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公開番号2025083641
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-02
出願番号2023197127
出願日2023-11-21
発明の名称発電システム
出願人JFEエンジニアリング株式会社
代理人個人
主分類C02F 3/28 20230101AFI20250526BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】メタン発酵設備全体の省エネとバイオガスの燃焼排ガスからの二酸化炭素の効率的な回収を両立する発電システムを提供する。
【解決手段】本発明に係る発電システム1は、有機系廃棄物を嫌気性細菌によって分解し、メタン及び二酸化炭素を主成分とするバイオガスを発生させるメタン発酵装置10と、バイオガスを燃料とする内燃機関を備えた発電装置20と、発電装置20において発生した電力を利用して水を電気分解し、水素及び酸素を発生させる水電解装置30と、内燃機関の排ガスを外部に排出する排ガス排出ライン103と、排ガス排出ライン103から分岐し、排ガスの一部を内燃機関の吸気口に循環させる排ガス循環ライン104と、内燃機関の吸気口に循環される排ガスを冷却する排ガス冷却器40と、排ガス冷却器40において除去した排ガスの熱を利用し、メタン発酵装置10から排出される発酵汚泥を乾燥させる汚泥乾燥装置60と、を備えたものである。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
有機系廃棄物を嫌気性細菌によって分解し、メタン及び二酸化炭素を主成分とするバイオガスを発生させるメタン発酵装置と、
前記バイオガスを燃料とする内燃機関を備えた発電装置と、
前記発電装置において発生した電力を利用して水を電気分解し、水素及び酸素を発生させる水電解装置と、
前記内燃機関の排ガスを外部に排出する排ガス排出ラインと、
前記排ガス排出ラインから分岐し、排ガスの一部を前記内燃機関の吸気口に循環させる排ガス循環ラインと、
前記内燃機関の吸気口に循環される排ガスを冷却する排ガス冷却器と、
前記排ガス冷却器において除去した排ガスの熱を利用し、前記メタン発酵装置から排出される発酵汚泥を乾燥させる汚泥乾燥装置と、を備えたことを特徴とする発電システム。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記汚泥乾燥装置において発生した乾燥汚泥を含む燃料を利用して発電し、発生した電力を前記水電解装置に供給する燃焼発電装置を備えたことを特徴とする請求項1に記載の発電システム。
【請求項3】
前記汚泥乾燥機において発生した乾燥汚泥を一時的に貯留する乾燥汚泥貯留槽と、
前記乾燥汚泥貯留装置に貯留された乾燥汚泥を前記燃焼発電装置に投入する乾燥汚泥投入装置と、
有機系の発電燃料を貯留する発電燃料貯留槽と、
前記発電燃料貯留槽に貯留された発電燃料を前記燃焼発電装置に投入する発電燃料投入装置と、
前記乾燥汚泥投入装置、前記発電燃料投入装置及び前記燃焼発電装置を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記水電解装置に供給される再生可能エネルギー由来の電力が不足した場合に、前記乾燥汚泥投入装置を優先的に稼働させて前記燃焼発電装置において発生した電力を前記水電解装置に供給して前記不足した分を補い、前記水電解装置に供給される再生可能エネルギー由来の電力が充足している場合、前記発電燃料投入装置を優先的に稼働させることを特徴とする請求項2に記載の発電システム。
【請求項4】
前記水電解装置は固体酸化物型の水電解装置であり、
前記汚泥乾燥装置において発生した乾燥汚泥を燃料として蒸気を発生させ、発生した蒸気を前記水電解装置に供給する乾燥汚泥燃焼装置を備えたことを特徴とする請求項1に記載の発電システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、メタン発酵設備全体の省エネとバイオガスの燃焼排ガスからの二酸化炭素の効率的な回収を両立する発電システムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
発電設備の燃焼排ガスには多量のCO
2
を含んでいることから、温暖化の抑制のために燃焼排ガスからのCO
2
の回収が急務となっている。または、炭素を含まないアンモニアなどの燃料を専焼や混焼することによって燃料の段階からCO
2
の発生を抑える取り組みもなされている。
【0003】
しかしながら、燃焼排ガスからのCO
2
の分離回収においては、排ガス中のCO
2
濃度が高いほど効率の良い回収が可能となるが、一般的な排ガスではCO
2
の濃度は数~十数vol%と低いため、回収効率を高めることが難しい。
【0004】
この点、特許文献1には、メタン発酵装置から発生したバイオガスと、共電解設備から得られた酸素とからガスエンジンを運転し、燃焼排ガスから分離されたCO
2
と、水蒸気とを固体酸化物型電解装置において共電解して合成ガスを生成し、その合成ガスから液体燃料を製造する技術が開示されている(図2)。
また、酸素吹きのガスエンジンの排熱利用として、加熱されたガスエンジンの冷却水をメタン発酵装置の加温に利用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6999213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ガスエンジンの排熱は300~400℃程度と高温であり、これをメタン発酵装置(40℃程度)の加温に用いることは、熱の品質を考慮すると効率的でない。すなわちガスエンジンの排熱利用方法としてメタン発酵装置の加温はオーバースペックであるため、排熱の利用方法を改善する余地があり、この改善によりバイオガスの燃焼排ガスからの二酸化炭素の回収をさらに低エネルギーで行うことができる。
【0007】
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、メタン発酵設備全体の省エネとバイオガスの燃焼排ガスからの二酸化炭素の効率的な回収を両立する発電システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明に係る発電システムは、有機系廃棄物を嫌気性細菌によって分解し、メタン及び二酸化炭素を主成分とするバイオガスを発生させるメタン発酵装置と、
前記バイオガスを燃料とする内燃機関を備えた発電装置と、
前記発電装置において発生した電力を利用して水を電気分解し、水素及び酸素を発生させる水電解装置と、
前記内燃機関の排ガスを外部に排出する排ガス排出ラインと、
前記排ガス排出ラインから分岐し、排ガスの一部を前記内燃機関の吸気口に循環させる排ガス循環ラインと、
前記内燃機関の吸気口に循環される排ガスを冷却する排ガス冷却器と、
前記排ガス冷却器において除去した排ガスの熱を利用し、前記メタン発酵装置から排出される発酵汚泥を乾燥させる汚泥乾燥装置と、を備えたことを特徴とするものである。
【0009】
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記汚泥乾燥装置において発生した乾燥汚泥を含む燃料を利用して発電し、発生した電力を前記水電解装置に供給する燃焼発電装置を備えたことを特徴とするものである。
【0010】
(3)また、上記(2)に記載のものにおいて、前記汚泥乾燥機において発生した乾燥汚泥を一時的に貯留する乾燥汚泥貯留槽と、
前記乾燥汚泥貯留装置に貯留された乾燥汚泥を前記燃焼発電装置に投入する乾燥汚泥投入装置と、
有機系の発電燃料を貯留する発電燃料貯留槽と、
前記発電燃料貯留槽に貯留された発電燃料を前記燃焼発電装置に投入する発電燃料投入装置と、
前記乾燥汚泥投入装置、前記発電燃料投入装置及び前記燃焼発電装置を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記水電解装置に供給される再生可能エネルギー由来の電力が不足した場合に、前記乾燥汚泥投入装置を優先的に稼働させて前記燃焼発電装置において発生した電力を前記水電解装置に供給して前記不足した分を補い、前記水電解装置に供給される再生可能エネルギー由来の電力が充足している場合、前記発電燃料投入装置を優先的に稼働させることを特徴とするものである。
(【0011】以降は省略されています)

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