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公開番号
2025034282
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023140574
出願日
2023-08-30
発明の名称
車両用シート
出願人
日本発條株式会社
,
株式会社SUBARU
代理人
弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類
B60N
2/56 20060101AFI20250306BHJP(車両一般)
要約
【課題】スライドパッド側でも乗員に対して空気の流れを感じさせる。
【解決手段】車両用シート10では、シートクッションパッド20のパッド本体22とシール部材34との間に形成された流路42が、パッド本体22におけるスライドパッド24との対向面22Bに達しており、流路42内の空気が送風機36によって流動する。シートクッション表皮46は、パッド本体22を覆う表皮本体部48が通気性を有しており、パッド本体22とスライドパッド24との間に位置する可動表皮部52がスライドパッド24のスライドによって変形する。このシートクッション表皮46は、シール部材34におけるスライドパッド24側の端部と表皮本体部48との間の隙間66を塞ぐ閉塞表皮部56を有している。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
乗員を着座面で支持するパッドの一部を構成するパッド本体と、
前記パッドの他部を構成し、前記着座面に沿ったスライドにより前記パッド本体に対して接離されるスライドパッドと、
前記パッド本体における前記着座面とは反対側に設けられ、前記パッド本体における前記スライドパッドとの対向面に達する流路を前記パッド本体との間に形成するシール部材と、
前記流路内の空気を流動させる送風機と、
前記パッド本体及び前記スライドパッドを覆うと共に、前記パッド本体を覆う表皮本体部が通気性を有し、前記パッド本体と前記スライドパッドとの間に位置する可動表皮部が前記スライドによって変形する表皮と、
を備え、
前記表皮は、前記シール部材における前記スライドパッド側の端部と前記表皮本体部との間の隙間を塞ぐ閉塞表皮部を有している車両用シート。
続きを表示(約 390 文字)
【請求項2】
前記閉塞表皮部の一端部は、前記表皮本体部と前記可動表皮部との縫製部に共縫いされている請求項1に記載の車両用シート。
【請求項3】
前記閉塞表皮部の他端部は、前記パッド本体に埋め込まれたワイヤに対して係止具を用いて係止されている請求項1又は請求項2に記載の車両用シート。
【請求項4】
前記閉塞表皮部の他端部は、前記シール部材に対して面ファスナを用いて係止されている請求項1又は請求項2に記載の車両用シート。
【請求項5】
前記パッドは、着座する乗員の臀部及び大腿部を支持するシートクッションに設けられたシートクッションパッドであり、前記スライドパッドは、前記パッド本体に対してシート前方側に配置され、前記パッド本体に対してシート前後方向に沿ってスライドされる請求項1又は請求項2に記載の車両用シート。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用シートに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、空調機能を有する乗物用シートが開示されている。この乗物用シートのクッションパッドには、着座面とは反対側に流路が形成されると共に、着座面で開口する複数の貫通孔が流路に連通している。流路に接続された吸気装置が作動すると、複数の貫通孔から空気が吸い込まれ、着座者の大腿部及び臀部が冷却される構成になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-90268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、シートクッションの前後方向の長さを調整可能な車両用シートでは、シートクッションパッドの前部を構成するスライドパッド(エクステンションパッド)が、シートクッションパッドのパッド本体に対してシート前後方向にスライドされて接離する。このようなスライドパッドが設けられた車両用シートでは、パッド本体のみに空調用の流路が形成されることとなり、スライドパッド側では乗員に対して空気の流れを感じさせることができないという課題があった。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、スライドパッド側でも乗員に対して空気の流れを感じさせることが可能な車両用シートを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様の車両用シートは、乗員を着座面で支持するパッドの一部を構成するパッド本体と、前記パッドの他部を構成し、前記着座面に沿ったスライドにより前記パッド本体に対して接離されるスライドパッドと、前記パッド本体における前記着座面とは反対側に設けられ、前記パッド本体における前記スライドパッドとの対向面に達する流路を前記パッド本体との間に形成するシール部材と、前記流路内の空気を流動させる送風機と、前記パッド本体及び前記スライドパッドを覆うと共に、前記パッド本体を覆う表皮本体部が通気性を有し、前記パッド本体と前記スライドパッドとの間に位置する可動表皮部が前記スライドによって変形する表皮と、を備え、前記表皮は、前記シール部材における前記スライドパッド側の端部と前記表皮本体部との間の隙間を塞ぐ閉塞表皮部を有している。
【0007】
第1の態様の車両用シートでは、乗員がパッドの着座面で支持される。パッドの一部は、パッド本体によって構成され、パッドの他部は、スライドパッドによって構成されている。スライドパッドは、着座面に沿ったスライドによりパッド本体に対して接離される。パッド本体における着座面とは反対側には、シール部材が設けられている。シール部材は、パッド本体におけるスライドパッドとの対向面に達する流路をパッド本体との間に形成している。この流路内の空気は、送風機によって流動される。パッド本体及びスライドパッドは、表皮によって覆われている。表皮は、パッド本体を覆う表皮本体部が通気性を有しており、パッド本体とスライドパッドとの間に位置する可動表皮部が上記のスライドによって変形する。
【0008】
パッド本体とスライドパッドとの間の隙間は、表皮の表皮本体部を介して乗員側の空間が流路と連通する。このため、送風機が作動することにより、スライドパッド側でも乗員に対して空気の流れを感じさせることができる。また、上記の表皮は、シール部材におけるスライドパッド側の端部と表皮本体部との間の隙間を塞ぐ閉塞表皮部を有している。これにより、当該隙間を通じた不要な空気の流動を防止することができる。
【0009】
第2の態様の車両用シートは、第1の態様において、前記閉塞表皮部の一端部は、前記表皮本体部と前記可動表皮部との縫製部に共縫いされている。
【0010】
第2の態様の車両用シートによれば、表皮が有する閉塞表皮部の一端部が、表皮が有する表皮本体部と可動表皮部との縫製部に共縫いされているので、縫製の工程を少なくすることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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