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公開番号2025084723
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-03
出願番号2024203208
出願日2024-11-21
発明の名称革新的量子鍵配送送信システム
出願人タレス・アレーニア・スペース・イタリア・エッセ・ピ・ア・コン・ウニコ・ソシオ
代理人個人,個人,個人
主分類H04L 9/12 20060101AFI20250527BHJP(電気通信技術)
要約【課題】量子鍵配送QKD送信システムにおいてセキュリティと性能(達成可能な通信距離と秘密鍵レート(SKR))との間に制御可能なトレードオフを導入すること。
【解決手段】本発明は、送信機(31)および受信機(32)を含む量子鍵配送(QKD)送信システム(2、3)に関し、送信機(31)は、送信機(31)から信頼できる距離(D)まで送信機(31)から受信機(32)に向けて延びる信頼できるエリア(23、33)を通して受信機(32)に多光子パルスを送信するように構成され、送信機(31)は、単一光子パルスが信頼できるエリア(23、33)から出て受信機(32)に到達するまで伝搬するような送信パワーを用いて多光子パルスを送信するように構成される。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
送信機(31)および受信機(32)を含む量子鍵配送(QKD)送信システム(2、3)であって、前記送信機(31)は、前記送信機(31)から信頼できる距離(D)まで前記送信機(31)から前記受信機(32)に向けて延びる信頼できるエリア(23、33)を通して前記受信機(32)に多光子パルスを送信するように構成され、前記送信機(31)は、単一光子パルスが前記信頼できるエリア(23、33)から出て前記受信機(32)に到達するまで伝搬するような送信パワーを用いて前記多光子パルスを送信するように構成された、量子鍵配送送信システム。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
前記送信機(31)は、
a)前記信頼できる距離(D)を決定し、それによって信頼できるエリアのサイズを定義するステップと、
b)前記信頼できるエリア(23、33)のセキュリティを評価するステップと、
c)前記信頼できるエリア(23、33)が安全である場合、
i. 前記送信パワーを用いて多光子パルスを送信することによって、単一光子パルスが前記信頼できるエリア(23、33)から出て前記受信機(32)に到達するまで伝搬するような送信パワーを決定するステップと、
ii. 前記決定された送信パワーを用いて多光子パルスを送信するステップと、
d)前記信頼できるエリア(23、33)が安全でない場合、異なる信頼できる距離(D)を決定することによって前記ステップa)、b)、およびc)またはd)を遂行するステップと
を行うように構成された、請求項1に記載の量子鍵配送送信システム。
【請求項3】
前記信頼できる距離(D)は、要求された暗号化サービスに関する優先度および性能要件に基づいて、および選択的に、前記暗号化サービスのサービスクラスにも基づいて決定され、
前記信頼できるエリア(23、33)の前記セキュリティは、前記信頼できるエリア(23、33)の、または前記送信機(31)周りのエリアの、連続的監視に基づいて評価され、
前記送信パワーは、前記信頼できるエリア(23、33)を通るN個の送信された光子の伝搬が、所定のしきい値より高い確率で前記信頼できる距離(D)において光子の数が1に等しくなることを統計的にもたらすように決定され、Nは1より大きい正の整数であり、
前記送信された多光子パルスは、N個の光子を搬送する、請求項2に記載の量子鍵配送送信システム。
【請求項4】
前記送信パワーは、以下の数式
P{Nphotons(N, D, P
Tx
, Channel_Model)=1}>Threshold、
に基づいて決定され、ここで、Dは前記信頼できる距離を示し、P
Tx
は前記送信パワーを示し、Nは前記送信パワーP
Tx
を用いて送信された光子の数を示し、Channel_Modelは光子伝搬の間の送信チャネルおよびモデリングチャネルの損失を仮定した所定のチャネルモデルを示し、Nphotonsは送信された光子の数N、前記信頼できる距離D、前記送信パワーP
Tx
、および前記所定のチャネルモデルChannel_Modelに基づいて前記送信機(31)からの前記信頼できる距離Dにおいて存在する光子の数を提供する関数を示し、Pは関数Nphotonsが1に等しくなる確率を示し、Thresholdは所定のしきい値を示す、請求項3に記載の量子鍵配送送信システム。
【請求項5】
前記信頼できるエリア(23、33)の、または前記送信機(31)周りのエリアの、前記連続的監視は、1つまたは複数のセンサによっておよび/または地球監視に基づいて遂行される、請求項3または4に記載の量子鍵配送送信システム。
【請求項6】
前記送信機(31)は、前記信頼できるエリア(23、33)のセキュリティに対する潜在的脅威が前記連続的監視に基づいて検出された場合に、前記多光子パルスを送信することを停止するように構成された、請求項3から5のいずれか一項に記載の量子鍵配送送信システム。
【請求項7】
前記送信機(31)は、検出された潜在的脅威に起因して前記送信機(31)が送信を停止した場合、異なる信頼できる距離(D)を決定することによって前記ステップa)、b)、およびc)またはd)を遂行するように構成された、請求項6に記載の量子鍵配送送信システム。
【請求項8】
前記量子鍵配送送信システムは、宇宙または衛星または地上または宇宙/衛星-地球の通信システムに統合された、請求項1から7のいずれか一項に記載の量子鍵配送送信システム。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の量子鍵配送送信システム(2、3)の前記送信機(31)として構成された、送信システム。
【請求項10】
