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公開番号2025038052
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-18
出願番号2024217148,2024524946
出願日2024-12-12,2023-06-01
発明の名称黒色ジルコニア複合焼結体及びその製造方法
出願人クラレノリタケデンタル株式会社
代理人弁理士法人青藍国際特許事務所
主分類C04B 35/488 20060101AFI20250311BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】本発明は、焼結体の状態で機械加工性に優れ、かつ黒色を呈するジルコニア複合焼結体を提供する。
【解決手段】本発明は、ZrO2と、HfO2と、ジルコニアの相転移を抑制可能な安定化剤と、Nb2O5及び/又はTa2O5とを含み、ZrO2、HfO2、前記安定化剤、Nb2O5、及びTa2O5の合計100mol%において、ZrO2及びHfO2の合計含有率が、78~97.5mol%であり、前記安定化剤の含有率が1~12mol%であり、Nb2O5及びTa2O5の合計含有率が1~9mol%であり、さらにキャッピング剤由来の元素又はイオンを含む、黒色ジルコニア複合焼結体を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ZrO
2
と、HfO
2
と、ジルコニアの相転移を抑制可能な安定化剤と、Nb
2

5
及び/又はTa
2

5
とを含み、
ZrO
2
、HfO
2
、前記安定化剤、Nb
2

5
、及びTa
2

5
の合計100mol%において、
ZrO
2
及びHfO
2
の合計含有率が、78~97.5mol%であり、
前記安定化剤の含有率が1~12mol%であり、
Nb
2

5
及びTa
2

5
の合計含有率が1~9mol%であり、
さらにキャッピング剤由来の元素又はイオンを含む、黒色ジルコニア複合焼結体。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記キャッピング剤由来の元素又はイオンの含有率が、ZrO
2
、HfO
2
、前記安定化剤、Nb
2

5
、及びTa
2

5
の合計100mol%に対して、0mol%超5mol%以下である、請求項1に記載の黒色ジルコニア複合焼結体。
【請求項3】
直径15mm、厚さ1.2mmの試料を用いてL*a*b*表色系の白背景で測色したa*、b*から算出される彩度C*が10以下である、請求項1又は2に記載の黒色ジルコニア複合焼結体。
【請求項4】
直径15mm、厚さ1.2mmの試料を用いてL*a*b*表色系の白背景で測色した値が、L*≦60、|a*|≦3、かつ|b*|≦3である、請求項1又は2に記載の黒色ジルコニア複合焼結体。
【請求項5】
前記キャッピング剤由来の元素又はイオンが、Cu、Ag、Li、Na、K、Rb、Cs、Fr、At、I、Br、Cl、及びFからなる群より選択される少なくとも1つの元素又はそのイオンを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の黒色ジルコニア複合焼結体。
【請求項6】
前記安定化剤の含有率をAmol%とし、Nb
2

5
及びTa
2

5
の合計含有率をBmol%とするとき、
A/Bが0.9以上3以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の黒色ジルコニア複合焼結体。
【請求項7】
前記安定化剤が、Y
2

3
及び/又はCeO
2
を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の黒色ジルコニア複合焼結体。
【請求項8】
さらにジルコニア強化剤を含み、前記ジルコニア強化剤の含有率が、ZrO
2
と、HfO
2
と、前記安定化剤と、Nb
2

5
及びTa
2

5
との合計100質量%に対して、0質量%超5.0質量%以下である、請求項1~7のいずれか1項に記載の黒色ジルコニア複合焼結体。
【請求項9】
前記ジルコニア強化剤が、TiO
2
及び/又はAl
2

3
を含む、請求項8に記載の黒色ジルコニア複合焼結体。
【請求項10】
前記ジルコニア強化剤がTiO
2
を含み、TiO
2
の含有率が0.6~3.7質量%である、請求項9に記載の黒色ジルコニア複合焼結体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、黒色ジルコニア複合焼結体及びその製造方法に関する。より詳細には、本発明は、強度に優れ、かつ、焼結体の状態で加工性に優れる黒色ジルコニア複合焼結体及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
5G等の通信技術の革新によって、通信に用いられる電波が高周波数帯にシフトしてきている。5G対応スマートフォンの裏板には、主に金属が使用されているが、高周波数帯の電波の送受信機に対して、金属は不適切であるため、プラスチック、ガラス、セラミックスが使用される。
【0003】
その中でも、黒色は高級感を与える等、意匠性が高いため、黒色セラミックスが使用されることがあった。
また、意匠性の高いセラミックスとして、ジルコニアを採用したいというニーズがあった。しかしながら、ジルコニアは、焼結体の状態では難加工性の材料である。そのため、ジルコニア焼結体をスマートフォンの部分的な材料として使用すると、焼結体の難加工性に起因して、加工のコストが高額となってしまっていた。
【0004】
このような状況下、スマートフォンの筐体色として黒色は必須であるため、ジルコニアを含有しつつ、主成分としないことで、黒色系快削性セラミックスが開発されていた(例えば、特許文献1)。
【0005】
一方、意匠性に優れる点から、加工性には著しく劣るものの、黒色ジルコニア焼結体も開発されていた(例えば、特許文献2、3)。
【0006】
また、ジルコニア焼結体について、黒色ではなく、歯科分野ではあるものの、加工性が改良された加工性ジルコニア焼結体も開発されていた(例えば、特許文献4)。例えば、特許文献4には、79.8~92mol%のZrO
2
及び4.5~10.2mol%のY
2

3
と、3.5~7.5mol%のNb
2

5
又は5.5~10.0mol%のTa
2

5
と、を含む正方晶ジルコニア複合粉末と、前記ジルコニア複合粉末に対する質量比が0質量%超2.5質量%以下であるTiO
2
ナノ粉末とを含むように形成された焼結体である加工性ジルコニア及びその製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2001-354480号公報
特開2006-342036号公報
特開2017-77976号公報
特開2015-127294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1では、ジルコニアは、還元焼成による黒色顔料として使用されている。しかしながら、ジルコニアの含有率が高くなると、快削性が低下するため、ジルコニアの配合割合は低いものであった。
【0009】
特許文献2では、黒色に深みがあるジルコニア焼結体が提案されている。また、特許文献3では、ジルコニア焼結体を得る際の焼結によって、色調が変化するという問題に対応した黒色ジルコニア焼結体も提案されている。
【0010】
しかしながら、特許文献2及び3は、いずれも加工性に劣るという課題を解決できていなかった。
(【0011】以降は省略されています)

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