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公開番号2025068495
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-28
出願番号2023178448
出願日2023-10-16
発明の名称造血幹細胞の増殖方法および単球への分化誘導方法
出願人株式会社バイオ未来工房,日本ゼオン株式会社,医療法人社団秀博会
代理人個人,個人,個人
主分類C12N 5/0789 20100101AFI20250421BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】造血幹細胞を増殖させる。
【解決手段】培養容器内に培地とともに造血幹細胞を播種し、間葉系幹細胞が培養面に接着しない条件下で、少なくとも2週間、造血幹細胞を培養し、前記培養容器内の培養面に接着した造血幹細胞をさらに培養することにより、培養面に接着した状態でクラスターを形成させて造血幹細胞を増殖させる、造血幹細胞の増殖方法を提供する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
培養容器内に培地とともに造血幹細胞を播種し、
間葉系幹細胞が培養面に接着しない条件下で、少なくとも2週間、造血幹細胞を培養し、
前記培養容器内の培養面に接着した造血幹細胞をさらに培養することにより、培養面に接着した状態でクラスターを形成させて造血幹細胞を増殖させる、造血幹細胞の増殖方法。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
前記間葉系幹細胞が培養面に接着しない条件とは、前記培養面が2%以上の血清濃度培地を用いた培養で間葉系幹細胞が接着しないことである、請求項1に記載の造血幹細胞の増殖方法。
【請求項3】
前記培養面の水接触角は、90.5~91.1°の範囲である、請求項1に記載の造血幹細胞の増殖方法。
【請求項4】
前記培養面は、ノルボルネン系重合体およびその水素化物で構成されている、または、タンパク質低吸着処理されている、請求項1に記載の造血幹細胞の増殖方法。
【請求項5】
請求項1に記載の造血幹細胞の増殖方法により増殖した造血幹細胞を、2週間以上培養することにより、接着した前記造血幹細胞の一部を浮遊させることで、単球に分化誘導する、単球への分化誘導方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、造血幹細胞の増殖方法および単球への分化誘導方法に関する。具体的には、造血幹細胞の増殖方法、および、増殖させた造血幹細胞から単球に分化誘導する方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
造血幹細胞は、骨髄で血球を産生する細胞であり、また、白血球、赤血球、血小板などの血球系細胞に分化可能である、いわゆる多分化能を有することが知られている。このような特性を有する造血幹細胞を用いることにより、血液疾患を含む、様々な疾患の治療が可能となることが期待される。例えば、特許文献1では、造血幹細胞移植のための造血幹細胞の培養方法が検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-55768号公報
特開2009-65914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、造血幹細胞は、生体内(in vivo)では未分化な状態が維持されているものの、生体外(in vitro)では、未分化な状態を維持することが難しい。そのため、培養中の造血幹細胞が移植前に血球系細胞に分化してしまうという問題があった。このような問題に対し、例えば、特許文献2では、遺伝子発現の制御による造血幹細胞の分化・増幅方法が検討されている。
【0005】
しかしながら、未分化状態を維持した造血幹細胞を、遺伝子操作等を行うことなく、in vitroで増殖させる技術は、未だ完全には確立されていない。
【0006】
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたものであり、造血幹細胞を増殖させることを目的とする。また、in vitroで増殖させた造血幹細胞を単球に分化誘導することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記事情に鑑み、本発明者らによりさらなる検討が進められた結果、通常浮遊状態で培養される造血幹細胞を、培養容器の培養面に接着させて増殖させると、未分化な状態を維持できることを新規に知見し、本発明に至った。
【0008】
本発明は、上記の知見に基づきなされたものであって、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の第1の態様は、
培養容器内に培地とともに造血幹細胞を播種し、
間葉系幹細胞が培養面に接着しない条件下で、少なくとも2週間、造血幹細胞を培養し、
前記培養容器内の培養面に接着した造血幹細胞をさらに培養することにより、培養面に接着した状態でクラスターを形成させて造血幹細胞を増殖させる、造血幹細胞の増殖方法である。
このような造血幹細胞の増殖方法によれば、未分化な状態を維持したまま、造血幹細胞を増殖させることができる。また、遺伝子操作のような複雑な操作を必要としないため、増殖させた造血幹細胞を移植する際の安全性を高めることができる。
【0009】
また、上記第1の態様において、前記間葉系幹細胞が培養面に接着しない条件とは、前記培養面が2%以上の血清濃度培地を用いた培養で間葉系幹細胞が接着しないことであることとしてもよい。
このようにすることで、間葉系幹細胞が培養面に接着して増殖するのを防いで、造血幹細胞のみを培養面に接着・増殖させることができる。
【0010】
また、上記第1の態様において、前記培養面の水接触角は、90.5~91.1°の範囲であることとしてもよい。
このようにすることで、造血幹細胞を培養面に効率的に接着させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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