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公開番号2025051188
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-04
出願番号2023160169
出願日2023-09-25
発明の名称シーリング材の劣化検出方法および検出システム
出願人大和ハウス工業株式会社
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類G01M 99/00 20110101AFI20250328BHJP(測定;試験)
要約【課題】外壁から露出したシーリング材の劣化を、非接触で検出することができるシーリング材の劣化検出方法を提供する。
【解決手段】シーリング材22に沿って、複数の周波数ごとに電磁波Bをそれぞれ照射し、外壁20で反射した反射波Cを受信することを、シーリング材22の区画された区画領域ごとに行う。区画領域Aごとに受信した、反射波Cの振幅比と、反射波Cの位相差とを算出する。区画領域Aごとに、各周波数における振幅比および位相差の少なくとも一方を用いて、各区画領域Aに対して、少なくとも2つ以上の種類のクラスタを設定し、設定したクラスタのいずれかに分類するクラスタ分析を行う。分類した結果から、シーリング材22に位置する複数の区画領域Aが、2つ以上の種類のクラスタのいずれかに分類され、かつ、同じ種類のクラスタの区画領域が、所定数以上連続して存在する場合には、シーリング材22が部分的に劣化していると判定する。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
建物の外壁の外壁面を形成するサイディングボードの間に配置されたシーリング材の劣化を検出する方法であって、
前記シーリング材に電磁波を照射し、前記シーリング材で反射した反射波の成分から、前記シーリング材の硬さの変化に応じて変化する前記反射波の成分が検出可能となる前記電磁波の周波数を複数設定する周波数設定工程と、
少なくとも前記シーリング材に沿って、複数の前記周波数ごとに前記電磁波をそれぞれ照射し、前記外壁で反射した前記反射波を受信することを、前記シーリング材の区画された区画領域ごとに行う照射受信工程と、
前記区画領域ごとに受信した、前記各周波数における前記電磁波の振幅に対する前記反射波の振幅比と、前記各周波数における前記電磁波に対する前記反射波の位相差とを算出する振幅比位相差算出工程と、
前記区画領域ごとに、前記各周波数における前記振幅比および前記位相差の少なくとも一方を用いて、前記各区画領域に対して、少なくとも2つ以上の種類のクラスタを設定し、設定したクラスタのいずれかに分類するクラスタ分析を行うクラスタ分析工程と、
分類した結果から、前記シーリング材に位置する複数の区画領域が、2つ以上の種類のクラスタのいずれかに分類され、かつ、同じ種類のクラスタの区画領域が、所定数以上連続して存在する場合には、前記シーリング材が部分的に劣化していると判定する劣化判定工程と、を少なくとも含むことを特徴とするシーリング材の劣化検出方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記照射受信工程において、前記シーリング材および前記サイディングボードに、複数の前記周波数ごとに、前記電磁波をそれぞれ照射し、前記シーリング材および前記サイディングボードで反射した前記反射波を受信することを、前記シーリング材および前記サイディングボードの区画領域ごとに行い、
前記クラスタ分析工程において、前記区画領域ごとに、前記各周波数における前記振幅比および前記位相差の少なくとも一方を用いて、前記各区画領域に対して、少なくとも3つ以上の種類のクラスタを設定し、設定したクラスタのいずれかに分類するクラスタ分析を行うことを特徴とする請求項1に記載のシーリング材の劣化検出方法。
【請求項3】
前記クラスタ分析工程において、4つの種類のクラスタに設定する請求項2に記載のシーリング材の劣化検出方法。
【請求項4】
前記クラスタ分析工程において、前記振幅比と前記位相差とを、実部と虚部とに複素変換し、前記実部と前記虚部との少なくとも一方を用いて、前記クラスタ分析を行うことを特徴とする請求項1に記載のシーリング材の劣化検出方法。
【請求項5】
建物の外壁の外壁面を形成するサイディングボードの間に配置されたシーリング材の劣化を検出する劣化検出システムであって、
前記劣化検出システムは、
前記シーリング材に電磁波を照射し、前記シーリング材で反射した反射波の成分から、前記シーリング材の硬さの変化に応じて変化する前記反射波の成分が検出可能となる前記電磁波の周波数が複数設定されており、少なくとも前記シーリング材に沿って、複数の前記周波数ごとに前記電磁波をそれぞれ照射し、前記外壁で反射した前記反射波を受信することを、前記シーリング材の区画された区画領域ごとに行う照射受信装置と、
前記シーリング材の劣化を検出するための演算を行う演算装置と、を備え、
前記演算装置は、
前記区画領域ごとに受信した、前記各周波数における前記電磁波の振幅に対する前記反射波の振幅比と、前記各周波数における前記電磁波に対する前記反射波の位相差とを算出する振幅比位相差算出部と、
