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公開番号2025034514
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023140931
出願日2023-08-31
発明の名称眼科装置、眼底撮影距離の決定方法、プログラム、及び記録媒体
出願人株式会社トプコン
代理人個人
主分類A61B 3/14 20060101AFI20250306BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】スリットスキャン方式の眼底撮影においてフレアの無い画像を取得する。
【解決手段】実施形態に係る眼科装置1の撮影部2は、光スキャナー30を介して照明光を眼底Efに投射し、ローリングシャッターモードで動作可能なイメージセンサー51で戻り光を検出する。画像解析部421は、眼底Efの画像を解析して輝度パラメータ値を求める。瞳孔径データ取得部422は、被検眼Eの瞳孔径データを取得する。制御量決定部423は、画像解析部421により求められた輝度パラメータ値と、瞳孔径データ取得部422により取得された瞳孔径データとに基づいて、被検眼Eと撮影部2との間の距離の制御量を決定する。移動制御部424は、この制御量に基づいて移動機構3を制御する。これにより、被検眼Eと撮影部2との間の距離の調整がなされる。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
光源からの照明光を光スキャナーを介して被検眼の眼底に投射する照明光学系と、前記照明光の戻り光をローリングシャッターモードで動作可能な第1のイメージセンサーで検出する撮影光学系とを含む撮影部と、
前記撮影部を移動する移動機構と、
前記眼底の画像を解析して所定の輝度パラメータの値を求める画像解析部と、
前記被検眼の瞳孔径データを取得する瞳孔径データ取得部と、
前記画像解析部により求められた前記輝度パラメータの前記値と、前記瞳孔径データ取得部により取得された前記瞳孔径データとに基づいて、前記被検眼と前記撮影部との間の距離の制御量を決定する制御量決定部と、
前記制御量決定部により決定された前記制御量に基づいて前記移動機構を制御する移動制御部と
を含む、眼科装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記照明光学系は、前記眼底に赤外照明光を投射可能であり、
前記第1のイメージセンサーは、更に、グローバルリセットリリースシャッターモードで動作可能であり、
前記撮影部は、前記赤外照明光と前記グローバルリセットリリースシャッターモードでの撮影とを用いて前記眼底の第1の赤外画像を取得し、
前記画像解析部は、前記第1の赤外画像を解析して前記輝度パラメータの前記値を求める、
請求項1の眼科装置。
【請求項3】
前記光スキャナーは、前記赤外照明光の投射位置を移動し、
前記撮影部は、前記赤外照明光の移動起点側に発生する第1の高輝度領域及び移動終点側に発生する第2の高輝度領域の双方が描出された前記第1の赤外画像が取得されるタイミングで前記撮影を実行する、
請求項2の眼科装置。
【請求項4】
前記照明光学系は、前記眼底に赤外照明光を投射可能であり、
前記撮影光学系は、グローバルシャッター型の第2のイメージセンサーを更に含み、
前記撮影部は、前記赤外照明光と前記第2のイメージセンサーとを用いて前記眼底の第2の赤外画像を取得し、
前記画像解析部は、前記第2の赤外画像を解析して前記輝度パラメータの前記値を求める、
請求項1の眼科装置。
【請求項5】
前記輝度パラメータは、前記眼底の前記画像における最大輝度、及び、前記眼底の前記画像における高輝度領域の態様を示すパラメータの少なくとも一方を含む、
請求項1の眼科装置。
【請求項6】
前記制御量決定部は、前記画像解析部により求められた前記輝度パラメータの前記値と既定の第1の閾値との比較の結果に基づいて前記制御量を決定する、
請求項1の眼科装置。
【請求項7】
前記移動制御部は、少なくとも前記眼底の前記画像の取得よりも前に、前記被検眼に対する前記撮影部の相対位置を調整するための前記移動機構の制御を実行し、
前記制御量決定部は、前記輝度パラメータの前記値が前記第1の閾値以上である場合にのみ、前記制御量の決定を実行する、
請求項6の眼科装置。
【請求項8】
予め取得された眼底画像データセットの最大輝度値分布を求め、前記最大輝度値分布に基づいて前記第1の閾値を決定する輝度閾値決定部を更に含み、
前記制御量決定部は、前記輝度パラメータの前記値と前記輝度閾値決定部により決定された前記第1の閾値との比較の結果に基づいて前記制御量を決定する、
請求項6の眼科装置。
【請求項9】
前記輝度閾値決定部は、前記最大輝度値分布の重み付きF値を算出し、前記重み付きF値に基づいて前記第1の閾値を決定する、
請求項8の眼科装置。
【請求項10】
前記輝度閾値決定部は、前記最大輝度値分布に基づいて少なくとも2つの第1の閾値を決定し、
前記制御量決定部は、前記少なくとも2つの第1の閾値から1つの第1の閾値を選択し、前記輝度パラメータの前記値と前記1つの第1の閾値との比較の結果に基づいて前記制御量を決定する、
請求項8の眼科装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、眼科装置、眼底撮影距離の決定方法、プログラム、及び記録媒体に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
