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公開番号2025071105
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2025014010,2021551343
出願日2025-01-30,2020-09-30
発明の名称光学用の二軸延伸プラスチックフィルム、偏光板、画像表示装置及び二軸延伸プラスチックフィルムの選定方法
出願人大日本印刷株式会社
代理人弁理士法人大谷特許事務所
主分類G02B 5/30 20060101AFI20250424BHJP(光学)
要約【課題】面内位相差を高くすることなく、偏光サングラス又は偏光ゴーグル等で視認した際のブラックアウトを抑制し得る、光学用の二軸延伸プラスチックフィルム、偏光板及び画像表示装置を提供し、併せて光学用の二軸延伸プラスチックフィルムの選定方法を提供する。
【解決手段】下記の条件1及び条件2を満たす領域を有する光学用の二軸延伸プラスチックフィルム。
<条件1>
特定の測定1で得られた輝度と、特定の測定2で得られた輝度との差(L1.n-L2.n)を100の測定点でそれぞれ算出し、100点の測定点の輝度差から算出した「輝度差のバラツキ3σ」が100以上である。
<条件2>
面内位相差(Re)が2500nm以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
<条件1>
下記の測定1で得られた輝度と、下記の測定2で得られた輝度との輝度差(L1.n-L2.n)を100の測定点で算出し、100の測定点の輝度差から算出した「輝度差のバラツキ3σ」が100以上である。;
《測定1》
面光源上に、第1偏光子、光学用の二軸延伸ポリエステルフィルム、第2偏光子の順に配置してなる第1測定サンプルを作製する。第1測定サンプルでは、前記光学用の二軸延伸ポリエステルフィルムの遅相軸の方向を前記第1偏光子の吸収軸の方向に略垂直になるよう配置し、前記第2偏光子の吸収軸を前記第1偏光子の吸収軸の方向に略垂直になるよう配置する。
前記第1測定サンプルの面光源を白表示し、前記第2偏光子側から出射する透過光の輝度を、任意の第1領域内で等間隔に設定した縦横100×100の測定点で測定する。測定結果から任意の横一列100点を抽出し、順に1番目の測定点から100番目の測定点とし、1番目の測定点の輝度をL1.1、100番目の測定点の輝度をL1.100、n番目の測定点の輝度をL1.nと定義する。;
《測定2》
前記測定1と同一の面光源上に、前記第1偏光子、前記第2偏光子の順に配置してなる第2測定サンプルを作製する。第2測定サンプルでは、前記第2偏光子の吸収軸を前記第1偏光子の吸収軸の方向に略垂直になるよう配置する。
前記第2測定サンプルの面光源を白表示し、前記第2偏光子側から出射する透過光の輝度を、前記第1領域と略一致する領域内で等間隔に設定した縦横100×100の測定点で測定する。測定結果から任意の横一列100点を抽出し、順に1番目の測定点から100番目の測定点とし、1番目の測定点の輝度をL2.1、100番目の測定点の輝度をL2.100、n番目の測定点の輝度をL2.nと定義する。;
<条件2>
縦100mm×横100mmの光学用の二軸延伸ポリエステルフィルムのサンプルの四隅から中央部に向かって10mm進んだ箇所の4箇所、及び前記サンプルの中央部の合計5箇所の面内位相差を測定する。前記5箇所の面内位相差を、それぞれRe1、Re2、Re3、Re4、Re5と定義した際に、Re1~Re5の平均が2500nm以下である。;
前記<条件1>及び前記<条件2>を満たす領域を有する光学用の二軸延伸ポリエステルフィルム。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
厚み方向の位相差に対する面内位相差が0.01以上0.10以下である請求項1に記載の光学用の二軸延伸ポリエステルフィルム。
【請求項3】
膜厚が20μm以上200μm以下である請求項1に記載の光学用の二軸延伸ポリエステルフィルム。
【請求項4】
