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公開番号2025086686
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-09
出願番号2023200861
出願日2023-11-28
発明の名称水処理システム、及び水処理方法
出願人株式会社日立製作所
代理人弁理士法人一色国際特許事務所
主分類C02F 3/12 20230101AFI20250602BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】処理対象水の硝化処理に係る負担及び対象処理水の再利用に係る負担を共に低減させる。
【解決手段】処理対象水2のアンモニア濃度を調節する制御部、及び、アンモニア濃度が調節された処理対象水2の一部を放出する放出部40を備えるアンモニア処理システム100と、放出部40により放出されなかった再利用対象水3が流入し、流入した再利用対象水4にアンモニア化合物を加えるアンモニア追加部202、アンモニア化合物及び再利用対象水4に残留するアンモニアと反応することで殺菌物質を生成させる反応物質を、流入した再利用対象水4に加える反応物質導入部203、及び、再利用対象水4を再利用すると共に、再利用対象水に含まれる殺菌物質によりバイオファウリングが抑制されるフィルタ部204を備える再利用システムとを含んで構成される水処理システム1。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
処理対象水のアンモニア濃度を調節する制御部、及び、前記アンモニア濃度が調節された処理対象水の一部を放出する放出部を備えるアンモニア処理システムと、
前記アンモニア濃度が調節された処理対象水のうち前記放出部により放出されなかった処理対象水である再利用対象水が流入し、流入した再利用対象水に所定のアンモニア化合物を加えるアンモニア追加部、
前記アンモニア化合物及び前記再利用対象水に残留するアンモニアと反応することで所定の殺菌物質を生成させる反応物質を、前記流入した再利用対象水に加える反応物質導入部、及び
前記再利用対象水を再利用すると共に、前記再利用対象水に含まれる殺菌物質によりバイオファウリングが抑制されるフィルタ部を備える再利用システムと
を含んで構成される水処理システム。
続きを表示(約 2,500 文字)【請求項2】
情報処理装置をさらに備え、
前記アンモニア処理システムは、前記処理対象水のアンモニア濃度を目標濃度に調節する制御を行う制御部、及び、前記処理対象水のアンモニア濃度を測定する測定部を備え、
前記情報処理装置は、
前記放出部から放出可能な処理対象水のアンモニア濃度の上限値を記憶する記憶装置、及び、
前記測定部により測定された処理対象水のアンモニア濃度に基づき、前記制御部による制御により前記アンモニア処理システムに生じる負担量である第1の負担量を算出し、
前記殺菌物質の生成のために行う前記アンモニア化合物及び前記反応物質の追加により前記再利用システムに生じる負担量である第2の負担量を算出し、
前記第1の負担量及び前記第2の負担量に基づき、前記目標濃度を算出し、前記アンモニア処理システムにおける処理対象水のアンモニア濃度が前記算出した目標濃度となるように前記制御部を制御する制御装置を備える、
請求項1に記載の水処理システム。
【請求項3】
前記情報処理装置は、
前記放出部から放出可能な処理対象水のアンモニア濃度の上限値を記憶する記憶装置を備え、
前記第1の負担量及び前記第2の負担量に基づき、前記アンモニア処理システムの負担の低減を前記再利用システムの負担の軽減より優先すべきか否かを判定し、前記アンモニア処理システムの負担の低減を前記再利用システムの負担の軽減より優先すべきと判定した場合には、前記上限値を前記目標濃度に設定し、前記アンモニア処理システムにおける処理対象水のアンモニア濃度が前記設定した目標濃度となるように前記制御部を制御する、
請求項2に記載の水処理システム。
【請求項4】
前記情報処理装置は、
前記放出部から放出可能な処理対象水のアンモニア濃度の上限値を記憶する記憶装置を備え、
前記第1の負担量及び前記第2の負担量に基づき、前記アンモニア処理システムの負担の低減を前記再利用システムの負担の軽減より優先すべきか否かを判定し、前記アンモニア処理システムの負担の低減を前記再利用システムの負担の軽減より優先すべきないと判定した場合には、前記上限値が所定の閾値を超えているか否かを判定し、
前記上限値が所定の閾値を超えている場合には、前記殺菌物質を生成するために必要な、前記アンモニア処理システムにおいて達成すべき処理対象水のアンモニア濃度を算出し、算出したアンモニア濃度を前記目標濃度に設定し、前記アンモニア処理システムにおける処理対象水のアンモニア濃度が前記設定した目標濃度となるように前記制御部を制御し、
前記上限値が所定の閾値を超えない場合には、前記上限値を前記目標濃度に設定し、前記アンモニア処理システムにおける処理対象水のアンモニア濃度が前記設定した目標濃度となるように前記制御部を制御する、
請求項2に記載の水処理システム。
【請求項5】
前記情報処理装置は、
前記上限値が所定の閾値を超えている場合には、所定濃度の前記殺菌物質を生成するために必要な、前記達成すべき処理対象水のアンモニア濃度を算出する、
請求項4に記載の水処理システム。
【請求項6】
前記情報処理装置は、
前記上限値が所定の閾値を超えている場合には、4mg/L未満の濃度の前記殺菌物質を生成するために必要な、前記達成すべき処理対象水のアンモニア濃度を算出する、
請求項5に記載の水処理システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記処理対象水のアンモニア濃度や溶存酸素濃度を調節するための風量の制御を行う、
請求項1に記載の水処理システム。
【請求項8】
