TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025037248
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-17
出願番号
2024150616
出願日
2024-09-02
発明の名称
ガラス振動板の制御装置、制御システム及び制御プログラム
出願人
AGC株式会社
代理人
弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類
G10K
11/178 20060101AFI20250310BHJP(楽器;音響)
要約
【課題】フィルタ係数を更新する処理において、フィルタ係数の誤差を低減できるガラス振動板の制御装置、制御システム及び制御プログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】ガラス振動板の制御装置は、ガラス振動板によって区画される第1空間と第2空間とのうちの前記第1空間に設けられた音検出部から出力された誤差信号から、前記ガラス振動板から発生する逆位相音の信号成分、及び前記ガラス振動板に起因して生じるガラス起因ノイズの信号成分のうちの何れか一方を差分処理することにより差分信号を生成する差分処理部と、前記ガラス起因ノイズの信号成分の逆位相に相当するキャンセル信号を生成するフィルタ処理をキャンセル係数に基づいて実行し、前記キャンセル信号を前記ガラス振動板に対して出力する制御を行うキャンセル部と、前記差分信号に基づいて、前記キャンセル係数を更新するキャンセル係数更新部とを備える。
【選択図】図13
特許請求の範囲
【請求項1】
ガラス振動板によって区画される第1空間と第2空間とのうちの前記第1空間に設けられた音検出部から出力された誤差信号から、前記ガラス振動板から発生する逆位相音の信号成分、及び前記ガラス振動板に起因して生じるガラス起因ノイズの信号成分のうちの何れか一方を差分処理することにより差分信号を生成する差分処理部と、
前記ガラス起因ノイズの信号成分の逆位相に相当するキャンセル信号を生成するフィルタ処理をキャンセル係数に基づいて実行し、前記キャンセル信号を前記ガラス振動板に対して出力する制御を行うキャンセル部と、
前記差分信号に基づいて、前記キャンセル係数を更新するキャンセル係数更新部とを備える
ガラス振動板の制御装置。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記誤差信号が得られた場合の条件と、前記誤差信号とを対応付けた記録情報を記録装置に記録させる記録制御部と、
前記記録装置に記録された前記記録情報に基づいて、前記逆位相音の信号成分又は前記ガラス起因ノイズの信号成分を推定する推定部とを備える
請求項1に記載のガラス振動板の制御装置。
【請求項3】
前記差分処理部は、前記誤差信号から、前記キャンセル信号としての前記逆位相音の信号成分を差分処理することにより前記差分信号を生成する
請求項1に記載のガラス振動板の制御装置。
【請求項4】
前記差分処理部は、前記誤差信号から、前記ガラス振動板に設けられた振動検出部から出力された前記ガラス起因ノイズの信号成分としての振動検出信号を差分処理することにより前記差分信号を生成する
請求項1に記載のガラス振動板の制御装置。
【請求項5】
前記第1空間と前記第2空間とのうちの何れか一方に設けられたノイズ検出部から出力された参照信号に対して、前記ガラス起因ノイズの周波数帯域の信号成分をカットするフィルタ処理をフィルタ係数に基づいて実行することにより、前記参照信号から侵入ノイズの信号成分を抽出するフィルタ部と、
前記侵入ノイズの信号成分の逆位相に相当する第1キャンセル信号を生成するフィルタ処理を第1キャンセル係数に基づいて実行し、前記第1キャンセル信号を前記ガラス振動板に対して出力する制御を行う第1キャンセル部と、
前記第1空間に設けられた音検出部から出力された誤差信号に基づいて、前記フィルタ係数を更新するフィルタ係数更新部と、
前記ガラス起因ノイズの信号成分の逆位相に相当する前記キャンセル信号としての第2キャンセル信号を生成するフィルタ処理を前記キャンセル係数としての第2キャンセル係数に基づいて実行し、前記第2キャンセル信号を前記ガラス振動板に対して出力する制御を行う前記キャンセル部としての第2キャンセル部と、
前記差分信号に基づいて、前記第2キャンセル係数を更新する前記キャンセル係数更新部とを備える
請求項1に記載のガラス振動板の制御装置。
【請求項6】
前記第1空間は、移動体又は建物の室内空間であり、
前記第2空間は、室外空間である
請求項1に記載のガラス振動板の制御装置。
【請求項7】
乗用自動車、乗合自動車、貨物自動車、特殊用途自動車、建設機械、航空機、ヘリコプ
タ、ドローン、船舶、住宅、オフィスビル、工場、又は遮音壁に適用される
請求項1に記載のガラス振動板の制御装置。
【請求項8】
