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公開番号2025036221
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-14
出願番号2024140605
出願日2024-08-22
発明の名称液体食器手洗い用洗浄組成物
出願人ザプロクターアンドギャンブルカンパニー,THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C11D 17/08 20060101AFI20250306BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約【課題】より低い温度の水を使用して希釈されたときであっても、食器類からの改善された油脂除去を可能とし、同時に所望の組成物粘度も実現する液体食器手洗い用組成物を提供する。
【解決手段】組成物は、組成物全体の5重量%～50重量%の界面活性剤系を含み、前記界面活性剤系が、i)界面活性剤系の40重量%～90重量%の、アルキルサルフェート、アルキルアルコキシサルフェート、及びこれらの混合物からなる群から選択されるアルキル硫酸化アニオン性界面活性剤と、ii)両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される補助界面活性剤と、を含み、前記アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤のアルキル鎖が、少なくとも90%のC12～C15鎖のモル分率%を有し、前記アルキル硫酸化アニオン性界面活性剤の前記アルキル鎖の2.0%～15%のモル分率が、C15アルキル鎖である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
液体食器手洗い用洗浄組成物であって、前記組成物全体の５重量％～５０重量％の界面活性剤系を含み、前記界面活性剤系が、
ｉ）前記界面活性剤系の４０重量％～９０重量％の、アルキルサルフェート、アルキルアルコキシサルフェート、及びこれらの混合物からなる群から選択されるアルキル硫酸化アニオン性界面活性剤と、
ｉｉ）両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される補助界面活性剤と、を含み、
前記アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤のアルキル鎖が、少なくとも９０％のＣ１２～Ｃ１５鎖のモル分率％を有し、前記アルキル硫酸化アニオン性界面活性剤の前記アルキル鎖の２．０％～１５％のモル分率が、Ｃ１５アルキル鎖であることを特徴とする、組成物。
続きを表示（約 1,300 文字）【請求項２】
前記液体食器手洗い用洗浄組成物が、前記組成物全体の８重量％～４５重量％、好ましくは１５重量％～４０重量％の前記界面活性剤系を含む、請求項１に記載の組成物。
【請求項３】
前記アルキル硫酸化アニオン性界面活性剤のアルキル鎖の４．０％～１０％のモル分率が、Ｃ１５アルキル鎖である、請求項１又は２に記載の組成物。
【請求項４】
前記アルキル硫酸化アニオン性界面活性剤が、１０％超、好ましくは２５％～６０％、より好ましくは３０％～５０％の重量平均分岐度を有する、請求項１～３のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項５】
前記アルキル硫酸化アニオン性界面活性剤の前記Ｃ１５アルキル鎖が、１０％超、好ましくは２５％～６０％、最も好ましくは３０％～５０％の重量平均分岐度を有する、請求項１～４のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項６】
ａ．前記アルキル硫酸化アニオン性界面活性剤のＣ１２アルキル鎖が、１０％超、好ましくは１５％～６０％、最も好ましくは２０％～５０％の重量平均分岐度を有し、
ｂ．前記アルキル硫酸化アニオン性界面活性剤のＣ１３アルキル鎖が、１０％超、好ましくは２０％～６０％、最も好ましくは２５％～５０％の重量平均分岐度を有し、
ｃ．前記アルキル硫酸化アニオン性界面活性剤のＣ１４アルキル鎖が、０％～２０％、好ましくは０％～１５％、より好ましくは０％～１０％の重量平均分岐度を有する、請求項４又は５に記載の組成物。
【請求項７】
分岐鎖状Ｃ１５アルキル硫酸化アニオン性界面活性剤が、前記アルキル硫酸化アニオン性界面活性剤の分岐鎖状Ｃ１５アルキル含量の６０重量％超、より好ましくは８０重量％超、最も好ましくは９５重量％超のレベルでＣ２分岐を含む、請求項１～６のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項８】
Ｃ１５アルキル硫酸化アニオン性界面活性剤が、２－分岐鎖状Ｃ１５アルキル硫酸化アニオン性界面活性剤を含み、前記２－分岐鎖状Ｃ１５アルキル硫酸化アニオン性界面活性剤が、少なくとも５０％、好ましくは６０％～９０％、最も好ましくは７０％～８５％の２－メチル及び２－エチル分岐鎖状Ｃ１５アルキル硫酸化アニオン性界面活性剤のモル分率を有する、請求項１～７のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項９】
