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公開番号
2025083762
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-02
出願番号
2023197336
出願日
2023-11-21
発明の名称
処理システム及びその制御方法
出願人
株式会社神鋼環境ソリューション
,
株式会社北りょう
代理人
個人
主分類
C02F
11/125 20190101AFI20250526BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】被処理物に対して凝集剤を添加した上でスクリュープレス式の固液分離部にて固液分離する処理システムにおいて、入口側貯留部への凝集物の供給又は入口側貯留部からの凝集物の排出をできるだけ抑制することなく継続しつつ、固液分離部において凝集物の状態の急変動を抑制しながら良好に固液分離させる。
【解決手段】固液分離部10の入口側貯留部20内における凝集物S2の入口側貯留部内液位liを計測し、入口側貯留部内液位liが所定の設定範囲から外れた場合に、凝集剤添加部2側から入口側貯留部20への凝集物S2の供給を抑制、又は入口側貯留部20から固液分離部10への凝集物S2の排出を抑制して、入口側貯留部内液位liを設定範囲内に戻す一時抑制処理を実行すると共に、一時抑制処理の実行頻度に基づいて当該実行頻度が低下するように固液分離部10におけるスクリュー12の回転数を補正するスクリュー回転数補正処理を実行する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
被処理物に凝集剤を添加して凝集物とする添加部と、前記凝集物を固液分離して濃縮物とする固液分離部と、を備え、前記固液分離部が、スクリューの回転駆動により前記凝集物を固液分離するスクリュープレス式に構成されている処理システムであって、
前記固液分離部の入口側に設置されて、前記固液分離部に投入される凝集物を貯留する入口側貯留部と、
前記入口側貯留部内における前記凝集物の液位である入口側貯留部内液位を計測する入口側貯留部内液位計測部と、
前記入口側貯留部内液位が所定の設定範囲から外れた場合に、前記凝集剤添加部側から前記入口側貯留部への前記凝集物の供給を抑制、又は前記入口側貯留部から前記固液分離部側への前記凝集物の排出を抑制して、前記入口側貯留部内液位を前記設定範囲内に戻す一時抑制処理を実行すると共に、当該一時抑制処理の実行頻度に基づいて当該実行頻度が低下するように前記固液分離部における前記スクリューの回転数を補正するスクリュー回転数補正処理を実行する制御部と、を備えた処理システム。
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【請求項2】
前記制御部が、前記一時抑制処理として、前記入口側貯留部内液位が前記設定範囲の下限値を下回ってから当該設定範囲内の所定の回転復帰用判定値になるまでの間、前記固液分離部におけるスクリューの回転駆動を一時的に抑制させるスクリュー回転一時抑制処理を実行すると共に、前記スクリュー回転数補正処理として、前記スクリュー回転一時抑制処理の実行頻度であるスクリュー回転抑制頻度が所定のスクリュー回転抑制頻度判定値に達した場合に前記スクリュー回転数を所定の減少補正幅で減少させるスクリュー回転数減少処理を実行する請求項1に記載の処理システム。
【請求項3】
前記制御部が、前記一時抑制処理として、前記入口側貯留部内液位が前記設定範囲の上限値を上回ってから当該設定範囲内の所定の供給復帰用判定値になるまでの間、前記入口側貯留部への前記凝集物の供給を一時的に抑制させる凝集物供給一時抑制処理を実行すると共に、前記スクリュー回転数補正処理として、前記凝集物供給一時抑制処理の実行頻度である供給抑制頻度が所定の供給抑制頻度判定値に達した場合に前記スクリュー回転数を所定の増加補正幅で増加させるスクリュー回転数増加処理を実行する請求項1又は2に記載の処理システム。
【請求項4】
被処理物に凝集剤を添加して凝集物とする添加部と、前記凝集物を固液分離して濃縮物とする固液分離部と、を備え、
前記固液分離部が、スクリューの回転駆動により前記凝集物を固液分離するスクリュープレス式に構成されている処理システムの制御方法であって、
前記固液分離部の入口側に設置されて、前記固液分離部に投入される凝集物を貯留する入口側貯留部内における前記凝集物の液位である入口側貯留部内液位を計測し、
