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公開番号2025038181
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-18
出願番号2024224299,2021513604
出願日2024-12-19,2020-04-02
発明の名称セラミックス銅回路基板、半導体装置、セラミックス銅回路基板の製造方法、及び半導体装置の製造方法
出願人株式会社東芝,東芝マテリアル株式会社
代理人弁理士法人iX
主分類H01L 23/13 20060101AFI20250311BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】回路をより微細にし、且つ、セラミックス回路基板の信頼性を向上可能な、セラミックス銅回路基板、その製造方法、半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】セラミックス銅回路基板は、セラミックス基板と、その上に設けられた銅回路部と、セラミックス基板と銅回路部の間に設けられ、活性金属ろう材成分を含む第1接合層と、を含む。セラミックス基板から銅回路部に向かう第1方向に平行な銅回路部の断面において、第1方向D1に沿って引いた任意の線7が、複数の銅結晶粒10と交差する。第1方向に垂直な第2方向D2においてそれぞれの銅結晶粒の線から最も離れた端との間の第2方向における複数の距離12の平均値は、50μm以上300μm以下である。複数の銅結晶粒のそれぞれの外縁は線と交差する第1端10a及び第2端10bを含み、第1端と第2端との間の第1方向における長さ13の最大値は、301μm以上である。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
セラミックス基板と、
前記セラミックス基板の上に設けられた銅回路部と、
前記セラミックス基板と前記銅回路部の間に設けられ、活性金属ろう材成分を含む第1接合層と、
を備え、
前記セラミックス基板から前記銅回路部に向かう第1方向に平行な前記銅回路部の断面において、前記第1方向に沿って引いた任意の線が、複数の銅結晶粒と交差し、
前記線と、前記第1方向に垂直な第2方向においてそれぞれの前記銅結晶粒の前記線から最も離れた端と、の間の前記第2方向における複数の距離の平均値は、50μm以上300μm以下であり、
前記複数の銅結晶粒のそれぞれの外縁は、前記線と交差する第1端及び第2端を含み、
前記複数の銅結晶粒のそれぞれの前記第1端と前記第2端との間の前記第1方向における長さの最大値は、301μm以上であることを特徴とする、セラミックス銅回路基板。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記複数の距離の最大値は、400μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のセラミックス銅回路基板。
【請求項3】
前記複数の距離の最小値は、200μm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項2のいずれか1項に記載のセラミックス銅回路基板。
【請求項4】
前記複数の距離の最大値と、前記複数の距離の最小値と、の差は、220μm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のセラミックス銅回路基板。
【請求項5】
前記複数の銅結晶粒のそれぞれの前記第1端と前記第2端との間の前記第1方向における長さの平均は、300μm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のセラミックス銅回路基板。
【請求項6】
複数の前記長さの最大値は、512μm以下であることを特徴とする請求項5に記載のセラミックス銅回路基板。
【請求項7】
複数の前記長さの最小値は、200μm以下であることを特徴とする請求項5ないし請求項6のいずれか1項に記載のセラミックス銅回路基板。
【請求項8】
複数の前記長さの最大値と、前記複数の長さの最小値と、の差は、220μm以下であることを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれか1項に記載のセラミックス銅回路基板。
【請求項9】
