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公開番号2025076494
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-15
出願番号2025021421,2023071237
出願日2025-02-13,2017-09-14
発明の名称アセスルファムカリウム組成物及びその製造方法
出願人セラニーズ・インターナショナル・コーポレーション
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C07D 291/06 20060101AFI20250508BHJP(有機化学)
要約【課題】精製アセスルファムカリウム(アセK)組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】方法は、環状三酸化イオウ付加体を形成する工程;環状三酸化イオウ付加体を加水分解してアセスルファム-H組成物を形成する工程;アセスルファム-Hを中和してアセK、2800wppm未満のアセトアセタミド-N-スルホン酸、及び2800wppm未満のアセトアセタミドを含む粗アセK組成物を形成する工程(前記中和は11.0以下のpHで行う);及び、粗アセK組成物を処理してアセK、37wppm未満のアセトアセタミド-N-スルホン酸、及び37wppm未満のアセトアセタミドを含む精製アセK組成物を形成する工程を含み、前記処理は粗アセK組成物を90℃未満の温度で濃縮して水流と中間アセK組成物とを形成し、中間アセK組成物を35℃未満の温度で分離して精製アセK組成物を形成することを含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
精製アセスルファムカリウム組成物を製造する方法であって、
(a)環状三酸化イオウ付加体を形成する工程;
(b)前記環状三酸化イオウ付加体を加水分解して、アセスルファム-Hを含むアセスルファム-H組成物を形成する工程;
(c)前記アセスルファム-H組成物中の前記アセスルファム-Hを中和して、アセスルファムカリウム、2800wppm未満のアセトアセタミド-N-スルホン酸、及び2800wppm未満のアセトアセタミドを含む粗アセスルファムカリウム組成物を形成する工程、ここで前記中和工程は11.0以下のpHで行う;及び
(d)前記粗アセスルファムカリウム組成物を処理して、アセスルファムカリウム、37wppm未満のアセトアセタミド-N-スルホン酸、及び37wppm未満のアセトアセタミドを含む前記精製アセスルファムカリウム組成物を形成する工程であって、前記処理は、前記粗アセスルファムカリウム組成物を90℃より低い温度で濃縮して水流と中間アセスルファムカリウム組成物とを形成し、次いで中間アセスルファムカリウム組成物を35℃より低い温度で分離して前記精製アセスルファムカリウム組成物を形成することを含む、工程;
を含む、上記方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記中和工程(c)が、
アセスルファム-Hを、アセスルファム-H/中和剤反応混合物中で中和剤と反応させて前記アセスルファムカリウム組成物を形成すること;
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記中和剤が水酸化カリウムを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記水酸化カリウムが膜プロセスによって製造され、前記精製アセスルファムカリウム組成物が10wppm未満の水銀を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記アセスルファム-H/中和剤反応混合物が、前記アセスルファム-H/中和剤反応混合物の全重量を基準として、1重量%~95重量%の中和剤、及び1重量%~95重量
%のアセスルファム-Hを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記中和工程(c)が、前記アセスルファム-H組成物中の前記アセスルファム-Hを中和して、アセトアセタミドを更に含む前記粗アセスルファムカリウム組成物を形成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記粗アセスルファムカリウム組成物が500wppm~2375wppmのアセトアセタミド-N-スルホン酸を含み、前記精製アセスルファムカリウム組成物が25wppm未満のアセトアセタミド-N-スルホン酸を含み、25wppm未満のアセトアセタミドを更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記中和工程(c)を9.0~11.0の範囲のpHで行い、前記粗アセスルファムカリウム組成物が20wppm~2500wppmのアセトアセタミド-N-スルホン酸を含み、前記精製アセスルファムカリウム組成物が25wppm未満のアセトアセタミド-N-スルホン酸及び15wppm未満のアセトアセタミドを