる据置き構造を採用することが考えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2009-279294号公報
特開2019-000196号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、据置き型の消火栓装置にあっては、監視員通路の路面上の所定の高さに消火栓装置の装置本体を設置するための架台は一般的にアングル材を箱形に組み合わせた型枠構造である。その架台のアングル材を剥き出しにしておくことは従来の壁面埋込型と比べ見栄えに問題があり、型枠構造の周囲に板部材等によるカバーを配置して剥き出しとなったアングル材を隠すことも考えられるが、見栄えの悪さを解消するためだけに追加構造を設ける意義は薄い。
【0008】
また、架台の内部空間を監視員通路から立ち上げた給水配管を消火栓装置の装置本体に引き込むための配管スペースに利用しているが、それでも架台の内部空間の大部分は空き空間として残っており、架台が設置された空間に存在する空き空間が十分に活用されていない問題もある。
【0009】
そこで、架台が設置された空間に存在する空き空間を、従来の消火栓装置の装置本体の内部に設けていた消火用ホースを収納するホース収納部に利用することが考えられるが、消火栓装置を監視員通路に露出した状態で設置する場合には、避難通路として利用される監視員通路の通路幅の制限を低減するために、消火栓装置は可能な限り薄型化する必要がある。
【0010】
また、消火栓装置は一般的に50メートル間隔で設置されているため、隣に位置する消火栓装置との放水範囲の重複を可能とする少なくとも30mの消火用ホースを折れ曲がることなく巻き回して引出自在にホース収納部に収納する必要があり、消火用ホースを適切に収納できる収納スペースを確保した上で消火栓装置を薄型化する必要がある。
(【0011】以降は省略されています)

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