TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025057813
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023167569
出願日2023-09-28
発明の名称アデノ随伴ウイルスベクター、カプシド、DNAアプタマー、遺伝子導入用組成物、医薬組成物、遺伝子送達方法、動物治療方法、及び調製方法
出願人学校法人自治医科大学
代理人個人,個人,個人
主分類C12N 15/864 20060101AFI20250402BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】特定の標的への指向性を高めたアデノ随伴ウイルスベクターを提供する。
【解決手段】
遺伝子組み換えアデノ随伴ウイルスベクターである。このアデノ随伴ウイルスベクターは、DNAアプタマーと表面で結合可能な修飾配列が付加されたカプシドを含む。さらに、カプシドの修飾配列に結合するDNAアプタマーを更に含む。この修飾配列は、ビオチン特異的な修飾配列であり、DNAアプタマーは、ビオチンが付加されて、カプシド表面に結合される。DNAアプタマーは、ヒトCD19に特異的に結合するように構成されていてもよい。この場合、DNAアプタマーは、列番号10~配列番号233のいずれかの配列を含む。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
遺伝子組み換えアデノ随伴ウイルスベクターであって、
ビオチン特異的な修飾配列が付加されたカプシドを含む
ことを特徴とするアデノ随伴ウイルスベクター。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
ビオチンが付加され、前記カプシドの前記修飾配列に結合するDNAアプタマーを更に含む
ことを特徴とする請求項1に記載のアデノ随伴ウイルスベクター。
【請求項3】
前記DNAアプタマーは、CD19に特異的に結合する
ことを特徴とする請求項2に記載のアデノ随伴ウイルスベクター。
【請求項4】
前記DNAアプタマーは、配列番号10~配列番号233のいずれかの配列を含む
ことを特徴とする請求項3に記載のアデノ随伴ウイルスベクター。
【請求項5】
前記修飾配列は、ビオチンアクセプターペプチドであり、前記カプシドの表面に呈示されるように付加される
ことを特徴とする請求項1に記載のアデノ随伴ウイルスベクター。
【請求項6】
アデノ随伴ウイルスのカプシドであって、
DNAアプタマーと表面で結合可能な修飾配列が付加されたカプシドを含む
ことを特徴とするカプシド。
【請求項7】
DNAアプタマーであって、
ヒトCD19に特異的に結合する
ことを特徴とするDNAアプタマー。
【請求項8】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のアデノ随伴ウイルスベクターを含む
ことを特徴とする遺伝子導入用組成物。
【請求項9】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のアデノ随伴ウイルスベクターを含む
ことを特徴とする医薬組成物。
【請求項10】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のアデノ随伴ウイルスベクターにより、生体外で遺伝子を細胞内に送達する
ことを特徴とする遺伝子送達方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、特にアデノ随伴ウイルスベクター、カプシド、DNAアプタマー、遺伝子導入用組成物、医薬組成物、遺伝子送達方法、動物治療方法、及び調製方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
アデノ随伴ウイルス(Adeno-Associated Virus。以下、「AAV」という。)は、単独での増殖能力がなく、アデノウイルスやヘルペスウイルス等に依存して宿主細胞内で増殖が可能となるウイルスである。AAVは、ヒトにおける病原性は報告されていない。このため、近年、AAVは、安全な遺伝子導入(送達)手段として、遺伝子治療や再生医療等での活用が期待されている。
【0003】
しかしながら、実際には、従来のAAVベクターは、様々な細胞や臓器に感染し、副作用の要因となっている。このため、AAVのカプシド(Capsid)の改変やタンパク質等による修飾で、AAVベクターの標的への指向性を高める技術が開発されてきている。
【0004】
このような従来のAAVベクターとして、特許文献1を参照すると、カプシドにおいて少なくとも1個の化学修飾型チロシン残基を有するAAVと、それらの遺伝子治療における使用について記載されている。
特許文献1の技術では、肝臓系細胞への遺伝子導入率を高めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2022-540226号公報
【非特許文献】
【0006】
Beckett、D他、「A minimal peptide substrate in biotin holoenzyme synthetase-catalyzed biotinylation」、Protein Science、1999、8(4)、p921-929
