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公開番号2025095288
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2023211203
出願日2023-12-14
発明の名称電力変換装置
出願人株式会社日立製作所
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類H02M 7/12 20060101AFI20250619BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】太陽光発電や定置蓄電池、EV充電器などの複数の機能を有する電力変換装置において太陽光発電や定置蓄電池からの電力が急峻に変化した際にも電力変換器内の直流電圧の変動を抑制する電力変換装置を提供する。
【解決手段】複数の電力変換ユニットが同一のキャビネット内に実装された電力変換装置であって、複数の電力変換ユニットは共通する直流配線で接続されるとともに各電力変換ユニットが有する制御の時定数の大きさに従って2つのグループに分類され、2つのグループのうち制御の時定数が小さいグループに属する複数の電力変換ユニットはキャビネット内で互いに隣接して配置されている。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
複数の電力変換ユニットが同一のキャビネット内に実装された電力変換装置であって、
前記複数の電力変換ユニットは共通する直流配線で接続されるとともに各電力変換ユニットが有する制御の時定数の大きさに従って2つのグループに分類され、
前記2つのグループのうち制御の時定数が小さいグループに属する前記複数の電力変換ユニットは前記キャビネット内で互いに隣接して配置されている、
ことを特徴とする電力変換装置。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電力変換装置であって、
前記複数の電力変換ユニットは、三相及び直流間の変換を実行するAC/DC変換ユニットと、太陽光発電用ユニットと、定置蓄電池用ユニットと、EV充電用ユニットと、を少なくとも含む、
ことを特徴とする電力変換装置。
【請求項3】
請求項2に記載の電力変換装置であって、
前記2つのグループのうち、制御の時定数が小さいグループには、前記AC/DC変換ユニットと前記太陽光発電用ユニットと前記定置蓄電池用ユニットとが含まれ、制御の時定数が大きいグループには前記EV充電用ユニットが含まれる、
ことを特徴とする電力変換装置。
【請求項4】
請求項1に記載の電力変換装置であって、
前記2つのグループのうち、時定数の大きい方に属する前記電力変換ユニットの時定数の平均は、時定数の小さい方に属する前記電力変換ユニットの時定数の2倍以上である、
ことを特徴とする電力変換装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、制御の時定数が異なる複数の電力変換ユニットを備える電力変換装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
脱炭素化を背景に、太陽光発電などの再エネ電力(再生可能エネルギー電力)の導入や、電気自動車(Electric Vehicle:EV)の導入が進んでいる。また、再エネの有効活用の目的で、定置蓄電池の導入も進んでいる。これらの機器をビルなどの建物に導入する場合、設置するスペースが限られる場合があるため、機器の小型化が求められる。機器の小型化を実現する1つの手段として、太陽光発電器やEV充電器、定置蓄電池の機能を1つの電力変換装置内に実装する方法がある。この場合、三相交流から直流に変換するAC/DC変換や、太陽光パネルと蓄電池の直流電力を変換する非絶縁型のDC/DC変換、EVの電池を充電するための絶縁型のDC/DC変換の各主回路をそれぞれ個別のユニットに実装し、これらのユニットを組み合わせて機能を複合した電力変換装置を構成する場合がある。例えば、特許文献1には、これらの電力変換ユニットの接続方法について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-77968号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1には、電力変換装置を小型化するための電力変換装置内部のユニットの配置やバスバー配線との接続方法に関して記載されている。例えば太陽光発電や定置蓄電池用の非絶縁型DC/DC変換やEV充電用の絶縁型DC/DC変換、三相交流から直流に変換するAC/DC変換のユニットが内蔵された電力変換器を考える。EV充電では、EVからの指令値に基づき電流を出力してEV内部の蓄電池を充電する。この運転は蓄電池の充電状態に応じて指令値を変化させる制御となるため、出力電流が急激に変化することはなく、制御の時定数はそれほど小さくなくても良い。
【0005】
ここで、制御の時定数とは、制御系における応答速度を示す指数のことであり、出力が入力の約63%になるまでの時間を表す。一般には出力をOUT、入力をIN、時定数をTとすると次の式で表される。
OUT=IN×(1-e・EXP(-t/T))
この式から、時定数Tが大きければ大きいほど出力値の増加速度が遅い、すなわち応答速度が遅い、ということがわかる。
【0006】
上記のようにEV充電では制御の時定数が大きい一方で、太陽光発電の場合、晴天から曇天に急変するなど天候が急激に変化する状態でも発電を継続する必要があるため、その制御の時定数はEV充電に比べて小さい。定置蓄電池に関しても、ビルや工場内の電力エネルギーマネジメントに用いられる場合、負荷の急峻な変化に対応するため蓄電池からの入出力電力の変化も大きく、制御の時定数はEV充電に比べて小さいものになる。
【0007】
上記のように太陽光発電や定置蓄電池からの電力はAC/DC変換を通して系統や施設内の三相交流配電と電力をやり取りするが、太陽光発電や定置蓄電池の時定数が小さい非絶縁型DC/DC変換ユニットがAC/DC変換ユニットと離れて配置された場合、次のような問題が生じ得る。すなわち、太陽光発電や定置蓄電池の非絶縁型DC/DC変換ユニットからの電力が急峻に変化すると、これらのユニットを接続するバスバー配線のインピーダンスにより直流電圧が変動し、出力電圧が安定化しない問題が生じるおそれがある。
【0008】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、三相交流と直流とを相互変換するAC/DC変換ユニットや、太陽光発電や定置蓄電池の非絶縁型DC/DC変換ユニット、EV充電用の絶縁型DC/DC変換ユニットを内蔵する電力変換装置において、太陽光発電や定置蓄電池からの電力が急峻に変化した際にも、内部の直流電圧の変動を抑制する電力変換装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係る電力変換装置は、複数の電力変換ユニットが同一のキャビネット内に実装された電力変換装置であって、複数の電力変換ユニットは共通する直流配線で接続されるとともに各電力変換ユニットが有する制御の時定数の大きさに従って2つのグループに分類され、2つのグループのうち制御の時定数が小さいグループに属する複数の電力変換ユニットはキャビネット内で互いに隣接して配置されている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、太陽光発電や定置蓄電池からの電力が急峻に変化した際にも電力変換装置内の直流電圧の変動を抑制することができる。
本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、上記した以外の課題、構成および効果は以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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