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公開番号2025083186
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-30
出願番号2023196946
出願日2023-11-20
発明の名称蓄冷材
出願人パナソニックホールディングス株式会社
代理人弁理士法人青藍国際特許事務所,個人,個人
主分類C09K 5/06 20060101AFI20250523BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】少ない消費電力での蓄冷を可能としつつ、限られた時間での蓄冷により長期の保冷を可能とする観点から有利な蓄冷材を提供する。
【解決手段】本開示の蓄冷材は、カルボン酸テトラ‐n‐ブチルアンモニウム塩及びカルボン酸テトラ‐n‐ブチルホスホニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも1つの塩と、水と、多孔質物質と、銀化合物と、アルコールとを備える。塩は、2個以上の酸素原子を有するアニオン性の原子団を含んでいる。アルコールは、3から5個の炭素原子を有する1価アルコール及び3から6個の炭素原子を有する2価アルコールからなる群より選ばれる少なくとも1つを含んでいる。塩の含有量に対するアルコールの含有量のモル比は、0.1から0.9%である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
カルボン酸テトラ‐n‐ブチルアンモニウム塩及びカルボン酸テトラ‐n‐ブチルホスホニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも1つの塩と、
水と、
多孔質物質と、
銀化合物と、
アルコールと、を備え、
前記塩は、2個以上の酸素原子を有するアニオン性の原子団を含み、
前記アルコールは、3から5個の炭素原子を有する1価アルコール及び3から6個の炭素原子を有する2価アルコールからなる群より選ばれる少なくとも1つを含み、
前記塩の含有量に対する前記アルコールの含有量のモル比は、0.1から0.9%である、
蓄冷材。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記アルコールは、1‐プロパノール、iso‐プロパノール、1,3‐プロパンジオール、1‐ブタノール、2‐ブタノール、1,4‐ブタンジオール、1‐ペンタノール、及び1,6‐ヘキサンジオールからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の蓄冷材。
【請求項3】
前記多孔質物質は、活性炭を含む、
請求項1に記載の蓄冷材。
【請求項4】
前記活性炭は、塩基性の表面を有する、
請求項3に記載の蓄冷材。
【請求項5】
前記活性炭は、Na及びKからなる群より選ばれる少なくとも1つを前記水に溶出させている、
請求項3に記載の蓄冷材。
【請求項6】
3mg/L以上のNaが溶存している、
請求項1に記載の蓄冷材。
【請求項7】
20mg/L以上のKが溶存している、
請求項1に記載の蓄冷材。
【請求項8】
前記原子団は、6個以下の炭素原子を有するカルボン酸である、
請求項1に記載の蓄冷材。
【請求項9】
前記原子団は、2‐エチルブタノアートである、
請求項1に記載の蓄冷材。
【請求項10】
前記銀化合物は、Ag
2
O、AgO、Ag
2
CO
3
、Ag
3
PO
4
、AgF、Ag
2
SO
4
、Ag
2
CrO
4
、Ag
2
WO
4
、及び5個以下の炭素原子を有するカルボン酸銀からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の蓄冷材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、蓄冷材に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、ビルの空調又は氷温にて冷却若しくは冷蔵される食品の生産若しくは加工に用いられる氷蓄熱装置等の過冷却解除装置に関する。
【0003】
特許文献2は、冷暖房等の空調設備又は食品等の冷却装置に用いられる蓄熱剤及び蓄熱剤の調製方法に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平5-187673号公報
特開2007-246778号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、少ない消費電力での蓄冷を可能としつつ、限られた時間での蓄冷により長期の保冷を可能とする観点から有利な蓄冷材を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示における蓄冷材は、
カルボン酸テトラ‐n‐ブチルアンモニウム塩及びカルボン酸テトラ‐n‐ブチルホスホニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも1つの塩と、
水と、
多孔質物質と、
銀化合物と、
アルコールと、を備え、
前記塩は、2個以上の酸素原子を有するアニオン性の原子団を含み、
前記アルコールは、3から5個の炭素原子を有する1価アルコール及び3から6個の炭素原子を有する2価アルコールからなる群より選ばれる少なくとも1つを含み、
前記塩の含有量に対する前記アルコールの含有量のモル比は、0.1から0.9%である。
【発明の効果】
【0007】
本開示における蓄冷材によれば、小さな過冷却度での速やかな蓄冷が可能であり、所定の蓄冷時間において大きな蓄冷量が確保されうる。その結果、本開示における蓄冷材は、少ない消費電力での蓄冷を可能としつつ、限られた時間での蓄冷により長期の保冷を可能とする観点から有利である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施の形態1における蓄冷材の放冷時の特性を示すグラフ
実施の形態2における蓄冷システムの図
【発明を実施するための形態】
【0009】
(本開示の基礎となった知見等)
本発明者が本開示に相当するに至った当時、食品の生産又は加工のプロセス及び冷房用空調等の用途における運転温度帯が狭い条件での蓄冷には所定の事項が求められていた。運転温度帯が狭い条件の例は、約5℃での蓄冷及び約11℃での放冷を含む。例えば、セミクラスレートハイドレート系の蓄冷材をこのような蓄冷に適用する場合、小さな過冷却度で過冷却が解除されて結晶化が完了することが求められうる。しかしながら、大規模な蓄冷システムでは熱交換に時間を要する。このため、大量の蓄冷材への蓄冷に対して、小さな過冷却度では結晶成長速度が不十分であり、所定時間内に蓄冷が完了しないという課題があった。そのため、当該業界では、上記の運転温度帯が狭い条件での蓄冷が必要な用途に、大量のセミクラスレートハイドレート系の蓄冷材を使用することは困難であると考えられていた。
【0010】
そうした状況下において、本発明者は、セミクラスレートハイドレートの結晶成長により蓄冷がなされる所定の蓄冷材において、その結晶成長を促進させうる添加成分について日夜検討を重ねた。その検討の過程において、本発明者は、多孔質物質と、銀化合物と、所定のアルコールとの組み合わせが結晶成長を促進させうることを新たに発見し、本開示の主題を構成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)

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