TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025069249
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-30
出願番号2025011885,2024513686
出願日2025-01-28,2023-02-28
発明の名称多重特異性抗体およびその使用
出願人ファイザー・インク
代理人個人,個人,個人
主分類C07K 16/24 20060101AFI20250422BHJP(有機化学)
要約【課題】IL-33に関連する疾患または状態の処置において有用な抗体を提供する。
【解決手段】IL-33に特異的に結合する単離された抗体であって、重鎖可変領域(IL33-VH)および軽鎖可変領域(IL33-VL)を含み、特定のアミノ酸配列を有するCDR-H1、CDR-H2、CDR-H3、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3を含む、抗体が提供される。
【選択図】図37
特許請求の範囲【請求項1】
IL-33に特異的に結合する単離された抗体であって、重鎖可変領域(IL33-VH)および軽鎖可変領域(IL33-VL)を含み、CDR-H1が、配列番号60のアミノ酸配列を含み、CDR-H2が、配列番号61のアミノ酸配列を含み、CDR-H3が、配列番号72のアミノ酸配列を含み、CDR-L1が、配列番号75のアミノ酸配列を含み、CDR-L2が、配列番号76のアミノ酸配列を含み、CDR-L3が、配列番号77のアミノ酸配列を含む、抗体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、IL-4、IL-13、IL-33、TSLP、およびp40のうちの1つまたは複数に特異的に結合する抗体に関する。本発明は、IL-4、IL-13、IL-33、またはTSLPのうちの1つに結合する抗体にさらに関する。本発明は、IL-4およびIL-13、ならびに少なくとも1つの他の標的に特異的に結合する多重特異性抗体にさらに関する。本発明は、IL-4、IL-13、およびIL-33、TSLP、またはp40のうちの1つに結合する多重特異性抗体に関する。本発明は、関連する分子、例えば、そのような抗体または多重特異性抗体をコードする核酸、組成物、ならびに関連する方法、例えば、そのような抗体および多重特異性抗体を産生および精製するための方法、ならびに診断法および治療法におけるそれらの使用にも関連する。
続きを表示(約 3,500 文字)【0002】
配列表に対する言及
「本出願は、.xmlフォーマットで電子的に提出された配列表を含み、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。2023年2月9日に作成された前記.xmlファイルは、PC072799 Sequence Listing.xmlという名称であり、サイズが252KBである。」
【背景技術】
【0003】
背景
本発明は、IL-4、IL-13、IL-33、TSLP、およびp40のうちの1つまたは複数に特異的に結合する抗体、ならびにその組成物、方法、および使用に関し、個々の疾患または状態に関連する1つまたは複数の症状の処置および防止を含め、アトピー性皮膚炎、喘息、がん、COPD、食品アレルギー、アレルギー性鼻炎、好酸球性食道炎、鼻ポリープを伴う慢性鼻副鼻腔炎、円形脱毛症、結節性痒疹、ケロイド、水疱性類天疱瘡、慢性蕁麻疹、IPF、強皮症、および全身性硬化症、糖尿病性腎疾患、ベーチェット病、痛風、アルツハイマー病、アテローム性動脈硬化症、真菌性角膜炎、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、乾癬、乾癬性関節炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、アレルギー、脱毛症、特発性肺線維症、全身性硬化症、ケロイド、全身性エリテマトーデス(SLE)、原発性胆汁性肝硬変、および化膿性汗腺炎からなる群から選択される1つもしくは複数の疾患または状態を処置するための本開示の抗体の使用を含む。
【0004】