前記入口側貯留部内液位が所定の設定範囲から外れた場合に、前記凝集剤添加部側から前記入口側貯留部への前記凝集物の供給を抑制、又は前記入口側貯留部から前記固液分離部側への前記凝集物の排出を抑制して、前記入口側貯留部内液位を前記設定範囲内に戻す一時抑制処理を実行すると共に、当該一時抑制処理の実行頻度に基づいて当該実行頻度が低下するように前記固液分離部における前記スクリューの回転数を補正するスクリュー回転数補正処理を実行することを特徴とする処理システムの制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、被処理物に凝集剤を添加して凝集物とする添加部と、前記凝集物を固液分離して濃縮物とする固液分離部と、を備え、前記固液分離部が、スクリューの回転駆動により前記凝集物を固液分離するスクリュープレス式に構成されている処理システム及びその制御方法に関する。
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【背景技術】
【0002】
下水汚泥やバイオマスなどの被処理物を減容化するための処理システムとして、被処理物に対して高分子凝集剤などの凝集剤を添加することで、被処理物に含まれる被処理物の固形分を凝集させて凝集フロック(または「粗大フロック」とも呼ばれる)を形成させ、このような凝集フロックを含む凝集物を、スクリュープレス式に構成された固液分離部により固液分離することで、含水率を低下させた濃縮物を生成するものが知られている。このような処理システムでは、固液分離部に投入される直前の凝集物を一時的に貯留するホッパなどの入口側貯留部が凝集物固液分離部の入口側に設けられている。そして、固液分離部に対して途切れることなく凝集物を呑み込ませながら、入口側貯留部内からの凝集物のオーバーフローを回避するために、入口側貯留部内の凝集物の液位である入口側貯留部内液位は、適正範囲内に維持することが望まれる。
そこで、従来の処理システムとして、入口側貯留部内液位に基づいて固液分離部におけるスクリューの回転数を制御するものが知られている(例えば特許文献1を参照。)。
【0003】
上記特許文献1記載の処理システムでは、入口側貯留部内液位が基準液位であるときのスクリューの回転数を、起動時に予め決定した基準回転数に設定する。そして、入口側貯留部内液位が基準液位を下回ったときにはスクリューの回転数を基準回転数よりも減少させ、入口側貯留部内液位が基準液位を上回ったときにはスクリューの回転数を基準回転数よりも増加させる。更に、入口側貯留部内液位が基準液位よりも低い下限液位まで低下したときには当該入口側貯留部内液位が基準液位まで復帰するまでの間一時的にスクリューの回転駆動を停止させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2001-340900号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1記載の処理システムでは、入口側貯留部内液位が基準液位であるときのスクリューの回転数は常に予め決定した基準回転数とされ、それを変更することはない。よって、例えば被処理物に対する凝集剤の添加率の変動等により、当該凝集剤を添加して得られた凝集物において形成される凝集フロックの粘性や細かさや強度などの性状(以下「凝集フロック性状」と呼ぶ。)が変化し、その凝集フロック性状の変化により固液分離部における凝集物の呑み込みのし易さが変化する場合には、スクリューの回転数を基準回転数に設定したとしても、入口側貯留部内液位が基準液位から外れやすくなり、それが原因でスクリューの回転数が頻繁に変更されて、固液分離部における固液分離性能が安定しなくなる場合がある。
また、上記特許文献1記載の処理システムでは、起動時において入口側貯留部内液位を基準液位に維持できるスクリューの基準回転数を決定しているが、スクリュープレス式の固液分離部では、起動時から徐々に固液分離性能が向上していき、入口側貯留部内からの凝集物の呑み込みも徐々に良化していくため、起動時から一定時間が経過した後には、スクリューの回転数を基準回転数に設定したとしても、入口側貯留部内液位が基準液位から外れやすくなり、それが原因でスクリューの回転数が頻繁に変更されて、固液分離部における固液分離性能が安定しなくなる場合ある。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、被処理物に対して凝集剤を添加した上でスクリュープレス式の固液分離部にて固液分離する処理システムにおいて、入口側貯留部への凝集物の供給又は入口側貯留部からの凝集物の排出をできるだけ抑制することなく定常運転時の状態に維持しつつ、固液分離部において凝集物の状態の急変動を抑制しながら良好に固液分離させることができる技術を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る処理システムの第1特徴構成は、被処理物に凝集剤を添加して凝集物とする添加部と、前記凝集物を固液分離して濃縮物とする固液分離部と、を備え、前記固液分離部が、スクリューの回転駆動により前記凝集物を固液分離するスクリュープレス式に構成されている処理システムであって、
前記固液分離部の入口側に設置されて、前記固液分離部に投入される凝集物を貯留する入口側貯留部と、
