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公開番号2025031609
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2024134323
出願日2024-08-09
発明の名称エンザルタミド錠剤
出願人日本化薬株式会社
代理人
主分類A61K 9/22 20060101AFI20250228BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】
エンザルタミドを有効成分とする医薬錠剤として、溶出されたエンザルタミドの溶解状態が長期に亘り持続される物性の医薬錠剤を提供することである。
【解決手段】
エンザルタミドと水溶性高分子担体を含む固体分散体組成物、崩壊剤、並びに酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む、エンザルタミドを有効成分とする医薬錠剤。酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースを、有効成分を含む固体分散体と併せて処方することで、難水溶解性のエンザルタミドの水溶液を長時間に亘り濃度維持させることができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
エンザルタミドと水溶性高分子担体を含む固体分散体組成物、
崩壊剤、並びに酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む、
エンザルタミドを有効成分とする医薬錠剤。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースが5~40質量部で含有する、請求項1に記載の医薬錠剤。
【請求項3】
水溶性高分子担体が、ポリ[(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸アルキルエステル]共重合体、ポリビニルピロリドン-ポリ酢酸ビニル共重合体、ポリビニルピロリドン、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCAS)、ヒドロキシプロピルセルロース、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースからなる群から選択される1種以上である、請求項1に記載の医薬錠剤。
【請求項4】
水溶性高分子担体が、ポリ[(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸アルキルエステル]共重合体、ポリビニルピロリドン-ポリ酢酸ビニル共重合体、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCAS)からなる群から選択される1種以上である、請求項1に記載の医薬錠剤。
【請求項5】
エンザルタミド1質量部に対し、水溶性高分子担体が1~5質量部で含む、請求項1に記載の医薬錠剤。
【請求項6】
エンザルタミドを有効成分とする医薬錠剤の製造方法であって、
(1)エンザルタミドと水溶性高分子担体を含む固体分散体組成物を調製する工程、
(2)前記固体分散体組成物と、崩壊剤、並びに酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースを混合し、造粒物を調製する工程、
(3)前記造粒物と、滑沢剤を混合し、これを圧縮成型する工程、
を含む、医薬錠剤の製造方法。
【請求項7】
エンザルタミドを有効成分とする医薬錠剤の製造方法であって、
(1)エンザルタミドと水溶性高分子担体を含む固体分散体組成物を調製する工程、
(2)前記固体分散体組成物と、崩壊剤を混合し、造粒物を調製する工程、
(3)前記造粒物と、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース並びに滑沢剤を混合し、これを圧縮成型する工程、
を含む、医薬錠剤の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エンザルタミドを有効成分とした医薬錠剤及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
エンザルタミドは、アンドロゲン受容体(AR)のシグナル伝達を複数の段階で阻害する抗アンドロゲン剤であり、去勢抵抗性前立腺癌の治療剤として用いられている。エンザルタミドは、当初、カプセル製剤として提供されていた。しかしながら、カプセル製剤は服薬が困難な場合があるため、その負担軽減した錠剤が開発されている(非特許文献1)。
エンザルタミドは難水溶性であり、錠剤化には水溶性高分子担体にエンザルタミドを分散させた固体分散体を調製し、これを用いた錠剤が報告されている。特許文献1は、イオン化可能またはイオン化不能のセルロース系ポリマーや、カルボン酸官能化ポリ(メタ)アクリレート等の非セルロース系ポリマーとエンザルタミドを含む溶液を噴霧乾燥して調製した固体分散体を記載している。特許文献2には、エンザルタミドとポリビニルアルコールの固体分散体を記載している。特許文献3には、エンザルタミドの多孔質二酸化ケイ素等の無機担体への吸着体を調製し、これを用いた製剤を記載している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
医薬品インタビューフォーム イクスタンジ(登録商標)錠40mg、イクスタンジ(登録商標)錠80mg
【0004】
特表2015―527411号公報
国際公開2018/199282号
