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公開番号2025035784
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-14
出願番号2023143042
出願日2023-09-04
発明の名称細胞作製用カートリッジ
出願人キヤノン株式会社,キヤノンメディカルシステムズ株式会社
代理人弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
主分類C12M 1/28 20060101AFI20250307BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】液が流出する可能性に付帯する設備投資をせずに、安全性を確保すること。
【解決手段】 実施形態に係る細胞作製用カートリッジは、閉鎖系の流路と、前記流路を収容する閉鎖系の容器とを備えている。前記容器は、前記流路内で流体を送液するためのエネルギーを当該容器の外部から受けるエネルギー伝達部を備えている。前記エネルギー伝達部は、前記容器の内外を隔てる境界に位置する。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
流路と、前記流路を収容する容器とを備えた細胞作製用カートリッジであって、
前記容器は、前記流路内で流体を送液するためのエネルギーを当該容器の外部から受けるエネルギー伝達部を備え、
前記エネルギー伝達部は、前記容器の内外を隔てる境界に位置する、
細胞作製用カートリッジ。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
前記流路は、細胞作製に用いられる流体を貯留し、少なくとも一部が可動である貯留部を有し、
前記エネルギー伝達部は、前記エネルギーに応じた駆動力を前記貯留部の前記少なくとも一部に伝達する、
請求項1に記載の細胞作製用カートリッジ。
【請求項3】
前記エネルギー伝達部は、可動な部分であり、前記エネルギーに応じた力学的作用を前記可動な部分を介して、前記貯留部に伝達する、
請求項2に記載の細胞作製用カートリッジ。
【請求項4】
前記貯留部は、シリンジである、請求項2に記載の細胞作製用カートリッジ。
【請求項5】
前記エネルギー伝達部は、ダイヤフラムである、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の細胞作製用カートリッジ。
【請求項6】
前記エネルギー伝達部は、ベローズである、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の細胞作製用カートリッジ。
【請求項7】
前記エネルギー伝達部は、バルーンである、請求項2又は3に記載の細胞作製用カートリッジ。
【請求項8】
前記容器は、
前記流路を保持する凹部が形成された容器本体と、
前記凹部を覆うように前記容器本体に装着されたフタと、
を備えており、
前記フタは、前記流路のうちの前記貯留部を覆う位置に前記エネルギー伝達部を備えた、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の細胞作製用カートリッジ。
【請求項9】
前記流路に直交する方向に沿って移動可能に前記容器本体及び前記フタに保持され、前記流路の一部を弾性変形させることにより、前記流路を閉塞する閉塞部材、を更に備えた、請求項8に記載の細胞作製用カートリッジ。
【請求項10】
前記流路は、前記貯留部から送出された流体を通過させるチューブと、前記チューブを前記貯留部に着脱自在に接続するコネクタと、を更に備えた、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の細胞作製用カートリッジ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書及び図面に開示の実施形態は、細胞作製用カートリッジに関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
細胞を作製する細胞作製プロセスは、例えば、ドナーの組織から細胞を抽出する工程と、その細胞を培養する工程とを含んでいる。これらの工程は、遠心分離機等の大型設備と技師による手技との組み合わせによって行われている。しかしながら、大型設備の準備及び維持は非常に高額である。また、一連の工程では作業が複雑かつ繊細であり、手作業の部分では個人の技量によって細胞の品質にばらつきが生じる。
【0003】
従って、高品質で安価に細胞を作製するためには、細胞作製プロセスを装置で自動化する必要がある。但し、装置で自動化した場合、配管の流路に細胞を送液する際に、想定外の圧力が加わって配管が外れ、液が流出する可能性がある。このため、安全キャビネットや、バイオセーフティーレベル2(BSL-2)に対応した実験室など、安全性を確保する環境を構築することが求められる。
【0004】
しかしながら、安全キャビネットやBSL-2対応の環境を構築するには、装置以外にも多額の設備投資が必要となり、安価に製造することが困難となる。従って、液が流出する可能性に付帯する設備投資をせずに、安全性を確保することが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-118681号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、液が流出する可能性に付帯する設備投資をせずに、安全性を確保することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態に係る細胞作製用カートリッジは、流路と、前記流路を収容する容器とを備えている。前記容器は、前記流路内で流体を送液するためのエネルギーを当該容器の外部から受けるエネルギー伝達部を備えている。前記エネルギー伝達部は、前記容器の内外を隔てる境界に位置する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、一実施形態に係る細胞作製用カートリッジ及びその周辺構成の一例を模式的に示す斜視図である。
