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公開番号2025034262
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023140547
出願日2023-08-30
発明の名称水性メンテナンス液、インクセット、液体付与装置のメンテナンス方法、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C11D 17/08 20060101AFI20250306BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約【課題】耐擦過性が良好な画像を記録しうる水性インクを吐出する液体付与装置の吐出不良を回復しやすく、液体付与装置への部材接液性が良好な水性メンテナンス液を提供する。
【解決手段】色材及び樹脂粒子を含有する水性インクを吐出する液体付与装置に用いられる水性メンテナンス液である。樹脂粒子は、アクリル系樹脂粒子、スチレン系樹脂粒子、ウレタン系樹脂粒子、及びポリエステル系樹脂粒子からなる群より選択される少なくとも1種を含む。液体付与装置における水性インクとの接触部は、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂と反応する硬化剤とが重合したエポキシ樹脂組成物を含む。水性メンテナンス液は、下記一般式(1)で表される水溶性化合物を含有することを特徴とする。
R1-X-R2 (1)
(一般式(1)中、Xは、スルホニル基又はスルホキシド基を表し、R1及びR2は、連結して環を形成せずに、それぞれ独立に、水酸基で置換されていてもよいアルキル基を表す。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
色材及び樹脂粒子を含有する水性インクを吐出する液体付与装置に用いられる水性メンテナンス液であって、
前記樹脂粒子は、アクリル系樹脂粒子、スチレン系樹脂粒子、ウレタン系樹脂粒子、及びポリエステル系樹脂粒子からなる群より選択される少なくとも1種を含み、
前記液体付与装置における前記水性インクとの接触部は、エポキシ樹脂と、前記エポキシ樹脂と反応する硬化剤とが重合したエポキシ樹脂組成物を含み、
前記水性メンテナンス液は、下記一般式(1)で表される水溶性化合物を含有することを特徴とする水性メンテナンス液。


-X-R

(1)
(前記一般式(1)中、Xは、スルホニル基又はスルホキシド基を表し、R

及びR

は、連結して環を形成せずに、それぞれ独立に、水酸基で置換されていてもよいアルキル基を表す。)
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記一般式(1)中のR

及びR

が、それぞれ独立に、メチル基又はエチル基である請求項1に記載の水性メンテナンス液。
【請求項3】
前記一般式(1)中のXが、スルホキシド基である請求項1に記載の水性メンテナンス液。
【請求項4】
前記水性メンテナンス液中の前記一般式(1)で表される前記水溶性化合物の含有量(質量%)が、前記水性メンテナンス液の全質量を基準として、20質量%以上80質量%以下である請求項1に記載の水性メンテナンス液。
【請求項5】
前記樹脂粒子を形成する樹脂のガラス転移温度(℃)が、80℃以下である請求項1に記載の水性メンテナンス液。
【請求項6】
前記エポキシ樹脂が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を含む請求項1に記載の水性メンテナンス液。
【請求項7】
前記硬化剤が、アミン系硬化剤及び酸無水物系硬化剤からなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項1に記載の水性メンテナンス液。
【請求項8】
色材及び樹脂粒子を含有する水性インクと、前記水性インクを吐出する液体付与装置に用いられる水性メンテナンス液とを含むインクセットであって、
前記樹脂粒子は、アクリル系樹脂粒子、スチレン系樹脂粒子、ウレタン系樹脂粒子、及びポリエステル系樹脂粒子からなる群より選択される少なくとも1種を含み、
前記液体付与装置における前記水性インクとの接触部は、エポキシ樹脂と、前記エポキシ樹脂と反応する硬化剤とが重合したエポキシ樹脂組成物を含み、
前記水性メンテナンス液は、下記一般式(1)で表される水溶性化合物を含有することを特徴とするインクセット。


-X-R

(1)
(前記一般式(1)中、Xは、スルホニル基又はスルホキシド基を表し、R

及びR

は、連結して環を形成せずに、それぞれ独立に、水酸基で置換されていてもよいアルキル基を表す。)
【請求項9】
色材及び樹脂粒子を含有する水性インクを吐出して記録媒体に画像を記録する液体付与装置に、水性メンテナンス液を付与する工程を含む液体付与装置のメンテナンス方法であって、
前記樹脂粒子は、アクリル系樹脂粒子、スチレン系樹脂粒子、ウレタン系樹脂粒子、及びポリエステル系樹脂粒子からなる群より選択される少なくとも1種を含み、
前記液体付与装置における前記水性インクとの接触部は、エポキシ樹脂と、前記エポキシ樹脂と反応する硬化剤とが重合したエポキシ樹脂組成物を含み、
前記水性メンテナンス液は、下記一般式(1)で表される水溶性化合物を含有することを特徴とする液体付与装置のメンテナンス方法。


