特許ウォッチ

公開番号2025058463
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023168411
出願日2023-09-28
発明の名称レンズ駆動装置及びカメラモジュール
出願人アルプスアルパイン株式会社
代理人個人,個人
主分類G02B 7/02 20210101AFI20250402BHJP(光学)
要約【課題】レンズ体とレンズ保持部材との間の接着強度を高めること。
【解決手段】レンズ駆動装置101は、固定側部材FBと、レンズ体LSを接着剤によって固定可能な筒状部2Cを有するレンズ保持部材2と、固定側部材FBに対してレンズ保持部材2を移動させる駆動部DMとを備える。レンズ保持部材2は、金属被着体MAが埋設された合成樹脂によって形成されている。金属被着体MAは、筒状部2Cに埋設される埋設部EMと、筒状部2Cの内面に露出する露出部EPとを有し、露出部EPがレンズ体LSと接着固定される部分となるように構成されており、レンズ保持部材2が成形された際に形成されるウェルドラインWLに対応する位置に配置されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
固定側部材と、
レンズ体を接着剤によって固定可能な筒状部を有するレンズ保持部材と、
前記固定側部材に対して前記レンズ保持部材を移動させる駆動部と、を備えたレンズ駆動装置であって、
前記レンズ保持部材は、金属被着体が埋設された合成樹脂によって形成されており、
前記金属被着体は、前記筒状部に埋設される埋設部と、前記筒状部の内面に露出する露出部とを有し、前記露出部が前記レンズ体と接着固定される部分となるように構成されており、前記レンズ保持部材が成形された際に形成されるウェルドラインに対応する位置に配置されている、
ことを特徴とするレンズ駆動装置。
続きを表示（約 980 文字）【請求項２】
前記ウェルドラインに対応する位置に配置されている前記金属被着体は前記筒状部の表面に露出している、
請求項１に記載のレンズ駆動装置。
【請求項３】
前記金属被着体は、互いに分離されて前記筒状部の周方向における異なる位置に配置される第１金属被着体及び第２金属被着体を有し、
前記第１金属被着体及び前記第２金属被着体のそれぞれは、前記埋設部及び前記露出部を有しており、
前記ウェルドラインに対応する位置には、前記第１金属被着体が配置されている、
請求項１に記載のレンズ駆動装置。
【請求項４】
前記第１金属被着体及び前記第２金属被着体のそれぞれの前記露出部は、前記筒状部の周方向に延在している、
請求項３に記載のレンズ駆動装置。
【請求項５】
前記露出部は、前記筒状部の周方向に延在しており、前記接着剤を収容可能な複数の凹部を有する、
請求項１乃至請求項３の何れかに記載のレンズ駆動装置。
【請求項６】
複数の前記凹部は、前記筒状部の周方向に延在する複数の溝部によって構成されている、
請求項５に記載のレンズ駆動装置。
【請求項７】
前記駆動部は、前記レンズ保持部材を含む可動側部材と前記固定側部材との間に設けられた形状記憶合金ワイヤによって構成されており、
前記形状記憶合金ワイヤの一端は、前記可動側部材に設けられた可動側金属部材に固定され、
前記形状記憶合金ワイヤの他端は、前記固定側部材に設けられた固定側金属部材に固定され、
前記金属被着体は、前記レンズ保持部材の外表面に露出する外側露出部を更に備え、
前記可動側金属部材は、前記外側露出部に固定されている、
請求項１に記載のレンズ駆動装置。
【請求項８】
前記可動側金属部材と前記外側露出部とは溶接されている、
請求項７に記載のレンズ駆動装置。
【請求項９】
請求項１乃至請求項３の何れかに記載のレンズ駆動装置と、
前記接着剤によって前記レンズ保持部材に固定された前記レンズ体と、
前記レンズ体に対向する撮像素子と、を有する、
カメラモジュール。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、レンズ駆動装置及びカメラモジュールに関する。
