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公開番号
2025085996
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-06
出願番号
2023199740
出願日
2023-11-27
発明の名称
牛群における体細胞数別構成比率推定方法
出願人
パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人
個人
主分類
C12Q
1/02 20060101AFI20250530BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】個々の乳牛の体細胞数を監視するよりも、精度の高い監視ができ、安定した生乳を提供することができる、牛群における体細胞数別構成比率推定方法を提供する。
【解決手段】牛群が産生する乳の乳成分から得られる牛群体調要因と、前記牛群が期待される乳量を反映する代表値に対する前記牛群の搾乳前の一定期間における乳量の比を示す牛群乳量要因と、前記牛群の育成時の牛群環境要因の、少なくとも1つを説明変数とし、前記牛群に属する乳牛の頭数に対して、一定値範囲の体細胞数を示す乳牛の頭数の割合を目的変数としたデータ群から重回帰モデルを用いて偏回帰係数を得る工程と、被推定牛群の前記説明変数と、前記偏回帰係数から、前記被推定牛群の一定値範囲の体細胞数を示す乳牛の割合を求める工程を有することを特徴とする牛群における体細胞数別構成比率推定方法は、一定値範囲の体細胞数を示す乳牛の割合を前記牛群において推定することができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
牛群が産生する乳の乳成分から得られる牛群体調要因と、
前記牛群が期待される乳量を反映する代表値に対する前記牛群の搾乳前の一定期間における乳量の比を示す牛群乳量要因と、
前記牛群の育成時の牛群環境要因の、少なくとも1つを説明変数とし、
前記牛群に属する乳牛の頭数に対して、一定値範囲の体細胞数を示す乳牛の頭数の割合を目的変数としたデータ群から重回帰モデルを用いて偏回帰係数を得る工程と、
被推定牛群の前記説明変数と、前記偏回帰係数から、前記被推定牛群の一定値範囲の体細胞数を示す乳牛の割合を求める工程を有することを特徴とする牛群における体細胞数別構成比率推定方法。
続きを表示(約 830 文字)
【請求項2】
前記牛群乳量要因は、前記牛群が期待される乳量を反映する代表値である牛群基準乳量と前記被推定牛群の乳量の比である請求項1に記載された牛群における体細胞数別構成比率推定方法。
【請求項3】
前記被推定牛群の乳量は、搾乳作業日より前の一定期間である参照期間中の乳量の平均値であり、
前記牛群基準乳量は、
前記被推定牛群が前記搾乳作業を受ける日の気候と類似した気候であって、前記参照期間と同程度の期間長である類似参照期間中の前記牛群の乳量の平均値である請求項2に記載された牛群における体細胞数別構成比率推定方法。
【請求項4】
前記被推定牛群の乳量は、受胎作業日より前の一定期間である参照期間中の乳量の平均値であり、
前記牛群基準乳量は、前記牛群に属する乳牛の乳量と分娩後日数の関係を補間する補間式を求める工程と、
前記牛群に属する乳牛の乳量と関係があると考えられる要因パラメータに対応する補間乳量を前記補間式から算出する工程と、
前記要因パラメータを説明変数とし、前記補間乳量を目的変数とした前記分娩後日数毎の回帰式を得る工程と、
前記被推定牛群に属する個々の前記乳牛に対して、個体の分娩後日数と一致する前記回帰式から、前記受胎作業を実施する際の前記要因パラメータに対応する推定乳量を求める工程と、
前記個々の乳牛の前記推定乳量の平均値を求め、前記平均値を前記牛群基準乳量とする請求項2に記載された牛群における体細胞数別構成比率推定方法。
【請求項5】
前記牛群体調要因は、MUNと、P/Nとの少なくとも1つである請求項1乃至4の何れか一の請求項に記載された牛群における体細胞数別構成比率推定方法。
【請求項6】
前記牛群環境要因は、THIを含む請求項1乃至4の何れか一の請求項に記載された牛群における体細胞数別構成比率推定方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、牛群を構成する乳牛を体細胞数別に分け、その構成比率を推定する方法である。より詳しくは体細胞数が一定値範囲である乳牛の構成比率(頭数比)を推定する方法に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
体細胞数は、以前は乳中白血球数と呼ばれていたもので、乳汁の白血球数と脱落上皮細胞を総称したものである。体細胞数は、ストレスや疾病によって増加する。牛乳を介して摂取された体細胞が人体に与える影響の基準値については、まだ明確にはなっていない。しかし、体細胞数が多い生乳は病原菌や抗生剤で汚染されている可能性が高いと言える。
【0003】
また、体細胞数の増加は、乳質を低下させるだけでなく、乳量の低下、産次数の減少、延いては高額な治療費につながり、酪農経営としては大きな損失の原因となる場合もある。
【0004】
体細胞数の増加の原因の1つは、乳房まわりの疾病が挙げられる。特に、乳房炎は体細胞数を増加させる要因の1つとして知られている。乳房炎による体細胞数の増加は、指数関数的に増加するため、1頭の乳房炎罹患乳牛の存在が、牛群による乳全体の体細胞数を増加させる。そこで、乳房炎を的確に診断するためのDNAマーカー等が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2023-141560号公報
特開2023-18569号公報
特開2023-59706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1は、乳牛の細胞学的観点から乳房炎の有無を判断しようとしたものである。しかし、体細胞数の増加は乳房炎以外の疾病でも生じる。例えば、夏季の高温によるストレスでも増加する。つまり、体細胞数の増加の原因は、致命的な疾病によるものか、季節的なものなのか、その他の原因なのか、容易には判別できない。すなわち、各個体毎の体細胞数の増減は必ずしも牛群の傾向を反映するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る牛群における体細胞数別構成比率推定方法は、上記の課題に鑑みて想到されたものであり、体細胞数の増減を直接推定するのではなく、牛群全体で、体細胞数の数が一定値範囲である乳牛の構成割合(頭数比率)を推定する。
【0008】
より具体的に本発明に係る牛群における体細胞数別構成比率推定方法は、
牛群が産生する乳の乳成分から得られる牛群体調要因と、
前記牛群が期待される乳量を反映する代表値に対する前記牛群の搾乳前の一定期間における乳量の比を示す牛群乳量要因と、
前記牛群の育成時の牛群環境要因の、少なくとも1つを説明変数とし、
前記牛群に属する乳牛の頭数に対して、一定値範囲の体細胞数を示す乳牛の頭数の割合を目的変数としたデータ群から重回帰モデルを用いて偏回帰係数を得る工程と、
被推定牛群の前記説明変数と、前記偏回帰係数から、前記被推定牛群の一定値範囲の体細胞数を示す乳牛の割合を求める工程を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る牛群における体細胞数別構成比率推定方法は、直接体細胞数の増減を推定するのではなく、牛群の一定値範囲の体細胞数を示す乳牛の構成比(頭数の割合)を推定する。この推定値は、一年を通じた産次数、季節の変化、飼料の種類といったパラメータを考慮することができ、その牛群で起こり得る体細胞数の異常割合を示す。
【0010】
したがって、本発明に係る牛群における体細胞数別構成比率推定方法による推定値より、実際に搾乳された生乳によって調べられる牛群の一定値以上の体細胞数を示す乳牛の構成比が増加する場合は、異常の兆候があると認識することができる。すなわち、個々の乳牛の体細胞数を監視するよりも、精度の高い監視ができ、安定した生乳を提供することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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