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公開番号2025034691
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023141218
出願日2023-08-31
発明の名称防炎シート及びその製造方法、並びに組電池
出願人イビデン株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類B32B 5/18 20060101AFI20250306BHJP(積層体)
要約【課題】断熱材と弾性体とを組み合わせてなる防炎シートにおいて、断熱材かからの粉落ちの問題がなく、弾性体が破れにくいとともに、孔開きしにくく、弾性体を薄くすることもできる防炎シートを提供する。
【解決手段】防炎シート1は、断熱シート50と、熱硬化性樹脂の発泡体からなる弾性被覆60とを有するとともに、弾性被覆60が接合部を有することなく断熱シート50全体を被覆している。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
断熱シートと、熱硬化性樹脂の発泡体からなる弾性被覆とを有するとともに、
前記弾性被覆が接合部を有することなく前記断熱シート全体を被覆していることを特徴とする防炎シート。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記弾性被覆の、前記断熱シートの主面を被覆する平均膜厚が0.01~10mmであることを特徴とする請求項1に記載の防炎シート。
【請求項3】
前記弾性被覆の、前記断熱シートの端面の外側に位置する枠部領域の平均幅が0.01~2mmであることを特徴とする請求項1に記載の防炎シート。
【請求項4】
前記弾性被覆は、シリコーン樹脂を含むことを特徴とする請求項1に記載の防炎シート。
【請求項5】
前記弾性被覆は、難燃剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の防炎シート。
【請求項6】
前記断熱シートは、セラミック粒子を含むことを特徴とする請求項1に記載の防炎シート。
【請求項7】
前記セラミック粒子は、金属酸化物粒子、無機水和物、熱膨張性無機材料及び含水多孔質体から選択される1又は2以上の粒子を含むことを特徴とする請求項6に記載の防炎シート。
【請求項8】
前記弾性被覆は、2MPaで圧縮した際の圧縮率が40~99%であることを特徴とする請求項1に記載の防炎シート。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の防炎シートの製造方法であって、
断熱シートを、熱硬化性樹脂前駆体及び発泡剤を含む弾性被覆原料で覆う被覆工程と、
前記断熱シートを前記弾性被覆原料で被覆した状態で、前記弾性被覆原料を発泡させる発泡工程と、
前記弾性被覆原料を発泡させた後に硬化させる硬化工程と、
を有することを特徴とする防炎シートの製造方法。
【請求項10】
前記断熱シートの片面を前記弾性被覆原料で覆う第1の被覆工程と、
前記断熱シートを前記弾性被覆原料で被覆した状態で、前記弾性被覆原料を発泡させる第1の発泡工程と、
前記弾性被覆原料を発泡させた後に硬化させる第1の硬化工程と、
を有する第1工程と、
前記第1工程で得られた、片面が弾性被覆で被覆された断熱シートの他方の面を、前記弾性被覆原料で覆う第2の被覆工程と、
前記断熱シートを前記弾性被覆原料で被覆した状態で、前記弾性被覆原料を発泡させる第2の発泡工程と、
前記弾性被覆原料を発泡させた後に硬化させる第2の硬化工程と、
を有する第2工程と、
とを有することを特徴とする請求項9に記載の防炎シートの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、防炎シート及びその製造方法、並びに前記防炎シートを備える組電池に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、環境保護の観点から電動モータで駆動する電気自動車又はハイブリッド車等の開発が盛んに進められている。この電気自動車又はハイブリッド車等には、駆動用電動モータの電源となるための、複数の電池セルが直列又は並列に接続された組電池が搭載されている。
【0003】
電池セルには、鉛蓄電池やニッケル水素電池等に比べて、高容量かつ高出力が可能なリチウムイオン二次電池が主に用いられている。そして、電池の内部短絡や過充電等が原因で、ある電池セルが急激に昇温し、その後も発熱を継続するような熱暴走を起こした場合、熱暴走を起こした電池セルからの熱が、隣接する他の電池セルに伝播することで、他の電池セルの熱暴走を引き起こすおそれがある。
【0004】
上記のような熱暴走を起こした電池セルからの熱の伝播を抑制する方法として、電池セル間に防炎シート(「熱伝達抑制シート」ともいう。)を介在させる方法が一般的に行われている。
【0005】
また、電池セルは、熱暴走時以外の通常の使用時でも、充放電の際に膨張・収縮を繰り返すため、それに追従するために弾性体と組み合わせて使用されることもある。また、弾性体により電池セルとの密着性を高める効果も得られる。例えば、特許文献1には、図5に示すように、熱可塑性樹脂からなる発泡体シート11と、発泡体シート11の内部に設けられた断熱シート12と、熱融着部15とを備えた断熱体13が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際特許公開第2021/079601号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の断熱体13では、発泡体シート11の端面に沿って切込み14を形成した袋状であり、袋内に断熱シート12を挿入して収容し、切込み14による開口に熱融着部15を形成して封止している。断熱シート12は、繊維シートにシリカゲルを含浸させたものであるため、シリカゲルの脱離(粉落ち)を防止するために、熱融着部15を形成して封止している。しかし、熱融着部15は、図中の上下2枚の発泡体シート11の重なり部分に圧力を加えながら加熱して形成されるため、熱融着部15には応力が残存し、外力を受けると剥離するおそれがある。
【0008】
また、発泡体シート11の切込み14から断熱シート12を挿入するため、発泡体シート11の断熱シート12のエッジ部との摺接部分に張力が加わりやすく損傷するおそれもある。また、断熱シート12を挿入すると、発泡体シートが部分的に延伸され、延伸部分に引張り応力が残存する。このように、発泡体シート11には、製造に由来する破れや孔開きのおそれもある。
【0009】
組電池では、電池セル以外の部材の体積を小さくして、できるだけコンパクトにすることが望まれており、弾性部を有する断熱材においては、弾性部の厚さを薄くするとともに弾性率を高くすることにより、組電池全体を小さくすることができる。しかしながら、弾性部の厚さを薄くするとともに、破れや孔開きのリスクが高まる。
【0010】
上記したように、特許文献1の断熱体13では、発泡体シート11に破損や孔開きが発生するおそれがあり、薄くなるほど破損や孔開きしやすくなる。また、熱融着部15にも両面から引っ張り応力が発生するため、十分な幅を確保する必要があり、断熱体13としてのコンパクト化に対応しきれない。更には、発泡体シート11に切り込みを入れて断熱シート12を挿入しているため、切り込み前に、発泡体シート11の表層から厚みの1/2以上の深さに到達する気泡があると、切り込み後に表面の極く薄い部分しか残らず、破れたり、孔開きしやすくなる。
(【0011】以降は省略されています)

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