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記中和工程(c)を8~10.3の範囲のpHで行い、前記粗アセスルファムカリウム組成物が600wppm~1200wppmのアセトアセタミド-N-スルホン酸を含み、前記精製アセスルファムカリウム組成物が、10wppm未満のアセトアセタミド-N-スルホン酸及び10wppm未満のアセトアセタミドを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記中和工程(c)を8~10.3の範囲のpHで行い、前記粗アセスルファムカリウム組成物が2400wppm未満のアセトアセタミド-N-スルホン酸を含み、前記精製アセスルファムカリウム組成物が、10wppm未満のアセトアセタミド-N-スルホン酸及び10wppm未満のアセトアセタミドを含む、請求項6に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
[0001]本出願は、2016年9月21日出願の米国仮特許出願62/397,484、及び2016年9月21日出願の米国仮特許出願62/397,495(これらの全部を参照として本明細書中に包含する)に関連し、それらに対する優先権を主張する。
続きを表示(約 3,800 文字)【0002】
[0002]本発明は、概して、アセスルファムカリウム、及びアセスルファムカリウムを製造する方法に関する。より具体的には、本発明は高純度のアセスルファムカリウムを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]アセスルファムカリウムは非常に強い甘味を有しており、多くの食品関連用途において甘味料として用いられている。従来のアセスルファムカリウム製造プロセスにおいては、スルファミン酸とアミン、例えばトリエチルアミンを反応させて、トリアルキルアンモニウムアミドスルファミン酸塩のようなアミドスルファミン酸塩を形成する。次に、アミドスルファミン酸塩をジケテンと反応させてアセトアセタミド塩を形成する。アセトアセタミド塩を、環化、加水分解、及び中和してアセスルファムカリウムを形成することができる。米国特許5,744,010及び9,024,016においては、代表的なアセスルファムカリウム製造プロセスが開示されている。
【0004】
[0004]通常は、アセトアセタミド塩中間体は、無機又は有機溶媒中において三酸化イオウと反応させることによって環化して、環状三酸化イオウ付加体を形成する。この反応において通常用いられる溶媒は、ハロゲン化脂肪族炭化水素溶媒、例えばジクロロメタンのような有機溶媒である。この反応によって形成される付加体を、続いて加水分解し、次に水酸化カリウムで中和してアセスルファムカリウムを形成する。
【0005】
[0005]従来法によって製造されるアセスルファムカリウム生成物及び中間体組成物は、アセトアセタミド-N-スルホン酸のような望ましくない不純物を含む。しばしば、政府規制又は顧客のガイドラインによって種々の不純物の含量に関する限界値が設定される。蒸発、結晶化、及び/又は濾過のような標準的な精製手順を用いてこれらの不純物の多くを分離することは困難であることが判明しており、消費者の不満及び基準を満足できない事態がもたらされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
米国特許5,744,010
米国特許9,024,016
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
[0006]合成中におけるアセトアセタミド-N-スルホン酸のような不純物の形成を減少又は排除する、高純度アセスルファムカリウム組成物を製造するための改良された方法に対する必要性が存在する。
【0008】
[0007]ここで議論する全ての参照文献は、参照として本明細書中に包含する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[0008]本出願は、精製アセスルファムカリウム組成物(finished acesulfame potassium
composition)を製造する方法であって、環状三酸化イオウ付加体を形成する工程;環状
三酸化イオウ付加体を加水分解して、アセスルファム-Hを含むアセスルファム-H組成物を形成する工程;アセスルファム-H組成物中のアセスルファム-Hを中和して粗アセスルファムカリウム組成物を形成する工程;及び、粗アセスルファムカリウム組成物を処理して、アセスルファムカリウム及び37wppm未満のアセトアセタミド-N-スルホン酸を含む精製アセスルファムカリウム組成物を形成する工程;を含む上記方法を開示する。中和工程は、好ましくは11.0以下のpHにおいて行うか、又はかかるpHに維持する。粗アセスルファムカリウム組成物は、アセスルファムカリウム及び2800wppm未満のアセトアセタミド-N-スルホン酸を含み得る。中和工程には、アセスルファム-Hを、アセスルファム-H/中和剤反応混合物中で中和剤、例えば水酸化カリウムと反応させてアセスルファムカリウム組成物を形成することを含ませることができる。