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公開番号2025056949
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023166501
出願日2023-09-27
発明の名称鋼管で被覆したコンクリート製の既製杭、基礎杭構造
出願人三谷セキサン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類E02D 5/30 20060101AFI20250401BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】既製杭本体1の外面4に鋼管20を密着し、既製杭既製杭に圧縮荷重が作用している状態で水平力が作用した場合であっても、作用する引張応力や曲げ応力に対して、鋼管の座屈を防止して、引張抵抗を最大限発揮する。
【解決手段】コンクリート製の既製杭本体1の外面4に、鋼管20を密着して既製杭50とする。既製杭本体1は、筒状で形成され下端部の外面4側に縮径部10を形成し、上端2に外径D1の上端板15を設けて、下端3に外径D2(<D1)の上端板17を設ける。鋼管20の上端21を上端板15に固定し、鋼管20の下端22は既製杭本体1の縮径部10の上端付近に位置させ、縮径部10には、鋼管20の下端22が位置しない。縮径部10は、急斜面11と緩斜面12を設けた構成(a)と、直線状に縮径する構成(b)とがある。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
以下のようにして、コンクリート製の既製杭本体の外周に鋼管を配置して構成したことを特徴とした鋼管で被覆したコンクリート製の既製杭。
(1) 前記既製杭本体の上端に上部杭端板を設け、前記既製杭本体の下端に下部杭端板を設けた。
(2) 前記鋼管の上端を、前記既製杭本体の上端の上部杭端板に固定した。
(3) 前記鋼管の下端を、前記既製杭本体の下部端板に固定せず、かつ前記鋼管の下端を、前記既製杭本体の下部端板より上方に位置させた。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
既製杭本体の内径を同一として、前記既製杭本体の外面の下端部を縮径して縮径部を形成し、かつ上部端板より下部端板の外径を小さく形成して構成したことを特徴とする請求項1に記載の鋼管で被覆したコンクリート製の既製杭。
【請求項3】
以下のように構成したことを特徴とする請求項2に記載の鋼管で被覆したコンクリート製の既製杭。
(1) 既製杭本体の下端部を徐々に縮径して縮径部を形成し、かつ上部端板より下部端板の外径を小さく形成した。
(2)鋼管の下端位置を、前記縮径部の上端と同一または前記縮径部の上端より上方とした。
【請求項4】
鋼管で被覆したコンクリート製の上部既製杭の径D2の下部端板を、鋼管で被覆しあるいは被覆しないコンクリート製の下部既製杭の径D1の上部端板に、連結して形成した連結既製杭を、
杭穴内に埋設して、以下のように構成したことを特徴とした基礎杭構造。
(1) 前記上部既製杭を以下のように構成した。
(a)既製杭本体の上端に外径D1の上部杭端板を設け、前記既製杭本体の下端に径D2の下部杭端板を設け、前記既製杭本体の下端部に縮径部を形成し、D2<D1、で形成した。
(b)前記鋼管の上端を、前記既製杭本体の上部杭端板に固定した。
(c)前記鋼管の下端を、前記既製杭本体の下部端板に固定せず、かつ前記鋼管の下端を、前記既製杭本体の下部端板より上方に位置させた。
(2) 前記杭穴と前記連結既製杭の外周との間に水硬性材料が充填された。
(3) 前記上部既製杭を「地上付近に位置させ」あるいは「前記既製杭の最上部に位置させ」た。
【請求項5】
以下のように構成したことを特徴とする請求項4に記載の基礎杭構造。
(1) 前記上部既製杭の連結既製杭本体の下端部を徐々に縮径して縮径部を形成した。
(2) 鋼管の下端を、前記縮径部の上端と同一またはより上方に位置させた。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、鋼管で被覆したコンクリート製の既製杭と、この既製杭を上部既製杭として、下部既製杭を連結した連結既製杭を杭穴内に埋設した基礎杭構造に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、水硬性材料を充填した杭穴に既製杭を埋設して、基礎杭を構成する場合、地上付近では、上部建造物の圧縮力や引き抜きによる引張力などの圧縮垂直荷重に加えて、地震などによる水平荷重の作用を検討しなければならない。
