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公開番号2025036045
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-14
出願番号2024061460,2024035011
出願日2024-04-05,2024-03-07
発明の名称ワイパ制御装置
出願人株式会社デンソーエレクトロニクス,株式会社デンソー
代理人弁理士法人ゆうあい特許事務所
主分類B60S 1/08 20060101AFI20250306BHJP(車両一般)
要約【課題】簡素な構成でワイパの回転角度を推定するとともに、ワイパのオーバーランを抑制するワイパ制御装置を提供する。
【解決手段】ワイパ制御装置30の推定部64は、下反転位置および上反転位置を往復するワイパを駆動させるワイパモータ100に流れる電流Im_Hi、Im_Loに関する値を取得する。また、推定部64は、ワイパモータ100に流れる電流のうちワイパモータ100の駆動に応じた周期性を有する電流リップルに基づいて、ワイパの回転角度であるワイパ角度を推定する。さらに、ワイパ制御装置30の駆動部62は、ワイパの位置が下反転位置の直前であるとき、および、ワイパの位置が上反転位置の直前であるときのどちらかであるとき、ワイパモータ100に供給される電力を減少させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ワイパ制御装置であって、
第1位置(Pd)および第2位置(Pu)を往復するワイパ(90)を駆動させるワイパモータ(100)に流れる電流(Im_Hi、Im_Lo)に関する値を取得する取得部(S200)と、
前記ワイパモータに流れる電流のうち前記ワイパモータの駆動に応じた周期性を有する電流リップル(Ir)に基づいて、前記ワイパの回転角度であるワイパ角度(θw)を推定する推定部(S210)と、
前記ワイパの位置が前記第1位置の直前であるとき、および、前記ワイパの位置が前記第2位置の直前であるときのどちらかであるとき、前記ワイパモータに供給される電力を減少させる駆動部(62)と、
を備えるワイパ制御装置。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記ワイパ制御装置は、オンすることにより、前記ワイパモータに電流を流すことで前記ワイパモータを回転させる駆動素子(35、45)をさらに備え、
前記駆動部は、前記ワイパの位置が前記第1位置の直前であるとき、および、前記ワイパの位置が前記第2位置の直前であるときのどちらかであるとき、前記駆動素子をオンオフさせることにより、前記ワイパモータに供給される電力を減少させる請求項1に記載のワイパ制御装置。
【請求項3】
ワイパ制御装置であって、
第1位置(Pd)および第2位置(Pu)を往復するワイパ(90)を駆動させるワイパモータ(100)に流れる電流(Im_Hi、Im_Lo)に関する値を取得する取得部(S200)と、
前記ワイパモータに流れる電流のうち前記ワイパモータの駆動に応じた周期性を有する電流リップル(Ir)に基づいて、前記ワイパの回転角度であるワイパ角度(θw)を推定する推定部(S210)と、
を備え、
前記ワイパモータは、
第1速度で回転させるために電力が供給される第1端子(104)と、
前記第1速度よりも低速の第2速度で回転させるために電力が供給される第2端子(106)と、
を有し、
前記ワイパ制御装置は、
オンすることにより、前記第1端子を介して前記ワイパモータに電流を流すことで前記ワイパモータを回転させる第1素子(35)と、
オンすることにより、前記第2端子を介して前記ワイパモータに電流を流すことで前記ワイパモータを回転させる第2素子(45)と、
前記第1素子および前記第2素子のオンオフを制御する駆動部(62)と、
をさらに備え、
前記駆動部は、
前記第1素子がオンしている場合に、前記ワイパの位置が前記第1位置の直前であるとき、および、前記ワイパの位置が前記第2位置の直前であるときのどちらかであるとき、前記第1素子をオンからオフさせることにより、前記第1端子への電力供給を停止させ、前記第2素子をオフからオンさせることにより、前記第2端子に電力を供給させ、
前記ワイパの位置が前記第1位置の直前から前記第1位置となるとき、および、前記ワイパの位置が前記第2位置の直前から前記第2位置となるときのどちらかであるとき、前記第1素子をオフからオンさせることにより、前記第1端子に電力を供給させ、前記第2素子をオンからオフさせることにより、前記第2端子への電力供給を停止させるワイパ制御装置。
