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公開番号
2025101285
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-07
出願番号
2023218020
出願日
2023-12-25
発明の名称
回転子および回転電機
出願人
株式会社日立製作所
代理人
弁理士法人湘洋特許事務所
主分類
H02K
1/2783 20220101AFI20250630BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】ロータコアの変形を抑制し、耐遠心力強度がより高い回転子を提供することができる。
【解決手段】 回転軸付近から外周方向に伸びるハウジングと、ハウジングの外周側端部に固定されるロータコアと、を有するスロットが円周方向に連なった円環状の回転子であって、前記ロータコアは、前記回転軸の中心と当該ロータコアの重心とを結ぶ中立線に対して略線対称に配置されている一対の保持部およびブリッジ部と、当該ブリッジ部の外周側に位置する胴部と、を有し、前記保持部は、固定時に前記ハウジング内に位置し、前記ブリッジ部は、前記保持部と前記胴部との間であって、前記ロータコア内で円周方向に埋設される永久磁石同士の間に挟み込まれる位置に設けられ、前記保持部の重心が、前記ブリッジ部の内径側端部の中心点から外周側端部の中心点までを結ぶ前記ブリッジ部の中心軸の略軸上に位置するように前記保持部およびブリッジ部が配置されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
回転軸付近から外周方向に伸びるハウジングと、ハウジングの外周側端部に固定されるロータコアと、を有して構成されるスロットが円周方向に連なった円環状の回転子であって、
前記ロータコアは、前記回転軸の中心と当該ロータコアの重心とを結ぶ中立線に対して略線対称に配置されている一対の保持部およびブリッジ部と、当該ブリッジ部の外周側に位置する胴部と、を有し、
前記保持部は、固定時に前記ハウジング内に位置し、
前記ブリッジ部は、前記保持部と前記胴部との間であって、前記ロータコア内で円周方向に埋設される永久磁石同士の間に挟み込まれる位置に設けられ、
前記保持部の重心が、前記ブリッジ部の内径側端部の中心点から外周側端部の中心点までを結ぶ前記ブリッジ部の中心軸の略軸上に位置するように前記保持部およびブリッジ部が配置されている
ことを特徴とする回転子。
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【請求項2】
請求項1に記載の回転子であって、
前記保持部の重心から前記ブリッジ部の中心軸までの距離をL1とし、前記保持部の重心から前記中立線までの距離L2とした場合、
L1/L2<0.2の関係が成立するように、前記保持部の重心と前記ブリッジ部の中心軸とが設定されている
ことを特徴とする回転子。
【請求項3】
請求項1に記載の回転子であって、
前記一対の保持部およびブリッジ部は、相互に中立線から所定の距離が隔てられ、独立して前記胴部から内径方向に形成され、
前記保持部は、前記ハウジングに嵌合固定される
ことを特徴とする回転子。
【請求項4】
請求項1に記載の回転子であって、
前記一対の保持部は、相互に繋がっている一体化された構造である
ことを特徴とする回転子。
【請求項5】
請求項1に記載の回転子であって、
前記保持部にはピン孔が設けられ、当該保持部の外周方向には、所定の間隔を介して磁石が埋設される磁石孔が設けられ、
前記保持部は、前記ピン孔の略中心点を通り前記中立線と略直交する仕切り線を基準に、内径方向に位置する前部と、外周方向に位置する後部とを有し、前記中立線に対して略線対称に配置されている一方の当該保持部と他方の当該保持部の前記前部同士および前記後部同士が繋がっている形状をしており、前記ハウジングにピン留め固定される
ことを特徴とする回転子。
【請求項6】
回転軸付近から外周方向に伸びるハウジングと、ハウジングの外周側端部に固定されるロータコアと、を有して構成されるスロットが円周方向に連なった円環状の回転子を備えた回転電機であって、
前記回転子のロータコアは、前記回転軸の中心と当該ロータコアの重心とを結ぶ中立線に対して略線対称に配置されている一対の保持部およびブリッジ部と、当該ブリッジ部の外周側に位置する胴部と、を有し、
前記保持部は、固定時に前記ハウジング内に位置し、
前記ブリッジ部は、前記保持部と前記胴部との間であって、前記ロータコア内で円周方向に埋設される永久磁石同士の間に挟み込まれる位置に設けられ、
