TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025044443
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-02
出願番号2023152010
出願日2023-09-20
発明の名称表面保護フィルム付光学フィルムおよび光学フィルムの検査方法
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人籾井特許事務所
主分類G02B 5/30 20060101AFI20250326BHJP(光学)
要約【課題】表面保護フィルムで保護された状態で好適に欠点検査を行うことができる表面保護フィルム付光学フィルムを提供すること。
【解決手段】光学フィルムと、前記光学フィルムの一方の側に配置された表面保護フィルム層と、を備え、前記表面保護フィルム層が、基材と粘着剤層とを有する表面保護フィルムを2つ以上含み、前記表面保護フィルム層の最も前記光学フィルム側に配置された最内層表面保護フィルムの前記光学フィルムに対する剥離力P1と、前記表面保護フィルム層の最も外側に配置された最外層表面保護フィルムの隣接する表面保護フィルムに対する剥離力P2とが、下記式(1)の関係を満たす、表面保護フィルム付光学フィルム:P2≦3.5×P1 (1)。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
光学フィルムと、前記光学フィルムの一方の側に配置された表面保護フィルム層と、を備え、
前記表面保護フィルム層が、基材と粘着剤層とを有する表面保護フィルムを2つ以上含み、
前記表面保護フィルム層の最も前記光学フィルム側に配置された最内層表面保護フィルムの前記光学フィルムに対する剥離力P1と、前記表面保護フィルム層の最も外側に配置された最外層表面保護フィルムの隣接する表面保護フィルムに対する剥離力P2とが、下記式(1)の関係を満たす、表面保護フィルム付光学フィルム:
P2≦3.5×P1 (1)。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
前記表面保護フィルム層が、前記最内層表面保護フィルム、中間表面保護フィルム、および前記最外層表面保護フィルムによって構成され、
前記最外層表面保護フィルムの前記中間表面保護フィルムに対する剥離力P2と、前記中間表面保護フィルムの前記最内層表面保護フィルムに対する剥離力P3とが、下記式(2)および(3)の関係を満たす、請求項1に記載の表面保護フィルム付光学フィルム:
P2≦2.5×P3 (2)、
P3≦2×P1 (3)。
【請求項3】
前記最内層表面保護フィルムの厚みT1の前記最外層表面保護フィルムの厚みT2に対する比率(T1/T2)が、1.03以上である、請求項1に記載の表面保護フィルム付光学フィルム。
【請求項4】
前記最内層表面保護フィルムの前記基材の23℃における曲げ強度が、前記最外層表面保護フィルムの前記基材の23℃における曲げ強度以上である、請求項1に記載の表面保護フィルム付光学フィルム。
【請求項5】
前記光学フィルムの前記表面保護フィルム層側表面が、反射防止層である、請求項1に記載の表面保護フィルム付光学フィルム。
【請求項6】
前記光学フィルムの前記表面保護フィルム層側表面の水接触角が、80°以上である、請求項1に記載の表面保護フィルム付光学フィルム。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の表面保護フィルム付光学フィルムから前記最外層表面保護フィルムを剥離して、少なくとも前記最内層表面保護フィルムで保護された状態の前記光学フィルムを得ること、および
少なくとも前記最内層表面保護フィルムで保護された状態の前記光学フィルムを欠点検査に供すること、
を含む、光学フィルムの検査方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、表面保護フィルム付光学フィルムおよび光学フィルムの検査方法に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
液晶表示装置およびエレクトロルミネセンス(EL)表示装置(例えば、有機EL表示装置)に代表される画像表示装置が急速に普及している。画像表示装置においては、画像表示を実現し、画像表示の性能を高めるために、一般的に、偏光部材、位相差部材等の光学部材が用いられている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