前記条件2のRe1~Re5の平均が520nm以上2500nm以下である請求項1に記載の光学用の二軸延伸ポリエステルフィルム。
【請求項5】
前記条件2の前記5箇所の遅相軸の方向を測定し、前記サンプルの任意の1辺と、各測定箇所の遅相軸の方向とが成す角度を、それぞれD1、D2、D3、D4、D5と定義した際に、D1~D5の最大値と最小値との差が5.0度以上である請求項1に記載の光学用の二軸延伸ポリエステルフィルム。
【請求項6】
D1~D5の最大値と最小値との差が5.0度以上20.0度以下である請求項5に記載の光学用の二軸延伸ポリエステルフィルム。
【請求項7】
機能層を、請求項1~6の何れか1項に記載の光学用の二軸延伸ポリエステルフィルムの片面に有してなる、機能性フィルム。
【請求項8】
偏光子と、前記偏光子の一方の側に配置されてなる第1の透明保護板と、前記偏光子の他方の側に配置されてなる第2の透明保護板とを有する偏光板であって、前記第1の透明保護板及び前記第2の透明保護板の少なくとも一方が請求項1~6の何れか1項に記載の光学用の二軸延伸ポリエステルフィルムである、偏光板。
【請求項9】
表示素子と、前記表示素子の光出射面側に配置されてなるプラスチックフィルムとを有する画像表示装置であって、前記プラスチックフィルムが請求項1~6の何れか1項に記載の光学用の二軸延伸ポリエステルフィルムである、画像表示装置。
【請求項10】
前記表示素子と、前記プラスチックフィルムとの間に偏光子を有する請求項9に記載の画像表示装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、光学用の二軸延伸プラスチックフィルム、偏光板、画像表示装置及び二軸延伸プラスチックフィルムの選定方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
液晶表示素子及び有機EL素子は、情報を視覚的に伝達するため、種々の電子機器に用いられている。これら表示素子は室内での使用のみならず、近年ではスマートフォン及びデジタルサイネージの普及により屋外での使用の機会が増加してきた。
視認者は、液晶表示素子では光出射側の偏光子を透過した光を視認することになり、有機EL素子では外光の反射防止のために発光層より視認者側に設置された偏光子を透過した光を視認することになる。このため、視認者は、液晶表示素子及び有機EL素子の何れにおいても偏光した光を視認することになる。
このように画像表示装置が屋外で使用されるようになると、偏光サングラス又は偏光ゴーグル等を着用した視認者が偏光した光による情報に接する機会が生じることになる。この際に、視認者側の偏光子を透過した光の振動面が、偏光サングラス又は偏光ゴーグル等の偏光子の吸収軸と直交すると、これら画像表示装置から発せられる光が偏光サングラス又は偏光ゴーグル等により遮られ、視認者は液晶表示素子が真っ暗に視認されることになる、いわゆるブラックアウトの状態となる。偏光サングラス又は偏光ゴーグルは、屋外だけではなく屋内でも着用する場合があるため、ブラックアウトを解消することは重要である。
【0003】
ブラックアウトを解消するため、高分子フィルムを用い、偏光板の偏光子の吸収軸と高分子フィルムの遅相軸とのなす角をおよそ45度に設置する方法が開示されている(特許文献1)。
【0004】
特許文献1は、画像表示装置の光源を特定の白色光源とすること、延伸プラスチックフィルムの面内位相差(Re、リタデーション)を3000nm以上30000nm以下と高くすること、及び、偏光子の吸収軸と延伸プラスチックフィルムの遅相軸とを略45度で配置することにより、偏光サングラス又は偏光ゴーグル等で視認した際のブラックアウトを解消し得る液晶表示装置を開示している。
