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公開番号2025069741
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-01
出願番号2023179650
出願日2023-10-18
発明の名称型取り用シリコーンゴム組成物およびシリコーンゴム型
出願人信越化学工業株式会社
代理人弁理士法人英明国際特許事務所
主分類C08L 83/04 20060101AFI20250423BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】表面が平滑で光沢度の高い複製樹脂が得られ、繰り返し使用可能なシリコーンゴム型を与える型取り用シリコーンゴム組成物を提供すること。
【解決手段】例えば、(A)1分子中にケイ素原子に結合するアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン、(B)1分子中にケイ素原子に結合する水素原子を2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、(C)BET比表面積が50m2/g以上のシリカ、(D)ヒドロシリル化反応触媒、および(E)脂肪酸金属塩を含有する型取り用シリコーンゴム組成物であって、
脂肪酸金属塩における金属が、Ca、Al、Zn、Zr、Fe、Co、Mn、Ba、Pb、Bi、およびNiから選択される1種または2種以上である型取り用シリコーンゴム組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
脂肪酸金属塩を含有する型取り用シリコーンゴム組成物であって、
脂肪酸金属塩における金属が、Ca、Al、Zn、Zr、Fe、Co、Mn、Ba、Pb、Bi、およびNiから選択される1種または2種以上である型取り用シリコーンゴム組成物。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
(A)1分子中にケイ素原子に結合するアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン、
(B)1分子中にケイ素原子に結合する水素原子を2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(C)BET比表面積が50m
2
/g以上のシリカ、
(D)ヒドロシリル化反応触媒、および
(E)脂肪酸金属塩
を含有する請求項1記載の型取り用シリコーンゴム組成物。
【請求項3】
脂肪酸金属塩における金属が、Zn、Zrまたはその両方である請求項1記載の型取り用シリコーンゴム組成物。
【請求項4】
脂肪酸金属塩における脂肪酸が、2-エチルヘキサン酸である請求項1記載の型取り用シリコーンゴム組成物。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項記載の型取り用シリコーンゴム組成物を硬化させてなるシリコーンゴム型。
【請求項6】
請求項5記載のシリコーンゴム型を用いる樹脂製複製品の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、型取り用シリコーンゴム組成物およびシリコーンゴム型に関し、さらに詳述すると、付加硬化型のシリコーンゴム組成物およびこれが硬化してなるシリコーン型取り母型(いわゆるメス型)に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
シリコーンゴム型を反転母型として利用し、これに液状の樹脂を充填、硬化させることにより複数の製品を製造することは、従来、文化財、美術工芸品から電気・電子部品や自動車部品などの工業製品の試作モデルに至るまで幅広く行われている。したがって、この型取り用シリコーンゴムについては、劣化がしにくく、複雑な形状の複製物を精巧に形成できることのほか、部品によっては得られる複製品の表面が平滑で光沢性に優れたものとなることも求められている。
【0003】
従来、複製樹脂の離型性とシリコーンゴムの耐久性の向上を目指し、特許文献1では、シリコーンゴムに含まれる補強材のシリカと複製樹脂との相互作用を減らすために、補強材の疎水性シリカをさらにシラザンで処理する方法が報告されている。特許文献2では、シリコーンゴム組成物にヒドロシリル化反応性官能基を有しないジオルガノポリシロキサンを添加する方法が報告されている。特許文献3では、シリコーンゴム組成物にポリエーテル変性、アルキル変性、高級脂肪酸エステル変性、フッ素変性またはフェニル変性されたシリコーンオイルを配合する方法が報告されている。
しかし、これらの方法では、樹脂の複製を繰り返すうちにシリコーンゴム型の樹脂と接する界面が荒れて樹脂表面の光沢性の低下が生じたり、離型剤の変性シリコーンオイルが樹脂界面に付着する問題があった。
【0004】
一方、特許文献4では、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属脂肪酸塩、アルカリ金属アルコラートおよびアルカリ金属シリコネートから選択されるアルカリ性物質を添加することでシリコーンゴム型の耐久性を劇的に向上できることが報告されているが、アルカリ金属シリコネートが高価であることから代替品の探索が必要となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平2-70755号公報
特開平7-118534号公報
特開2000-289034号公報
特開平4-216864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、表面が平滑で光沢度の高い複製樹脂が得られ、繰り返し使用可能なシリコーンゴム型を与える型取り用シリコーンゴム組成物、シリコーンゴム型およびこのシリコーンゴム型を使用した樹脂製複製品の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の脂肪酸金属塩を添加した付加硬化型シリコーンゴム組成物が、繰り返し使用しても光沢度の高い複製樹脂を得ることが可能なシリコーンゴム型を与えることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち、本発明は、
1. 脂肪酸金属塩を含有する型取り用シリコーンゴム組成物であって、脂肪酸金属塩における金属が、Ca、Al、Zn、Zr、Fe、Co、Mn、Ba、Pb、Bi、およびNiから選択される1種または2種以上である型取り用シリコーンゴム組成物、
2. (A)1分子中にケイ素原子に結合するアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン、
(B)1分子中にケイ素原子に結合する水素原子を2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(C)BET比表面積が50m
2
/g以上のシリカ、
(D)ヒドロシリル化反応触媒、および
(E)脂肪酸金属塩
を含有する1記載の型取り用シリコーンゴム組成物、
3. 脂肪酸金属塩における金属が、Zn、Zrまたはその両方である1または2記載の型取り用シリコーンゴム組成物、
4. 脂肪酸金属塩における脂肪酸が、2-エチルヘキサン酸である1~3のいずれかに記載の型取り用シリコーンゴム組成物、
5. 1~4のいずれかに記載の型取り用シリコーンゴム組成物を硬化させてなるシリコーンゴム型、
6. 5記載のシリコーンゴム型を用いる樹脂製複製品の製造方法
を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の型取り用シリコーンゴム組成物を硬化して得られるシリコーンゴム型は、繰り返し使用しても光沢度の高い複製樹脂を得ることが可能であり、特にウレタン樹脂用型取り材料として有用である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について具体的に説明する。なお、本発明において、型取り用シリコーンゴム組成物とは、未硬化状態で流動性を有し、原型の全表面または一部の表面に、注型または塗布のような方法で接触させ、その状態で硬化させて樹脂などによる複製に供する型(型取り用の母型)を形成する未硬化状態(液状)の組成物をいう。
(【0011】以降は省略されています)

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