TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025083981
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-02
出願番号2023197698
出願日2023-11-21
発明の名称液剤の充填方法
出願人株式会社トクヤマデンタル
代理人弁理士法人愛宕綜合特許事務所
主分類B65B 3/12 20060101AFI20250526BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】ポンプを用いて常圧における沸点が85℃以下である有機溶媒を20質量%以上100質量%以下含む液材を充填する時における気泡の発生を防止し、所要量の液剤を容器に充填できる液剤の充填方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る液剤の充填方法においては、吸入側配管24に連結する液剤貯留用密閉タンク28の内部を所定圧力で加圧するとともに、吐出側配管26における圧力損失ΔP(Pa)を下記式1によって特定される範囲とする。
式1 0≦log10(ΔP/ΔPx)≦0.5
ΔPx:log10ΔPx=5.688x+1.909により求められる圧力(Pa)
x:液剤中の常圧における沸点が85℃以下である有機溶媒の含有率(質量%)
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
吸込口および吐出口を有するポンプと、一端が前記吸込口に接続された吸入側配管と、一端が前記吐出口に接続された吐出側配管と、を有する液剤充填装置を用いて、前記吸入側配管の他端に接続された密閉タンクの内部に貯留された有機溶媒を含む液剤を、前記吐出側配管の開口した他端から容器に充填する液剤の充填方法であって、
前記液剤は、常圧における沸点が85℃以下である有機溶媒を20質量%以上100質量%以下含み、
前記密閉タンクの内部を所定圧力で加圧するとともに、前記吐出側配管における圧力損失ΔP(Pa)を下記式1によって特定される範囲とする液剤の充填方法。
式1 0≦log
10
(ΔP/ΔP