【請求項4】
ワイパ制御装置であって、
第1位置(Pd)および第2位置(Pu)を往復するワイパ(90)を駆動させるワイパモータ(100)に流れる電流(Im_Hi、Im_Lo)に関する値を取得する取得部(S200)と、
前記ワイパモータに流れる電流のうち前記ワイパモータの駆動に応じた周期性を有する電流リップル(Ir)に基づいて、前記ワイパの回転角度であるワイパ角度(θw)を推定する推定部(S210)と、
を備え、
前記ワイパモータは、
第1速度で回転させるために電力が供給される第1端子(104)と、
前記第1速度よりも低速の第2速度で回転させるために電力が供給される第2端子(106)と、
を有し、
前記ワイパ制御装置は、
オンすることにより、前記第1端子を介して前記ワイパモータに電流を流すことで前記ワイパモータを回転させる第1素子(35)と、
オンすることにより、前記第2端子を介して前記ワイパモータに電流を流すことで前記ワイパモータを回転させる第2素子(45)と、
前記第1素子および前記第2素子のオンオフを制御する駆動部(62)と、
をさらに備え、
前記駆動部は、
前記第1素子がオンしている場合に、前記ワイパの位置が前記第1位置の直前であるとき、および、前記ワイパの位置が前記第2位置の直前であるときのどちらかであるとき、前記第1素子をオンからオフさせることにより、前記第1端子への電力供給を停止させ、前記第2素子をオフのままとさせ、
前記ワイパの位置が前記第1位置の直前から前記第1位置となるとき、および、前記ワイパの位置が前記第2位置の直前から前記第2位置となるときのどちらかであるとき、前記第1素子をオフからオンさせることにより、前記第1端子に電力を供給させ、前記第2素子をオフのままとさせるワイパ制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ワイパ制御装置に関するものである。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に記載されているように、ホールセンサで検出されたワイパモータのロータの回転数と、ワイパモータの減速機構の減速比とに基づいて基準位置からのワイパブレードの位置を算出するワイパ装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-43158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたワイパ装置では、ロータの回転数を検出するホールセンサが備えられる。これにより、ホールセンサ用の信号の配線が必要となることから、特許文献1に記載されたワイパ装置の構成が複雑化する。このため、ワイパ装置のコストが増加する。また、ワイパブレードが下反転位置または上反転位置で停止しないで行き過ぎることであるオーバーランが発生することがあり、このオーバーランの抑制も求められている。
【0005】
本開示は、簡素な構成でワイパの回転角度を推定するとともに、ワイパのオーバーランを抑制するワイパ制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、ワイパ制御装置であって、第1位置(Pd)および第2位置(Pu)を往復するワイパ(90)を駆動させるワイパモータ(100)に流れる電流(Im_Hi、Im_Lo)に関する値を取得する取得部(S200)と、ワイパモータに流れる電流のうちワイパモータの駆動に応じた周期性を有する電流リップル(Ir)に基づいて、ワイパの回転角度であるワイパ角度(θw)を推定する推定部(S210)と、ワイパの位置が第1位置の直前であるとき、および、ワイパの位置が第2位置の直前であるときのどちらかであるとき、ワイパモータに供給される電力を減少させる駆動部(62)と、を備えるワイパ制御装置である。