水平荷重に対応するために地上付近では、鋼管杭を使用する場合もあるが、垂直荷重に対して座屈を考慮すると、鋼管の材厚を厚くする必要があり、コンクリート製の既製杭の外周を鋼管で被覆したコンクリート製の既製杭(いわゆるSC杭)を使用する場合があった。
この場合、鋼管が座屈で外側に膨らみ、コンクリート杭の圧縮力の負担に悪影響が生じることが無いように、例えば、鋼管の外側にさらにコンクリート層と外殻鋼管を設けて座屈に対応する提案がなされていた( 特許文献1 )。また、特許文献1の場合、そのような既製杭を製造することが煩雑であるともに、下方に他の既製杭を連結する場合に、コンクリート製部分の径を統一するなど煩雑な工夫が必要であった。
このよう煩雑な作業をなくすために、鋼管で被覆したコンクリート製の既製杭に、鋼管を切り欠いた緩衝部を形成して、コンクリート製の既製杭部分の径を変化させることなく、鋼管の座屈、すなわち鋼管で被覆したコンクリート製の既製杭に作用する圧縮力に有効に対応した提案もされていた(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-223207
特開2021-127667
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この場合、圧縮力に対しては十分な対応がなされていたが、予想外の引張力が作用した場合の鋼管の伸びに対する対応が十分とはいえなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、既製杭本体を被覆した鋼管で、鋼管の上端を上端板に固定して、鋼管の下端を下端板に固定していないので、前記各問題点を解決した。
【0006】
すなわち、この既製杭の発明は以下のようにして、コンクリート製の既製杭本体の外周に鋼管を配置して構成したことを特徴とした鋼管で被覆したコンクリート製の既製杭である。
(1) 前記既製杭本体の上端に上部杭端板を設け、前記既製杭本体の下端に下部杭端板を設けた。
(2) 前記鋼管の上端を、前記既製杭本体の上端の上部杭端板に固定した。
(3) 前記鋼管の下端を、前記既製杭本体の下部端板に固定せず、かつ前記鋼管の下端を、前記既製杭本体の下部端板より上方に位置させた。
【0007】
また、前記既製杭の発明において、
既製杭本体の内径を同一として、前記既製杭本体の外面の下端部を縮径して縮径部を形成し、かつ上部端板より下部端板の外径を小さく形成して構成したことを特徴とする鋼管で被覆したコンクリート製の既製杭である。
また、前記において、以下のように構成したことを特徴とする鋼管で被覆したコンクリート製の既製杭である。
(1) 既製杭本体の下端部を徐々に縮径して縮径部を形成し、かつ上部端板より下部端板の外径を小さく形成した。
(2)鋼管の下端位置を、前記縮径部の上端と同一または前記縮径部の上端より上方とした。
【0008】
また、基礎杭構造の発明は、鋼管で被覆したコンクリート製の上部既製杭の径D2の下部端板を、鋼管で被覆しあるいは被覆しないコンクリート製の下部既製杭の径D1の上部端板に、連結して形成した連結既製杭を、杭穴内に埋設して、以下のように構成したことを特徴とした基礎杭構造である。
(1) 前記上部既製杭を以下のように構成した。
(a)既製杭本体の上端に外径D1の上部杭端板を設け、前記既製杭本体の下端に径D2の下部杭端板を設け、前記既製杭本体の下端部に縮径部を形成し、D2<D1、で形成した。
(b)前記鋼管の上端を、前記既製杭本体の上部杭端板に固定した。
(c)前記鋼管の下端を、前記既製杭本体の下部端板に固定せず、かつ前記鋼管の下端を、前記既製杭本体の下部端板より上方に位置させた。
(2) 前記杭穴と前記連結既製杭の外周との間に水硬性材料が充填された。
(3) 前記上部既製杭を「地上付近に位置させ」あるいは「前記既製杭の最上部に位置させ」た。
【0009】
また、前記基礎杭構造の発明において、以下のように構成したことを特徴とする記載の基礎杭構造である。
(1) 前記上部既製杭の連結既製杭本体の下端部を徐々に縮径して縮径部を形成した。
(2) 鋼管の下端を、前記縮径部の上端と同一またはより上方に位置させた。
【0010】
また、前記における「コンクリート製の既製杭(既製杭本体)」は、いわゆる通称「「コンクリート製」であり、通常はセメントなどの水硬性材料に骨材などを混ぜたコンクリート、モルタルなどの材料を主材料とするもので、補強材として各種鋼材、樹脂材料などを埋設、含有した構造を含む既製杭である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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