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公開番号2025038054
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-18
出願番号2024217173,2023009289
出願日2024-12-12,2008-12-26
発明の名称高濃度抗体含有溶液製剤
出願人中外製薬株式会社,エフ. ホフマン-ラ ロシュ アーゲー,F. HOFFMANN-LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A61K 39/395 20060101AFI20250311BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】長期保存時の二量体生成や脱アミド化が抑制された、安定な、皮下投与に適した高濃度抗体含有製剤を提供する。
【解決手段】アルギニン及びメチオニンを含有することを特徴とする、安定な高濃度抗体含有溶液製剤とする。さらにヒスチジン緩衝剤を含むことが好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
アルギニン及びメチオニンを含有することを特徴とする、安定な抗体含有溶液製剤。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
さらにヒスチジン緩衝剤を含む、請求項1に記載の溶液製剤。
【請求項3】
さらに界面活性剤を含む、請求項1または2に記載の溶液製剤。
【請求項4】
抗体の濃度が50mg/ml以上である、請求項1~3のいずれかに記載の溶液製剤。
【請求項5】
抗体の濃度が100mg/ml以上である、請求項1~3のいずれかに記載の溶液製剤。
【請求項6】
抗体の濃度が120mg/ml以上である、請求項1~3のいずれかに記載の溶液製剤。
【請求項7】
抗体が抗インターロイキン-6レセプター抗体である、請求項1~6のいずれかに記載の溶液製剤。
【請求項8】
アルギニンまたはメチオニンを含有することを特徴とする、安定な抗インターロイキン-6レセプター抗体含有溶液製剤。
【請求項9】
抗体がヒト化抗体またはヒト抗体である、請求項1~8のいずれかに記載の溶液製剤。
【請求項10】
さらにトリプトファンを含む、請求項1~9のいずれかに記載の溶液製剤。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は抗体含有製剤に関し、特に安定な高濃度抗体含有溶液製剤に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、種々の抗体製剤が開発され実用に供されているが、多くの抗体製剤は静脈注射用製剤として用いられている。一方、医療現場のニーズにより、抗体含有製剤を自己注射可能な皮下注射用製剤として開発する要望が高くなっている。
【0003】
皮下注射用の抗体含有製剤を設計するにあたっては、1回あたりの抗体投与量が大量と
なる一方で(100~200mg-程度)、皮下注射では一般的に注射液量の制限があることから、
投与液中の抗体の高濃度化が必要となる。そこで、凍乾前より少ない容量の水を用いて凍結乾燥製剤を再溶解することにより高濃度溶液製剤を調製する、いわゆる凍乾濃縮技術を利用した高濃度製剤が使用されることが多い。しかし、再溶解の手間が要らない使い勝手のよい溶液製剤への需要も大きい。また、凍結乾燥製剤の製造において、糖などの凍結保護剤の添加により製剤の粘度が増大することは、皮下注射用の製剤としては好ましくないが、溶液製剤であれば、この問題を回避することができると思われる。
【0004】
高濃度の抗体含有溶液は、タンパク質の巨大分子としての性質及び分子間相互作用によりそれ自体粘度の高い溶液を形成する傾向にある。さらに、タンパク質を高濃度溶液にて保存する場合、不溶性及び/又は可溶性凝集体の生成を始めとする劣化現象が問題となり、それを防止する必要がある。特に、抗体製剤では溶液状態で保存時に会合体が生成しやすく、不溶性凝集体が生じやすい。また、溶液製剤を長期保存する場合、アスパラギンその他のアミノ酸残基の脱アミド化により抗体分子の生理活性が喪失してしまう問題がある。
【0005】
一般に、タンパク質製剤を長期保存した後も活性成分の損失が少ない、安定化させた製剤とするための様々な工夫がなされており、活性成分と種々の添加剤を緩衝液に溶解して製造される。しかし、特に高濃度の抗体含有溶液製剤においては、抗体の二量体生成や脱アミド化を防止するための技術はいまだ不十分である。
【0006】
長期保存時の二量体生成や脱アミド化が抑制された、安定な、皮下投与に適した高濃度抗体含有製剤に対するニーズが存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、長期保存時の二量体生成や脱アミド化が抑制された、安定な、皮下投与に適した高濃度抗体含有製剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために鋭意研究した結果、本発明者らは、安定化剤としてアミノ酸であるアルギニンまたはその塩を添加することにより、高濃度の安定な抗体含有溶液製剤となしうることを見いだし、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は以下のものを提供する。
(1)アルギニン及びメチオニンを含有することを特徴とする、安定な抗体含有溶液製剤。
(2)さらにヒスチジン緩衝剤を含む、(1)に記載の溶液製剤。
(3)さらに界面活性剤を含む、(1)または(2)に記載の溶液製剤。
(4)抗体の濃度が50mg/ml以上である、(1)~(3)に記載の溶液製剤。
(5)抗体の濃度が100mg/ml以上である、(1)~(3)に記載の溶液製剤。
(6)抗体の濃度が120mg/ml以上である、(1)~(3)に記載の溶液製剤。
(7)抗体が抗インターロイキン-6レセプター抗体である、(1)~(6)に記載の溶液製剤。
(8)アルギニンまたはメチオニンを含有することを特徴とする、安定な抗インターロイキン-6レセプター抗体含有溶液製剤。
(9)抗体がヒト化抗体またはヒト抗体である、(1)~(8)に記載の溶液製剤。
(10)さらにトリプトファンを含む、(1)~(9)に記載の溶液製剤。
(11)pHが4~8である、(1)~(10)に記載の溶液製剤。
(12)アルギニンの含有量が、50~1500mMである、(1)~(11)に記載の溶液製剤。
(13)粘度が、2~15mPa・sである、(1)~(12)に記載の溶液製剤。
(14)溶液製剤が22~28℃で少なくとも6ヶ月間安定である、(1)~(13)に記載の溶液製剤。
(15)抗体二量体の生成が抑制されることを特徴とする、(1)~(13)に記載の溶液製剤。
(16)抗体分子の脱アミド化が抑制されることを特徴とする、(1)~(13)に記載の溶液製剤。
(17)皮下投与される、(1)~(13)に記載の溶液製剤。
(18)溶液製剤の製造過程に凍結乾燥工程を含まないで製造される、(1)~(13)に記載の溶液製剤。
(19)溶液中にアルギニンを添加することを含む,抗体含有溶液製剤の抗体分子の脱アミド化を抑制する方法。
(20)溶液中にアルギニンとメチオニンを添加することを含む,抗体含有溶液製剤の抗体二量体生成を抑制する方法。
【発明の効果】
【0010】
凍乾濃縮による再構成の必要がなく、再溶解の手間が要らない、高濃度抗体含有製剤が提供される。本発明の高濃度抗体含有製剤は溶液状態で安定に長期保存可能であり、製造過程に凍結乾燥工程を含まないで製造することができるため、凍結保護剤としての糖などの添加が不要である。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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