Ohba、K他、「Adeno-associated virus vector system controlling capsid expression improves viral quantity and quality」、iScience 26、2023、April 21、106487
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1のカプシドでは、一般的な化学反応による修飾を行っており、これにより非特異的な付加反応も生じていた。このため、非標的細胞への感染に伴う副作用、副反応を十分低減させることは難しかった。
【0008】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上述の課題を解消することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のアデノ随伴ウイルスベクターは、遺伝子組み換えアデノ随伴ウイルスベクターであって、ビオチン特異的な修飾配列が付加されたカプシドを含むことを特徴とする。
本発明のアデノ随伴ウイルスベクターは、ビオチンが付加され、前記カプシドの前記修飾配列に結合するDNAアプタマーを更に含むことを特徴とする。
本発明のアデノ随伴ウイルスベクターは、前記DNAアプタマーは、CD19に特異的に結合することを特徴とする。
本発明のアデノ随伴ウイルスベクターは、前記DNAアプタマーは、配列番号10~配列番号233のいずれかの配列を含むことを特徴とする。
本発明のアデノ随伴ウイルスベクターは、前記修飾配列は、ビオチンアクセプターペプチドであり、前記カプシドの表面に呈示されるように付加されることを特徴とする。
本発明のカプシドは、アデノ随伴ウイルスのカプシドであって、DNAアプタマーと表面で結合可能な修飾配列が付加されたカプシドを含むことを特徴とする。
本発明のDNAアプタマーは、DNAアプタマーであって、ヒトCD19に特異的に結合することを特徴とする。
本発明の遺伝子導入用組成物は、前記アデノ随伴ウイルスベクターを含むことを特徴とする。
本発明の医薬組成物は、前記アデノ随伴ウイルスベクターを含むことを特徴とする。
本発明の遺伝子送達方法は、前記アデノ随伴ウイルスベクターにより、生体外で遺伝子を細胞内に送達することを特徴とする。
本発明の動物治療方法は、前記アデノ随伴ウイルスベクターにより、動物の細胞に遺伝子を導入して遺伝子治療することを特徴とする。
本発明の調製方法は、遺伝子組み換えアデノ随伴ウイルスベクターの調製方法であって、DNAアプタマーと表面で結合可能な修飾配列をカプシドに付加し、前記カプシドの前記修飾配列に前記DNAアプタマーを結合することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、遺伝子組み換えAAVベクターであって、ビオチン特異的な修飾配列が付加されたカプシドを含むことで、標的細胞への指向性を高める組成物を、ビオチン化酵素によるカップリング反応等にて、非特異的な反応を少なくして結合させることができるため、非標的細胞への感染に伴う副作用、副反応を抑えることが可能なAAVベクターを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

合同酒精株式会社
麦汁の製造方法
1か月前
池田食研株式会社
RNAの合成方法
2か月前
マグネデザイン株式会社
磁気顕微鏡
3か月前
東洋紡株式会社
細菌からの核酸抽出法
2か月前
杏林製薬株式会社
核酸検出用PCR溶液
1日前
学校法人近畿大学
培養肉の製造方法
17日前
東洋紡株式会社
ウイルスからの核酸抽出法
2か月前
熊本県
低褐変レタスとその作製方法
2か月前
JNC株式会社
アデノ随伴ウイルスの精製方法
24日前
国立大学法人山梨大学
受精胚の選別方法及び装置
2か月前
朝日酒造 株式会社
発泡性清酒の製造方法
2か月前
テルモ株式会社
液体除去器具
3か月前
セージ セラピューティクス, インコーポレイテッド
C7、C12、およびC16置換神経刺激性ステロイドおよびそれらの使用方法
1か月前
鹿島建設株式会社
褐藻の冷凍保存方法
3か月前
サッポロビール株式会社
アルコール飲料
3か月前
株式会社テクノーブル
乳酸菌及び皮膚外用剤
3か月前
ヤマト科学株式会社
インキュベータ
17日前
大和ハウス工業株式会社
藻類培養システム
2か月前
日本特殊陶業株式会社
メタン発生抑制装置
1か月前
個人
超音波機能着きウィスキー熟成ボトル用のキャップ
12日前
株式会社アテクト
培養シート
1か月前
東洋紡株式会社
緩衝剤によるヘムタンパク質の安定化方法
12日前
株式会社SUPER BLOOM
スピリッツ
3か月前
テルモ株式会社
移植用デバイス
3か月前
テルモ株式会社
積層体および移植片の輸送方法
3か月前
株式会社ユーグレナ
観察用遠隔制御装置
3か月前
国立大学法人愛媛大学
ASC欠損非ヒト哺乳動物
3か月前
株式会社関電工
藻類培養装置および藻類培養方法
3か月前
日本臓器製薬株式会社
髄核細胞の培養方法
2か月前
株式会社アステック
培養装置及び培養方法
3か月前
住友化学株式会社
細胞用基材
2か月前
学校法人慈恵大学
培養皿用の定規
2か月前
三井化学株式会社
作業用装置
2か月前
住友化学株式会社
細胞用基材
2か月前
TOA株式会社
化粧品の保存効力試験方法
3か月前
住友化学株式会社
細胞チップ
1か月前
続きを見る