送信機(31)から受信機(32)への量子鍵配送(QKD)送信のための方法であって、前記送信機(31)から信頼できる距離(D)まで前記送信機(31)から前記受信機(32)に向けて延びる信頼できるエリア(23、33)を通して、前記送信機(31)によって、前記受信機(32)に多光子パルスを送信するステップを含み、送信することは、単一光子パルスが前記信頼できるエリア(23、33)から出て前記受信機(32)に到達するまで伝搬するような送信パワーを用いて前記多光子パルスを送信することを含む、方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、2023年11月22日に出願されたイタリア特許出願第102023000024831号の優先権を主張するものであり、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 2,400 文字)【0002】
本発明は、一般に、量子鍵配送(QKD)送信システムに関する。
【背景技術】
【0003】
今日、量子鍵配送(QKD)システムは、暗号化通信におけるセキュリティを改善するための最も有望な解決策のうちの1つである。QKDシステムは、多くの分野において、たとえば宇宙インフラストラクチャにおいて横断的に応用されており、QKDシステムは、通信サービスとして、およびナビゲーションと観測(たとえば、地球観測)分野における重要データの暗号化のための両方に使用される。
【0004】
一般に、量子鍵配送(QKD)という用語は、量子力学の特性を利用することによって、一般的にアリスとボブと呼ばれる二人の関係者の間で、鍵と呼ばれる秘密のビットの文字列を生成することを狙いとするプロトコルのセットを指す。QKDプロトコルの実現は、均一かつランダムに分布するビット(すなわち、1または0)のシーケンスを含む秘密鍵の生成に基づき、そのシーケンスは、アリスとボブのみが知る。特に、QKDプロトコルは、
・量子重ね合わせ、および
・100パーセント(100%)の忠実度で量子状態を複製することの不可能性(すなわち、複製不可能定理)
などの典型的な特性に基づく。
【0005】
その上、QKDプロトコルの特性は、アリスとボブが、一般的にイブと呼ばれ、彼の狙いは察知されずに秘密鍵を推察することにある悪意ある第三者/盗聴者の存在を検出することが可能であることである。実際には、盗聴者を直接識別する可能性は、量子システムと環境との任意の相互作用がその状態を変えることを保証する量子力学の法則から生じる。特に、量子状態特性における変化は、イブが通信を聴取している場合にプロトコルを停止することを選択することができるアリスとボブによって測定および分析され得る。
【0006】
理論的観点から、BennettおよびBrassardによる論文が1984年に出版され、彼らがBB84と呼ばれる最初のQKDプロトコルを提案して以来、多くのプロトコルが、異なる手法、異なる動作原理、および異なる実装コンセプトを研究することによって着想されてきた。この点において、
・C. H. BennettおよびG. Brassard、International Conference on Computers, Systems & Signal Processing、バンガロール、インド、12月9日~12日(1984)、175~17頁、
・Grunenfelder、Fadriら、「Simple and high-speed polarization-based QKD」、Applied Physics Letters 112.5 (2018): 051108、
・Bennett、Charles H.、「Quantum cryptography using any two nonorthogonal states」、Physical review letters 68.21 (1992): 2121、および
・Bennett、 Charles H.、Gilles Brassard、およびN. David Mermin、「Quantum cryptography without Bell's theorem」、Physical review letters 68.5 (1992): 557
を参照することができる。
【0007】
さらに、いくつかのQKDプロトコルは、理論的に安全であることが証明されている。研究活動は、理論的に安全なQKDプロトコルを着想することにとどまらず、QKDが行われ得る実験条件が、セットアップの非理想的な機能、環境条件、および実生活シナリオを考慮しながら分析された。
【0008】
QKDプロトコルを分類するために、通常、2つの主たるグループ分けが行われ、
・第1のグループ分けは、使用される符号化のタイプに関し、すなわち、情報が、選択された量子システムの連続値の自由度で符号化されたかまたは離散値の自由度で符号化されたかに関し、連続型変数(CV)プロトコルおよび離散型変数(DV)プロトコルをそれぞれ生じさせ、今日では、DVプロトコルが、理論的観点と実験的観点の両方からCVプロトコルより進歩しており、特に、DVプロトコルは、実験的に証明された最初のプロトコルのタイプであり、多くの知られているQKDシステムは、前記DVプロトコルに基づいており、
・第2のグループ分けは、基本的動作原理に応じて、すなわち、プロトコルが準備と測定(Prepare and Measure)-PM-技法(PMプロトコル)に基づくかまたはもつれベース(Entanglement Based)-EB-技法(EBプロトコル)に基づくかに応じて実行され得る。
【0009】
PMプロトコルまたは「信頼できる」プロトコルは、関係者のうちの一人、たとえばアリスが古典的なランダムなビットの文字列を生成し、量子システムの状態において各ビットを符号化し、それを第2の関係者、たとえばボブに送信し、ボブが次にアリスによって符号化された情報を抽出するために符号化ビットを測定することを暗示する。
【0010】
これに関連して、図1は、PMプロトコルの実装形態の一例を概略的に示す。この関連で、図1がQKD分野の専門家にはすぐに理解可能であるという事実に注意が払われ、したがって、図1を詳細に説明することは不必要であると見なされる。
(【0011】以降は省略されています)

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