)≦0.5
ΔP

:log
10
ΔP

=5.688x+1.909により求められる圧力(Pa)
x:液剤中の常圧における沸点が85℃以下である有機溶媒の含有率(質量%)
続きを表示(約 250 文字)【請求項2】
前記所定圧力は、絶対圧120kPa以上190kPa以下である、請求項1に記載の液剤の充填方法。
【請求項3】
前記有機溶媒の含有率が100質量%未満の場合、前記液剤の残部は、常圧における沸点が95℃以上の液状または固体状の化合物である、請求項1に記載の液剤の充填方法。
【請求項4】
充填時における前記ポンプの吐出量が、0.01ml/s以上1ml/s以下であり、前記吐出側配管の長さが0.1m以上5m以下である、請求項1に記載の液剤の充填方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、有機溶媒を含む液剤を容器に充填する液剤の充填方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、歯科用接着剤などの歯科用接着性組成物の調製用に好適に使用できる多成分系液状組成物の調製用キット100が開示されている(図6参照)。調製用キット100は、液状組成物の成分を収容した複数の液剤包装体102からなる複合液剤包装体104と、複合液剤包装体104を収容する外袋106とを含む。
【0003】
図7に示すように、液剤包装体102は、一枚のフィルムを背中合わせで縦シールして筒状にし、所定の間隔をあけて横シールを行ってから切断することにより製造される「ピロー平袋」の内部に液剤が収容されたものである。液剤包装体102は、縦シール部108と、上側横シール部110と、下側横シール部112と、上側横シール部110と下側横シール部112との間に設けられた液剤収容部114とを有する。なお、上側横シール部110には、複数の液剤包装体102の上側横シール部110を重ねて加熱圧着して複合液剤包装体104とする際の便宜の目的で、貫通開口116が設けられる場合がある。
【0004】
調製用キット100を用いて多成分系液状組成物を調製する際は、外袋106内において複合液剤包装体104を構成する複数の液剤包装体102を押しつぶす。これによって、それぞれの液剤包装体102を開封して、それぞれの液剤包装体102から液剤を外袋106内に流出させる。そして、外袋106内において複数の液剤を混合することにより、多成分系液状組成物を調製することができる。
【0005】
ところで、歯科用接着剤(歯科用接着性組成物)とは、有効成分として重合性単量体及び化学重合開始剤を含み、これらが硬化して歯質等の被接着体の表面に接着性の高い被膜を形成させるための接着剤であり、通常は、塗布性を付与する目的で、有効成分の溶解性に優れ、(強度の高い硬化体を与えるという有効成分の作用)を阻害しないようにエアーブローによって簡単揮発できる有機溶媒、具体的には常温常圧で液体であり、且つ常圧における沸点が85℃以下である有機溶媒に前記有効成分が溶解した溶液からなる多成分系液状組成物である。そして、歯科治療の際には、都度、(前記有機溶媒に前記有効成分の一部が溶解した)複数の液剤を混合して必要量の歯科用接着性組成物を用事調製することが行われている。そこで、調製用キット100において、複数の液剤包装体102に包装される各液剤の量を単回使用量とすると、調製操作が簡便となるばかりでなく未使用で廃棄される液剤の量を減らすことができるというメリットもある。このような単回使用に適した調製用キット100においては、各液剤包装体102に充填される液剤が少量となる。歯科用接着剤などの歯科用接着性組成物の場合、単回使用に適した液剤の量は0.01ml~1ml程度である。このような少量の液剤は、一般に充填装置を用いて自動的に液剤包装体102(容器)に充填される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2020/158238号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、充填装置を用いて常圧における沸点が85℃以下である有機溶媒を比較的多く含む液剤を容器に充填する際には、充填装置において気泡が発生する場合がある。この場合には、充填装置によって所要体積の液剤を容器に送っても、たとえば、吸入側配管内やポンプ内で気泡が発生すると気泡の分だけ液剤充填量が減ってしまい、所要量の液剤を容器に充填することができない。また、本発明者らの検討によって明らかになったことであるが、吐出側配管が一定程度長くなる場合には、吐出側配管内で気泡が発生することがあり、そのような場合には、吐出側配管内を満たしている液剤が気泡発生時に気泡により押出されたり、配管内に不連続に残存する気泡が押し出されたりすることによって、ポンプ吐出口での吐出量と配管出口での吐出量が一致せずに、所要量の液剤を容器に充填することができなくなってしまう。そして、充填する液剤の量が少ないほど、気泡の影響が大きくなる。
【0008】
本発明の課題は、上記した歯科用接着性組成物調製用の液剤のみならず、常圧における沸点が85℃以下である有機溶媒を20質量%以上100質量%以下含む液剤の充填時における気泡の発生を防止し、所要量の液剤を容器に充填できる液剤の充填方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、充填時における気泡の発生を防止できる条件について、鋭意検討を行った。そして、液剤が貯留されているタンクを密閉タンクとし、かつ密閉タンクを所定圧力で加圧するとともに、ポンプの吐出側配管における圧力損失を所定範囲にすることによって、液剤中の溶存空気の気泡化を防止できることを確認し、本発明を完成させた。
【0010】
本発明によれば、上記課題を解決する以下の液剤の充填方法が提供される。すなわち、
「吸込口および吐出口を有するポンプと、一端が前記吸込口に接続された吸入側配管と、一端が前記吐出口に接続された吐出側配管と、を有する液剤充填装置を用いて、前記吸入側配管の他端に接続された密閉タンクの内部に貯留された有機溶媒を含む液剤を、前記吐出側配管の開口した他端から容器に充填する液剤の充填方法であって、
前記液剤は、常圧における沸点が85℃以下である有機溶媒を20質量%以上100質量%以下含み、
前記密閉タンクの内部を所定圧力で加圧するとともに、前記吐出側配管における圧力損失ΔP(Pa)を下記式1によって特定される範囲とする液剤の充填方法。
式1 0≦log
10
(ΔP/ΔP

)≦0.5
ΔP

:log
10
ΔP

=5.688x+1.909により求められる圧力(Pa)
x:液剤中の常圧における沸点が85℃以下である有機溶媒の含有率(質量%)
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
7か月前
個人
包装体
8か月前
個人
ゴミ箱
7か月前
個人
コンベア
12日前
個人
段ボール箱
2か月前
個人
ゴミ収集器
2か月前
個人
段ボール箱
2か月前
個人
容器
4か月前
個人
折り畳み水槽
8か月前
個人
角筒状構造体
22日前
個人
土嚢運搬器具
3か月前
個人
楽ちんハンド
5日前
個人
パウチ補助具
7か月前
個人
宅配システム
2か月前
個人
お薬の締結装置
1か月前
個人
コード類収納具
3か月前
個人
ダンボール宝箱
8か月前
個人
閉塞装置
5か月前
個人
圧縮収納袋
8か月前
株式会社コロナ
梱包材
22日前
個人
貯蔵サイロ
2か月前
株式会社和気
包装用箱
4か月前
個人
ゴミ処理機
4か月前
個人
塗料容器用蓋
8か月前
株式会社イシダ
箱詰装置
10か月前
株式会社新弘
容器
7か月前
株式会社新弘
容器
7か月前
三甲株式会社
容器
11か月前
三甲株式会社
蓋体
4か月前
積水樹脂株式会社
接着剤
7か月前
三甲株式会社
容器
10か月前
三甲株式会社
容器
1か月前
個人
搬送システム
1か月前
個人
袋入り即席麺
2か月前
個人
粘着テープ剥がし具
9か月前
株式会社イシダ
搬送装置
1か月前
続きを見る