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公開番号2025072084
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-09
出願番号2023182599
出願日2023-10-24
発明の名称成形体、自動車用部材及び成形体の製造方法
出願人株式会社レゾナック
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類C08J 9/04 20060101AFI20250430BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】高い強度及び剛性を保持し、かつ耐衝撃性に優れる成形体、この成形体を含む自動車部材、及びこの成形体の製造方法を提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂と、ガラス繊維と、アルカリ金属の炭酸塩とを含み、下記(1)~(3)を満たす発泡層を有する、成形体。(1)セルの平均径が120μm以下である(2)単位面積あたりのセルの個数が30個/mm2以上である(3)セルの最大径が220μm以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
熱可塑性樹脂と、ガラス繊維と、アルカリ金属の炭酸塩とを含み、下記(1)~(3)を満たす発泡層を有する、成形体。
(1)セルの平均径が120μm以下である
(2)単位面積あたりのセルの個数が30個/mm

以上である
(3)セルの最大径が220μm以下である
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記熱可塑性樹脂の含有量が、成形体全体の50質量%~90質量%である、請求項1に記載の成形体。
【請求項3】
前記ガラス繊維の含有量が、成形体全体の10質量%~50質量%である、請求項1に記載の成形体。
【請求項4】
前記アルカリ金属の炭酸塩の含有量が、発泡成形体全体の0.2質量%以下である、請求項1に記載の成形体。
【請求項5】
請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の成形体を含む、自動車用部材。
【請求項6】
移動可能な部分を有する成形装置の内部に熱可塑性樹脂と、ガラス繊維と、アルカリ金属の炭酸水素塩とを含む組成物を供給する工程と、
前記成形装置の移動可能な部分を移動させて前記成形装置の内部の容積を増大させる工程と、を備える請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
【請求項7】
前記アルカリ金属の炭酸水素塩が炭酸水素ナトリウムを含む、請求項6に記載の成形体の製造方法。
【請求項8】
前記アルカリ金属の炭酸水素塩の粒径分布が0.5μm~15μmの範囲内である、請求項6に記載の成形体の製造方法。
【請求項9】
前記アルカリ金属の炭酸水素塩の含有量が、組成物全体の0.3質量%以下である、請求項6に記載の成形体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、成形体、自動車用部材及び成形体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、自動車の軽量化を目的として、内外装用の部品において金属部材から樹脂製の部材への置き換えが進んでいる。中でも樹脂を発泡させて得られる気泡(セル)を含む成形体は金属に比べて軽く、自動車の燃費のさらなる向上が期待される。
【0003】
自動車の部品として使用される成形体としては、例えば、特許文献1に記載の方法により得られるものが知られている。この方法では、一対の成形用金型に形成したキャビティ内に溶融樹脂を注入し、樹脂を発泡させて成形体が作製される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-238726号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
樹脂を発泡させて作製される成形体を自動車の部品として適用すると車体の軽量化が達成される一方で、成形体の適用部位(例えば、自動車のバックドア)によってはガラス繊維を添加することで高い強度及び剛性を保持し、かつ耐衝撃性のさらなる向上が望まれている。
本開示は上記事情に鑑み、高い強度及び剛性を保持し、かつ耐衝撃性に優れる成形体、この成形体を含む自動車部材、及びこの成形体の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための具体的手段には、以下の態様が含まれる。
<1>熱可塑性樹脂と、ガラス繊維と、アルカリ金属の炭酸塩とを含み、下記(1)~(3)を満たす発泡層を有する、成形体。
(1)セルの平均径が120μm以下である
(2)単位面積あたりのセルの個数が30個/mm

以上である
(3)セルの最大径が220μm以下である
<2>前記熱可塑性樹脂の含有量が、成形体全体の50質量%~90質量%である、<1>に記載の成形体。
<3>前記ガラス繊維の含有量が、成形体全体の10質量%~50質量%である、<1>又は<2>に記載の成形体。
<4>前記アルカリ金属の炭酸塩の含有量が、発泡成形体全体の0.2質量%以下である、<1>~<3>のいずれか1項に記載の成形体。
<5><1>~<4>のいずれか1項に記載の成形体を含む、自動車用部材。
<6>移動可能な部分を有する成形装置の内部に熱可塑性樹脂と、ガラス繊維と、アルカリ金属の炭酸水素塩とを含む組成物を供給する工程と、
前記成形装置の移動可能な部分を移動させて前記成形装置の内部の容積を増大させる工程と、を備える<1>~<4>のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
<7>前記アルカリ金属の炭酸水素塩が炭酸水素ナトリウムを含む、<6>に記載の成形体の製造方法。
<8>前記アルカリ金属の炭酸水素塩の粒径分布が0.5μm~15μmの範囲内である、<6>に記載の成形体の製造方法。
<9>前記アルカリ金属の炭酸水素塩の含有量が、組成物全体の0.3質量%以下である、<6>に記載の成形体の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、高い強度及び剛性を保持し、かつ耐衝撃性に優れる成形体、この成形体を含む自動車部材、及びこの成形体の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施例1で作製した成形体の断面の光学顕微鏡画像である。
比較例1で作製した成形体の断面の光学顕微鏡画像である。
比較例2で作製した成形体の断面の光学顕微鏡画像である。
比較例3で作製した成形体の断面の光学顕微鏡画像である。
成形体の製造に使用される成形装置の構成の一例の概略断面図である。
成形体の製造に使用される射出装置の構成の一例の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
【0010】
本開示において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
(【0011】以降は省略されています)

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