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公開番号
2025086018
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-06
出願番号
2023199780
出願日
2023-11-27
発明の名称
額縁及びその製造方法
出願人
日本ゼオン株式会社
代理人
弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類
A47G
1/06 20060101AFI20250530BHJP(家具;家庭用品または家庭用設備;コーヒーひき;香辛料ひき;真空掃除機一般)
要約
【課題】ギ酸及び酢酸による長期間に亘る美術品の劣化を抑制しうる、額縁及びその製造方法。
【解決手段】美術品を収納できる収納空間を有する枠部材と、前記収納空間の少なくとも一部を囲む収納部材と、を備える額縁であって、前記収納部材が、前記収納空間の前面側に配置された透明板と、前記収納空間の背面側に配置された背面板と、前記枠部材の内側であって、前記透明板及び前記背面板の間に配置されたライナーと、を含み、前記収納部材は、少なくとも前記美術品側に配置され、脂環式構造含有重合体を含む樹脂部材を含み、前記樹脂部材からのギ酸の揮発量が1μg/g未満であり、かつ、前記樹脂部材からの酢酸の揮発量が1μg/g未満である、額縁。前記樹脂部材を酢酸の沸点よりも高い成形温度で成形する製造方法。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
美術品を収納できる収納空間を有する枠部材と、前記収納空間の少なくとも一部を囲む収納部材と、を備える額縁であって、
前記収納部材が、前記収納空間の前面側に配置された透明板と、前記収納空間の背面側に配置された背面板と、前記枠部材の内側であって、前記透明板及び前記背面板の間に配置されたライナーと、を含み、
前記収納部材は、少なくとも前記美術品側に配置され、脂環式構造含有重合体を含む樹脂部材を含み、
前記樹脂部材からのギ酸の揮発量が1μg/g未満であり、かつ、前記樹脂部材からの酢酸の揮発量が1μg/g未満である、額縁。
続きを表示(約 690 文字)
【請求項2】
前記樹脂部材が、前記透明板、前記背面板、及び前記ライナーから選ばれる部材の少なくとも一種である、請求項1に記載の額縁。
【請求項3】
前記樹脂部材が、前記透明板、前記背面板、及び前記ライナーの全てである、請求項1に記載の額縁。
【請求項4】
前記樹脂部材が、前記透明板、背面板及びライナーの前記美術品側の少なくとも一部を被覆する被覆部材である、請求項1に記載の額縁。
【請求項5】
前記被覆部材が、前記透明板、前記背面板、及び前記ライナーの全ての部材の前記美術品側を被覆する、請求項4に記載の額縁。
【請求項6】
前記ライナーの前記美術品と重なる面に配置された保護部材を含む、請求項1に記載の額縁。
【請求項7】
前記樹脂部材が、前記保護部材である、請求項6に記載の額縁。
【請求項8】
請求項1に記載の額縁を製造する額縁の製造方法であって、
脂環式構造含有重合体を含む樹脂を、(酢酸の沸点+100℃)以上(酢酸の沸点+200℃)以下の成形温度で成形して、前記樹脂部材を得る工程(A)を含む、額縁の製造方法。
【請求項9】
前記工程(A)の前に、前記脂環式構造含有重合体を含む樹脂を乾燥する工程(B)を含み、
前記工程(B)では、前記脂環式構造含有重合体を含む樹脂のガラス転移温度をTg(℃)としたとき、(Tg-60)℃以上(Tg-10)℃の温度で前記脂環式構造含有重合体を含む樹脂を乾燥する、請求項8に記載の額縁の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、額縁及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
美術品の展示において、美術品を保護するために、額縁の中に美術品を収納して展示する場合がある(特許文献1~4)。このような展示に用いられる額縁は、例えば、美術品の収納空間の前面側にガラス板やアクリル板が窓材として使用されている。また、窓材に照明が映り込んで、美術品の鑑賞の妨げにならないように、機能性フィルムが貼合される場合もある。
【0003】
