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公開番号2025070104
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2023180187
出願日2023-10-19
発明の名称オフセット印刷装置
出願人東洋製罐株式会社
代理人個人,個人
主分類B41M 1/40 20060101AFI20250424BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】簡単な構成で、有底略円錐形状の筒状体でも、ブランケットと筒状体との周速差を抑制でき、細かいデザインや文字が潰れやずりの発生を抑制でき、良好な印刷品質を安定的に保つことが可能なオフセット印刷装置を提供すること。
【解決手段】有底略円錐台形状に成形された金属製の筒状体を回転可能に保持するマンドレル111と、転写位置Pでマンドレル111に保持された筒状体140の印刷面142を押圧しながら移動してインキTを転写するブランケット121とを有するオフセット印刷装置100であって、マンドレル111を回転する駆動部と駆動部を制御する回転制御部150とを有し、回転制御部150は、マンドレル111に保持された筒状体140とブランケット121が当接した際、マンドレル111の回転速度を、駆動部を介して所定の回転速度に制御可能に構成されていること。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
有底略円錐台形状に成形された金属製の筒状体を回転可能に保持するマンドレルと、前記マンドレルを外周縁に装着して回転するマンドレルターレットと、転写位置で前記マンドレルに保持された筒状体の印刷面に転写面を押圧しながら移動してインキを転写するブランケットと、前記ブランケットを外周面に装着して回転するブランケットホイールとを有するオフセット印刷装置であって、
前記マンドレルの回転軸と前記マンドレルターレットの回転軸は略平行であり、
前記ブランケットホイールの回転軸は、転写位置の前記マンドレルの回転軸と所定の傾きを有するように配置され、
前記ブランケットホイールと前記マンドレルターレットとは、転写位置で前記ブランケットが前記マンドレルに保持された筒状体の印刷面を、略垂直向きに押圧しながら移動してインキを転写可能に構成され、
前記マンドレルターレットは、前記マンドレルを回転する駆動部と、前記駆動部を制御する回転制御部が設けられた制御ユニットとを有し、
前記回転制御部は、前記マンドレルに保持された筒状体と前記ブランケットが当接した際、前記マンドレルの回転速度を、前記駆動部を介して所定の回転速度に制御可能に構成されていることを特徴とするオフセット印刷装置。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記回転制御部は、前記マンドレルに保持された筒状体と前記ブランケットが当接した際、前記マンドレルの回転速度を、筒状体の印刷面の任意の位置の周速が前記ブランケットの周速と同じになるように、前記駆動部を介して制御可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のオフセット印刷装置。
【請求項3】
前記回転制御部は、前記マンドレルに保持された筒状体の印刷面のうち、大径側または小径側の周速が前記ブランケットの周速と同じ周速になるように、前記マンドレルの回転速度を前記駆動部を介して制御可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載のオフセット印刷装置。
【請求項4】
前記回転制御部は、前記マンドレルに保持された筒状体の印刷面の周速を、前記転写面の周速との差が4.5%以下の範囲に収まるように、前記マンドレルの回転速度を前記駆動部を介して制御可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載のオフセット印刷装置。
【請求項5】
前記制御ユニットは、前記ブランケットホイールの回転速度の情報を取得可能な情報取得部を有し、
前記情報取得部は、前記ブランケットホイールの回転速度の情報を基に、前記マンドレルに保持された筒状体と前記ブランケットが当接した際の前記マンドレルの回転速度を、前記回転制御部に指示可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のオフセット印刷装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、有底略円錐台形状に成形された金属製の筒状体の表面にオフセット印刷するオフセット印刷装置に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、飲料容器等の表面に文字や絵等を印刷する方法として、円筒状の筒状体を回転可能に保持するマンドレルと、転写位置でマンドレルに保持された筒状体の印刷面に転写面を押圧しながら移動してインキを転写するブランケットと、ブランケットを外周面に装着して回転するブランケットホイールとを有するオフセット印刷装置が公知であり、転写位置でブランケットを押圧された筒状体が、ブランケットホイールの回転によって移動するブランケットに対してマンドレルごと連れ回りすることでブランケットから筒状体の印刷面にインキを転写するものである。
【0003】