Ｃ１５アルキル硫酸化アニオン性界面活性剤が、２－分岐鎖状Ｃ１５アルキル硫酸化アニオン性界面活性剤を含み、前記２－分岐鎖状Ｃ１５アルキル硫酸化アニオン性界面活性剤が、少なくとも４０％、好ましくは４０％～７５％、最も好ましくは５５％～６５％の２－メチル分岐鎖状Ｃ１５アルキル硫酸化アニオン性界面活性剤のモル分率を有する、請求項１～８のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項１０】
前記界面活性剤系が、前記組成物の３０重量％未満、好ましくは１５重量％未満、より好ましくは１０重量％未満の更なるアニオン性界面活性剤を含み、最も好ましくは、前記界面活性剤系が、更なるアニオン性界面活性剤を含まない、請求項１～９のいずれか一項に記載の組成物。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、液体食器手洗い用洗浄組成物に関する。
続きを表示（約 3,900 文字）【背景技術】
【０００２】
食器洗いのために、人々は、効果的な洗浄、特に油脂洗浄及び長持ちする泡の両方を提供する洗剤組成物を望んでいる。加えて、より多くの人々が、より持続可能な様式で彼らの食器類を洗うことを求めている。これを達成する１つの手段は、天然再生可能資源に由来する成分をより高い割合で含有する製品を探すことによるものである。しかしながら、食器類を洗うときには液体洗剤が少量だけ使用される。食器類を洗うことからの環境への影響の大部分は、温水を使用することに起因する。手作業での食器洗い中、人々は、多くの場合、温水で満たされたシンク中に洗浄組成物を添加することから作製された洗浄液に食器類を浸し、食器類から油脂及び油脂性の残留物を剥離させようとする。実際、先行技術の液体食器洗い組成物を使用する場合、食器類から油脂が剥離するのを助けるために、約４０℃の温度を有する温水を使用することが必要であった。更に、油脂除去のための液体食器手洗い用組成物の効力は、組成物が希釈された場合、例えば、食器類を洗浄液のシンクに浸した場合に低減する。
【０００３】
液体洗剤組成物を含む洗剤組成物では、組成物の粘度は、ユーザの知覚及び経験において重要な役割を果たし得る。高い粘度は、多くの場合、濃厚さ及び品質の意味合いをユーザに与える。液体洗剤組成物に関して言えば、ユーザは、多くの場合、より濃い及びより粘性の稠度を、より高い濃度の活性成分と関連付け、これにより、ユーザは、頑固な染みを洗浄及び除去する際により効果的であると知覚する。消費者は、より高い粘度を有する製品が優れた洗浄性能を送達するという考えで、製品に引き付けられ得るため、この濃厚さの知覚が消費者の購入決定に影響を及ぼす場合がある。しかしながら、洗剤のより遅い溶解が泡立ち及び洗浄効率を妨げる場合があるため、高い粘度に対するこの好みは、冷水中で食器を洗浄することに関して言えば、課題を提示し得る。したがって、粘度と溶解速度との間のバランスを見出すことは、特に冷水条件において、濃厚さに対する両方のユーザの期待を満たし、かつ有効な洗浄性能を提供する液体洗剤組成物を開発する際に重要になる。
【０００４】
食器洗い中に有効な油脂洗浄を提供するためにアニオン性界面活性剤が使用されており、高い比率のＣ１２及びＣ１３鎖を有するアルキルサルフェート及びアルキルアルコキシサルフェートが特に有効であることが見出されている。このような硫酸化界面活性剤は、ＯＸＯ－アルコール及びＦｉｓｈｅｒＴｒｏｐｓｈアルコールなどの合成アルコールに由来している。分留を使用して、Ｃ１２及びＣ１３アルキル鎖の比率を増加させることができる。Ｃ１２及びＣ１３アルキル鎖を有するアルキルサルフェート界面活性剤を含有する組成物の粘度及び油脂洗浄効力は、分岐の存在及び程度によって著しく影響を受ける場合がある。しかしながら、油脂洗浄性能を向上させるために分岐構造を改変することは、多くの場合、粘度の低下につながり、逆に、所望の粘度を達成するために分岐を調整することは、油脂洗浄有効性を損なう。このトレードオフは、Ｃ１２～Ｃ１３アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤が低いアルコキシル化度を有するか又はアルコキシル化されていないときに特に顕著になる。これらの知見は、このようなアルキルサルフェート界面活性剤を含有する組成物において、最適な粘度及び油脂洗浄特性を同時に達成するという課題を強調する。
【０００５】
したがって、液体食器手洗い用組成物がより低い温度の水を使用して希釈されたときであっても、食器類からの改善された油脂除去を提供する必要性が存在したままである。この必要性は、液体洗剤組成物の粘度を損なうことなく満たされなければならない。
【０００６】