前記保持部の重心が、前記ブリッジ部の内径側端部の中心点から外周側端部の中心点までを結ぶ前記ブリッジ部の中心軸の略軸上に位置するように前記保持部およびブリッジ部が配置されている
ことを特徴とする回転電機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転子および回転電機に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、エアモビリティや様々な機器向けに高回転数化を目指した超多極モータの開発が進んでいる。一方で、超多極化による回転子(ロータ)の大型化と高回転数化に伴って、ロータコアの耐遠心力強度の確保が必須の課題となっている。
【0003】
なお、特許文献1には、回転電機のロータに関する技術について、「回転電機のロータは、円環状の複数の鋼板を軸方向に積層して形成されたロータコアと、ロータコアの内部に円周方向に所定距離を隔てて埋設された複数の永久磁石と、ロータコアを軸方向に貫通する複数の開口部とを有する。開口部は、ロータコアの内部に配設された永久磁石の周方向の磁極中心に対し線対称に配置され、開口部には、開口部の内周側に位置する内側梁部と外周側に位置する外側梁部とを接続する2本以上の柱部が、開口部の周方向の中心線に対して線対称に配設されている。」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-259688号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
回転子が有するロータコアには様々な種類の構造がある。例えば、回転軸(シャフト)から連なるハウジングの外周端にロータコアを嵌合またはピン留めにより固定した構造の回転子では、遠心力によって生じる応力により、ロータコアの一部に変形が生じる場合がある。具体的には、ロータコア内に埋設される永久磁石の磁石孔同士の間に位置し、ハウジングとの嵌合部位である保持部からロータコアの外周方向に伸びるブリッジ部を有する構造のロータコアでは、曲げ応力によってブリッジ部が変形する場合がある。そのため、このような回転子では、ブリッジ部に働く曲げ応力を低減させることでロータコアの変形を抑制することが要請されている。
【0006】
なお、特許文献1には、ロータの回転時に外側梁部が遠心力で膨らむことのない強度を確保するための構造が開示されている。しかしながら、同文献の技術は、ハウジングに嵌合する保持部と、保持部から回転子の外周方向に伸びるブリッジ部と、を有する回転子の構造を対象としていない。そのため、同文献の技術をそのまま採用することは難しい。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ロータコアの変形を抑制し、耐遠心力強度がより高い回転子の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願は、上記課題の少なくとも一部を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下のとおりである。上記の課題を解決する本発明の一態様に係る回転子は、回転軸付近から外周方向に伸びるハウジングと、ハウジングの外周側端部に固定されるロータコアと、を有して構成されるスロットが円周方向に連なった円環状の回転子であって、前記ロータコアは、前記回転軸の中心と当該ロータコアの重心とを結ぶ中立線に対して略線対称に配置されている一対の保持部およびブリッジ部と、当該ブリッジ部の外周側に位置する胴部と、を有し、前記保持部は、固定時に前記ハウジング内に位置し、前記ブリッジ部は、前記保持部と前記胴部との間であって、前記ロータコア内で円周方向に埋設される永久磁石同士の間に挟み込まれる位置に設けられ、前記保持部の重心が、前記ブリッジ部の内径側端部の中心点から外周側端部の中心点までを結ぶ前記ブリッジ部の中心軸の略軸上に位置するように前記保持部およびブリッジ部が配置されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ロータコアの変形を抑制し、耐遠心力強度がより高い回転子を提供することができる。
【0010】
なお、上記以外の課題、構成および効果等は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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