近年、画像表示装置の新たな用途が開発されている。例えば、Virtual Reality(VR)を実現するためのディスプレイ付きゴーグル(VRゴーグル)が製品化され始めている。VRゴーグルでは、表示パネルに表示される画像を拡大して視認者に視認させることから、VRゴーグルに適用される光学フィルムに対しては、従来の画像表示装置に適用される光学フィルムよりも厳しい欠点管理が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-103286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のとおり、VRゴーグルに適用される光学フィルムに対しては、厳しい欠点管理が必要となることから、自動光学検査(AOI)による精密な欠点検査が行われ得る。その一方で、最終的なアセンブリ工程に供されるまでの間、光学フィルムの表面は保護されていることが好ましい。よって、本発明は、表面保護フィルムで保護された状態で好適に欠点検査を行うことができる表面保護フィルム付光学フィルムの提供を主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]本発明の1つの局面によれば、光学フィルムと、上記光学フィルムの一方の側に配置された表面保護フィルム層と、を備え、上記表面保護フィルム層が、基材と粘着剤層とを有する表面保護フィルムを2つ以上含み、上記表面保護フィルム層の最も上記光学フィルム側に配置された最内層表面保護フィルムの上記光学フィルムに対する剥離力P1と、上記表面保護フィルム層の最も外側に配置された最外層表面保護フィルムの隣接する表面保護フィルムに対する剥離力P2とが、下記式(1):P2≦3.5×P1の関係を満たす、表面保護フィルム付光学フィルムが提供される。
[2]上記[1]に記載の表面保護フィルム付光学フィルムにおいて、上記表面保護フィルム層が、上記最内層表面保護フィルム、中間表面保護フィルム、および上記最外層表面保護フィルムによって構成されていてよく、上記最外層表面保護フィルムの上記中間表面保護フィルムに対する剥離力P2と、上記中間表面保護フィルムの上記最内層表面保護フィルムに対する剥離力P3とが、式(2):P2≦2.5×P3および式(3):P3≦2×P1の関係を満たしてよい。
[3]上記[1]または[2]に記載の表面保護フィルム付光学フィルムにおいて、上記最内層表面保護フィルムの厚みT1の上記最外層表面保護フィルムの厚みT2に対する比率(T1/T2)が、1.03以上であってよい。
[4]上記[1]から[3]のいずれかに記載の表面保護フィルム付光学フィルムにおいて、上記最内層表面保護フィルムの上記基材の23℃における曲げ強度が、上記最外層表面保護フィルムの上記基材の23℃における曲げ強度以上であってよい。
[5]上記[1]から[4]のいずれかに記載の表面保護フィルム付光学フィルムにおいて、上記光学フィルムの上記表面保護フィルム層側表面が、反射防止層であってよい。
[6]上記[1]から[5]のいずれかに記載の表面保護フィルム付光学フィルムにおいて、上記光学フィルムの上記表面保護フィルム層側表面の水接触角が、80°以上であってよい。
[7]本発明の別の局面によれば、上記[1]から[6]のいずれかに記載の表面保護フィルム付光学フィルムから上記最外層表面保護フィルムを剥離して、少なくとも上記最内層表面保護フィルムで保護された状態の上記光学フィルムを得ること、および少なくとも上記最内層表面保護フィルムで保護された状態の上記光学フィルムを欠点検査に供すること、を含む、光学フィルムの検査方法が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態によれば、光学フィルムの一方の側に2つ以上の表面保護フィルムを含む表面保護フィルム層を配置するとともに、最内層表面保護フィルムの光学フィルムに対する剥離力と、最外層表面保護フィルムの隣接する表面保護フィルムに対する剥離力とが、所定の関係を満たすように調整する。これにより、最外層表面保護フィルムを剥離する際における最内層表面保護フィルムの同時剥離が抑制され得る。
このような表面保護フィルム付光学フィルムによれば、最外層表面保護フィルムを剥離することで、その内側に位置し、キズ、汚れ等の付着が防止された表面保護フィルムで保護された状態の光学フィルムを好適に得ることができる。このようなクリーンな表面保護フィルムで保護された状態の光学フィルムは、そのまま欠点検査に供した場合であっても表面保護フィルムに起因する欠点の誤検出が抑制され得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の実施形態による表面保護フィルム付光学フィルムが適用され得る表示システムの一例の概略の構成を示す模式図である。
本発明の1つの実施形態による表面保護フィルム付光学フィルムの概略の構成を示す模式的な断面図である。
本発明の1つの実施形態による表面保護フィルム付光学フィルムの概略の構成を示す模式的な断面図である。
本発明の実施形態による表面保護フィルム付光学フィルムに適用可能な光学フィルムの構成の一例を説明する模式的な断面図である。
本発明の実施形態による表面保護フィルム付光学フィルムに適用可能な光学フィルムの構成の一例を説明する模式的な断面図である。
表面保護フィルムの剥離力の測定方法を説明する模式的な平面図である。
表面保護フィルムの剥離力の測定方法を説明する模式的な側面図である。
