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公開番号2025087354
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2023201948
出願日2023-11-29
発明の名称塩化カリウムによる苦味の低減剤
出願人プリマハム株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A23L 27/00 20160101AFI20250603BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】塩化カリウムが含まれた、いわゆる減塩食肉加工品におけるえぐ味や苦味を減らすための手段を提供すること。
【解決手段】アスパルテームとスクラロースを、アスパルテーム100質量部に対してスクラロース120~300質量部の割合で配合して塩化カリウムによる苦味の低減剤とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
アスパルテームとスクラロースを、アスパルテーム100質量部に対してスクラロース120~300質量部の割合で配合されていることを特徴とする塩化カリウムによる苦味の低減剤。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
アスパルテーム100質量部に対してスクラロース200質量部の割合で配合されていることを特徴とする請求項1記載の苦味の低減剤。
【請求項3】
ピックル液であることを特徴とする請求項1記載の苦味の低減剤。
【請求項4】
ピックル液中のアスパルテーム含量が0.0001~1質量%、スクラロース含量が0.00012~3質量%であることを特徴とする請求項3記載の苦味の低減剤。
【請求項5】
ピックル液が、アスパルテーム及びスクラロースに加えてグリシンを含有することを特徴とする請求項3記載の苦味の低減剤。
【請求項6】
ピックル液中のグリシン含量が0.002~10質量%であることを特徴とする請求項5記載の苦味の低減剤。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか記載の苦味の低減剤が添加された塩化カリウム含有塩漬肉。
【請求項8】
請求項7記載の塩漬肉から調製された食肉加工品。
【請求項9】
以下の工程(A)~(C)を順次備える食肉加工品の製造方法。
(A)請求項1~6のいずれか記載の塩化カリウムによる苦味の低減剤をピックル液として調製する工程;
(B)工程(A)で調製したピックル液を食肉塊に添加して塩漬肉を調製する工程;
(C)工程(B)で調製した塩漬肉を加熱及び/又は乾燥して食肉加工品を調製する工程;
【請求項10】
食肉加工品が、ロースハム又はベーコンであることを特徴とする請求項9記載の食肉加工品の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、塩化カリウムによる苦味の低減剤に関し、より詳細には、アスパルテームとスクラロースとが含まれ、アスパルテーム100質量部に対してスクラロース100~300質量部の割合で配合されている塩化カリウムによる苦味の低減剤に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
ハム・ソーセージ類等の食肉加工品の食感は、主として肉中のタンパク質のうち、塩溶性タンパク質と呼ばれるものが加熱により互いに結合し、立体的な網目構造をつくり、その網目の中に水分や脂肪を抱き込むことから得られることが知られている。塩により溶出する塩溶性タンパク質に網目構造をつくらせるには十分に溶出させることが重要とされ、そのために食塩等を添加することが必要とされてきた。
【0003】
近年の健康志向の高まりにより、例えば高血圧症の予防・治療のために、食品における食塩の含有量を減らすことが推奨される場合があり、塩化ナトリウムを全部又は一部代替する代替塩として塩化カリウムを添加した減塩食品の開発が盛んに行われている。しかし、塩味の低減を補填するために十分な量の塩化カリウムを添加すると、塩化カリウムの独特の苦味やえぐ味が食品の味に好ましくない影響を与える場合があることも知られている。
【0004】
塩化カリウムの苦味等を抑制する手段としては、イノシトールと、フラクトオリゴ糖と、環状オリゴ糖と、高甘味度甘味料とを含有するマスキング組成物を配合することを特徴とする塩化カリウムの不快味マスキング方法(例えば、特許文献1参照)や、トレハロース及び酒石酸又はその塩とを共存させる、塩化カリウム又は塩化マグネシウムによる異味の低減方法(例えば、特許文献2参照)や、塩化カリウムと、アスパラギン酸塩と、甘味料と、アスパラギン酸塩以外の1種以上の旨味成分とを含有することを特徴とする調味用組成物(例えば、特許文献3参照)が提案されているが、これらの塩化カリウム含有製品において十分に呈味が改善されたとは言い難い。
【0005】
一方、近年、メタボリックシンドローム(肥満・糖尿病・脂肪肝等)などの予防や治療のため、低糖質・糖質ゼロ食品も市場に多く出回っている。糖質の低減の度合いは、食品の種類により様々であるが、食肉加工品においては、ショ糖、還元水飴等の糖類を人工甘味料に代替した100%オフ(糖質ゼロ)の製品も多数開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2018-143128号公報
特開2020-074691号公報
特開2021-013377号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、塩化カリウムが含まれた、いわゆる減塩食肉加工品におけるえぐ味や苦味を減らすための手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、現在販売中の塩化カリウムと人工甘味料とを含む食肉加工品について、苦味やえぐ味が感じられると評価される場合があることに対し、当該食肉加工品に使用されている原料を変更することにより、苦味やえぐ味の程度を改善するための検討を進めてきたが、従来のアセスルファームカリウムとアドバンテームとアスパルテームの人工甘味料の組合せの代わりに、アスパルテームとスクラロースとを組み合わせて使用することにより、苦味が顕著に減少することを見い出した。例えば、アスパルテームとスクラロースの配合割合について検討をすすめたところ、アスパルテーム100質量部に対してスクラロース120~300質量部の割合で配合したピックル液を使用した場合に、塩化カリウムを使用しながら、食肉加工品の苦味やえぐ味を効果的に低減することができ、かつ、従来品と比べて人工甘味料の種類を減らし、かつ配合量を格段に減らしながらも、かかる食肉加工品が甘すぎず、甘さのバランスがよくなることを確認して、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]アスパルテームとスクラロースを、アスパルテーム100質量部に対してスクラロース120~300質量部の割合で配合されていることを特徴とする塩化カリウムによる苦味の低減剤。
[2]アスパルテーム100質量部に対してスクラロース200質量部の割合で配合されていることを特徴とする上記[1]記載の苦味の低減剤。
[3]ピックル液であることを特徴とする上記[1]記載の苦味の低減剤。
[4]ピックル液中のアスパルテーム含量が0.0001~1質量%、スクラロース含量が0.00012~3質量%であることを特徴とする上記[3]記載の苦味の低減剤。
[5]ピックル液が、アスパルテーム及びスクラロースに加えてグリシンを含有することを特徴とする上記[3]記載の苦味の低減剤。
[6]ピックル液中のグリシン含量が0.002~10質量%であることを特徴とする上記[5]記載の苦味の低減剤。
[7]上記[1]~[6]のいずれか記載の苦味の低減剤が添加された塩化カリウム含有塩漬肉。
[8]上記[7]記載の塩漬肉から調製された食肉加工品。
【0010】
また、本発明は以下のとおりである。
[9]以下の工程(A)~(C)を順次備える食肉加工品の製造方法。
(A)上記[1]~[6]のいずれか記載の塩化カリウムによる苦味の低減剤をピックル液として調製する工程;
(B)工程(A)で調製したピックル液を食肉塊に添加して塩漬肉を調製する工程;
(C)工程(B)で調製した塩漬肉を加熱及び/又は乾燥して食肉加工品を調製する工程;
[10]食肉加工品が、ロースハム又はベーコンであることを特徴とする上記[9]記載の食肉加工品の製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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