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公開番号2025058481
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023168442
出願日2023-09-28
発明の名称ジオール含有組成物、ポリカーボネートジオール及びポリウレタン
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人
主分類C08G 64/02 20060101AFI20250402BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】ポリカーボネートジオールを製造する工程で用いられるジオール含有組成物であって、製造されたポリカーボネートジオールの色調等の品質を良好に維持した上で、機械的特性及び耐薬品性に優れ、前記機械的特性のバラツキが抑制されたポリウレタンを製造することが可能な、ジオール含有組成物を提供する。
【解決手段】アルデヒド及び下記一般式(1)で表されるジオール(1)を含む、ポリカーボネートジオールを製造する工程で用いられるジオール含有組成物。
HO-(CH2)n-OH (1)
(上記一般式(1)中、nは、3~6の整数である。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
アルデヒド及び下記一般式(1)で表されるジオール(1)を含む、ポリカーボネートジオールを製造する工程で用いられるジオール含有組成物。
HO-(CH



-OH (1)
(上記一般式(1)中、nは、3~6の整数である。)
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記ジオール含有組成物が、該ジオール含有組成物の総質量に対して、前記アルデヒドを1質量ppm以上含有する、請求項1に記載のジオール含有組成物。
【請求項3】
前記ジオール含有組成物が、該ジオール含有組成物の総質量に対して、前記アルデヒドを900質量ppm以下含有する、請求項1に記載のジオール含有組成物。
【請求項4】
前記ジオール(1)の含有割合が、前記ジオール含有組成物の総質量100%に対して、85質量%以上である、請求項1に記載のジオール含有組成物。
【請求項5】
前記ジオール(1)が、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール及び1,6-ヘキサンジオールから選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載のジオール含有組成物。
【請求項6】
前記アルデヒドが、分子内に1以上のアルデヒド基を有する、炭素数4以上6以下の化合物である、請求項1に記載のジオール含有組成物。
【請求項7】
前記ジオール(1)が、バイオマス由来のジオールを含む、請求項1に記載のジオール含有組成物。
【請求項8】
前記ジオール(1)が1,6-ヘキサンジオールで、前記アルデヒドが、6-ヒドロキシヘキサナール及びアジポアルデヒドから選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載のジオール含有組成物。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載のジオール含有組成物とカーボネート系化合物を原料とする、ポリカーボネートジオール。
【請求項10】
請求項9に記載のポリカーボネートジオールとイソシアネート系化合物を原料とする、ポリウレタン。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ジオール含有組成物に関する。
さらに、本発明は、前記ジオール含有組成物を原料とするポリカーボネートジオール、及び、前記ポリカーボネートジオールを用いて得られるポリウレタンに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
1,6-ヘキサンジオールや1,4-ブタンジオール等の炭素数3~6の直鎖脂肪族系ジオールは、ポリエーテルポリカーボネートジオールやポリエステルポリカーボネートジオール、ポリカーボネートジオール等のオリゴマーの原料として広く利用されている。
例えば、ソフトセグメント部の原料にポリカーボネートジオールを用いた、ポリカーボネートタイプのポリウレタンは、耐熱性及び耐加水分解性において最良な耐久グレードとされており、耐久性フィルムや自動車用人工皮革、(水系)塗料、接着剤として広く利用されている。
【0003】
現在広く市販されているポリカーボネートジオールにおいては、原料のジヒドロキシ化合物として、主に1,6-ヘキサンジオールや1,4-ブタンジオール等の炭素数3~6の直鎖脂肪族系ジオールが用いられている。さらに、ポリウレタンの柔軟性や結晶性、強度等を向上するため、1,6-ヘキサンジオール等の炭素数3~6の直鎖脂肪族系ジオール同士或いは前記直鎖脂肪族系ジオールと他のジヒドロキシ化合物を組み合わせて用いた脂肪族ポリカーボネートジオールが提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、ポリカーボネートジオールの原料のジヒドロキシ化合物として、1,6-ヘキサンジオールと1,5-ペンタンジオールとを組み合わせることで、得られるポリウレタンの柔軟性や弾性回復性を向上する技術が開示されている。
特許文献2には、ポリカーボネートジオールの原料のジヒドロキシ化合物として、1,6-ヘキサンジオールと1,4-ブタンジオールと組み合わせることで、得られるポリウレタンの耐油性、耐熱性、耐寒性を向上する技術が開示されている。
また、特許文献3には、ポリカーボネートジオールの原料のジヒドロキシ化合物として、1,6-ヘキサンジオールとイソソルバイドと組み合わせることで、得られるポリウレタンの強度や硬度を向上する技術が開示されている。
【0005】
しかしながら、1,6-ヘキサンジオールや1,4-ブタンジオール等の炭素数3~6の直鎖脂肪族系ジオール中には、該ジオールを製造する際に様々な不純物又は副生物(以下、「不純物等」という。)が含有されるため、該ジオールを用いて製造されたポリカーボネートジオールの品質が損なわれたり、該ポリカーボネートジオールを用いてポリウレタンを製造する時に、ポリウレタンの生産性が低下する、得られたポリウレタン製品の品質が損なわれる等の課題があった。
【0006】
このような問題を解決するための技術として、例えば、特許文献4は、1,6-ヘキサンジオール組成物を用いてポリカーボネートジオールを製造し、これを原料としてポリウレタンを製造する際に、該組成物中の1,4-ジヒドロキシシクロヘキサンの含有量を0.1重量%以下とすることで、ポリウレタン製造時の重合速度の低下を抑制し、十分な分子量のポリウレタンを得る技術を開示している。
【0007】
また、特許文献5は、1,6-ヘキサンジオール組成物を用いてポリカーボネートジオールを製造し、これを原料としてポリウレタンを製造する際に、該組成物中の不純物等を低減して、該組成物のエステル価を1mgKOH/g以下とすることで、ポリウレタン製造時の重合速度の低下を抑制し、十分な分子量のポリウレタンを得る技術を開示している。
【0008】
また、特許文献6は、1,6-ヘキサンジオール組成物を原料としてポリウレタンまたはポリエステルを製造する際に、1,6-ヘキサンジオール組成物中のアルデヒド含有量を500ppm未満とすることで、得られたポリウレタンやポリエステルの着色を抑制する技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開平2-289616号公報
特開平5-51428号公報
特開2012-072350号公報
特開2001-316312号公報
国際公開第2010/047291号
特表2013-512293号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述した特許文献4~6は、1,6-ヘキサンジオールに含まれる不純物等は、得られたポリカーボネートジオールの品質や、ポリエステル又は該ポリカーボネートジオールを用いて製造されたポリウレタンの品質又は生産性に不利な影響を与えることに着目し、1,6-ヘキサンジオール中の不純物等の含有量を低減することを技術思想としている。
例えば、1,6-ヘキサンジオール中のアルデヒド含有量についての記載のある特許文献6において、1,6-ヘキサンジオール中のアルデヒド含有量は500ppm未満であるが、好ましくは400ppm未満、特に好ましくは100ppm未満、とりわけ特に好ましくは50ppm未満とされている。
なお、特許文献6には、1,6-ヘキサンジオールからポリカーボネートジオールを製造し、製造されたポリカーボネートジオールからポリウレタンを製造することについての記載はない。
(【0011】以降は省略されています)

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