眼底撮影は、眼科診断のための強力且つ一般的な手法の1つであり、眼底カメラや走査型レーザー検眼鏡(SLO)を用いて実施されている。特許文献1に開示されている眼底撮影モダリティは、スリット光を用いて眼底を照明し、その戻り光をローリングシャッター型の撮像装置(例えば、ローリングシャッター型のCMOSイメージセンサー)で検出することによって眼底画像を生成するように構成されている。この眼底撮影モダリティは、眼底に対するスリット光の投射位置の移動と撮像装置による戻り光の検出(撮影)とを同期的に繰り返して複数の画像を収集し、これら画像を合成することによって、簡素な構成で眼底画像を取得することを可能にするものである。このような眼底撮影モダリティはスリットスキャンなどと呼ばれている。
【0003】
スリットスキャンで生成される画像にはフレアが発生する場合があることや、フレアの除去や低減には照明光量を低下することが一般に有効であることが知られている。また、スリットスキャンにおいては、照明光量と撮影時間とが互いにトレードオフの関係にあるため、照明光量の低下に伴う撮影時間の延長によって固視微動の発生可能性が高まること、逆に、撮影時間の短縮に伴う照明光量の増加によってフレアの発生可能性が高まることが知られている。更に、フレアの発生可能性は被検眼ごとに異なるため、被検眼ごとに対処する必要があることが知られている。なお、フレアは、被検眼からの戻り光(例えば、角膜反射光)が光学素子により反射及び散乱されることによって生じる不要光の像である。
【0004】
特許文献2には、これら事項の説明とともに、被検眼の赤外眼底像に基づきフレアの発生の有無を判定してスリットスキャンのための条件制御を行うように構成された眼科装置が開示されている。この条件制御は、照明光学系に設けられている光束制限部材(スリット、虹彩絞り)の制御、撮影光学系に設けられている光束制限部材(撮影絞り)の制御、照明光量の制御、及び、撮影時間(イメージセンサーの露光時間)の制御のいずれかを含んでいる。
【0005】
眼底撮影に使用される眼科装置の多くは、被検眼に対する光学系の自動位置合わせ(オートアライメント)を撮影前に実行するように構成されている。例えば、特許文献3に記載されている眼科装置は、被検眼に対するオートアライメントと眼底に対するオートフォーカスとを眼底撮影の前に実行している。この従来のオートアライメントは、被検眼の瞳孔の寸法に基づいて上下左右方向(XY方向)のアライメント目標位置を調整することを特徴としている。一方、前後方向(遠近方向、Z方向)のアライメントは、前眼部像のスプリット像を参照した周知の方法で実行される。また、特許文献3には、眼底像中のフレア領域の大きさに基づき被検眼が小瞳孔であると判定された場合にXY方向のアライメント目標位置の調整を自動で開始することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
米国特許第7831106号明細書
特開2021-145896号公報
特開2016-185192号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示の1つの目的は、スリットスキャン方式の眼底撮影においてフレアの無い画像を取得するための新規な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る実施形態の1つの態様は、撮影部と、移動機構と、画像解析部と、瞳孔径データ取得部と、制御量決定部と、移動制御部とを含む、眼科装置である。撮影部は、光源からの照明光を光スキャナーを介して被検眼の眼底に投射する照明光学系と、照明光の戻り光をローリングシャッターモードで動作可能な第1のイメージセンサーで検出する撮影光学系とを含む。移動機構は、撮影部を移動するように構成されている。画像解析部は、被検眼の眼底の画像を解析して所定の輝度パラメータの値を求めるように構成されている。瞳孔径データ取得部は、被検眼の瞳孔径データを取得するように構成されている。制御量決定部は、画像解析部により求められた輝度パラメータの値と、瞳孔径データ取得部により取得された瞳孔径データとに基づいて、被検眼と撮影部との間の距離の制御量を決定するように構成されている。移動制御部は、制御量決定部により決定された制御量に基づいて移動機構を制御するように構成されている。
【0009】
本開示に係る実施形態の別の態様は、眼底撮影のために被検眼と撮影部との間の距離を決定する方法である。この眼底撮影は、光源からの照明光を光スキャナーを介して被検眼の眼底に投射し、前記照明光の戻り光をローリングシャッターモードで動作可能なイメージセンサーで検出するように構成された撮影部を含む眼科装置を用いて行われる。本態様の方法は、被検眼の眼底の画像を取得する第1の工程と、第1の工程で取得された画像を解析して所定の輝度パラメータの値を求める第2の工程と、被検眼の瞳孔径データを取得する第3の工程と、第2の工程で求められた輝度パラメータの値と第3の工程で取得された瞳孔径データとに基づいて被検眼と撮影部との間の距離を決定する第4の工程とを含んでいる。
【0010】
本開示に係る実施形態の更に別の態様は、実施形態に係る方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
(【0011】以降は省略されています)

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