続きを表示（約 1,900 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、レンズ部（レンズ体）を保持するレンズホルダ（レンズ保持部材）をボイルコイルモータによって動かすレンズ駆動装置が知られている（特許文献１参照）。このレンズ駆動装置では、レンズ体は、接着又は螺合によってレンズ保持部材に固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
国際公開第２０１７／１７５２５４号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
一般的にレンズ保持部材は合成樹脂で形成されている。そして、レンズ体がレンズ保持部材に接着剤で固定される場合、レンズ駆動装置の低背化に伴って、レンズ体とレンズ保持部材との間の接着面積が小さくなると、接着強度が不足し、落下等の衝撃によって接着剤が剥がれるおそれがある。そして、接着剤が剥がれるおそれは、レンズ体の大径化（撮像素子の大型化）が進むにつれて大きくなる。
【０００５】
そこで、レンズ体とレンズ保持部材との間の接着強度を高めることができるレンズ駆動装置を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置は、固定側部材と、レンズ体を接着剤によって固定可能な筒状部を有するレンズ保持部材と、前記固定側部材に対して前記レンズ保持部材を移動させる駆動部と、を備えたレンズ駆動装置であって、前記レンズ保持部材は、金属被着体が埋設された合成樹脂によって形成されており、前記金属被着体は、前記筒状部に埋設される埋設部と、前記筒状部の内面に露出する露出部とを有し、前記露出部が前記レンズ体と接着固定される部分となるように構成されており、前記レンズ保持部材が成形された際に形成されるウェルドラインに対応する位置に配置されている。
【発明の効果】
【０００７】
上述のレンズ駆動装置は、レンズ体とレンズ保持部材との間の接着強度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
本開示の実施形態に係るレンズ駆動装置を含むカメラモジュールの斜視図である。
図１に示すレンズ駆動装置の分解斜視図である。
レンズ保持部材、可動側金属部材、板ばね、第１磁性部材、及び金属被着体の斜視図である。
固定側金属部材、板ばね、ベース部材、及び導電部材の斜視図である。
金属部材及び形状記憶合金ワイヤの右側面図及び正面図である。
金属部材、板ばね、導電部材、金属被着体、及び形状記憶合金ワイヤの斜視図である。
金属部材、板ばね、及び金属被着体の上面図である。
第１磁性部材及び導電部材の斜視図及び上面図である。
金属被着体が埋設されたレンズ保持部材の斜視図及び断面図である。
本開示の別の実施形態に係るレンズ駆動装置を含むカメラモジュールの斜視図である。
図１０に示すレンズ駆動装置の分解斜視図である。
レンズ保持部材、コイル、及び金属被着体の斜視図である。
様々な金属被着体が埋設されるレンズ駆動装置の一部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下、本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置１０１について図面を参照して説明する。図１は、レンズ駆動装置１０１を含むカメラモジュールＣＤの斜視図である。図２は、レンズ駆動装置１０１の分解斜視図である。
【００１０】
図１及び図２において、Ｘ１は、三次元直交座標系を構成するＸ軸の一方向を表し、Ｘ２は、Ｘ軸の他方向を表す。また、Ｙ１は、三次元直交座標系を構成するＹ軸の一方向を表し、Ｙ２は、Ｙ軸の他方向を表す。同様に、Ｚ１は、三次元直交座標系を構成するＺ軸の一方向を表し、Ｚ２は、Ｚ軸の他方向を表す。図１及び図２では、レンズ駆動装置１０１のＸ１側は、レンズ駆動装置１０１の前側（正面側）に相当し、レンズ駆動装置１０１のＸ２側は、レンズ駆動装置１０１の後側（背面側）に相当する。また、レンズ駆動装置１０１のＹ１側は、レンズ駆動装置１０１の右側に相当し、レンズ駆動装置１０１のＹ２側は、レンズ駆動装置１０１の左側に相当する。また、レンズ駆動装置１０１のＺ１側は、レンズ駆動装置１０１の上側（被写体側）に相当し、レンズ駆動装置１０１のＺ２側は、レンズ駆動装置１０１の下側（撮像素子側）に相当する。他の図においても同様である。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許