前記区画領域ごとに、前記各周波数における前記振幅比および前記位相差の少なくとも一方を用いて、前記各区画領域に対して、少なくとも2つ以上の種類のクラスタを設定し、設定したクラスタのいずれかに分類するクラスタ分析を行うクラスタ分析部と、
分類した結果から、前記シーリング材に位置する複数の区画領域が、2つ以上の種類のクラスタのいずれかに分類され、かつ、同じ種類のクラスタの区画領域が、所定数以上連続して存在する場合には、前記シーリング材が部分的に劣化していると判定する劣化判定部と、を少なくとも備えるシーリング材の劣化検出システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の外壁を構成するサイディングボードの間に配置されたシーリング材の劣化を検出する検出方法および検出システムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、建物の外壁を構成するサイディングボードの間には、外壁内部に雨水等が浸入すること防止しするためにシーリング材が配置されている。シーリング材は、熱や紫外線で硬化し、外壁材の変形や収縮膨張に対して追従性が低下して、ひび割れや、切れに至る劣化プロセスをたどる。劣化が進行すると、壁内への雨水の浸入により雨漏れおよび劣化範囲の拡大につながるため、劣化を早期に発見し、メンテナンス(打替え)するのが一般的である。
【0003】
通常、シーリング材の劣化診断は、ひび割れや、切れを目視で確認する方法があるが、この段階では、シーリング材は既に寿命に到達しており、雨水の浸入等で被害が拡大している可能性があり、早期発見にはなり得ない。
【0004】
一方、劣化のプロセスを考慮すると、シーリング材の硬さから劣化の程度を調べることが考えられ、デュロメータ(ゴム硬度計)を用い、シーリング材への押針深さで劣化の程度を知る方法が提案されている。
【0005】
たとえば、特許文献1には、シーリング材の劣化を検出する方法として、シーリング材に測定針を差し込んで、測定針に作用する荷重から、シーリング材の劣化を判定する方法が開示されている。この他にも、たとえば、特許文献2には、電磁波を用いて、外壁材の内部の劣化診断を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-129004号公報
特開2020-183919号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に示す技術では、シーリング材に測定針を接触させることにより、劣化を判定するため、測定対象のシーリング材が損傷するおそれがある。このような点から、たとえば、特許文献2に示す技術を利用したとしても、電磁波の反射波から、外壁材の水分を検出することにより、外壁の内部の木材の腐食等の劣化は検出できるが、シーリング材の劣化を検出するには至らない。日射の影響等により、シーリング材が部分的に劣化することがあるが、このような部分的な劣化を非接触で検出することは難しい。
【0008】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、外壁から露出したシーリング材の劣化を、非接触で検出することができるシーリング材の劣化検出方法および検出システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、シーリング材が劣化すると、シーリング材の硬さが変化し、このような硬さの変化を、シーリング材に照射した電磁波の反射波により、特定できる点との知見を得た。
【0010】
本発明は、このような知見に基づくものであり、本発明に係るシーリング材の劣化検出方法は、建物の外壁の外壁面を形成するサイディングボードの間に配置されたシーリング材の劣化を検出する方法であって、前記シーリング材に電磁波を照射し、前記シーリング材で反射した反射波の成分から、前記シーリング材の硬さの変化に応じて変化する前記反射波の成分が検出可能となる前記電磁波の周波数を複数設定する周波数設定工程と、少なくとも前記シーリング材に沿って、複数の前記周波数ごとに前記電磁波をそれぞれ照射し、前記外壁で反射した前記反射波を受信することを、前記シーリング材の区画された区画領域ごとに行う照射受信工程と、前記区画領域ごとに受信した、前記各周波数における前記電磁波の振幅に対する前記反射波の振幅比と、前記各周波数における前記電磁波に対する前記反射波の位相差とを算出する振幅比位相差算出工程と、前記区画領域ごとに、前記各周波数における前記振幅比および前記位相差の少なくとも一方を用いて、前記各区画領域に対して、少なくとも2つ以上の種類のクラスタを設定し、設定したクラスタのいずれかに分類するクラスタ分析を行うクラスタ分析工程と、分類した結果から、前記シーリング材に位置する複数の区画領域が、2つ以上の種類のクラスタのいずれかに分類され、かつ、同じ種類のクラスタの区画領域が、所定数以上連続して存在する場合には、前記シーリング材が部分的に劣化していると判定する劣化判定工程と、を少なくとも含むことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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