額縁の部材を構成する木材、紙材、及び樹脂材、ならびに機能性フィルムから、ギ酸及び酢酸を含むガスが発生する場合がある。このようなガスは、美術品を劣化させてしまうおそれがある。この問題に対し、例えば、特許文献3及び4では、酢酸を含む有機酸等の、美術品を劣化させる成分のガスの発生が少ない材料として、ポリエチレンテレフタレート(PET)を機能性フィルムに用いることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4697502号
特許第6424550号
特開2017-146467号公報
特開2017-196782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、美術品を展示することは、数十年にわたることもあり、長い年月を経て微量のギ酸及び酢酸が美術品を劣化させることが懸念される。しかしながら、特許文献1~4ではこの問題は認識されておらず、その対応策も考慮されていない。
【0006】
本発明は、前記実情に鑑みてなされた発明であり、ギ酸及び酢酸を含むガスの発生が極めて少なく、長期間にわたり美術品の劣化を抑制しうる額縁を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、前記課題を解決するべく、鋭意検討したところ、脂環式構造含有重合体を含む樹脂を、特定条件で成形することにより、ギ酸及び酢酸の揮発量(発生量)を極めて少なくすることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。本発明は、以下の通りである。
【0008】
〔1〕 美術品を収納できる収納空間を有する枠部材と、前記収納空間の少なくとも一部を囲む収納部材と、を備える額縁であって、前記収納部材が、前記収納空間の前面側に配置された透明板と、前記収納空間の背面側に配置された背面板と、前記枠部材の内側であって、前記透明板及び前記背面板の間に配置されたライナーと、を含み、前記収納部材は、少なくとも前記美術品側に配置され、脂環式構造含有重合体を含む樹脂部材を含み、前記樹脂部材からのギ酸の揮発量が1μg/g未満であり、かつ、前記樹脂部材からの酢酸の揮発量が1μg/g未満である、額縁。
〔2〕 前記樹脂部材が、前記透明板、前記背面板、及び前記ライナーから選ばれる部材の少なくとも一種である、〔1〕に記載の額縁。
〔3〕 前記樹脂部材が、前記透明板、前記背面板、及び前記ライナーの全てである、〔1〕に記載の額縁。
〔4〕 前記樹脂部材が、前記透明板、背面板及びライナーの前記美術品側の少なくとも一部を被覆する被覆部材である、〔1〕に記載の額縁。
〔5〕 前記被覆部材が、前記透明板、前記背面板、及び前記ライナーの全ての部材の前記美術品側を被覆する、〔4〕に記載の額縁。
〔6〕 前記ライナーの美術品と重なる面に配置された保護部材を含む、〔1〕に記載の額縁。
〔7〕 前記樹脂部材が、前記保護部材である、〔6〕に記載の額縁。
〔8〕 〔1〕に記載の額縁を製造する額縁の製造方法であって、脂環式構造含有重合体を含む樹脂を、(酢酸の沸点+100℃)以上(酢酸の沸点+200℃)以下の成形温度で成形して、前記樹脂部材を得る工程(A)を含む、額縁の製造方法。
〔9〕 前記工程(A)の前に、前記脂環式構造含有重合体を含む樹脂を乾燥する工程(B)を含み、前記工程(B)では、前記脂環式構造含有重合体を含む樹脂のガラス転移温度をTg(℃)としたとき、(Tg-60)℃以上(Tg-10)℃の温度で前記脂環式構造含有重合体を含む樹脂を乾燥する、〔8〕に記載の額縁の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ギ酸及び酢酸を含むガスの発生が極めて少なく、長期間にわたり美術品の劣化を抑制しうる額縁を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る額縁の一例を模式的に示す分解図である。
図2は、図1に示す額縁を模式的に示す断面図である。
図3は、本発明の一実施形態に係る額縁の他の例を模式的に示す断面図である。
図4は、本発明の一実施形態に係る額縁の他の例を模式的に示す断面図である。
図5は、本発明の一実施形態に係る額縁の他の例を模式的に示す断面図である。
図6は、本発明の一実施形態に係る額縁の他の例を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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