水酸化カリウムは膜プロセスによって製造することができ、精製アセスルファムカリウム組成物は10wppm未満の水銀を含み得る。幾つかの場合においては、アセスルファム-H/中和剤反応混合物は、アセスルファム-H/中和剤反応混合物の全重量を基準として、1重量%~95重量%の中和剤、及び1重量%~95重量%のアセスルファム-Hを含む。中和工程には、アセスルファム-H組成物中のアセスルファム-Hを中和して、アセトアセタミドを更に含む粗アセスルファムカリウム組成物を形成することを含ませることができる。幾つかの態様においては、粗アセスルファムカリウム組成物は500wppm~2375wppmのアセトアセタミド-N-スルホン酸を含み、精製アセスルファムカリウム組成物は25wppm未満のアセトアセタミド-N-スルホン酸を含み、25wppm未満のアセトアセタミドを更に含む。一態様においては、中和工程は9.0~11.0の範囲のpHで行うか、又はかかるpHに維持し、粗アセスルファムカリウム組成物は20wppm~2500wppmのアセトアセタミド-N-スルホン酸を含み、精製アセスルファムカリウム組成物は25wppm未満のアセトアセタミド-N-スルホン酸及び15wppm未満のアセトアセタミドを含む。他の態様においては、中和工程は8~10.3の範囲のpHで行うか、又はかかるpHに維持し、粗アセスルファムカリウム組成物は600wppm~1200wppmのアセトアセタミド-N-スルホン酸を含み、精製アセスルファムカリウム組成物は、10wppm未満のアセトアセタミド-N-スルホン酸及び10wppm未満のアセトアセタミドを含む。他の態様においては、中和工程は8~10.3の範囲のpHで行うか又はかかるpHに維持し、粗アセスルファムカリウム組成物は2400wppm未満のアセトアセタミド-N-スルホン酸を含み、精製アセスルファムカリウム組成物は、10wppm未満のアセトアセタミド-N-スルホン酸及び10wppm未満のアセトアセタミドを含む。精製アセスルファムカリウム組成物は、37wppm未満のアセトアセタミド、例えば20wppm未満のアセトアセタミドを含み得る。中和工程は9.0~11.0の範囲のpH、及び/又は9.0~10.5、例えば8.0~10.3の範囲のpHにおいて、及び/又は90℃より低い温度において行うか、又はかかるpH及び温度に維持することができる。処理工程には、180分未満の滞留時間を用いる蒸発工程を含ませることができる。また、精製アセスルファムカリウム組成物を製造する方法であって、スルファミン酸とトリエチルアミンを反応させてアミドスルファミン酸塩を形成する工程;アミドスルファミン酸塩とジケテンを反応させてアセトアセタミド塩を形成する工程;ジクロロメタンと三酸化イオウを接触させて環化剤組成物を形成する工程;アセトアセタミド塩を環化剤組成物中の三酸化イオウと反応させて環状三酸化イオウ付加体を形成する工程;環状三酸化イオウ付加体を加水分解してアセスルファム-Hを含むアセスルファム-H組成物を形成する工程;アセスルファム-H中のアセスルファム-Hを中和して、アセスルファムカリウム及び2800wppm未満のアセトアセタミド-N-スルホン酸を含む粗アセスルファムカリウム組成物を形成する工程(ここで中和工程は11.0以下のpHで行うか、又はかかるpHに維持する);粗アセスルファムカリウム組成物を処理して、アセスルファムカリウム及び37wppm未満のアセトアセタミド-N-スルホン酸を含む精製アセスルファムカリウム組成物を形成する工程;を含む上記方法も開示する。好ましくは、工程(a)、(b)、及び(c)は、工程(d)を行
う前に任意の順番で行うことができる。中和工程は9.0~11.0の範囲のpHで行うか、又はかかるpHに維持することができ、粗アセスルファムカリウム組成物は20wppm~2500wppmのアセトアセタミド-N-スルホン酸を含み得、精製アセスルファムカリウム組成物は、25wppm未満のアセトアセタミド-N-スルホン酸及び15wppm未満のアセトアセタミドを含み得る。本出願はまた、ここに記載する方法によって製造されるアセスルファムカリウムの粗組成物、中間組成物、及び精製組成物も記載する。幾つかの場合においては、本出願は、アセスルファムカリウム、及び25wppm未満のアセトアセタミド-N-スルホン酸、並びに25wppm未満のアセトアセタミドを含むアセスルファムカリウム組成物を記載する。幾つかの場合においては、アセスルファムカリウム組成物は、0.001wppm~5wppmの有機不純物、及び/又は0.001wppm~5wppmの少なくとも1種類の重金属、例えば水銀、鉛、及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種類の重金属を更に含む。幾つかの場合においては、アセスルファムカリウム組成物は、1wppb~20wppmの量で存在する水銀、及び/又は1wppb~25wppmの量で存在する鉛を更に含む。
【0010】
[0009]下記において、添付の図面を参照して本発明を詳細に記載する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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