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公開番号
2025083230
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-30
出願番号
2023197010
出願日
2023-11-20
発明の名称
循環式非鉄金属溶解炉及び非鉄金属溶解方法
出願人
三建産業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F27B
3/28 20060101AFI20250523BHJP(炉,キルン,窯;レトルト)
要約
【課題】各電気ヒーターや循環ポンプに過度な負荷がかかることを防止しつつ、効率的に非鉄金属材料を熔解および昇温する。
【解決手段】第一昇温室12,第二昇温室13,出湯室14にそれぞれ第一,第二,第三電気ヒーター30,40,60を設け、出湯室14の制御温度より第一昇温室12の制御温度を低く設定した状態で、投入口11から非鉄金属材料を投入して、第一昇温室12で所定の第一温度にまで昇温した溶湯とし、第一温度にまで昇温した溶湯の一部を、出湯室14で受け入れ、溶湯の残りを第二昇温室13で受け入れ、第二電気ヒーター40によって第一温度を超える第二温度まで昇温した後、第一昇温室12へ循環させ、第一昇温室12へ循環させた溶湯の熱を、投入口11から新たに投入される前記非鉄金属材料に与えるようにした。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
電気ヒーターを利用して非鉄金属材料を溶解する循環式の非鉄金属溶解炉であって、
前記非鉄金属材料の投入口と、前記投入口に連通する第一昇温室と、前記第一昇温室に中間壁を介して並設され、前記第一昇温室とで溶湯が循環する循環路を形成する第二昇温室と、前記第一昇温室と前記第二昇温室の間でかつ前記第一昇温室の下流側又は前記第二昇温室の上流側に連通して前記第一昇温室で所定温度まで昇温された溶湯の一部を受け入れるとともに溶湯を取り出し可能な出湯室を有する炉体と、
前記第一昇温室または前記第二昇温室あるいはその両方に設けられ、溶湯を循環させる循環ポンプと、
前記第一昇温室に設けられ、溶湯を所定の第一温度まで昇温する複数の第一電気ヒーターと、
前記第二昇温室に設けられ、前記第一昇温室で第一温度まで昇温された溶湯を、前記第一温度を超える第二温度まで昇温する複数の第二電気ヒーターと、
前記出湯室に設けられた複数の第三電気ヒーターと、
前記第一電気ヒーター,前記第二電気ヒーター,前記第三電気ヒーターの出力をそれぞれ制御可能な制御部を備え、
前記制御部は、前記出湯室の制御温度より前記第一昇温室の制御温度を低くするように、前記第一電気ヒーター,前記第二電気ヒーター,前記第三電気ヒーターの出力をそれぞれ制御しつつ、前記第二昇温室で第二温度まで昇温された溶湯を、前記第一昇温室に循環させて、その熱を、前記投入口から投入される前記非鉄金属材料に与えるようにしたことを特徴とする循環式非鉄金属溶解炉。
続きを表示(約 730 文字)
【請求項2】
前記非鉄金属材料をアルミニウム又はアルミニウム合金としたことを特徴とする請求項1に記載の循環式非鉄金属溶解炉。
【請求項3】
複数の第一電気ヒーターを設けた第一昇温室と複数の第二電気ヒーターを設けた第二昇温室を、中間壁を挟んで並設して溶湯の循環路を形成し、前記第一昇温室と前記第二昇温室の間で前記中間壁の一端側に、非鉄金属材料の投入口を設けるとともに、前記第一昇温室と前記第二昇温室の間で前記中間壁の他端側に、溶湯を取り出し可能で複数の第三電気ヒーターを設けた出湯室に連通する間隙路を設けてなり、前記第一昇温室,前記第二昇温室,前記出湯室の各室でそれぞれ温度制御を行い、前記第一昇温室または前記第二昇温室あるいはその両方に設けられた循環ポンプを介して溶湯を循環させるように構成された循環式非鉄金属溶解炉を使用して前記非鉄金属材料を溶解する方法であって、
前記出湯室の制御温度より前記第一昇温室の制御温度を低く設定した状態で、
前記投入口から前記非鉄金属材料を投入して、前記第一昇温室で所定の第一温度にまで昇温した溶湯とし、前記第一温度にまで昇温した溶湯の一部を、前記出湯室で受け入れ、前記溶湯の残りを前記第二昇温室で受け入れ、前記第二電気ヒーターによって前記第一温度を超える第二温度まで昇温した後、前記第一昇温室へ循環させ、前記第一昇温室へ循環させた溶湯の熱を、前記投入口から新たに投入される前記非鉄金属材料に与えるようにしたことを特徴とする非鉄金属溶解方法。
【請求項4】