IL-4およびIL-13は、免疫活性化の重要なドライバーであり、アトピー性障害において炎症、浮腫、線維症、および掻痒をもたらす(48、49)。IL-4およびIL 13は、単球、線維芽細胞、ケラチノサイト、上皮細胞、平滑筋細胞、および他の非リンパ球系細胞型において発現されるIL-4RαおよびIL-13Rα1(II型受容体)からなる共通受容体を介して細胞と相互作用する(29)。IL-4は、T細胞、B細胞、および単球において発現されるIL-4Rα/IL-2Rγ共通(I型受容体)を介して細胞を活性化することもできる。いずれかの受容体を介したIL-4Rαの会合は、STAT6を活性化して、アトピー関連遺伝子を誘導する(29)。IL-4およびIL-13は、共通の受容体およびシグナル伝達経路に関与し得るが、サイトカイン利用可能性、局在性、および受容体結合親和性の相違は、別個の応答プロファイルをもたらす(49、50)。さらなる分化は、IL-13ではなくIL-4を介したTh2分化を駆動するI型受容体(IL-4Rα/γc)(51)、およびIL-4ではなくIL-13の中和および枯渇を媒介する細胞表面「デコイ」IL-13Rα2(52、53)から生じ得る。
【0005】
アトピー性疾患におけるIL-4およびIL-13の役割は、遺伝的関連、前臨床モデルにおける広範な検証、ならびにある範囲のアトピー適応症におけるIL-4およびIL-13中和の臨床的有効性によって裏付けられる(48)。抗IL-4RαのDupixent(登録商標)(デュピルマブ、Sanofi/Regeneron)は、両サイトカインに対する応答を遮断し、中等度から重度のアトピー性皮膚炎(AD)、喘息、および鼻ポリープを伴う慢性鼻副鼻腔炎の処置のために承認されており、これは、これらの適応症におけるIL-4およびIL-13の活性を証明する(54~56)。抗IL-13 mAbのレブリキズマブ(Lilly)(57)およびトラロキヌマブ(Adbry(商標)、Leo Pharma)(58、59)も、喘息におけるより限定的な活性で、ADにおける有効性が実証されている(60、61)。ADにおける抗IL-13 mAbの有効性は、Dupixent(登録商標)の有効性におけるIL-13中和についての主要な役割を示唆する。それにもかかわらず、利用可能なメタ分析(62、63)は、Dupixent(登録商標)が、レブリキズマブおよびトラロキヌマブよりも優れた活性を有することを示唆し、IL-4遮断の追加の利益と調和する。
【0006】
IL-33は、細胞の壊死の間にまたは組織が損傷を受けた場合に、受動的に放出され、それが、感染、肉体的ストレス、または外傷の間の内皮または上皮細胞の損傷後に、免疫系を変更するアラーミンとして機能し得ることを示唆する。IL-33は、その受容体ST2を介した、アレルギー性炎症に関連する好酸球、好塩基球、肥満細胞、マクロファージ、およびグループ2自然リンパ球(ILC2)の活性化を介して、2型自然免疫において重要な役割を果たす(96)。
【0007】
胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP)は、炎症の開始および持続において重要な上皮サイトカインである。Tezspire(登録商標)(テゼペルマブ、Amgen)は、喘息の処置のために承認されたTSLP抗体である。
【0008】
IL-4およびIL-13は、2型エフェクター応答に主に関連する。対照的に、IL-12およびIL-23は、それぞれ、1型および3型(Th17)応答に関わる(77)。IL-12は、ヘルパーT1(Th1)細胞分化およびインターフェロン-γ(IFN-γ)産生を駆動する一方で、IL-23は、IL-17および他の3型サイトカインを産生するTh17細胞の維持を促進する。1型および3型応答は、ある範囲のヒトの炎症性疾患および自己免疫疾患に関わる。IL-12p40含有サイトカインについての因果的役割は、多数の薬物の承認により確立されている(75)(IL-12p40は、本明細書の以下で単にp40と称される)。p40中和剤のStelara(登録商標)(ウステキヌマブ、Janssen)は、IL-12およびIL-23の両方を中和し、尋常性乾癬、乾癬性関節炎、クローン病、および潰瘍性大腸炎の処置のために承認されている。IL-23選択的抗IL-23p19遮断剤のTremfya(登録商標)(グセルクマブ、Janssen)、Skyrizi(登録商標)(リサンキズマブ、Boehringer Ingelheim/AbbVie)、およびIlumya(登録商標)(チルドラキズマブ、Sun Pharmaceutical)は、ある範囲の乾癬性障害のために承認されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
デュピルマブ、テゼペルマブ、グセルクマブ、リサンキズマブおよびチルドラキズマブの有効性にもかかわらず、広範囲の発症メカニズムに対処する、免疫応答によって特徴付けられる多数の疾患のための安全で有効な治療法に対する満たされていない必要性が残されている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