前記アンモニア処理システムは、標準活性汚泥法、担体汚泥法、膜分離活性汚泥法又は回分式活性汚泥法の少なくともいずれかの方法により、前記処理対象水のアンモニア濃度が調節される、
請求項1に記載の水処理システム。
【請求項9】
処理対象水のアンモニア濃度を調節する制御部、及び、前記アンモニア濃度が調節された処理対象水の一部を放出する放出部を備えるアンモニア処理システムを設け、
前記アンモニア濃度が調節された処理対象水のうち前記放出部により放出されなかった処理対象水である再利用対象水が流入し、流入した再利用対象水に所定のアンモニア化合物を加えるアンモニア追加部、
前記アンモニア化合物及び前記再利用対象水に残留するアンモニアと反応することで所定の殺菌物質を生成させる反応物質を、前記流入した再利用対象水に加える反応物質導入部、及び、
前記再利用対象水を再利用すると共に、前記再利用対象水に含まれる殺菌物質によりバイオファウリングが抑制されるフィルタ部を備える再利用システムを設ける、
水処理方法。
【請求項10】
情報処理装置をさらに設け、
前記アンモニア処理システムに、前記処理対象水のアンモニア濃度を目標濃度に調節する制御を行う制御部、及び、前記処理対象水のアンモニア濃度を測定する測定部を設け、
前記情報処理装置が、
前記放出部から放出可能な処理対象水のアンモニア濃度の上限値を記憶し、
前記測定部により測定された処理対象水のアンモニア濃度に基づき、前記制御部による制御により前記アンモニア処理システムに生じる負担量である第1の負担量を算出し、
前記殺菌物質の生成のために行う前記アンモニア化合物及び前記反応物質の追加により前記再利用システムに生じる負担量である第2の負担量を算出し、
前記第1の負担量及び前記第2の負担量に基づき、前記目標濃度を算出し、前記アンモニア処理システムにおける処理対象水のアンモニア濃度が前記算出した目標濃度となるように前記制御部を制御する、
請求項9に記載の水処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水処理システム、及び水処理方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
地域の公衆衛生の向上には、下水等の汚染水の処理は非常に重要である。汚染水の処理の代表的な方法として、活性汚泥法等の生物処理過程を利用してアンモニア性窒素を硝化する硝化処理がある。
【0003】
一方、海水、下水、工業廃水などを原水とし、該原水を処理することで、塩分や微量汚染物質を除去し、再利用飲用等に利用可能な再生水を生成する技術(再利用技術)がある。例えば、膜処理に伴い微生物が増殖し、原水流路を閉塞させるなどして、装置性能を著しく低減させるバイオファウリングの対策が必要が生じる。
【0004】
膜の洗浄に関する技術として、例えば特許文献1には、薬液タンクに貯留された高濃度の次亜塩素酸ナトリウム溶液を膜処理水で希釈して分離膜を薬液洗浄するに当たり、監視装置により膜処理水中のアンモニア性窒素濃度を監視し、その濃度を指標として制御装置が薬液注入ポンプを制御し、希釈倍率を調整することにより、膜処理水の水質変動があった場合にも逆洗水中の次亜塩素酸ナトリウムの濃度を一定に保ち、薬品洗浄効果の変動を防止することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2007-275870号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、このような水処理においては、そのコストが大きくなることが多い。例えば、硝化処理では、微生物の代謝活動を維持しアンモニア濃度を調節するために曝気の処理を行う必要があり、そのための電力費用は非常に大きなものとなる。一方、再利用における膜処理においては、膜劣化を発生させないバイオファウリング抑制剤としてDBNPA(2,2-ジブロモ-3-ニトリロプロピオンアミド)などが利用されているが、高価であると同時に飲料水用途への利用が制限されているなどの課題がある。例えば特許文献1のように、クロラミンなどの結合塩素によるバイオファウリング抑制が知られ、利用されている。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、処理対象水の硝化処理に係る負担及び対象処理水の再利用に係る負担を共に低減させることが可能な水処理システム、及び水処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するための本発明の一つは、処理対象水のアンモニア濃度を調節する制御部、及び、前記アンモニア濃度が調節された処理対象水の一部を放出する放出部を備えるアンモニア処理システムと、前記アンモニア濃度が調節された処理対象水のうち前記放出部により放出されなかった処理対象水である再利用対象水が流入し、流入した再利用対象水に所定のアンモニア化合物を加えるアンモニア追加部、前記アンモニア化合物及び前記再利用対象水に残留するアンモニアと反応することで所定の殺菌物質を生成させる反応物質を、前記流入した再利用対象水に加える反応物質導入部、及び前記再利用対象水を再利用すると共に、前記再利用対象水に含まれる殺菌物質によりバイオファウリングが抑制されるフィルタ部を備える再利用システムとを含んで構成される水処理システムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、処理対象水の硝化処理に係る負担及び対象処理水の再利用に係る負担を共に低減させることができる。
上記した以外の構成及び効果等は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本実施形態に係る水処理システム1の構成の一例を示す図である。
本実施形態に係る水処理システム制御処理の一例を説明するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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