請求項1に記載のガラス振動板の制御装置と、
前記ガラス振動板とを備える
制御システム。
【請求項9】
ガラス振動板によって区画される第1空間と第2空間とのうちの前記第1空間に設けられた音検出部から出力された誤差信号から、前記ガラス振動板から発生する逆位相音の信号成分、及び前記ガラス振動板に起因して生じるガラス起因ノイズの信号成分のうちの何れか一方を差分処理することにより差分信号を生成すること、
前記ガラス起因ノイズの信号成分の逆位相に相当するキャンセル信号を生成するフィルタ処理をキャンセル係数に基づいて実行し、前記キャンセル信号を前記ガラス振動板に対して出力する制御を行うこと、及び、
前記差分信号に基づいて、前記キャンセル係数を更新することを含む処理をコンピュータに実行させる
制御プログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、ガラス振動板の制御装置、制御システム及び制御プログラムに関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数枚のガラス板が積層され、ガラス板のうち少なくとも一対のガラス板の間に中間層を含んで構成され、室内空間と室外空間とを仕切るガラス板構成体と、ガラス板構成体に固定され、入力された信号に応じてガラス板構成体を振動させる振動出力部と、ガラス板構成体に誘起される音波振動と相関関係にある騒音源または振動源からの音を検出し、検出結果に応じた参照信号を出力する室外音検出部と、室内空間内の音を検出し、検出結果に応じた誤差信号を出力する室内音検出部と、参照信号の逆位相となるキャンセル信号を、誤差信号が最小となるように生成する適応フィルタを有し、適応フィルタからのキャンセル信号を振動出力部に出力させる制御部と、を備える遮音装置が開示されている。適応フィルタでは、誤差信号のレベルに応じてフィルタ係数が適宜更新される。そして、この遮音装置によれば、高周波数帯域を含む広い周波数帯域の騒音を遮断して、室内空間を良好に静音化できるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2022/158542号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、室内音検出部によって検出される音には、ガラス板構成体から室内空間に流入する流入ノイズと、ガラス板構成体から発生する逆位相音とが含まれる。流入ノイズには、ガラス板構成体に起因して生じるガラス起因ノイズと、ガラス板構成体を通じて室外空間から室内空間に侵入する侵入ノイズとが含まれる。ガラス起因ノイズには、例えば、ガラス板構成体の共振音、ガラス板構成体を振動させた場合の振動モードに起因するノイズ、ガラス板構成体によって生じる風切音、エンジンノイズがガラス板構成体に反響することによって生じる反響音、又は、ガラス板構成体が原因で室内空間に生じるこもり音等がある。反響音及びこもり音は、定常的に生じる定常音である。一方、侵入ノイズには、例えば、ロードノイズや風切音がある。ロードノイズや風切音は、突発的に生じる突発音である。
【0005】
ここで、フィルタ係数を更新する処理において、例えば、誤差信号がガラス起因ノイズの信号成分であるのか逆位相音の信号成分であるのかを区別できない場合、更新するフィルタ係数に誤差が生じる虞がある。例えば、誤差信号が本来はガラス起因ノイズの信号成分であるにもかかわらず逆位相音の信号成分と誤認した場合、又は、誤差信号が本来は逆位相音の信号成分であるにもかかわらずガラス起因ノイズの信号成分と誤認した場合には、誤認しなかった場合に比して、フィルタ係数を更新する処理において、フィルタ係数の誤差が大きくなる。
【0006】
本開示は、フィルタ係数を更新する処理において、フィルタ係数の誤差を低減できるガラス振動板の制御装置、制御システム及び制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1態様は、ガラス振動板によって区画される第1空間と第2空間とのうちの前記第1空間に設けられた音検出部から出力された誤差信号から、前記ガラス振動板から発生する逆位相音の信号成分、及び前記ガラス振動板に起因して生じるガラス起因ノイズの信号成分のうちの何れか一方を差分処理することにより差分信号を生成する差分処理部と、前記ガラス起因ノイズの信号成分の逆位相に相当するキャンセル信号を生成するフィルタ処理をキャンセル係数に基づいて実行し、前記キャンセル信号を前記ガラス振動板に対して出力する制御を行うキャンセル部と、前記差分信号に基づいて、前記キャンセル係数を更新するキャンセル係数更新部とを備えるガラス振動板の制御装置である。
【0008】