概要
IL-4、IL-13、IL-33、TSLP、およびp40のうちの1つまたは複数に特異的に結合する抗体(その抗原結合断片を含む)、ならびにその単量体抗体および多量体抗体、その関連核酸、使用、および関連する方法が本明細書に提供される。本開示は、IL-4、IL-13、IL-33、TSLP、およびp40のうちの1つまたは複数に結合する抗体を作製、調製、および産生するための方法も提供する。本開示の抗体は、限定されるものではないが、アトピー性皮膚炎、喘息、がん、COPD、食品アレルギー、アレルギー性鼻炎、好酸球性食道炎、鼻ポリープを伴う慢性鼻副鼻腔炎、円形脱毛症、結節性痒疹、ケロイド、水疱性類天疱瘡、慢性蕁麻疹、IPF、強皮症、および全身性硬化症、糖尿病性腎疾患、ベーチェット病、痛風、アルツハイマー病、アテローム性動脈硬化症、真菌性角膜炎、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、乾癬、乾癬性関節炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、アレルギー、脱毛症、特発性肺線維症、全身性硬化症、ケロイド、全身性エリテマトーデス(SLE)、原発性胆汁性肝硬変、および化膿性汗腺炎を含む、IL-4、IL-13、IL-33、TSLP、およびp40の活性のうちの1つもしくは複数によって媒介されるか、またはそれに関連する、障害または状態の診断、予防、または処置のうちの1つまたは複数に有用である。本開示は、抗体の発現、ならびに本開示の抗体を含む組成物、例えば、抗体の使用のための医薬の調製および製造をさらに包含する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社トクヤマ
グルコンアミド誘導体
17日前
日本化薬株式会社
新規顕色剤及び記録材料
24日前
日本化薬株式会社
新規顕色剤及び記録材料
24日前
ダイキン工業株式会社
シラン化合物
17日前
株式会社トクヤマ
グルコンアミド誘導体の製造方法
17日前
花王株式会社
新規ピリジニウム化合物
23日前
国立大学法人京都大学
細胞質送達ペプチド
14日前
ダイキン工業株式会社
SF5含有シラン化合物
9日前
小川香料株式会社
化合物及び香料組成物
14日前
小川香料株式会社
化合物及び香料組成物
14日前
株式会社トクヤマ
精製第4級アンモニウム化合物水溶液の製造方法
今日
国立医薬品食品衛生研究所長
新規ペプチド
22日前
上野製薬株式会社
6-置換-2-ナフトエ酸アリルエステル
22日前
日産化学株式会社
アリールテトラヒドロピリジン化合物及び有害生物防除剤
27日前
セーレン株式会社
安定性に優れたセリシン組成物
22日前
スガイ化学工業株式会社
ジナフトフラン誘導体およびその製造方法
28日前
国立大学法人京都大学
含窒素スピロ環化合物の製法及びその化合物
8日前
保土谷化学工業株式会社
化合物、正孔輸送材料、およびそれを用いた光電変換素子
21日前
学校法人神奈川大学
化合物、それを含んでなる光触媒、及び水素の製造方法
14日前
サンアプロ株式会社
スルホニウム塩の製造方法
今日
セッツ株式会社
カテキン類誘導体、抗ウイルス剤、消毒剤、及び洗浄剤
22日前
竹本油脂株式会社
有機スルホン酸化合物の製造方法
1日前
株式会社半導体エネルギー研究所
有機化合物、発光デバイス、発光装置、及び電子機器
27日前
株式会社Kyulux
化合物、発光材料および発光素子
22日前
JFEケミカル株式会社
アセナフチレンの製造装置及び製造方法
9日前
国立大学法人千葉大学
サリチリデンアミノピリジンと二置換ホウ素から形成される発光材料
1か月前
三菱ケミカル株式会社
ポリペプチドの精製方法及びポリペプチドの精製装置
今日
花王株式会社
オレフィンスルホン酸又はその塩の製造方法
24日前
花王株式会社
オレフィンスルホン酸又はその塩の製造方法
24日前
信越化学工業株式会社
含窒素シラン化合物およびその製造方法
1日前
ダイキン工業株式会社
シラン化合物
14日前
株式会社半導体エネルギー研究所
有機化合物、有機半導体デバイス、発光デバイスおよび電子機器
21日前
株式会社トクヤマ
グルコン酸誘導体の製造方法
14日前
広栄化学株式会社
オニウム塩の製造方法及びオニウム塩の精製方法
22日前
広栄化学株式会社
オニウム塩の製造方法及びオニウム塩の精製方法
22日前
株式会社ラマシックス
ラクチド複合体の製造方法
22日前
続きを見る