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公開番号2025056886
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023166398
出願日2023-09-27
発明の名称電子写真部材、プロセスカートリッジ、及び電子写真画像形成装置
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類G03G 15/02 20060101AFI20250401BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】高速化、クリーナーレス構成といった汚れの堆積の厳しい条件下においても高品位な画像形成を長期にわたって形成可能とする電子写真部材。
【解決手段】導電性の表面を有する基体、弾性層及び表面層、を備える電子写真部材であって、該電子写真部材のインピーダンスが1.0×103~1.0×108Ωであり、該弾性層は、少なくとも第1のゴムを含む第1相と、該第1のゴムとは異なる第2のゴムと導電性粒子を含む第2相とを含み、該弾性層の厚さが10μm以上であり、該弾性層は、該弾性層と該表面層との界面から該弾性層への深さ方向に5μm以上の領域において、該第1相からなるマトリックス中に該第2相からなるドメインが分散しているマトリックス-ドメイン構造を有し、該弾性層の表面近傍で該第2相の量が多く、該弾性層の内部領域で該第2相の量が少ない。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
導電性の表面を有する基体、該基体の該導電性の表面上の弾性層、及び、該弾性層の該基体に対向する表面とは反対側の表面に接している表面層、を備える電子写真部材であって、
該表面層は、電子導電剤を含み、
該電子写真部材の該表面層の外表面に金属膜を設け、温度23℃、相対湿度50%の環境において、該基体の該導電性の表面と該金属膜との間に振幅が1V及び周波数が1.0Hzの交流電圧を印加したときのインピーダンスが1.0×10

~1.0×10

Ωであり、
該弾性層は、少なくとも第1のゴムの架橋物を含む絶縁性の第1相と、該第1のゴムとは異なる第2のゴムの架橋物と導電性粒子を含む第2相とを含み、
該弾性層の厚さが10μm以上であり、
該弾性層は、該弾性層と該表面層との界面から該弾性層への深さ方向に5μm以上の領域において、該第1相からなるマトリックス中に該第2相からなるドメインが分散しているマトリックス-ドメイン構造を有し、
該弾性層と該表面層との界面から該弾性層への深さ方向に1μmの位置までの厚さ1μmの領域を領域Aとし、
該界面から該弾性層への深さ方向に5μm~6μmの位置までの厚さ1μmの領域を領域Bとし、
該弾性層の該領域Aにおける第1表面を露出させ、走査型電子顕微鏡により該第1表面の任意の位置に一辺が100μmの正方形の第1観察領域を置いたとき、該第1観察領域は少なくとも該第2相を含み、
該第1観察領域の面積AR11に対する該第1観察領域における該第2相の面積の総和AR12の比の値(AR12/AR11)が0.40より大きく、且つ、
該弾性層の該領域Bにおける第2表面を露出させ、走査型電子顕微鏡により該第2表面の任意の位置に一辺が100μmの正方形の第2観察領域を置いたとき、該第2観察領域には、該マトリックス-ドメイン構造が観察され、且つ、該第2観察領域の面積AR21に対する該第2観察領域における該第2相の面積の総和AR22の比の値(AR22/AR21)が、0.40以下である、
ことを特徴とする電子写真部材。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記AR12/AR11が0.50以上である、請求項1に記載の電子写真部材。
【請求項3】
前記領域Bにおける前記第2表面の任意の位置に15μm四方の観察領域を置き、前記ドメインの周囲長をA、前記ドメインの包絡周囲長をBとしたときに、
A/Bの値が1.00~1.10である前記ドメインの個数割合が80個数%以上である、請求項1に記載の電子写真部材。
【請求項4】
前記領域Bにおける前記ドメインの断面積に対する前記導電性粒子の断面積の割合S

/Sが20.0~30.0%である、請求項1に記載の電子写真部材。
【請求項5】
前記領域Aの体積抵抗率をρ

、前記領域Bの体積抵抗率をρ

としたとき、ρ

/ρ

≧10.0である、請求項1に記載の電子写真部材。
【請求項6】
前記領域Bにおけるマトリックスの体積抵抗率ρmが、1.0×10

Ωcm以上1.0×10
17
Ωcm以下である、請求項1に記載の電子写真部材。
【請求項7】
前記表面層が、バインダー樹脂、及び、該バインダー樹脂に分散した電子導電剤を含み、
前記表面層の外表面が前記電子導電剤の露出部に由来する凸部を有し、
前記表面層の外表面から深さ1μmの位置でのユニバーサル硬度が1.0~7.0N/mm

である、請求項1に記載の電子写真部材。
【請求項8】
前記第1のゴムが、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)からなる群から選択される少なくとも一を含み、
前記第2のゴムが、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)からなる群から選択される少なくとも一を含む、
請求項1に記載の電子写真部材。
【請求項9】
前記第1のゴムと前記第2のゴムとの溶解度パラメータ(SP値)の差の絶対値が、0.4~5.7(J/cm