前記セラミックス基板は、酸化アルミニウム基板、窒化アルミニウム基板、及び窒化珪素基板のいずれか1種であることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のセラミックス銅回路基板。
【請求項10】
前記セラミックス基板の前記第1方向における厚さは、0.7mm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のセラミックス銅回路基板。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
実施形態は、おおむね、セラミックス銅回路基板、半導体装置、セラミックス銅回路基板の製造方法、及び半導体装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 7,600 文字)【背景技術】
【0002】
セラミックス銅回路基板は、パワー素子などの半導体素子を搭載した半導体装置に用いられている。セラミックス基板と銅回路部は、接合層を介して互いに接合されている。接合層には、チタン(Ti)などの活性金属を含有する銀(Ag)ろう材が用いられる。これにより、接合強度及びヒートサイクル特性を向上させている。信頼性の向上に伴い、セラミックス銅回路基板は、自動車(電気自動車含む)や、電鉄車両、太陽光発電設備、産業機械のインバータ等に使用されている。
パワーモジュールなどの半導体装置では、銅回路部に半導体素子が実装されている。また、半導体素子の導通のために、ワイヤボンディングや金属端子が接合されることもある。半導体装置の製造において、半導体素子、ワイヤボンディング、金属端子などが銅回路部に接合される。
パワーモジュールの小型化、軽量化、及び高密度実装化が進むにつれ、低熱抵抗化及び低インダクタンス化のために、銅回路部が厚くなってきている。銅回路部の厚いセラミックス銅回路基板は、国際公開WO2018-180965号公報(特許文献1)に記載されている。特許文献1は、銅回路板の表面の粒界の数を最適化することにより、セラミックス銅回路基板の組立性を向上させている。特許文献1のセラミックス銅回路基板によれば、半導体素子の接合性及び位置合わせ精度が向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2018-180965号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
その一方で、上記の接合性又は位置合わせ精度以外に、銅回路部が厚くなることによって発生する課題が明らかになってきた。たとえば、製品の信頼性を向上させるためには、銅回路部分のファインパターン化、回路基板全体としての応力緩和などの実現が望ましい。特許文献1では、銅回路部の表面における粒径を制御することに主眼がおかれているが、銅回路が厚くなることにより、表面と内部の粒径には差が生じることがわかった。すなわち銅回路の表面を制御すれば、銅板表面の接合性や位置合わせ精度を向上させることは可能であるが、ファインパターン化など他の特性を向上するには銅回路内部の制御が必要であることが判明した。
近年、パワー半導体モジュールは、小型化・軽量化・高密度実装化が進展している。これに伴い、金属回路部の熱抵抗の低減、金属回路部のインダクタンスの低減のために、金属回路部を厚くすることが求められている。また、実装の密度を高めるために、金属回路部のファインパターン化が求められている。
また、パワー半導体チップのジャンクション温度(Tj)上昇に伴い、セラミックス回路基板の信頼性向上も求められている。
実施形態は、このような問題を解決するためのものであり、回路をより微細にし、且つセラミックス回路基板の信頼性を向上できるセラミックス銅回路基板に関する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態にかかるセラミックス銅回路基板は、セラミックス基板と、前記セラミックス基板の上に設けられた銅回路部と、前記セラミックス基板と前記銅回路部の間に設けられ、活性金属ろう材成分を含む第1接合層と、を含む。前記セラミックス基板から前記銅回路部に向かう第1方向に平行な前記銅回路部の断面において、前記第1方向に沿って引いた任意の線が、複数の銅結晶粒と交差する。前記線と、前記第1方向に垂直な第2方向においてそれぞれの前記銅結晶粒の前記線から最も離れた端と、の間の前記第2方向における複数の距離の平均値は、50μm以上300μm以下である。前記複数の銅結晶粒のそれぞれの外縁は、前記線と交差する第1端及び第2端を含む。前記複数の銅結晶粒のそれぞれの前記第1端と前記第2端との間の前記第1方向における長さの最大値は、301μm以上である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
