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公開番号2025061172
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2025003617,2023557489
出願日2025-01-09,2021-12-02
発明の名称磁気特性が向上したCoZrTa(X)スパッタリングターゲット
出願人マテリオン・アドバンスト・マテリアルズ・ジャーマニー・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング,Materion Advanced Materials Germany GmbH
代理人個人,個人
主分類C23C 14/34 20060101AFI20250403BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】マグネトロンカソードと併用した場合にターゲット材料を通る磁場侵入を向上させることができる、および/または磁気均一性が向上した、すなわち、ターゲットの異なる点での漏れ磁束密度の変動が減少した、CoZrTa(X)合金をベースとするスパッタリングターゲットを提供する。
【解決手段】Co、Zr、Ta、および場合により、Mo、Pd、Ni、Ti、V、W、およびBの群からの1つまたは複数のさらなる元素Xからなる合金からなるスパッタリングターゲットであって、最大透磁率μmaxが60以下であることを特徴とする、および/または最大漏れ磁束密度(PTF)変動(FMax-FMin)/FAverageが0.2以下、好ましくは0.15以下、最も好ましくは0.10以下であることを特徴とする、スパッタリングターゲットを提供する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
Co、Zr、Ta、および場合によりMo、Pd、Ni、Ti、V、WおよびBの群からの1つまたは複数のさらなる元素Xからなる合金からなるスパッタリングターゲットであって、ターゲットの最大透磁率(a maximum magnetic permeability)μ
max
が60以下であることを特徴とする、および/またはターゲットの最大漏れ磁束密度(a maximum pass through flux)(PTF)変動(F
Max
-F
Min
)/F
Average
が0.2以下、好ましくは0.15以下、最も好ましくは0.10以下であることを特徴とする、スパッタリングターゲット。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
Taが2~8at.%の量で合金中に存在する、請求項1に記載のスパッタリングターゲット。
【請求項3】
Zrが2~8at.%の量で存在する、請求項1または2に記載のスパッタリングターゲット。
【請求項4】
Mo、Pd、Ni、Ti、V、WおよびBの群からの1つまたは複数のさらなる元素Xが、総量で最大7at.%で合金中に存在する、請求項1~3のいずれかに記載のスパッタリングターゲット。
【請求項5】
前記ターゲットは50、好ましくは40以下の最大透磁率μ
max
を有する、請求項1~4のいずれかに記載のスパッタリングターゲット。
【請求項6】
厚さ8mmの試験片の中心においてASTM F2086-01に従って測定した、ターゲットの漏れ磁束密度(magnetic pass through flux)(PTF)は20%以上である、請求項1~5のいずれかに記載のスパッタリングターゲット。
【請求項7】
Co、Zr、Ta、および場合によりMo、Pd、Ni、Ti、V、WおよびBの群からの1つまたは複数のさらなる元素Xからなる合金からなるスパッタリングターゲットを製造する方法であって、前記方法は合金を700~1000℃、好ましくは800~900℃の範囲の温度に加熱することを含むことを特徴とする、方法。
【請求項8】
前記合金を10~60時間、好ましくは12~48時間加熱する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
請求項1~6のいずれかに記載のスパッタリングターゲット、または請求項7もしくは8に従って製造されたスパッタリングターゲットを使用する、マグネトロンスパッタリングプロセス。
【請求項10】
請求項1~6のいずれかに記載のスパッタリングターゲット、または請求項7もしくは8に従って製造されたスパッタリングターゲットの、マグネトロンスパッタリングのための使用。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、マグネトロンカソードを用いたスパッタリング用のターゲットに関するものであり、前記ターゲットは、Zr、Ta、および場合によりPt、Pd、Ni、Ti、V、WおよびBの元素のうちの少なくとも1つを含む添加剤を含むCo合金をベースとする。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
マグネトロンカソードスパッタリングのプロセスでは、スパッタリングプロセスを最適化するためにターゲット(カソード)の後ろに永久磁石が設置される。これらの磁石は、ターゲットの前方、つまり放電空間内に磁場が形成されるように配置される。この磁場は、放電プラズマを局在化する効果がある。プラズマが局在しているターゲット表面の領域は、より活発なスパッタリングを受け、その結果、そこに浸食溝(またはレーストラック)が形成される。
【0003】
CoZrTa(X)合金などの強磁性ターゲットの場合、この状況で発生する主な問題が2つある。
【0004】
第一に、永久磁石の磁束がターゲット内に集中するため、放電空間には少量の磁束しか侵入できない。したがって、この問題には、非常に薄い強磁性ターゲット、または非常に強力な磁石セットの使用が必要である。
【0005】
第二に、強磁性ターゲットを使用してカソードスパッタリングを実行するときに生じるターゲット(浸食溝)の断面における局所的な減少は、浸食溝の真上の磁束を増加させる効果がある。その結果、スパッタリングガスのイオン化が局所的に増加し、スパッタリング速度も局所的に増加する。したがって、スパッタリングが進行するにつれて浸食溝はますます狭くなり、これはターゲット材料の利用率が非常に低くなることに関連している。
【0006】
さらに、ターゲット材料の利用ができるだけ均質になり、堆積膜の厚さができるだけ均一になるように、ターゲットの異なる点で測定される漏れ磁束密度(magnetic pass through flux)の変動はできる限り低くすべきである。
【0007】
複雑なターゲット設計により、改善された磁場形状とより高い磁場侵入を実現できる。磁場の方向に対して垂直なスロットをターゲットに設けることにより、ターゲット内の磁気抵抗が増加し、放電空間により大きな磁場が生まれる(K. Nakamura et al: IEEE Transactions on Magnetics, Vol. MAG-18, pp. 1,080-1,082, 1982)。
【0008】
Kukla et al.(IEEE Transactions on Magnetics, Vol. MAG-23, pp. 137-139, 1987)は、より強力な磁場を得るために、上下2つの平面に配置されたいくつかの個々のターゲットからなる強磁性材料用のカソードについて記載している。しかし、これらの設計はより高価であり、マグネトロンカソードスパッタリングの操作がより困難になる。
【0009】
欧州特許出願公開第535314号明細書は、10~55重量%の白金;1~15重量%の、ニッケルおよびタンタルからなる群から選択される第1の添加元素;1.5重量%以下の、ホウ素、チタン、ランタン、セリウム、ネオジム、ベリリウム、カルシウム、ジルコニウムおよびケイ素からなる群から選択される第2の添加元素;20重量%以下のクロム;および残部がコバルトから本質的になる白金-コバルト合金のスパッタリングターゲットに関する。ターゲットの透磁率は30以下である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
欧州特許出願公開第535314号明細書
【非特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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