しかし、特許文献1の手段は、面内位相差の大きい延伸プラスチックフィルムを用いる必要がある。そして、面内位相差の大きい延伸プラスチックフィルムは、通常は一軸延伸であるため、延伸方向に裂けやすい、延伸方向に直角な方向に曲げ癖が強く残ってしまう等の問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011-107198号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、面内位相差を高くすることなく、偏光サングラス又は偏光ゴーグル等で視認した際のブラックアウトを抑制し得る、光学用の二軸延伸プラスチックフィルム、偏光板及び画像表示装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは鋭意研究した結果、後述する「輝度差のバラツキ3σ」を100以上とし、面内位相差(Re)を2500nm以下とすることにより、上記課題を解決し得ることを見出した。
【0008】
本開示は、以下の光学用の二軸延伸プラスチックフィルム、それを用いた機能性フィルム、偏光板及び画像表示装置並びに光学用の二軸延伸プラスチックフィルムの選定方法を提供する。
【0009】
[1]<条件1>
下記の測定1で得られた輝度と、下記の測定2で得られた輝度との輝度差(L1.n-L2.n)を100の測定点で算出し、100の測定点の輝度差から算出した「輝度差のバラツキ3σ」が100以上である。;
《測定1》
面光源上に、第1偏光子、光学用の二軸延伸プラスチックフィルム、第2偏光子の順に配置してなる第1測定サンプルを作製する。第1測定サンプルでは、前記光学用の二軸延伸プラスチックフィルムの遅相軸の方向を前記第1偏光子の吸収軸の方向に略垂直になるよう配置し、前記第2偏光子の吸収軸を前記第1偏光子の吸収軸の方向に略垂直になるよう配置する。
前記第1測定サンプルの面光源を白表示し、前記第2偏光子側から出射する透過光の輝度を、任意の第1領域内で等間隔に設定した縦横100×100の測定点で測定する。測定結果から任意の横一列100点を抽出し、順に1番目の測定点から100番目の測定点とし、1番目の測定点の輝度をL1.1、100番目の測定点の輝度をL1.100、n番目の測定点の輝度をL1.nと定義する。;
《測定2》
前記測定1と同一の面光源上に、前記第1偏光子、前記第2偏光子の順に配置してなる第2測定サンプルを作製する。第2測定サンプルでは、前記第2偏光子の吸収軸を前記第1偏光子の吸収軸の方向に略垂直になるよう配置する。
前記第2測定サンプルの面光源を白表示し、前記第2偏光子側から出射する透過光の輝度を、前記第1測定領域と略一致する領域内で等間隔に設定した縦横100×100の測定点で測定する。測定結果から任意の横一列100点を抽出し、順に1番目の測定点から100番目の測定点とし、1番目の測定点の輝度をL2.1、100番目の測定点の輝度をL2.100、n番目の測定点の輝度をL2.nと定義する。;
<条件2>
面内位相差(Re)が2500nm以下である。;
前記<条件1>及び前記<条件2>を満たす領域を有する光学用の二軸延伸プラスチックフィルム。
【0010】
[2] 厚み方向の位相差に対する面内位相差が0.10以下である[1]に記載の光学用の二軸延伸プラスチックフィルム。
[3] 膜厚が20μm以上200μm以下である[1]又は[2]に記載の光学用の二軸延伸プラスチックフィルム。
[4] 機能層を、[1]~[3]の何れか1項に記載の光学用の二軸延伸プラスチックフィルムの片面に有してなる、機能性フィルム。
[5] 偏光子と、前記偏光子の一方の側に配置されてなる第1の透明保護板と、前記偏光子の他方の側に配置されてなる第2の透明保護板とを有する偏光板であって、前記第1の透明保護板及び前記第2の透明保護板の少なくとも一方が[1]~[3]の何れかに記載の光学用の二軸延伸プラスチックフィルムである、偏光板。
[6] 表示素子と、前記表示素子の光出射面側に配置されてなるプラスチックフィルムとを有する画像表示装置であって、前記プラスチックフィルムが[1]~[3]の何れかに記載の光学用の二軸延伸プラスチックフィルムである、画像表示装置。
[7] 前記表示素子と、前記プラスチックフィルムとの間に偏光子を有する[6]に記載の画像表示装置。
[8] [6]又は[7]に記載の画像表示装置において、前記光学用の二軸延伸プラスチックフィルムの前記表示素子とは逆側にさらに機能層を有する画像表示装置。
(【0011】以降は省略されています)

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