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公開番号
2025082107
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-28
出願番号
2023195359
出願日
2023-11-16
発明の名称
新規鉄酸化細菌、その鉄酸化細菌を含む資材、及びその鉄酸化細菌を用いたヒ素含有液体中におけるヒ素の除去方法
出願人
国立大学法人愛媛大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12N
1/20 20060101AFI20250521BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】ヒ素含有液体中から効率的にヒ素(特には、亜ヒ酸及びヒ酸)を除去することが可能である鉄酸化細菌、その鉄酸化細菌を含む資材、及びその鉄酸化細菌を用いたヒ素含有液体中におけるヒ素の除去方法を提供する。
【解決手段】鉄酸化細菌は、2価鉄イオンの3価鉄イオンへの酸化能及び亜ヒ酸のヒ酸への酸化能を有する。その鉄酸化細菌が含まれる資材は、その鉄酸化細菌を生息可能な支持材を更に含む。その鉄酸化細菌を用いたヒ素含有液体中におけるヒ素の除去方法は、細菌の添加工程、亜ヒ酸及びヒ酸を吸着可能な水酸化鉄(III)鉱物が形成されること及び細菌によって亜ヒ酸をヒ酸に酸化させることを含む反応工程、及び亜ヒ酸及び/又はヒ酸を吸着させた水酸化鉄(III)鉱物をヒ素含有液体から分離する分離工程を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
2価鉄イオンの3価鉄イオンへの酸化能及び亜ヒ酸のヒ酸への酸化能を有することを特徴とする、鉄酸化細菌。
続きを表示(約 890 文字)
【請求項2】
前記鉄酸化細菌がRoseovarius属に属する細菌であることを特徴とする、請求項1に記載の鉄酸化細菌。
【請求項3】
Roseovarius azorensisに対して、前記鉄酸化細菌のDigital DNA-DNA Hybridizationが15~45%であり、前記鉄酸化細菌のAverage Nucleotide Identityが70~90%であることを特徴とする、請求項2に記載の鉄酸化細菌。
【請求項4】
前記鉄酸化細菌が、独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センターにおいて受領番号NITE AP-03992で示されるRoseovarius sp.OM2株であることを特徴とする、請求項2に記載の鉄酸化細菌。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の鉄酸化細菌とその鉄酸化細菌を生息可能な支持材とを含むことを特徴とする、資材。
【請求項6】
請求項1~4のいずれか1項に記載の2価鉄イオンの3価鉄イオンへの酸化能及び亜ヒ酸のヒ酸への酸化能を有する鉄酸化細菌、又は2価鉄イオンの3価鉄イオンへの酸化能を有する鉄酸化細菌と亜ヒ酸のヒ酸への酸化能を有する細菌との混合物をヒ素含有液体中に添加する添加工程、
前記2価鉄イオンの3価鉄イオンへの酸化能及び亜ヒ酸のヒ酸への酸化能を有する鉄酸化細菌又は前記2価鉄イオンの3価鉄イオンへの酸化能を有する細菌と2価鉄イオンとが接触して亜ヒ酸及びヒ酸を吸着可能な水酸化鉄(III)鉱物が形成されること、及び、その水酸化鉄(III)鉱物に亜ヒ酸が吸着されて、前記2価鉄イオンの3価鉄イオンへの酸化能及び亜ヒ酸のヒ酸への酸化能を有する鉄酸化細菌又は前記亜ヒ酸のヒ酸への酸化能を有する細菌によって亜ヒ酸をヒ酸に酸化させることを含む反応工程、及び
亜ヒ酸及び/又はヒ酸が吸着した水酸化鉄(III)鉱物を前記ヒ素含有液体から分離する分離工程、
を含むことを特徴とする、ヒ素含有液体中におけるヒ素の除去方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規鉄酸化細菌、その鉄酸化細菌を含む資材、及びその鉄酸化細菌を用いたヒ素含有液体中におけるヒ素の除去方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
ヒ素は有害性が高く、微量であっても長期間摂取すると角化症などの皮膚疾患や発がん及び代謝疾患、神経疾患、免疫疾患など慢性ヒ素中毒による健康被害をもたらすことが知られており、排水や土壌などに含まれるヒ素濃度を適切な値まで下げる必要がある。ヒ素は、環境水中で主に3価の形態(亜ヒ酸)と5価の形態(ヒ酸)で存在し、これらの形態はともにオキシ陰イオンとして存在する。特に、亜ヒ酸は鉱物等への固体吸着性が低く(すなわち、水中において拡散され易く)、生体毒性が高いことが知られている。
【0003】
水中に溶存するヒ素を除去する方法としては、例えば、微生物が産生した酸化マンガンと5価の形態のヒ素を含む陰イオンを吸着する陰イオン吸着剤とを含む重金属吸着剤を用いる除去方法が知られている(特許文献1参照)。この除去方法によれば、吸着法による除去が困難な環境中の3価の形態のヒ素(亜ヒ酸)が、酸化マンガンの酸化力(すなわち、無機的な酸化)によって固体吸着性が高い5価の形態のヒ素(ヒ酸)に酸化され、この5価の形態のヒ素を陰イオン吸着剤によって吸着除去されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-187801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の発明の場合には、酸化マンガン(バーネス鉱)の酸化力により3価の形態のヒ素が5価の形態のヒ素に酸化される方法が採用されているが、酸化マンガンと3価の形態のヒ素とは負電荷同士のために反発してしまい、3価の形態のヒ素から5価の形態のヒ素への酸化が進みづらいという欠点があった。また、酸化マンガン自体は3価及び5価のヒ素に対する強い吸着能を持たないので、ヒ素吸着剤としての酸化鉄又は酸化鉄源(鉄粉)が更に必要であるという欠点があった。
【0006】
上記の課題に鑑みてなされた本発明の目的は、ヒ素含有液体中におけるヒ素を従来よりも効率的に除去することが可能な細菌、その細菌を含む資材、及びその細菌を用いるヒ素含有液体中におけるヒ素の除去方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記目的達成に向け鋭意検討を行った結果、日本の或る場所で採取及び単離した細菌を使用することによってヒ素含有液体中におけるヒ素を効率的に除去することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。更に、この細菌を詳細に分析した結果、この細菌は公知の細菌とは異なる機能を有する新種の細菌であることが判明した。
【0008】
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明の鉄酸化細菌は、2価鉄イオンの3価鉄イオンへの酸化能及び亜ヒ酸のヒ酸への酸化能を有することを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記鉄酸化細菌がRoseovarius属に属する細菌であることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、Roseovarius azorensisに対して、前記鉄酸化細菌のDigital DNA-DNA Hybridizationが20~40%であり、前記鉄酸化細菌のAverage Nucleotide Identityが70~90%であることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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