また、請求項3に記載の発明は、ワイパ制御装置であって、第1位置(Pd)および第2位置(Pu)を往復するワイパ(90)を駆動させるワイパモータ(100)に流れる電流(Im_Hi、Im_Lo)に関する値を取得する取得部(S200)と、ワイパモータに流れる電流のうちワイパモータの駆動に応じた周期性を有する電流リップル(Ir)に基づいて、ワイパの回転角度であるワイパ角度(θw)を推定する推定部(S210)と、を備え、ワイパモータは、第1速度で回転させるために電力が供給される第1端子(104)と、第1速度よりも低速の第2速度で回転させるために電力が供給される第2端子(106)と、を有し、ワイパ制御装置は、オンすることにより、第1端子を介してワイパモータに電流を流すことでワイパモータを回転させる第1素子(35)と、オンすることにより、第2端子を介してワイパモータに電流を流すことでワイパモータを回転させる第2素子(45)と、第1素子および第2素子のオンオフを制御する駆動部(62)と、をさらに備え、駆動部は、第1素子がオンしている場合に、ワイパの位置が第1位置の直前であるとき、および、ワイパの位置が第2位置の直前であるときのどちらかであるとき、第1素子をオンからオフさせることにより、第1端子への電力供給を停止させ、第2素子をオフからオンさせることにより、第2端子に電力を供給させ、ワイパの位置が第1位置の直前から第1位置となるとき、および、ワイパの位置が第2位置の直前から第2位置となるときのどちらかであるとき、第1素子をオフからオンさせることにより、第1端子に電力を供給させ、第2素子をオンからオフさせることにより、第2端子への電力供給を停止させるワイパ制御装置である。
さらに、請求項4に記載の発明は、ワイパ制御装置であって、第1位置(Pd)および第2位置(Pu)を往復するワイパ(90)を駆動させるワイパモータ(100)に流れる電流(Im_Hi、Im_Lo)に関する値を取得する取得部(S200)と、ワイパモータに流れる電流のうちワイパモータの駆動に応じた周期性を有する電流リップル(Ir)に基づいて、ワイパの回転角度であるワイパ角度(θw)を推定する推定部(S210)と、を備え、ワイパモータは、第1速度で回転させるために電力が供給される第1端子(104)と、第1速度よりも低速の第2速度で回転させるために電力が供給される第2端子(106)と、を有し、ワイパ制御装置は、オンすることにより、第1端子を介してワイパモータに電流を流すことでワイパモータを回転させる第1素子(35)と、オンすることにより、第2端子を介してワイパモータに電流を流すことでワイパモータを回転させる第2素子(45)と、第1素子および第2素子のオンオフを制御する駆動部(62)と、をさらに備え、駆動部は、第1素子がオンしている場合に、ワイパの位置が第1位置の直前であるとき、および、ワイパの位置が第2位置の直前であるときのどちらかであるとき、第1素子をオンからオフさせることにより、第1端子への電力供給を停止させ、第2素子をオフのままとさせ、ワイパの位置が第1位置の直前から第1位置となるとき、および、ワイパの位置が第2位置の直前から第2位置となるときのどちらかであるとき、第1素子をオフからオンさせることにより、第1端子に電力を供給させ、第2素子をオフのままとさせるワイパ制御装置である。
【0007】
これにより、ロータの回転数を検出するホールセンサを設けることなく、ワイパ角度が推定される。このため、ホールセンサ用の信号の配線を設ける必要がなくなる。したがって、簡素な構成でワイパ角度が推定される。また、ワイパは、第1位置または第2位置の直前から減速されることにより、第1位置または第2位置に滑らかに移動する。このため、ワイパが第1位置または第2位置で停止しないで行き過ぎることであるワイパのオーバーランが抑制される。
【0008】
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
一実施形態のワイパ制御装置が用いられるワイパ駆動システムの構成図。
ワイパ駆動システムのワイパを示す図。
ワイパ駆動システムのワイパモータに流れる電流と時間との関係図。
ワイパ制御装置の電流検出範囲の切り替えを説明するための図。
ワイパ制御装置の駆動部の処理を示すフローチャート。
ワイパ制御装置の推定部の処理を示すフローチャート。
推定部によるパルス数の算出を説明するための図。
一実施形態の変形例1のワイパ制御装置が用いられるワイパ駆動システムの構成図。
一実施形態の変形例1のワイパ制御装置における推定部によるパルス数の算出を説明するための図。
一実施形態の変形例2のワイパ制御装置における駆動部の処理を説明するためのワイパ角度とHiスイッチおよびLoスイッチのオンオフとの関係図。
一実施形態の変形例2のワイパ制御装置における駆動部の処理を説明するためのワイパ角度とHiスイッチおよびLoスイッチのオンオフとの関係図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
(【0011】以降は省略されています)

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