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公開番号2025031613
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2024134816
出願日2024-08-13
発明の名称イチョウ葉抽出液の製造方法
出願人国立大学法人高知大学
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類A61K 36/16 20060101AFI20250228BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】イチョウ葉抽出液中のギンコール酸含有量を低減した、新規なイチョウ葉抽出液の製造方法を提供する。
【解決手段】(a)イチョウ葉抽出液をアルカリ化することにより、イチョウ葉抽出液中のギンコール酸を沈殿させる工程、及び(b)ギンコール酸含有量が低減したイチョウ葉抽出液を分離する工程を含む、ギンコール酸含有量が低減したイチョウ葉抽出液の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(a)イチョウ葉抽出液をアルカリ化することにより、イチョウ葉抽出液中のギンコール酸を沈殿させる工程、及び
(b)ギンコール酸含有量が低減したイチョウ葉抽出液を分離する工程
を含む、ギンコール酸含有量が低減したイチョウ葉抽出液の製造方法。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記工程(a)のイチョウ葉抽出液をアルカリ化することが、イチョウ葉抽出液をpH8~12に調整することである、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記工程(a)でpHが2~6であるイチョウ葉抽出液をアルカリ化する、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記ギンコール酸含有量が低減したイチョウ葉抽出液のギンコール酸濃度が15ppm以下である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項5】
前記ギンコール酸含有量が低減したイチョウ葉抽出液のフラボノイド濃度が30ppm以上である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項6】
前記ギンコール酸含有量が低減したイチョウ葉抽出液のテルペノイド濃度が0.5ppm以上である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項7】
(c)0~90℃の温度でイチョウ葉から溶媒抽出によりイチョウ葉抽出液を得る工程をさらに含み、
前記工程(c)、前記工程(a)及び前記工程(b)をこの順に含む、
請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項8】
前記溶媒抽出が、水を含む液体による抽出である、請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
(d)イチョウ葉抽出液を冷却することにより、イチョウ葉抽出液中のギンコール酸を沈殿させる工程
をさらに含み、前記工程(d)は:
前記工程(c)と前記工程(a)との間に行われ;
前記工程(a)と前記工程(b)との間に行われ;又は
前記工程(a)と同時に行われる、
請求項7に記載の製造方法。
【請求項10】
請求項1又は2に記載の方法で製造される、イチョウ葉抽出液。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、イチョウ葉抽出液の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
イチョウは、1科1属1種の落葉高木で、アジア、欧州、北米で栽培されている雌雄異株の植物である。その葉の抽出物は、めまい、耳鳴り、頭痛、記憶力減退、不安感等に対して改善効果があると報告されており、これらの生理活性の関与成分としてはフラボノイド、テルペノイド等が挙げられる。一方、ギンコール酸はアレルゲンであることから、イチョウ葉エキス食品中の含量は5 ppm以下と規格化されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、イチョウ葉抽出液中のギンコール酸含有量を低減した、新規なイチョウ葉抽出液の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者らは、イチョウ葉抽出液をアルカリ化することにより、イチョウ葉抽出液中のギンコール酸が沈殿することを見出した。本発明はかかる知見に基づいてさらに検討を加えることにより完成したものであり、以下の態様を含む。
【0005】
項1.
(a)イチョウ葉抽出液をアルカリ化することにより、イチョウ葉抽出液中のギンコール酸を沈殿させる工程、及び
(b)ギンコール酸含有量が低減したイチョウ葉抽出液を分離する工程
を含む、ギンコール酸含有量が低減したイチョウ葉抽出液の製造方法。
項2.
前記工程(a)のイチョウ葉抽出液をアルカリ化することが、イチョウ葉抽出液をpH8~12に調整することである、項1に記載の製造方法。
項3.
前記工程(a)でpHが2~6であるイチョウ葉抽出液をアルカリ化する、項1又は2に記載の製造方法。
項4.
前記ギンコール酸含有量が低減したイチョウ葉抽出液のギンコール酸濃度が15ppm以下である、項1~3のいずれか一項に記載の製造方法。
項5.
前記ギンコール酸含有量が低減したイチョウ葉抽出液のフラボノイド濃度が30ppm以上である、項1~4のいずれか一項に記載の製造方法。
項6.
前記ギンコール酸含有量が低減したイチョウ葉抽出液のテルペノイド濃度が0.5ppm以上である、項1~5のいずれか一項に記載の製造方法。
項7.
