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公開番号
2025065814
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-22
出願番号
2023175267
出願日
2023-10-10
発明の名称
電池の内部状態の評価方法
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G01N
23/087 20180101AFI20250415BHJP(測定;試験)
要約
【課題】電解液の状態を含めた電池の内部状態を十分にかつ精度よく推定評価する。
【解決手段】本開示による電池の内部状態の評価方法は、電解液を含有する電池の内部状態を推定評価するための方法であって、初期電池及び劣化電池を準備することと、初期電池及び劣化電池に対し、第1ピークエネルギーを有する第1X線を同時に照射し、初期電池及び劣化電池のそれぞれを透過した第1X線の第1強度を取得することと、初期電池及び劣化電池に対し、第2ピークエネルギーを有する第2X線を同時に照射し、初期電池及び劣化電池のそれぞれを透過した第2X線の第2強度を取得することと、第1強度及び第2強度に基づいて、劣化電池における電解液の塩濃度及び厚みの初期電池からの変化分を算出することを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
電解液を含有する電池の内部状態を評価するための方法であって、
初期電池及び劣化電池を準備することと、
前記初期電池及び前記劣化電池に対し、第1ピークエネルギーを有する第1X線を同時に照射し、前記初期電池及び前記劣化電池のそれぞれを透過した第1X線の第1強度を取得することと、
前記初期電池及び前記劣化電池に対し、第2ピークエネルギーを有する第2X線を同時に照射し、前記初期電池及び前記劣化電池のそれぞれを透過した第2X線の第2強度を取得することと、
前記第1強度及び前記第2強度に基づいて、前記劣化電池における前記電解液の塩濃度及び厚みの前記初期電池からの変化分を算出することと、
を含む電池の内部状態の評価方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電解液を含有する電池の内部状態を評価する方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
電解液を含有する二次電池の劣化を推定評価する方法として、例えば特許文献1には、初期充電のみが行われたリチウムイオン二次電池(以下「初期電池」という)と、充放電による性能劣化が疑われる同種電池(以下「劣化電池」という)を用い、正極活物質の結晶構造の変化(構造歪み)に起因するX線吸収強度比の変化率に基づいて、電池の内部状態を評価する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-131338号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、二次電池の充放電に際し、電極間及び電極面内において電解液の塩濃度分布が生じ、それに起因して二次電池の内部抵抗が増加することが知られている。この塩濃度分布は、大電流充電時や大電流放電時(ハイレート充放電時)に顕著となり、これに伴って内部抵抗も著しく増大することも知られており、かかる事象は、いわゆる「ハイレート劣化」や「一過性劣化」と呼ばれている。つまり、二次電池においては、正極活物質の性状変化だけではなく、電解液の性状変化による性能劣化も認められることから、上記従来の方法では、電池の内部状態を十分に推定評価することは困難である。
【0005】
より具体的には、例えばリチウムイオン二次電池の場合、ハイレート充放電を行うと、正極-負極間で厚さ方向に塩濃度の偏りが生じ得る。また、発熱による電解液の膨張、及び/又は、充電率や充電状態(SOC)の変化による負極の膨張により、塩濃度が薄まった負極側の電解液が電極外縁部に押し出され、その結果、電極の面方向にも塩濃度の偏りが生じ得る。さらに、電解液や電極の膨張に起因して、正極-負極間の距離が拡大されるおそれもある。これらの現象が生じると、電池の内部抵抗の増大による性能劣化が進行してしまうため、電池を安全に使用したり、劣化を解消したりするためには、電池の出力及び入力を適度に制御(充放電制御)することや、電池の拘束設計を適切に施すことが有効となる。
【0006】
そこで、二次電池の劣化に係る過渡的な内部状態を把握するべく、電解液の塩濃度分布を非破壊で計測することが望まれる。ここで、電解液の塩濃度が高くなるほどX線が吸収されて透過し難くなることに着目すれば、上記従来のX線照射手法を電解液にも適用し、電解液のX線吸収強度又はX線透過強度から、電解液の塩濃度分布を求めることが想起される。
【0007】
しかし、X線吸収強度やX線透過強度は、電解液の塩濃度のみではなく、その厚み(液量)にも依存して変化するため、上記従来手法を、そのまま電解液に適用したとしても、電解液の塩濃度の変動と厚みの変動を弁別することはできない。そこで、エネルギーが異なる複数種類のX線を用い、それぞれのX線吸収強度又はX線透過強度を測定することにより、電解液の塩濃度と厚みという2つの変数解(未知数)を算出することも考えられる。
【0008】
ところが、通常、X線源は、ターゲットに電子線を衝突させ、その制動放射により連続エネルギーを有するX線を発生させるため、X線出力(線量)のバラつきが発生し易く、また、X線のエネルギーによってX線出力のバラつきの程度が異なり、かつ、経時的にランダムに変化する傾向にある。これに対し、そのようなX線出力のバラつきを予測し、X線の放出時間を制御することによりバラつきを抑えることが理論的には可能ではあるものの、予測精度や測定感度を十分に高める観点等から、そのような制御は実際のところ極めて困難である。そして、かかる制御ができない場合、X線出力のバラつきが過大となり、電解液の塩濃度の測定精度が不都合な程度にまで低下してしまうおそれがある。
【0009】
そこで、本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、電解液の状態を含めた電池の内部状態を、十分にかつ精度よく推定評価することができる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本開示の一例に係る電池の内部状態の評価方法は、電解液を含有する電池の内部状態を評価するための方法であって、初期電池及び劣化電池を準備することと、前記初期電池及び前記劣化電池に対し、第1ピークエネルギーを有する第1X線を同時に照射し、前記初期電池及び前記劣化電池のそれぞれを透過した第1X線の第1強度を取得することと、前記初期電池及び前記劣化電池に対し、第2ピークエネルギーを有する第2X線を同時に照射し、前記初期電池及び前記劣化電池のそれぞれを透過した第2X線の第2強度を取得することと、前記第1強度及び前記第2強度に基づいて、前記劣化電池における前記電解液の塩濃度及び厚みの前記初期電池からの変化分を算出することとを含む。
(【0011】以降は省略されています)
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