前記非鉄金属材料をアルミニウム又はアルミニウム合金としたことを特徴とする請求項3に記載の非鉄金属溶解方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルミニウム合金等の非鉄金属を、ダイカスト鋳造などの各種鋳造製品の製造に使用する目的で循環させながら溶解する循環式非鉄金属溶解炉及び非鉄金属溶解方法に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、アルミニウム合金等の非鉄金属の溶解には、石油などの化石燃料を用いたガスバーナからの放射火炎による溶解炉が主として採用されてきた。しかし、化石燃料を使用したガスバーナによる放射火炎は、熱効率や環境の点で問題があるため、その改善策が求められてきた。
【0003】
その改善策として電気ヒーターを溶湯に浸漬する構造の非鉄金属溶解炉が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
図3に示すように、この特許文献1に記載の非鉄金属溶解炉50は、溶解室51、昇温室52および除滓室53を含む複数の室を設け、溶解室50に投入した非鉄金属材料を、昇温室52に設けた電気ヒーター56によって熔解して所定温度まで昇温し、そこから鎮静室54を介して出湯室55へ供給するようにしている。なお、溶湯は、除滓室53から昇温室52へ循環するが、この除滓室53には電気ヒーターは設けられていない。
【0004】
この非鉄金属溶解炉50は、電気ヒーターを使用して非鉄金属材料を熔解および昇温するので、それまでのガスバーナを使用した溶解炉と比較して、熱効率および環境の点において優れるといった大きな利点がある。
【0005】
しかしながら、本発明者らはこうした現状に満足することなくさらなる研究開発を進め、これまでに存在しない新規な構成によって、より効率的に非鉄金属材料を熔解および昇温することのできる循環式非鉄金属溶解炉を開発するに至った(特許文献2)。
【0006】
この循環式非鉄金属溶解炉101は、図4に示すように、非鉄金属材料の投入口111と、投入口111に連通する第一昇温室112と、第一昇温室112に中間壁115を介して並設され、第一昇温室112とで溶湯が循環する循環路を形成する第二昇温室113と、第一昇温室112と第二昇温室113の間で第一昇温室112の下流側に連通して第一昇温室112で所定温度まで昇温された溶湯の一部を受け入れるとともに溶湯を取り出し可能な出湯室114を有する炉体110と、溶湯を循環させる循環ポンプ120と、第一昇温室112に設けられ、溶湯を所定の第一温度まで昇温する複数の第一電気ヒーター130と、第二昇温室113に設けられ、第一昇温室112で第一温度まで昇温された溶湯を、第一温度を超える第二温度まで昇温する複数の第二電気ヒーター140を備え、第二昇温室113で第二温度まで昇温された溶湯を、第一昇温室112に循環させて、その熱を、投入口111から投入される非鉄金属材料に与えるようにしたものである。
第一昇温室112と出湯室114との間には隔壁117が設けられ、この隔壁117に連通路117aを形成し、第一昇温室112を出湯室114に連通させている。出湯室114は、受け入れた溶湯を外部へ取り出すための機構(図示せず)を備える。
【0007】
これによれば、第一昇温室112と第二昇温室113とで形成した循環路に、循環ポンプ120によって溶湯を循環させ、第一昇温室112で第一電気ヒーター130によって所定温度(第一温度)まで昇温した溶湯の一部を出湯室114で受け入れるようにし、かつ、第一昇温室112からの溶湯を、第二昇温室113で第二電気ヒーター140によって所定温度を越える温度(第二温度)に昇温した後、第一昇温室112に循環させるので、投入口111から第一昇温室112に投入した非鉄金属材料を効果的に溶解および昇温することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2010-96401号公報
特許第6997738号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、図4に示した循環式非鉄金属溶解炉101は、出湯室114における温度管理を積極的に行うものではないので、本発明者らは出湯室114における温度情報を上手く利用することができれば、一層効率的に非鉄金属材料を熔解および昇温することができるのではないかと想到するに至った。
【0010】
そこで、本発明の目的とするところは、効率的に非鉄金属材料を熔解および昇温しうる循環式非鉄金属溶解炉及び非鉄金属溶解方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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