実施形態にかかるセラミックス銅回路基板の一例を示す図
銅回路部の断面の一例を示す図
銅回路部の断面の一例を示す図
銅回路のパターン寸法およびパターン間寸法の一例を示す図
実施形態にかかる半導体装置の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0007】
実施形態にかかるセラミックス銅回路基板は、セラミックス基板と、前記セラミックス基板の上に設けられた銅回路部と、前記セラミックス基板と前記銅回路部の間に設けられ、活性金属ろう材成分を含む第1接合層と、を含む。前記セラミックス基板から前記銅回路部に向かう第1方向に平行な前記銅回路部の断面において、前記第1方向に沿って引いた任意の線が、複数の銅結晶粒と交差する。前記線と、前記第1方向に垂直な第2方向においてそれぞれの前記銅結晶粒の前記線から最も離れた端と、の間の前記第2方向における複数の距離の平均値は、50μm以上300μm以下である。前記複数の銅結晶粒のそれぞれの外縁は、前記線と交差する第1端及び第2端を含む。前記複数の銅結晶粒のそれぞれの前記第1端と前記第2端との間の前記第1方向における長さの最大値は、301μm以上である。
図1は、セラミックス銅回路基板の一例を示す。図1において、1は、セラミックス銅回路基板である。2は、セラミックス基板である。3は、銅回路部である。4は、ろう材を含む接合層である。5は、裏銅板である。セラミックス基板2は、表面2a(第1面)及び裏面2bを有する。銅回路部3は、接合層4(第1接合層の一例)を介して、セラミックス基板2の表面2aに接合されている。図1の例では、複数の銅回路部3が、複数の接合層4を介して表面2aにそれぞれ接合されている。実施形態は、図示した形に限定されない。1つの銅回路部3又は3つ以上の銅回路部3が、表面2aに接合されても良い。また、図1の例では、裏銅板5が、裏面2bに接合されている。裏銅板5は、回路ではなく放熱板として機能する。裏銅板5は、必要に応じて適宜設けられる。裏銅板5に代えて、パターン化された銅回路部が裏面2bに設けられても良い。
【0008】
セラミックス基板2は、酸化アルミニウム基板、窒化アルミニウム基板、及び窒化珪素基板のいずれか1種であることが好ましい。これ以外には、アルジル基板も挙げられる。アルジルは、酸化アルミニウム20~80%に対して残部が酸化ジルコニウムである焼結体である。
窒化アルミニウム基板又は酸化アルミニウム基板の三点曲げ強度は、300~450MPa程度である。アルジル基板の強度も、550MPa前後である。
窒化珪素基板の三点曲げ強度は、600MPa以上、さらには700MPa以上に高めることができる。また、窒化珪素基板の熱伝導率は、50W/(m・K)以上、さらには80W/(m・K)以上に高めることができる。特に、近年は、高強度と高熱伝導の両方を併せ持つ窒化珪素基板もある。窒化珪素基板の厚さは、0.635mm以下が好ましく、0.3mm以下がより好ましい。窒化珪素基板は、高強度であるため薄くすることができ、より放熱性を高めることが可能である。厚さの下限値は特に設定するものではないが、0.1mm以上であることが好ましい。これは、窒化珪素基板の電気絶縁性を確保するためである。ここでは、厚さは、セラミックス基板2と銅回路部3とを結ぶ方向における寸法を指す。
実施形態にかかるセラミックス銅回路基板は、1つのセラミックス基板を備えても良いし、2つ以上のセラミックス基板を備えても良い。例えば、複数のセラミックス基板と複数の銅回路部が、第1方向において交互に積層されても良い。
【0009】
図2は、銅回路部の断面の一例を示す図である。図2は、図1のA部分の拡大断面図である。図2において、7は、仮想上の任意の線を示す。この線は、セラミックス基板2から銅回路部3に向かう第1方向に平行である。図2において、D1は、第1方向を示す。また、当該線は、表面2a及び裏面2bに対して垂直である。8は、サイドエッチング量を示す。サイドエッチング量は、銅回路部の表面3aの外周と、銅回路部の裏面3bの外周と、の間の、第1方向に垂直な一方向における距離である。