(c)0~90℃の温度でイチョウ葉から溶媒抽出によりイチョウ葉抽出液を得る工程をさらに含み、
前記工程(c)、前記工程(a)及び前記工程(b)をこの順に含む、
項1~6のいずれか一項に記載の製造方法。
項8.
前記溶媒抽出が、水を含む液体による抽出である、項7に記載の製造方法。
項9.
(d)イチョウ葉抽出液を冷却することにより、イチョウ葉抽出液中のギンコール酸を沈殿させる工程
をさらに含み、前記工程(d)は:
前記工程(c)と前記工程(a)との間に行われ;
前記工程(a)と前記工程(b)との間に行われ;又は
前記工程(a)と同時に行われる、
項7又は8に記載の製造方法。
項10.
項1~9のいずれか一項に記載の方法で製造される、イチョウ葉抽出液。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、イチョウ葉抽出液中のギンコール酸含有量を低減した、新規なイチョウ葉抽出液の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
イチョウ葉抽出液をアルカリ化(pH4、pH5、pH6、pH7、pH8又はpH9に調整)後に遠心分離した場合の、上清及び沈殿におけるギンコール酸濃度を測定した結果を示す図である。図中の「元」の項目は、アルカリ化前のイチョウ葉抽出液のギンコール酸濃度を示す。
イチョウ葉抽出液をアルカリ化(pH5、pH7、pH8、pH9又はpH11に調整)後に遠心分離した場合の、上清におけるギンコール酸濃度を測定した結果を示す図である。図中の「元」の項目は、アルカリ化前のイチョウ葉抽出液のギンコール酸濃度を示す。
イチョウ葉抽出液をアルカリ化(pH4、pH5、pH6、pH7、pH8又はpH9に調整)後に遠心分離した場合の、上清及び沈殿におけるフラボノイド濃度及びテルペノイド濃度を測定した結果を示す図である。図中の「元」の項目は、アルカリ化前のイチョウ葉抽出液のフラボノイド濃度又はテルペノイド濃度を示す。
イチョウ葉抽出液をアルカリ化(pH9に調整)後、ろ過又は遠心分離により上清を分離した場合の、上清におけるギンコール酸濃度を測定した結果を示す図である。図中の「元」の項目は、アルカリ化前のイチョウ葉抽出液のギンコール酸濃度を示す。
イチョウ葉に水を加え、室温で24時間(水抽出24h)、90℃で10分間(湯煎10min)、又は100℃で1時間(直火1h)の条件下で抽出を行い、得られたイチョウ葉抽出液におけるギンコール酸、フラボノイド及びテルペノイドの各成分の濃度を測定した結果を示す図である。
イチョウ葉抽出液を2℃で撹拌、室温で撹拌又は60℃で静置した後、ろ過又は遠心分離した場合の、上清におけるギンコール酸濃度を測定した結果を示す図である。(A)粉砕されたイチョウ葉を用いて、90℃で10分間の抽出条件下で得られたイチョウ葉抽出液を用いた場合、(B)粉砕されたイチョウ葉を用いて、90~95℃で1時間の抽出条件下で得られたイチョウ葉抽出液を用いた場合、(C)未粉砕のイチョウ葉を用いて、90℃で10分間の抽出条件下で得られたイチョウ葉抽出液を用いた場合。
【発明を実施するための形態】
【0008】
1.
本発明のイチョウ葉抽出液の製造方法
本発明のイチョウ葉抽出液の製造方法は、
(a)イチョウ葉抽出液をアルカリ化することにより、イチョウ葉抽出液中のギンコール酸を沈殿させる工程、及び
(b)ギンコール酸含有量が低減したイチョウ葉抽出液を分離する工程
を含む、ギンコール酸含有量が低減したイチョウ葉抽出液の製造方法である。
【0009】
本発明のイチョウ葉抽出液の製造方法において、工程(a)のイチョウ葉抽出液をアルカリ化することは、好ましくはイチョウ葉抽出液をpH8~12に調整することであり、より好ましくはイチョウ葉抽出液をpH8~11に調整することであり、さらに好ましくはイチョウ葉抽出液をpH8~pH10に調整することである。
【0010】
イチョウ葉抽出液をアルカリ化する方法は、特に制限されず、例えば、pH調整剤を用いることができる。pH調整剤としては、各種のアルカリ化合物を用いることができ、アルカリ化合物としては、例えば、アルカリ金属化合物等が挙げられる。アルカリ金属化合物としては、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、炭酸ナトリウム(Na
2
CO
3
)、リン酸水素二ナトリウム(Na
2
HPO
4
)等が挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

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