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公開番号2025075180
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-15
出願番号2023186170
出願日2023-10-31
発明の名称酸性乳性飲料の製造方法及び風味改善方法
出願人株式会社 伊藤園
代理人個人,個人,個人
主分類A23L 2/38 20210101AFI20250508BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】 乳製品濃度を高めた場合であっても乳タンパクの凝集を抑制することができ、ザラツキ感のない滑らかな食感でスッキリした飲み口の酸性乳性飲料を提供する。
【解決手段】 乳を含む原料液のカルシウム濃度を600ppm以下に調整するカルシウム調整工程を実施した後に、カルシウム濃度に対し、1.5~10.0モル当量のカルシウム親和性有機酸塩を添加する塩添加工程を実施し、塩添加工程の後に、pHを4.6未満に調整する工程を含むことを特徴とする、酸性乳性飲料の製造方法及び酸性乳性飲料の風味改善方法。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
乳を含む原料液のカルシウム濃度を600ppm以下に調整するカルシウム調整工程を実施した後に、
前記カルシウム濃度に対し、1.5~10.0モル当量のカルシウム親和性有機酸塩を添加する塩添加工程を実施し、
前記塩添加工程の後に、pHを4.6未満に調整する工程を含む
ことを特徴とする、酸性乳性飲料の製造方法。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
前記カルシウム親和性有機酸塩が、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、グルタコン酸からなる群より選ばれる1種以上のナトリウム塩あるいはカリウム塩である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記原料液に大豆多糖類、ペクチン又は寒天から選択される1種以上を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記pHを4.6未満に調整する工程が酸味料の添加により行われる請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
乳を含む原料液のカルシウム濃度を600ppm以下に調整するカルシウム調整工程を実施した後に、
前記カルシウム濃度に対し、1.5~10.0モル当量のカルシウム親和性有機酸塩を添加する塩添加工程を実施し、
前記塩添加工程の後に、pHを4.6未満に調整する工程を含む
ことを特徴とする、酸性乳性飲料の風味改善方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、酸性乳性飲料の製造方法及び乳酸性乳性飲料の風味改善方法飲料に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
酸性乳性飲料は、乳成分を含有する酸性の飲料である。以前から、乳はタンパク質やカルシウムなどの栄養成分が豊富なことはよく知られていたが、近年免疫活性が高める機能性乳酸菌など、健康への好影響が知られ始め、消費者の関心が高まっている。近年における消費者の健康への関心が高まるにつれ、手軽に乳成分を摂取することができる酸性乳性飲料が注目されている。
【0003】
しかし、ヨーグルトのような、乳製品濃度の高い酸性乳性飲料を製造する場合、乳タンパクの凝集が発生しやすくなり、沈殿など外観の低下や飲用時のザラツキ感が生じてしまうことが問題となっていた。
【0004】
これに対し、酸性乳性飲料における凝集の発生を抑制するために、乳成分とのバランスに応じて安定剤である大豆多糖類を添加したり、大豆多糖類及び/又はカルボキシメチルセルロース(CMC)とD-プシコースを組み合わせて添加した酸性乳性飲料が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-126102号公報
特開2019-170300号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
乳製品濃度が高い酸性乳性飲料の場合、乳臭さが強く感じられてしまい、安定剤やマスキング剤などでそれを緩和しようとするとヨーグルトらしい味わいが損なわれてしまうという問題があった。
【0007】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであって、乳製品濃度を高めた場合であっても乳タンパクの凝集を抑制することができ、ザラツキ感のない滑らかな食感でスッキリした飲み口の酸性乳性飲料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明者が鋭意検討したところ、酸性化処理の前に、カルシウムと親和性の高い塩類を乳タンパクに接触させることにより、酸性化処理で発生する乳タンパクの凝集と乳臭さを大幅に抑制することができることを見出し、本発明が完成されるに至った。具体的には、本発明は以下のとおりである。
【0009】
〔1〕乳を含む原料液のカルシウム濃度を600ppm以下に調整するカルシウム調整工程を実施した後に、前記カルシウム濃度に対し、1.5~10.0モル当量のカルシウム親和性有機酸塩を添加する塩添加工程を実施し、前記塩添加工程の後に、pHを4.6未満に調整する工程を含むことを特徴とする、酸性乳性飲料の製造方法。
〔2〕前記カルシウム親和性有機酸塩が、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、グルタコン酸からなる群より選ばれる1種以上のナトリウム塩あるいはカリウム塩である、〔1〕に記載の方法。
〔3〕前記原料液に大豆多糖類、ペクチン又は寒天から選択される1種以上を含む、〔1〕または〔2〕に記載の方法。
〔4〕前記pHを4.6未満に調整する工程が酸味料の添加により行われる〔1〕~〔3〕に記載の方法。
〔5〕乳を含む原料液のカルシウム濃度を600ppm以下に調整するカルシウム調整工程を実施した後に、、前記カルシウム濃度に対し、1.5~10.0モル当量のカルシウム親和性有機酸塩を添加する塩添加工程を実施し、前記塩添加工程の後に、pHを4.6未満に調整する工程を含むことを特徴とする、酸性乳性飲料の風味改善方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の酸性乳性飲料は、乳製品濃度を高めた場合であっても乳タンパクの凝集を抑制することができ、ザラツキ感のない滑らかな食感でスッキリした飲み口の酸性乳性飲料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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