銅回路部は、銅の多結晶体からなる。線7を引く方法は、以下の通りである。まず、セラミックス銅回路基板を、第1方向D1に平行に切断する。断面の拡大写真を撮影する。このとき、拡大写真は、セラミックス基板が写り、かつ粒界が確認できる程度に拡大して撮影する。次に、拡大写真において、表面2aに垂直な任意の直線を引くことで、線7が得られる。また、セラミックス基板面の表面2aの状態が曖昧であり、かつ銅回路部3の裏面3bが表面2aと平行な面とみなせる場合には、裏面3bに垂直な任意の直線を線7として扱っても良い。
図3は、銅回路部内部の断面図の一例を示す。図3は、図2のB部分の断面を拡大している。10は銅結晶粒、11は銅結晶粒の粒界である。銅回路部の断面において、セラミックス基板面に対して垂直方向(基板の厚さ方向)に任意の線7を引く。図3において、12は、線7が交差した銅結晶粒10のうち、任意の線7から最も離れた銅結晶粒10の外縁(粒界11)までの第2方向D2における距離LHを示す。13は、線7と銅結晶粒10の外縁との交点である第1端10a及び第2端10bの間の長さLVを示す。第2方向は、第1方向に垂直であり、断面に平行である。
実施形態にかかるセラミックス銅回路基板において、距離LHの平均は、300μm以下である。長さLVの平均は、300μm以下が好ましい。
セラミックス基板と、セラミックス基板に銅回路部が接合されたセラミックス銅回路基板においては、セラミックス基板の全面または一部に銅板を接合した後に、銅板部分をエッチングすることにより回路を形成することが多い。エッチングによる銅板の溶解では、銅板の結晶粒界に沿って溶解が進む。このため、銅結晶粒の形状が、エッチングに大きく影響する。すなわち、結晶粒径が大きい場合には、エッチング液が掘り進んでいく厚さ方向のみならず、面方向にも溶解が進みやすくなる。面方向は、第1方向に垂直な方向である。第2方向は、面方向に平行な一方向である。
第1方向に平行な線と交差する複数の銅結晶粒について、それらの距離LHの平均が300μm以下であるということは、第2方向における寸法が比較的小さい銅結晶粒が、厚さ方向に並んでいることを示す。これにより、面方向へのエッチングの進行を抑制でき、エッチングによるサイドエッチング量を小さくできる。この結果、ファインパターン回路の形成が容易となる。
ここでいうファインパターン回路とは、パターン間寸法が通常の回路より60~80%程度の回路基板を指す。また、回路の少なくとも一部がこの範囲のパターン間寸法を満足するものが、ファインパターン回路である。図4にセラミックス銅回路基板1のパターン寸法14とパターン間寸法15を示す。パターン寸法14は、接合層4を含めた電気導通部分の幅を示す。パターン間寸法15は、セラミックス表面に形成された接合層4の間の寸法距離を示す。図4の例では、セラミックス基板2の表面2aに、複数の銅板3が接合されている。複数の銅板3は、第2方向D2において互いに並び、複数の接合層4を介してセラミックス基板2にそれぞれ接合されている。第2方向D2において隣り合う接合層4同士の間の第2方向D2における距離が、パターン間寸法15に対応する。
パターンの幅(パターン寸法)は、電気の導通、半導体素子や金属端子の接合、ワイヤボンディングなどのために、所定の値以上であることが求められる。例えば、銅板厚さが0.1mm以上0.5mm未満の場合のパターン寸法は、0.5mm以上であることが好ましい。銅板厚さが0.5mm以上0.7mm未満の場合のパターン寸法は、0.7mm以上であることが好ましい。銅板厚さが0.7mm以上0.8mm未満の場合のパターン寸法は、1.0mm以上であることが好ましい。
ここで、銅板厚さが0.1mm以上0.5mm未満の場合、通常の銅回路基板では、パターン間寸法0.6mm以上である。これに対して、ファインパターン回路では、パターン間寸法が0.4mm以上である。同様に、銅板厚さが0.5mm以上0.7mm未満の場合、通常の銅回路基板では、パターン間寸法は1.0mm以上である。これに対して、ファインパターン回路では、パターン間寸法は0.6mm以上である。銅板厚さが0.7mm以上0.8mm未満の場合、通常の銅回路基板では、パターン間寸法は1.8mm以上である。これに対して、ファインパターン回路では、パターン間寸法は1.1mm以上である。
また、銅回路部における長さLVの平均を300μm以下としたことにより、銅板は塑性変形しやすくなる。これにより、接合体であるセラミックス銅回路基板に生じる応力が緩和され、接合強度、基板曲げ強度、及び耐熱サイクル性が向上し、信頼性の高いセラミックス回路基板を得ることができる。