図2は、図1の細胞作製用カートリッジの外観を模式的に示す斜視図である。
図3は、図2のIII-III線矢視断面図である。
図4は、図1の細胞作製用カートリッジの機能を説明するための模式図である。
図5は、図1の送液機構から細胞作製用カートリッジがエネルギーを受けるダイヤフラムを説明するための模式図である。
図6は、図1の送液機構から細胞作製用カートリッジがエネルギーを受けるバルーンを説明するための模式図である。
図7は、図2の細胞作製用カートリッジにおけるピン部材が流路を開放した様子を模式的に示す断面図である。
図8は、図2の細胞作製用カートリッジにおけるピン部材が流路を閉塞した様子を模式的に示す断面図である。
図9は、一実施形態における動作の一例を説明するためのフローチャートである。
図10は、一実施形態における動作の一例を説明するための模式図である。
図11は、一実施形態における動作の一例を説明するための模式図である。
図12は、一実施形態における動作の一例を説明するための模式図である。
図13は、一実施形態における動作の一例を説明するための模式図である。
図14は、一実施形態における動作の一例を説明するための模式図である。
図15は、一実施形態の変形例であるベローズを説明するための模式図である。
図16は、一実施形態の他の変形例における動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、一実施形態に係る細胞作製用カートリッジについて説明する。なお、以下の説明は、細胞作製用カートリッジを誘導多能性幹細胞(iPS(induced pluripotent stem)細胞)の作製に用いた場合を例に挙げて述べる。但し、細胞作製用カートリッジは、iPS細胞に限らず、任意の細胞の作製に使用可能である。
【0010】
図1は、一実施形態に係る細胞作製用カートリッジ及びその周辺構成の一例を模式的に示す斜視図であり、図2は、図1の細胞作製用カートリッジの外観を模式的に示す斜視図である。図3は、図2のIII-III線矢視断面図である。細胞作製用カートリッジ1は、例えば、送液機構4の近傍に配置され、培養装置5に着脱自在に保持される。細胞作製用カートリッジ1は、閉鎖系の流路と、流路を収容する閉鎖系の容器とを備えている。閉鎖系の流路は、細胞を含む液体を輸送する流路としてチューブや貯留部などを接続して形成される第1閉鎖構造を有している。閉鎖系の容器は、液体が細胞作製用カートリッジ1の外部に漏れ出さないよう第1閉鎖構造の流路の外側に配置された第2閉鎖構造を有している。すなわち、細胞作製用カートリッジ1は、第1閉鎖構造及び第2閉鎖構造からなる二重閉鎖構造を有している。なお、閉鎖系の流路は、無菌フィルタによって無菌性を確保していれば、当該無菌フィルタを介して当該流路外ないし閉鎖系の容器外に連通していてもよい。また、その場合、無菌フィルタは疎水性を有することが好ましい。細胞作製用カートリッジ1の容器は、樹脂又はプラスチックからなり、当該流路を保持する凹部が形成された容器本体2と、当該凹部を覆うように容器本体2に装着されたフタ3とを備えている。容器本体2及びフタ3は、硬質である。ここで、硬質であることは、弾性率が、後述するチューブ20やバッグ等の軟質部の弾性率の10倍以上であることを意味する。容器本体2及びフタ3は、例えば、樹脂又はプラスチックからなる。樹脂は、例えば、ポリカーボネート(PC)又はポリスチレン(PS)である。容器本体2及びフタ3の少なくとも一方は、光透過性であることが好ましい。例えば、容器本体2及びフタ3の少なくとも一方が可視光透過性を有している場合、細胞作製プロセスを容易に観察できる観点から好ましい。図2では、容器本体2が不透明であり、フタ3が透明である場合の外観を表している。容器本体2の凹部は、閉鎖系の流路の端部を収容する穴11H、12H、14H~17H、19Hと、閉鎖系の流路の中間部を収容する穴13H、18Hと、穴11H~19Hに接続するように形成され、閉鎖系の流路の中間部を収容する溝20Tとを備えている。フタ3の穴3aは、容器本体2の凹部の穴19H上に位置し、穴19Hに収容されたバルーン19を露出させる。フタ3は、容器本体2の凹部の穴11H、12H、14H、15Hを覆う位置にダイヤフラム3Dを備えている。言い換えると、フタ3は、流路のうちの貯留部を覆う位置にダイヤフラム3Dを備えている。ダイヤフラム3D及びバルーン19は、閉鎖系の流路内で流体を送液するためのエネルギーを当該容器の外部から受けるエネルギー伝達部の一例である。ダイヤフラム3D及びバルーン19は、当該容器の内外を隔てる境界に位置する。細胞作製用カートリッジ1のピン部材31~38及びハンドル39は、フタ3を貫通して容器本体2の溝20Tの一部に摺動可能に保持される。なお、穴11H~19Hの個数と、溝20Tの形状とに対応する凹部のレイアウトは、細胞作製プロセスに応じて任意のレイアウトが使用可能となっている。但し、細胞作製用カートリッジ1に対し、送液機構4及び培養装置5の両方を装着する場合、干渉を避けるため、送液機構4に関する領域(穴11H、12H、14H、15H、19H)と、培養装置5に関する領域(穴17H)とを離したレイアウトにする。一方、細胞作製用カートリッジ1に対し、送液機構4及び培養装置5を片方ずつ装着する場合、送液機構4に関する領域(穴11H、12H、14H、15H、19H)と、培養装置5に関する領域(穴17H)とを近接したレイアウトとしてもよい。フタ3の穴3a及びダイヤフラム3Dと、細胞作製用カートリッジ1のピン部材31~38及びハンドル39とについても同様に任意のレイアウトが使用可能である。なお、細胞作製用カートリッジ1の容器は、当該無菌フィルタを介して当該容器内外を連通していてもよい。また、その場合、無菌フィルタは疎水性を有することが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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