本開示の第2態様は、ガラス振動板によって区画される第1空間と第2空間とのうちの前記第1空間に設けられた音検出部から出力された誤差信号から、前記ガラス振動板から発生する逆位相音の信号成分、及び前記ガラス振動板に起因して生じるガラス起因ノイズの信号成分のうちの何れか一方を差分処理することにより差分信号を生成すること、前記ガラス起因ノイズの信号成分の逆位相に相当するキャンセル信号を生成するフィルタ処理をキャンセル係数に基づいて実行し、前記キャンセル信号を前記ガラス振動板に対して出力する制御を行うこと、及び、前記差分信号に基づいて、前記キャンセル係数を更新することを含む処理をコンピュータに実行させる制御プログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、フィルタ係数を更新する処理において、フィルタ係数の誤差を低減できるガラス振動板の制御装置、制御システム及び制御プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
ガラス振動板の一例を示す断面図である。
ガラス振動板の適用対象である車両の一例を示す平面図である。
制御システムの一例を示すブロック図である。
制御装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
第1実施形態に係る制御装置の機能的な構成を示すブロック図である。
第1実施形態に係る制御装置の動作を説明するブロック図である。
第1実施形態に係るキャンセル信号出力処理の流れを示すフローチャートである。
第1実施形態に係るキャンセル係数更新処理の流れを示すフローチャートである。
第1実施形態に係る記録処理の流れを示すフローチャートである。
第1実施形態に係る推定処理の流れを示すフローチャートである。
第1実施形態に係るフィルタ係数更新処理の流れを示すフローチャートである。
第2実施形態に係る制御装置の機能的な構成を示すブロック図である。
第2実施形態に係る制御装置の動作を説明するブロック図である。
第2実施形態に係るキャンセル信号出力処理の流れを示すフローチャートである。
第2実施形態に係るキャンセル係数更新処理の流れを示すフローチャートである。
第2実施形態に係る記録処理の流れを示すフローチャートである。
第3実施形態に係る制御装置の動作を説明するブロック図である。
第3実施形態に係るキャンセル信号出力処理の流れを示すフローチャートである。
第3実施形態に係るキャンセル係数更新処理の流れを示すフローチャートである。
第4実施形態に係る制御装置の動作を説明するブロック図である。
第4実施形態に係るキャンセル信号出力処理の流れを示すフローチャートである。
第5実施形態に係る制御装置の動作を説明するブロック図である。
第5実施形態に係るキャンセル信号出力処理の流れを示すフローチャートである。
第6実施形態に係る制御装置の動作を説明するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
個人
破裂爆発波動体感バルーン
19日前
富士フイルム株式会社
消音器
1か月前
株式会社白鳩
音漏れ抑制マスク
13日前
株式会社白鳩
音漏れ抑制マスク
13日前
積水化学工業株式会社
吸音構造体
1か月前
株式会社イシダ
商品処理装置
1か月前
ヤマハ株式会社
弦楽器用の支持装置
1か月前
富士フイルム株式会社
消音器付き風路
1か月前
川崎重工業株式会社
表面材
15日前
日本音響エンジニアリング株式会社
騒音低減装置
18日前
ヤマハ株式会社
リード
1か月前
株式会社フジタ
環境音快音化システム
18日前
株式会社イノアックコーポレーション
吸音材
6日前
個人
歌唱技術表示装置および歌唱技術表示方法
21日前
NOK株式会社
吸音構造体
1か月前
KDDI株式会社
認証装置、認証方法及び認証プログラム
6日前
株式会社第一興商
カラオケ装置
15日前
株式会社第一興商
カラオケ装置
1か月前
株式会社第一興商
カラオケ装置
7日前
個人
楽曲検索装置、楽曲検索方法、及び楽曲検索プログラム
22日前
トヨタ自動車株式会社
防音カバー
1か月前
株式会社エクシング
端末装置、及び、端末装置用プログラム
1か月前
シャープ株式会社
電子機器および電子機器の制御方法
1か月前
有限会社舞システム企画
介護情報生成システム
1か月前
ヤマハ株式会社
鍵盤装置
1か月前
シャープ株式会社
制御装置、電気機器、およびシステム
1か月前
トヨタ自動車株式会社
制御装置
1か月前
マツダ株式会社
内燃機関の吸気音増幅装置
28日前
株式会社麗光
防音積層体とその製造に用いる遮音膜、および遮音膜シート
1か月前
トヨタ自動車株式会社
電気自動車
7日前
富士通株式会社
情報処理プログラム、情報処理方法及び情報処理装置
1か月前
宮澤フル-ト製造株式会社
タンポ及び木管楽器
26日前
ローランド株式会社
打楽器および打面の形成方法
14日前
本田技研工業株式会社
音声認識方法および音声認識装置
1か月前
カシオ計算機株式会社
演奏装置、方法およびプログラム
22日前
株式会社SOKEN
吸音構造体
22日前
続きを見る
他の特許を見る