また、セラミックス銅回路基板では、接合時の熱処理により銅板の粒径が大きくなる。粒子の粗大化を制御するような銅への添加物や加工、及び接合条件を調整することによる粒径の粗大化の制御も可能であるが、制御により製造コストが高くなる可能性がある。例えば、距離LHおよび長さLVを50μm以上にすることにより、コストパフォーマンスの良いセラミックス銅回路基板を得ることができる。ただし、これ以下の距離LH及び長さLVでも製造することは可能であり、下限値は規定されない。
銅回路部3は、半導体素子などが接合される。熱抵抗の低減とインダクタンスの低減のために、銅回路部の厚さは、0.5mm以上が好ましく、より好ましくは0.8mm以上である。このとき、銅回路部内部の距離LHの平均が小さいと、サイドエッチング量が抑制される。これにより、ファインパターンの形成が可能となる。また、接合体の応力が緩和することにより、接合強度、基板曲げ強度、及び耐熱サイクル性が向上する。
銅回路部内部における距離LHの平均が300μmより大きいと、銅回路部内部の銅結晶粒が横方向に大きくなり、サイドエッチング量が多くなる。このため、回路パターンの寸法精度が低下する。
銅回路部内部における長さLVの平均が300μmより大きいと、銅回路部の塑性変形が小さくなる。この結果、接合体の応力が大きくなり、接合強度などの特性が低下しやすくなる。
また、それぞれの距離LHおよびそれぞれの長さLVが50μmより小さくなるように調整すると、工程制御による負荷のために製造コストがかかる。
また、距離LHの平均が300μm以下のときでも、距離LHが400μmより大きい銅結晶粒が多く存在すると、サイドエッチング量にばらつきが生じる。距離LHは、400μm以下であることが好ましい。同様に、長さLVの平均が300μm以下のときでも、長さLVが400μmより大きい銅結晶粒が多く存在すると、接合強度にばらつきが生じる。長さLVは、400μm以下であることが好ましい。
以上の通り、銅回路内部の銅結晶粒の距離LHの平均および長さLVの平均の少なくとも一方が300μm以下であることが好ましい。より好ましくは、距離LHの平均及び長さLVの平均の両方が300μm以下であることが好ましい。さらには、それぞれの距離LHおよびそれぞれの長さLVが400μm以下であることが好ましい。このとき、それぞれの距離LHは、50μm以上であることが好ましい。それぞれの長さLVは、50μm以上であることが好ましい。より好ましくは、それぞれの距離LHが50μm以上であり、且つそれぞれの長さLVが50μm以上である。
また、それぞれの距離LHは、300μm以下であることが好ましい。それぞれの長さLVは、300μm以下であることが好ましい。より好ましくは、それぞれの距離LHが300μm以下であり、且つそれぞれの長さLVが300μm以下である。このとき、それぞれの距離LHは、70μm以上であることが好ましい。それぞれの長さLVは、70μm以上であることが好ましい。より好ましくは、それぞれの距離LHは70μm以上であり、それぞれの長さLVは70μm以上である。
実施形態にかかるセラミックス銅回路基板では、銅回路部3の断面に第1方向に沿う任意の直線を引いたときに、その直線と交差する複数の銅結晶粒について、距離LH及び長さLVが上述した範囲内にある。すなわち、銅回路部3の断面において、どの部分に直線を引いたとしても、距離LH及び長さLVが上述した範囲内にある。この銅回路部3によってセラミックス基板上に回路を形成することで、優れた信頼性を得ることができる。
【0010】
銅回路部が、銅板の加工によって形成される場合、銅板の厚さを調整する圧延工程において、結晶サイズを調整して距離LHおよび長さLVを調整しても良い。また、銅板内に微量の元素を添加することにより結晶サイズを調整することも可能である。このとき、予め銅板内に錫(Sn)又はジルコニウム(Zr)などの粒成長を制御する元素を微量添加しておくことも可能である。セラミックス銅回路基板を製造する際の接合などの工程において、銅板内の粒成長を抑制する元素を銅板内に拡散することも可能である。さらに、セラミックス銅回路基板の製造工程中の熱処理工程を利用しても良い。銅の再結晶温度は、約220℃である。後述するように、銅板は、セラミックス基板に活性金属接合される。活性金属接合法では、セラミックス基板及び銅板が700~900℃で加熱される。この工程において、銅板が再結晶される。再結晶されると、銅結晶粒が成長する。この現象を制御することにより、銅結晶粒の大きさを調整することもできる。
(【0011】以降は省略されています)

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