特表2017-507928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、エンザルタミドの溶解状態の安定性に優れた医薬錠剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1] エンザルタミドと水溶性高分子担体を含む固体分散体組成物、
崩壊剤、並びに酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む、
エンザルタミドを有効成分とする医薬錠剤。
[2] 酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースが5~40質量部で含有する、[1]に記載の医薬錠剤。
[3] 水溶性高分子担体が、ポリ[(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸アルキルエステル]共重合体、ポリビニルピロリドン-ポリ酢酸ビニル共重合体、ポリビニルピロリドン、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCAS)、ヒドロキシプロピルセルロース、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースからなる群から選択される1種以上である、[1]または[2]に記載の医薬錠剤。
[4] 水溶性高分子担体が、ポリ[(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸アルキルエステル]共重合体、ポリビニルピロリドン-ポリ酢酸ビニル共重合体、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCAS)からなる群から選択される1種以上である、[1]~[4]の何れか一項に記載の医薬錠剤。
[5] エンザルタミド1質量部に対し、水溶性高分子担体が0.5~5質量部で含む、[1]~[4]の何れか1項に記載の医薬錠剤。
【0007】
[6] エンザルタミドを有効成分とする医薬錠剤の製造方法であって、
(1)エンザルタミドと水溶性高分子担体を含む固体分散体組成物を調製する工程、
(2)前記固体分散体組成物と、崩壊剤、並びに酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースを混合し、造粒物を調製する工程、
(3)前記造粒物と、滑沢剤を混合し、これを圧縮成型する工程、
を含む、医薬錠剤の製造方法。
[7] エンザルタミドを有効成分とする医薬錠剤の製造方法であって、
(1)エンザルタミドと水溶性高分子担体を含む固体分散体組成物を調製する工程、
(2)前記固体分散体組成物と、崩壊剤を混合し、造粒物を調製する工程、
(3)前記造粒物と、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、並びに滑沢剤を混合し、これを圧縮成型する工程、
を含む、医薬錠剤の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、溶出したエンザルタミドが溶液状態で安定に維持される医薬製剤を提供することができる。また、別に好適な効果として、エンザルタミドの溶出性に優れた医薬錠剤を提供することができる。更に、別に好適な効果として、服薬しやすい小型化錠剤を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の医薬錠剤は、有効成分としてエンザルタミドを用いる。エンザルタミドは、化学名が、4-{3-[4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-スルファニリデンイミダゾリジン-1-イル}-2-フルオロ-N-メチルベンズアミドである。当該化合物は、特許第4644737号公報にて報告されており、それに記載の方法により合成することができる。
エンザルタミドは、医薬品の有効成分として用いることができる品質レベルの化合物を用いることが望ましい。
有効成分であるエンザルタミドは、当該医薬錠剤総量に対し10質量%以上30質量%以下で使用することが好ましい。好ましくは10質量%以上20質量%以下である。
【0010】
本発明は、エンザルタミドと水溶性高分子担体を含む固体分散体組成物を含むことを特徴とする。固体分散体組成物は、エンザルタミドが水溶性高分子担体中にアモルファス状態で分散した態様の組成物である。特に限定するものではないが、例えば、エンザルタミドと水溶性高分子担体、及び任意の添加剤を含む溶液を調製し、これから溶媒を除去することで調製することができる(溶液法)。もしくは、エンザルタミドと水溶性高分子担体、及び任意の添加剤を加熱溶融させた後、冷却することで調製できる(ホットメルト法)。
溶液法におけるエンザルタミドと水溶性高分子担体、任意の添加剤を含む溶液は、これら両方を溶解する溶媒を用いれば良く、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチル-t-ブチルケトン等のケトン溶媒、酢酸エチル、酢酸イソピロピル等のエステル溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒、水等が挙げられ、これらを単独もしくは混合溶媒として用いることができる。
エンザルタミドと水溶性高分子担体を含む溶液は、減圧蒸留法や噴霧乾燥法により溶媒を除去し、適宜、乾燥することにより固体分散体組成物を調製することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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