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公開番号2025083005
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-30
出願番号2023196618
出願日2023-11-20
発明の名称麺類及びその製造方法
出願人エースコック株式会社
代理人個人,個人
主分類A23L 7/109 20160101AFI20250523BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】本発明は、アルギン酸エステルを添加した生地において、酸液処理を必要とすることなく、喫食時のほぐれ性が良く、かつ、弾力及びコシのある良好な食感を呈する麺類及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、原料混合工程、製麺工程、α化工程及び乾燥工程を備える、麺類の製造方法であって、前記原料混合工程の原料が、でん粉及び/又は実質的にグルテンを含まない穀物粉を含む原料粉、アルカリ剤、及び、アルギン酸エステルを含有し、前記乾燥工程で得られた麺の懸濁液におけるpHが、6.5を超えて9以下である、麺類の製造方法、並びに、前記製造方法によって得られる麺類に関する。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
原料混合工程、製麺工程、α化工程及び乾燥工程を備える、麺類の製造方法であって、
前記原料混合工程の原料が、でん粉及び/又は実質的にグルテンを含まない穀物粉を含む原料粉、アルカリ剤、及び、アルギン酸エステルを含有し、
前記乾燥工程で得られた麺の懸濁液におけるpHが、6.5を超えて9以下である、
麺類の製造方法。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記原料混合工程で得られた麺生地のpHが、6~9.5である、請求項1に記載の麺類の製造方法。
【請求項3】
前記原料混合工程は、前記原料と水とを混合することによって麺生地を製造する工程であり、
前記麺生地の加水率が、60質量%以上である、請求項1に記載の麺類の製造方法。
【請求項4】
前記α化工程の後に、酸液処理工程を行わなくてよい、請求項1に記載の麺類の製造方法。
【請求項5】
老化工程を有しないことを特徴とする、請求項1に記載の麺類の製造方法。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の麺類の製造方法によって得られる、麺類。
【請求項7】
原料混合工程、製麺工程及びα化工程を備える、α化麺類の製造方法であって、
前記原料混合工程の原料が、でん粉及び/又は実質的にグルテンを含まない穀物粉を含む原料粉、アルカリ剤、及び、アルギン酸エステルを含有し、
前記α化工程で得られたα化麺の懸濁液におけるpHが、6.5を超えて9以下である、
α化麺類の製造方法。
【請求項8】
請求項7に記載のα化麺類の製造方法によって得られる、α化麺類。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、麺類及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
麺類は、日本だけでなく、世界中で好まれている食品の1つである。麺類の種類としては、例えば、小麦粉から作るラーメン、パスタ、うどん、焼きそば、素麺、冷や麦等が代表的な麺類であるが、これら以外にも、小麦以外のそば粉、米粉等の穀粉を主体に作るそば、ビーフン等の穀物麺、更には、でん粉を主体に作る春雨、くずきり等のでん粉麺等、バラエティーに富み、食生活上の重要な食品として位置付けられている。
【0003】
近年、小麦アレルギーが問題となっており、また、グルテンフリーという考えが注目されていることから、小麦粉以外の穀粉を原料とする穀物麺、でん粉を原料とするでん粉麺等に対する需要が高まっている。
一般に、グルテンは、生地を繋げる役割を有しており、生地及び麺線の断裂を防ぐことで製造適正を良好に保っている。また、グルテンは、麺質にも寄与しており、弾力及びコシの付与、茹で溶け防止等の効果がある。
一方、グルテンを有しない麺(グルテンフリー麺)を作製する際には、グルテン以外の繋ぎ成分(糊剤)を添加することによって製造適正を担保する必要がある。さらに、小麦粉以外の穀粉のほとんどは、グルテンを有しないため、ボソボソとした崩壊感のある食感、又は弱々しい食感の麺になりやすい。小麦粉を用いずに、小麦麺のような弾力及びコシのある食感の麺を製造しようとする場合には、原料に麺質改良剤(食感改良剤)を加えることが必要となる。
【0004】
でん粉麺の一種である春雨は、一般的には、でん粉に加水して練った、でん粉スラリーを原料として用い、このでん粉スラリーを底に穴の空いた筒状の容器(とんぴょう)に入れ、容器の底から自然に生地を垂れ下がらせ、沸騰した熱湯中に線状に落下させてα化(糊化)させる製麺工程、得られた麺線を水で冷却する工程、冷却した麺線を竿掛けする工程、竿掛けした麺線を冷凍して老化させる冷凍工程、冷凍した春雨を解かす解凍工程、及び、解凍した春雨を乾燥させる乾燥工程等により製造されている。
【0005】
上記工程の中で、冷凍工程及び解凍工程が、春雨の食感及びほぐれ性に大きく寄与しているが、前記冷凍工程は、春雨を一定期間冷凍庫の中で保存する必要があることから、製造時間が長く、トータルランニングコストが高いという問題があった。
そこで、春雨を簡便に製造できる方法が提案されている(例えば、特許文献1及び2)。
【0006】
例えば、特許文献1には、でん粉、セルロースエーテル及び水を含む混合物から春雨を製造することで、冷凍工程及び解凍工程を経ることなく、従来の春雨と類似した食感が得られることが記載されている。
しかしながら、本発明者らが、この特許文献1に記載の製法に沿って、春雨用生地にセルロースエーテルを含ませて春雨の試作検討を行ったところ、得られた春雨は、喫食時(湯戻し後)のほぐれ性が悪く、一般にいう春雨と類似する食感は得られなかった。
【0007】
また、特許文献2には、麺線のα化処理と酸液処理を経て製造された麺類において、該麺類が、原料粉及びアルギン酸類を含む製麺原料から得られた麺類であり、かつ該原料粉が、実質的にグルテンを含まない穀粉及び/又はでん粉を主原料として含む麺類が記載されている。さらに、特許文献2には、小麦粉以外の穀粉及び/又はでん粉を主原料とした原料粉を含む製麺原料であっても、茹で処理時の麺線の茹で溶けが少なく、かつ良好な食味及び食感を呈する麺類が得られることが記載されている。
特許文献2の請求項4等には、アルギン酸類が、アルギン酸、アルギン酸塩、アルギン酸エステル、及びこれらの混合物からなるグループから選択されることが記載されているが、実施例で実際に使用されたのはアルギン酸のみであり、アルギン酸エステルで同様な効果があることは示されていない。さらに、特許文献2に記載の製造方法では、食感を付与するために、麺線をα化した後に、酸液処理工程が必須であるが、麺に酸味が付与されて食味が低下するという懸念があった。
【0008】
そこで、本発明者らが、特許文献2に記載の製法に従って、でん粉麺を作製したところ、加水率が50~60%と低いために生地が非常に硬く、通常の押出し機では押し出すことができず、パスタマシンのような高圧で生地を押し出せる装置を使用する必要があった。また、得られた麺は、弾力及びコシに優れ、良好な食感であったが、アルギン酸を添加せずに同様に作製した麺も良好な食感であり、アルギン酸の有無で麺の食感に顕著な差は生じなかった。さらに、生地を柔らかくするために加水率を90%まで上げて麺を作製したところ、良好な食感は得られなかった。これにより、特許文献2に記載の製法では、加水率が60%を超える麺については十分な効果が得られないことが示唆された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2014-103967号公報
特開2000-245375号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、アルギン酸エステルを添加した生地において、酸液処理を必要とすることなく、喫食時のほぐれ性が良く、かつ、弾力及びコシのある良好な食感を呈する麺類、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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