前記入口側貯留部内における前記凝集物の液位である入口側貯留部内液位を計測する入口側貯留部内液位計測部と、
前記入口側貯留部内液位が所定の設定範囲から外れた場合に、前記凝集剤添加部側から前記入口側貯留部への前記凝集物の供給を抑制、又は前記入口側貯留部から前記固液分離部側への前記凝集物の排出を抑制して、前記入口側貯留部内液位を前記設定範囲内に戻す一時抑制処理を実行すると共に、当該一時抑制処理の実行頻度に基づいて当該実行頻度が低下するように前記固液分離部における前記スクリューの回転数を補正するスクリュー回転数補正処理を実行する制御部と、を備えた点にある。
また、本発明に係る処理システムの制御方法の特徴構成は、被処理物に凝集剤を添加して凝集物とする添加部と、前記凝集物を固液分離して濃縮物とする固液分離部と、を備え、
前記固液分離部が、スクリューの回転駆動により前記凝集物を固液分離するスクリュープレス式に構成されている処理システムの制御方法であって、
前記固液分離部の入口側に設置されて、前記固液分離部に投入される凝集物を貯留する入口側貯留部内における前記凝集物の液位である入口側貯留部内液位を計測し、
前記入口側貯留部内液位が所定の設定範囲から外れた場合に、前記凝集剤添加部側から前記入口側貯留部への前記凝集物の供給を抑制、又は前記入口側貯留部から前記固液分離部側への前記凝集物の排出を抑制して、前記入口側貯留部内液位を前記設定範囲内に戻す一時抑制処理を実行すると共に、当該一時抑制処理の実行頻度に基づいて当該実行頻度が低下するように前記固液分離部における前記スクリューの回転数を補正するスクリュー回転数補正処理を実行する点にある。
【0007】
本構成によれば、入口側貯留部内液位が所定の設定範囲から外れた場合に、上記一時抑制処理の実行により、入口側貯留部への凝集物の供給や入口側貯留部からの凝集物の排出が抑制されることで、入口側貯留部内液位が設定範囲内に戻される。このことで、入口側貯留部内液位をできるだけ設定範囲内に維持することができる。そして、上記スクリュー回転数補正処理の実行により、固液分離部におけるスクリューの回転数が一時抑制処理の実行頻度に基づいて徐々に増加側又は減少側に補正されて、当該一時抑制処理の実行頻度が低下される。
従って、本発明により、被処理物に対して凝集剤を添加した上でスクリュープレス式の固液分離部にて固液分離する処理システムにおいて、入口側貯留部への凝集物の供給又は入口側貯留部からの凝集物の排出をできるだけ抑制することなく定常運転時の状態に維持しつつ、固液分離部において凝集物の状態の急変動を抑制しながら良好に固液分離させることができる技術を提供することができる。
【0008】
本発明に係る処理システムの第2特徴構成は、前記制御部が、前記一時抑制処理として、前記入口側貯留部内液位が前記設定範囲の下限値を下回ってから当該設定範囲内の所定の回転復帰用判定値になるまでの間、前記固液分離部におけるスクリューの回転駆動を一時的に抑制させるスクリュー回転一時抑制処理を実行すると共に、前記スクリュー回転数補正処理として、前記スクリュー回転一時抑制処理の実行頻度であるスクリュー回転抑制頻度が所定のスクリュー回転抑制頻度判定値に達した場合に前記スクリュー回転数を所定の減少補正幅で減少させるスクリュー回転数減少処理を実行する点にある。
【0009】
本構成によれば、入口側貯留部内液位が上記下限値を下回ったときには、入口側貯留部内液位が上昇して設定範囲内の回転復帰用判定値に戻るまでの間、上記スクリュー回転一時抑制処理が実行されて、上記凝集剤添加部側から上記入口側貯留部への凝集物の供給は定常運転時の状態に維持された状態で、上記入口側貯留部から上記固液分離部側への凝集物の排出が抑制される。すると、入口側貯留部内液位をできるだけ設定範囲内に維持することができる。そして、上記スクリュー回転数減少処理の実行により、固液分離部におけるスクリューの回転数が上記スクリュー回転一時抑制処理の実行頻度に基づいて減少側に補正されて、当該スクリュー回転一時抑制処理の実行頻度が低下される。このことで、固液分離部において、スクリュー回転数を徐々に減少側に補正して、凝集物の滞留時間を稼ぎ、濃縮物の含水率をできるだけ低下させることができる。
【0010】
本発明に係る処理システムの第3特徴構成は、前記制御部が、前記一時抑制処理として、前記入口側貯留部内液位が前記設定範囲の上限値を上回ってから当該設定範囲内の所定の供給復帰用判定値になるまでの間、前記入口側貯留部への前記凝集物の供給を一時的に抑制させる凝集物供給一時抑制処理を実行すると共に、前記スクリュー回転数補正処理として、前記凝集物供給一時抑制処理の実行頻度である供給抑制頻度が所定の供給抑制頻度判定値に達した場合に前記スクリュー回転数を所定の増加補正幅で増加させるスクリュー回転数増加処理を実行する点にある。
(【0011】以降は省略されています)
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