0.5
である請求項1に記載の電子写真部材。
【請求項10】
前記第1のゴム、及び前記第2のゴムの組合せは、
前記第1のゴムがNBRであり、前記第2のゴムがSBRである;
前記第1のゴムがSBRであり、前記第2のゴムがNBRである;
前記第1のゴムがNBRであり、前記第2のゴムがEPDMである;、
前記第1のゴムがSBRであり、前記第2のゴムがEPDMである;
前記第1のゴムがNBRであり、前記第2のゴムがIRである;又は
前記第1のゴムがBRであり、前記第2のゴムがNBRである、
請求項9に記載の電子写真部材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電子写真に用いることのできる電子写真部材、プロセスカートリッジ、及び電子写真画像形成装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
電子写真画像形成装置は、帯電部材、転写部材、及び現像部材を有する。帯電部材は、電子写真感光体との間に放電を発生させ、電子写真感光体表面を帯電させる部材である。現像部材は、その表面に被覆された現像剤の電荷を摩擦帯電によって制御し、均一な帯電量分布を与え、印加された電界に従って、現像剤を電子写真感光体の表面に均一に転写する部材である。転写部材は、電子写真感光体から、紙等の印刷媒体、あるいは中間転写体に現像剤を転写させると同時に、放電を発生させて転写後の現像剤を安定化させる部材である。
【0003】
電子写真画像形成プロセスでは、感光体表面を帯電させ、その後に感光体表面を露光することで潜像を描き、現像部材により感光体表面の潜像に対してトナーを移行させ、転写部材によりトナーを紙媒体に転写させている。紙媒体への転写時に、紙上に転写されずに感光体上に残存したトナー(以下、「転写残トナー」とも称す)は、クリーニング部材により掻き取られることで、感光体表面から除去される。しかしながら、クリーニング部材がトナーを完全に掻き取ることができない場合、トナーや外添剤が汚れ物質として帯電部材表面に付着し、汚れ物質により過放電が生じることで白い斑点状の画像(以下、「白ポチ画像」とも称す)が発生してしまう場合がある。
【0004】
特許文献1には、帯電部材表面に付着した汚れ物質に対して均一に電荷を付与し、汚れ物質を帯電部材表面から感光体表面に吐き出すことで帯電部材表面への汚れ物質の堆積を抑制した帯電部材が開示されている。上記帯電部材は、弾性層上に表面層が形成されており、弾性層が第1のゴムからなるマトリックス中に第2のゴムと導電剤からなるドメインが分散したマトリックス-ドメイン構造を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-067946号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、電子写真画像形成プロセスは更なる高速化、高寿命化が進んでおり、且つ、装置の小型化のために、感光体に残存した転写残トナーを取り除くクリーニング部材を有していない構成(以下、「クリーナーレス構成」とも称す)の電子写真画像形成装置も提供されてきている。本発明者らが、特許文献1の帯電部材を用いて更なる高速プロセス、且つ、クリーナーレス構成において耐久評価を実施したところ、従来は帯電部材上の汚れ物質の堆積が問題とならなかった印字枚数においても、汚れの堆積が顕著となり、汚れ物質に起因した過剰な放電による白ポチ画像が発生する場合があった。
【0007】
本開示の少なくとも一つの態様は、電子写真画像形成プロセスの更なる高速化、且つ、クリーナーレス構成といった電子写真部材の汚れの堆積の厳しい条件下においても高品位な画像形成を長期にわたって形成可能とする電子写真部材に向けたものである。また、本開示の少なくとも一つの態様は、高品位な電子写真画像形成に資するプロセスカートリッジに向けたものである。さらに、本開示の少なくとも一つの態様は、高品位な電子写真画
像を形成することのできる電子写真画像形成装置に向けたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の少なくとも一つの態様によれば、導電性の表面を有する基体、該基体の該導電性の表面上の弾性層、及び、該弾性層の該基体に対向する表面とは反対側の表面に接している表面層、を備える電子写真部材であって、
該表面層は、電子導電剤を含み、
該電子写真部材の該表面層の外表面に金属膜を設け、温度23℃、相対湿度50%の環境において、該基体の該導電性の表面と該金属膜との間に振幅が1V及び周波数が1.0Hzの交流電圧を印加したときのインピーダンスが1.0×10

~1.0×10

Ωであり、
該弾性層は、少なくとも第1のゴムの架橋物を含む絶縁性の第1相と、該第1のゴムとは異なる第2のゴムの架橋物と導電性粒子とを含む第2相とを含み、
該弾性層の厚さが10μm以上であり、
該弾性層は、該弾性層と該表面層との界面から該弾性層への深さ方向に5μm以上の領域において、該第1相からなるマトリックス中に該第2相からなるドメインが分散しているマトリックス-ドメイン構造を有し、
該弾性層と該表面層との界面から該弾性層への深さ方向に1μmの位置までの厚さ1μmの領域を領域Aとし、
該界面から該弾性層への深さ方向に5μm~6μmの位置までの厚さ1μmの領域を領域Bとし、
該弾性層の該領域Aにおける第1表面を露出させ、走査型電子顕微鏡により該第1表面の任意の位置に一辺が100μmの正方形の第1観察領域を置いたとき、該第1観察領域は少なくとも該第2相を含み、
該第1観察領域の面積AR11に対する該第1観察領域における該第2相の面積の総和AR12の比の値(AR12/AR11)が0.40より大きく、且つ、
該弾性層の該領域Bにおける第2表面を露出させ、走査型電子顕微鏡により該第2表面の任意の位置に一辺が100μmの正方形の第2観察領域を置いたとき、該第2観察領域には、該マトリックス-ドメイン構造が観察され、且つ、該第2観察領域の面積AR21に対する該第2観察領域における該第2相の面積の総和AR22の比の値(AR22/AR21)が、0.40以下である、
電子写真部材が提供される。
【0009】
本開示の少なくとも一つの態様によれば、電子写真画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジであって、上記電子写真部材を備える、プロセスカートリッジが提供される。
【0010】
本開示の少なくとも一つの態様によれば、電子写真画像形成装置であって、
上記電子写真部材を備える、電子写真画像形成装置が提供される。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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