欧州特許第０４６６２４３（Ａ１）号は、未反応有機物質及び水を実質的に含まない、二級アルキルサルフェート含有表面活性組成物を調製する方法に関する。欧州特許第３３７４４８６（Ａ１）号は、１種以上の分岐鎖状及び非アルコキシル化Ｃ６～Ｃ１４アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤を、１種以上の直鎖状又は分岐鎖状Ｃ４～Ｃ１１アルキル又はアリールアルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤と組み合わせて含有する、泡立ちプロファイルの改善された洗浄組成物であって、布地を手洗いする際に使用するために特に好適な、洗浄組成物に関する。国際公開第２０１７０７９９６０（Ａ１）号は、１種以上の分岐鎖状非エトキシル化Ｃ６～Ｃ１４アルキルサルフェート界面活性剤と１種以上の直鎖状非アルコキシル化Ｃ６～Ｃ１８アルキルサルフェート界面活性剤との組み合わせを含有する、改善された泡立ちプロファイルを有する洗浄組成物であって、食器類又は布地の手洗いに特に好適な、洗浄組成物に関する。国際公開第２００９１４３０９１（Ａ１）号は、有能かつ有効な起泡剤として、Ｃ１４～Ｃ１５アルコールサルフェート界面活性剤及びＣ１４～Ｃ１５アルコールエトキシレートサルフェート界面活性剤のブレンドを含む、軽質液体洗剤組成物に関し、この界面活性剤をベースとする製品は、界面活性剤に基づいて、食器手洗い用液体、液体皮膚クレンジング剤又は任意のタイプの洗浄製品若しくはクレンジング製品とすることができ、軽質液体洗剤組成物は、アニオン性スルホネート界面活性剤、アミンオキシド、Ｃ１４～Ｃ１５アルコールサルフェート及びＣ１４～Ｃ１５アルコールエトキシレートサルフェートを含む。国際公開第２０１７０９７９１３（Ａ１）号は、分岐鎖を有するアルキルサルフェートを含む食器洗い用洗剤組成物に関し、食器洗い用洗剤組成物の屈折率は、０．１０以上～０．３０以下であり、食器洗い用洗剤組成物の粘度は、８００ｍＰａ・ｓ以上～１８００ｍＰａ・ｓ以下であり、食器洗い用洗剤組成物は、食器洗い用洗剤組成物の総量に基づいて、０．１質量％以上～４．０質量％以下の含量でアルキルサルフェートを含む。国際公開第１９９９０１９４４９（Ａ１）号は、中鎖分岐鎖状界面活性剤を含む硬質表面洗浄製品に関する。国際公開第１９９７０３９０８８（Ａ１）号は、単独の、又は洗浄配合物の低温洗浄特性を調整する目的で他の界面活性剤とともに配合される、特に、より低い水温での用途のための、洗浄組成物において有用な中鎖分岐鎖状一級アルキルサルフェート界面活性剤の混合物、並びに界面活性剤混合物での使用に好適な中鎖分岐鎖状一級アルキルサルフェート界面活性剤に関する。国際公開第００／４２１５５（Ａ１）号は、優れた洗浄性能のために、ペクチン酸リアーゼと、中鎖分岐鎖状アニオン性界面活性剤及び／又はアミンオキシド界面活性剤から選択される界面活性剤と、を含む、洗剤組成物に関する。欧州特許第２３３６２８２（Ａ１）は、２．０を上回るｐＨを有し、ギ酸、クエン酸、及びアルカリ性材料を含む、液体酸性硬質表面洗浄組成物に関する。米国特許出願公開第２０２３１７４８９３（Ａ１）号は、界面活性剤異性体の混合物である第１の界面活性剤と、直鎖状アルキルベンゼンスルホネートを含む第２の界面活性剤と、を含む、布地のような基材を洗浄するための液体洗剤組成物に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００７】
欧州特許第０４６６２４３（Ａ１）号
欧州特許第３３７４４８６（Ａ１）号
国際公開第２０１７０７９９６０（Ａ１）号
国際公開第２００９１４３０９１（Ａ１）号
国際公開第２０１７０９７９１３（Ａ１）号
国際公開第１９９９０１９４４９（Ａ１）号
国際公開第１９９７０３９０８８（Ａ１）号
国際公開第００／４２１５５（Ａ１）号
欧州特許第２３３６２８２（Ａ１）
米国特許出願公開第２０２３１７４８９３（Ａ１）号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明は、液体食器手洗い用洗浄組成物であって、組成物全体の５重量％～５０重量％の界面活性剤系を含み、界面活性剤系が、界面活性剤系の４０重量％～９０重量％の、アルキルサルフェート、アルキルアルコキシサルフェート、及びこれらの混合物からなる群から選択されるアルキル硫酸化アニオン性界面活性剤と、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される補助界面活性剤と、を含み、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤のアルキル鎖が、少なくとも９０％のＣ１２～Ｃ１５鎖のモル分率％を有し、アルキル硫酸化アニオン性界面活性剤のアルキル鎖の２．０％～１５％のモル分率が、Ｃ１５アルキル鎖であることを特徴とする、組成物に関する。
【０００９】
本発明は更に、食器類を手作業で洗う方法であって、本発明による組成物を所定の体積の水に送達して、洗浄溶液を形成する工程と、溶液中に食器類を浸漬する工程と、を含み、好ましくは、水が、３０℃以下の温度を有する、方法に関する。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
本発明の液体食器手洗い用洗浄組成物は、低い温度で希釈組成物中に食器類を浸漬したときでも、良好な油脂除去を提供すると同時に、より望ましい粘度も提供する。
（【００１１】以降は省略されています）

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