-X-R

(1)
(前記一般式(1)中、Xは、スルホニル基又はスルホキシド基を表し、R

及びR

は、連結して環を形成せずに、それぞれ独立に、水酸基で置換されていてもよいアルキル基を表す。)
【請求項10】
色材及び樹脂粒子を含有する水性インクを液体付与装置から吐出して記録媒体に画像を記録する工程;及び前記液体付与装置に水性メンテナンス液を付与する工程;を含むインクジェット記録方法であって、
前記樹脂粒子は、アクリル系樹脂粒子、スチレン系樹脂粒子、ウレタン系樹脂粒子、及びポリエステル系樹脂粒子からなる群より選択される少なくとも1種を含み、
前記液体付与装置における前記水性インクとの接触部は、エポキシ樹脂と、前記エポキシ樹脂と反応する硬化剤とが重合したエポキシ樹脂組成物を含み、
前記水性メンテナンス液は、下記一般式(1)で表される水溶性化合物を含有することを特徴とするインクジェット記録方法。


-X-R

(1)
(前記一般式(1)中、Xは、スルホニル基又はスルホキシド基を表し、R

及びR

は、連結して環を形成せずに、それぞれ独立に、水酸基で置換されていてもよいアルキル基を表す。)
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水性メンテナンス液、インクセット、液体付与装置のメンテナンス方法、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、インクジェット記録装置は、商業印刷分野や産業印刷分野での利用が増加しつつある。これら印刷分野における記録物の性能は、所謂家庭用印刷分野と比較して、高い耐擦過性が要求される。
【0003】
耐擦過性が良好な画像を記録可能とするために、樹脂粒子を含有するインクを用いる手段がある。インクに樹脂粒子を添加するとその分だけ固形分が増えることになる。そのため、インクジェット記録装置が長期間不使用の場合や、動作中の停電などで液体付与装置が適切にキャッピングされない場合などにおいて、インク中の水などの液体成分が蒸発することで液体付与装置のノズルなどのインク流路に固着物が発生しやすくなる。その結果、インクの吐出不良が生じ、記録不良が発生する場合がある。
【0004】
インク流路の固着を予防するためにインクそのものの成分を調整するほかに、メンテナンス液(回復液や洗浄液などとも称される)を用いてインク流路の固着の予防や解消を行う手段が考えられる。
【0005】
一方で、インク流路の固着に関する課題を解消しうるインクやメンテナンス液は、使用時に、インクジェット記録装置の液体付与装置内の構成部材と接触するため、液体付与装置内の構成部材への適性(以下、接液性とも記す)も求められる。特に、液体付与装置に用いられる接着剤への接液性が重要になると考えられる。液体付与装置のインク流路の固着回復性と液体付与装置への接液性の両立については、例えば、特許文献1には、アミド系溶剤又はラクトン系溶剤を少なくとも1つ以上含有するメンテナンス液が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-159238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らは、特許文献1に開示された技術を参考に、液体付与装置のインク流路の固着回復性と、液体付与装置への接液性を両立しうるメンテナンス液について検討を行った。その結果、より高いレベルの固着回復性と接液性を満たすには、改善の余地があることがわかった。
【0008】
したがって、本発明の目的は、耐擦過性が良好な画像を記録しうる水性インクを吐出する液体付与装置のインク流路の固着を回復しやすく、液体付与装置への接液性が良好な水性メンテナンス液を提供することにある。また、本発明の別の目的は、この水性メンテナンス液を用いたインクセット、液体付与装置のメンテナンス方法、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明によれば、色材及び樹脂粒子を含有する水性インクを吐出する液体付与装置に用いられる水性メンテナンス液であって、前記樹脂粒子は、アクリル系樹脂粒子、スチレン系樹脂粒子、ウレタン系樹脂粒子、及びポリエステル系樹脂粒子からなる群より選択される少なくとも1種を含み、前記液体付与装置における前記水性インクとの接触部は、エポキシ樹脂と、前記エポキシ樹脂と反応する硬化剤とが重合したエポキシ樹脂組成物を含み、前記水性メンテナンス液は、下記一般式(1)で表される水溶性化合物を含有することを特徴とする水性メンテナンス液が提供される。


-X-R

(1)
(前記一般式(1)中、Xは、スルホニル基又はスルホキシド基を表し、R

及びR

は、連結して環を形成せずに、それぞれ独立に、水酸基で置換されていてもよいアルキル基を表す。)
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、耐擦過性が良好な画像を記録しうる水性インクを吐出する液体付与装置のインク流路の固着を回復しやすく、液体付与装置への接液性が良好な水性メンテナンス液を提供することができる。また、本発明によれば、この水性メンテナンス液を用いたインクセット、液体付与装置のメンテナンス方法、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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