また、特許文献1で公知のオフセット印刷装置(印刷装置100)では、上記構成に加えて、マンドレル(保持機構310)を回転可能なモータ(500)を有し、ブランケット(32)と筒状体(ボトル8)とが接触する前にモータ(500)で予めマンドレル(保持機構310)を連れ回り方向へブランケット(32)の周速よりも速く回転させることで、ブランケット(32)との接触または摩擦などによって筒状体(ボトル8)が回転方向に引っ張られて筒状体(ボトル8)の位置ずれが生じることを防止し、印刷品質の低下を防止するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-72268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献等で公知のオフセット印刷装置は、未だ改善の余地があった。
【0006】
すなわち、特許文献1で公知のオフセット印刷装置は、筒状体の周速をブランケットの周速よりも速くしているため、転写位置でブランケットと筒状体が接触した際に、周速差によってインキが円周方向に擦れるように転写され、筒状体が連れ回りする方式に比べて却って良好な印刷ができなくなる虞があった。
また、筒状体が有底略円錐形状のような場合、径が軸方向で異なり周速が軸方向で異なるため、周速が均一のブランケットと筒状体との間に必ず周速差が発生する箇所があり、インキが円周方向に擦れやすく、細かいデザインや文字が潰れる等、転写された模様や文字が筒状体の周方向に大きく擦れて不鮮明になる現象(ずり)が発生し、印刷品質が不安定になる虞があった。
さらに、周速差によってブランケットの摩耗の進行が局所的に早くなってしまうため、ブランケット交換頻度が増加し、作業者の負担や生産コストが増加する虞があった。
【0007】
本発明はこれらの問題点を解決するものであり、簡単な構成で、有底略円錐形状の筒状体にオフセット印刷する場合でも、ブランケットと筒状体との周速差を抑制でき、細かいデザインや文字の潰れやずりの発生を抑制でき、良好な印刷品質を安定的に保つことが可能なオフセット印刷装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のオフセット印刷装置は、有底略円錐台形状に成形された金属製の筒状体を回転可能に保持するマンドレルと、前記マンドレルを外周縁に装着して回転するマンドレルターレットと、転写位置で前記マンドレルに保持された筒状体の印刷面に転写面を押圧しながら移動してインキを転写するブランケットと、前記ブランケットを外周面に装着して回転するブランケットホイールとを有するオフセット印刷装置であって、前記マンドレルの回転軸と前記マンドレルターレットの回転軸は略平行であり、前記ブランケットホイールの回転軸は、転写位置の前記マンドレルの回転軸と所定の傾きを有するように配置され、前記ブランケットホイールと前記マンドレルターレットとは、転写位置で前記ブランケットが前記マンドレルに保持された筒状体の印刷面を、略垂直向きに押圧しながら移動してインキを転写可能に構成され、前記マンドレルターレットは、前記マンドレルを回転する駆動部と、前記駆動部を制御する回転制御部が設けられた制御ユニットとを有し、前記回転制御部は、前記マンドレルに保持された筒状体と前記ブランケットが当接した際、前記マンドレルの回転速度を、前記駆動部を介して所定の回転速度に制御可能に構成されていることにより、前記課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係るオフセット印刷装置は、マンドレルターレットに、マンドレルを回転する駆動部と、駆動部を制御する回転制御部が設けられた制御ユニットとを有し、回転制御部は、マンドレルに保持された筒状体とブランケットが当接した際、マンドレルの回転速度を、駆動部を介して所定の回転速度に制御可能に構成されているため、回転制御部によって、マンドレルの回転速度を、筒状体の印刷面とブランケットの周速が一致するように駆動部を介して制御すれば、転写位置でブランケットから筒状体の印刷面にインキが転写される際、細かいデザインや文字の潰れやずり等、インキの擦れ等の周速差に起因する印刷品質の低下を防止できる。
また、有底略円錐台形状の筒状体に対してオフセット印刷する際に印刷面の径によって周速が異なるため、印刷面の位置によって印刷品質に偏りが発生することがあるが、印刷面のうち、印刷品質が低下しやすい箇所の周速をブランケットの周速に合わせることで、極端な印刷品質の低下を抑制することができる。
【0010】
請求項2に記載の構成によれば、回転制御部は、マンドレルに保持された筒状体とブランケットが当接した際、マンドレルの回転速度を、筒所体の印刷面の任意の位置の周速がブランケットの周速と同じ周速になるように、駆動部を介して制御可能に構成されているため、例えば、細かいデザインや文字の潰れやずりの発生等といったインキの擦れによる影響が出やすい印刷が施される位置の周速を選択的にブランケットの周速に合わせることができ、文字や細かいデザイン等を潰してしまうことなく良好なオフセット印刷を実施できる。
請求項3に記載の構成によれば、回転制御部は、マンドレルに保持された筒状体の印刷面のうち、大径側または小径側の周速がブランケットの周速と同じ周速になるように、マンドレルの回転速度を駆動部を介して制御可能に構成されているため、例えば、オフセット印刷装置のセッティングによってブランケットの摩耗が著しく発生しやすい箇所となる印刷面の大径側または小径側に当接するブランケットの局所的な摩耗を抑制でき、印刷品質の局所的な低下や、ブランケットの交換頻度の増加を防止できる。
(【0011】以降は省略されています)

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