剥離試験方法を説明する模式的な平面図である。
剥離試験方法を説明する模式的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。図面は説明をより明確にするため、実施の形態に比べ、各部の幅、厚み、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
【0010】
(用語および記号の定義)
本明細書における用語および記号の定義は下記の通りである。
(1)屈折率(nx、ny、nz)
「nx」は面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、「nz」は厚み方向の屈折率である。
(2)面内位相差(Re)
「Re(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した面内位相差である。例えば、「Re(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した面内位相差である。Re(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Re(λ)=(nx-ny)×dによって求められる。
(3)厚み方向の位相差(Rth)
「Rth(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した厚み方向の位相差である。例えば、「Rth(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した厚み方向の位相差である。Rth(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Rth(λ)=(nx-nz)×dによって求められる。
(4)Nz係数
Nz係数は、Nz=Rth/Reによって求められる。
(5)角度
本明細書において角度に言及するときは、特段の言及がない限り、当該角度は基準方向に対して時計回り(+)および反時計回り(-)の両方を包含する。したがって、例えば「45°」は±45°を意味する。また、本明細書において、「略平行」は、0°±10°の範囲を包含し、好ましくは0°±5°の範囲内である。「略直交」は、90°±10°の範囲を包含し、好ましくは90°±5°の範囲内である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社コシナ
撮像レンズ
1日前
株式会社ニデック
眼鏡レンズ加工用治具
2日前
キヤノン株式会社
光学機器
2日前
キヤノン株式会社
光学機器
7日前
キヤノン株式会社
光学機器
7日前
住友化学株式会社
積層体および表示装置
1日前
日本通信電材株式会社
光配線架
6日前
株式会社JVCケンウッド
自動焦点調整眼鏡及び制御方法
6日前
キヤノン株式会社
レンズ装置および撮像装置
3日前
株式会社ニコン
光学系、光学機器、および光学系の製造方法
3日前
キヤノン株式会社
ズームレンズおよび撮像装置
3日前
キヤノン株式会社
ズームレンズおよび撮像装置
6日前
日本精機株式会社
ミラーユニット及びヘッドアップディスプレイ装置
2日前
セイコーエプソン株式会社
虚像表示装置及び光学ユニット
3日前
キヤノン株式会社
ズームレンズ及び撮像装置
3日前
セイコーエプソン株式会社
虚像表示装置及び光学ユニット
7日前
キヤノン株式会社
光走査装置及び画像形成装置
1日前
キヤノン株式会社
光走査装置及び画像形成装置
1日前
JSR株式会社
液晶表示装置の製造方法及び露光装置
2日前
視陽光學股ふん有限公司
コンタクトレンズ
1日前
三和テクノロジーズ株式会社
光コネクタ用のシャッタ付き防塵アダプタ
1日前
アルプスアルパイン株式会社
レンズ駆動装置及びカメラモジュール
1日前
富士フイルム株式会社
撮像レンズおよび撮像装置
2日前
一榮緑能科技股ふぇん有限公司
均一変色の電気化学的変色素子
1日前
ニデックコンポーネンツ株式会社
ポリゴンミラー
1日前
富士フイルム株式会社
ズームレンズおよび撮像装置
1日前
日本電信電話株式会社
モード間損失差補償器
2日前
キヤノン株式会社
レンズ駆動機構、レンズ装置及び撮像装置
7日前
株式会社エンプラス
光レセプタクルおよび光モジュール
1日前
エーエーシー オプティクス (チャンジョウ)カンパニーリミテッド
光学レンズ
6日前
株式会社アスカネット
薄型空中像表示装置及びそれを用いた非接触入力装置
1日前
株式会社ヴイ・エス・テクノロジ-
同軸落射照明系を備えた物体側テレセントリック光学系
1日前
エーエーシー オプティクス (チャンジョウ)カンパニーリミテッド
顕微鏡用対物レンズ
1日前
株式会社ジャパンディスプレイ
液晶光学素子およびその製造方法
1日前
エーエーシー オプティックス (ソシュウ) カンパニーリミテッド
撮像光学レンズ
7日前
シャープディスプレイテクノロジー株式会社
液晶パネル及び表示装置
6日前
続きを見る