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公開番号2025029453
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-06
出願番号2023134125
出願日2023-08-21
発明の名称燃料電池システム及び燃料電池システムの運転方法
出願人株式会社東芝,東芝エネルギーシステムズ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01M 8/04746 20160101AFI20250227BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】燃料ガスの不足による燃料電池スタックの性能低下を抑制する。
【解決手段】燃料電池システムは、主スタックと従スタックとを含む複数の燃料電池スタックと、リサイクルラインと、従スタックから排出された燃料ガスをリサイクルラインを介して主スタックに供給するリサイクルブロアと、制御装置と、を備える。制御装置は、リサイクルブロアを制御して、燃料電池システムの出力上昇時の燃料電池スタックにおける燃料ガス利用率を、燃料電池システムの定格運転時の燃料電池スタックにおける燃料ガス利用率よりも小さくするように、出力上昇時にリサイクルラインを流れる燃料ガスの流量を、定格運転時にリサイクルラインを流れる燃料ガスの流量よりも大きくする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
燃料電池システムであって、
燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されることにより発電を行う複数の燃料電池スタックであって、主スタックと、前記主スタックから排出された前記燃料ガスが供給される従スタックと、を含む複数の燃料電池スタックと、
前記従スタックから排出された前記燃料ガスが前記主スタックの上流側に流れるリサイクルラインと、
前記リサイクルラインに配置され、前記従スタックから排出された前記燃料ガスを、前記リサイクルラインを介して前記主スタックに供給するリサイクルブロアと、
前記リサイクルブロアを制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記リサイクルブロアを制御して、前記燃料電池システムの出力上昇時の前記燃料電池スタックにおける燃料ガス利用率を、前記燃料電池システムの定格運転時の前記燃料電池スタックにおける燃料ガス利用率よりも小さくするように、前記出力上昇時に前記リサイクルラインを流れる前記燃料ガスの流量を、前記定格運転時に前記リサイクルラインを流れる前記燃料ガスの流量よりも大きくする、燃料電池システム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記出力上昇時は、前記燃料電池システムの起動時を含む、請求項1に記載の燃料電池システム。
【請求項3】
前記出力上昇時は、前記燃料電池システムの負荷上昇時を含む、請求項1に記載の燃料電池システム。
【請求項4】
前記定格運転時の前記燃料ガス利用率は、70%以上90%以下であり、
前記出力上昇時の前記燃料ガス利用率は、40%以上60%以下である、請求項1に記載の燃料電池システム。
【請求項5】
前記制御装置は、前記燃料電池システムの停止時間に基づいて、前記起動時に前記リサイクルラインを流れる前記燃料ガスの流量を決定する、請求項2に記載の燃料電池システム。
【請求項6】
前記制御装置は、前記出力上昇時に、前記主スタックの出力上昇速度を、前記従スタックの出力上昇速度よりも速くする、請求項1~5のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
【請求項7】
燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されることにより発電を行う複数の燃料電池スタックであって、主スタックと、前記主スタックから排出された前記燃料ガスが供給される従スタックと、を含む複数の燃料電池スタックを有する燃料電池システムの運転方法であって、
前記燃料ガスを、前記主スタック及び前記従スタックに供給する供給工程と、
前記従スタックから排出された前記燃料ガスを、リサイクルラインを介して前記主スタックに供給するリサイクル工程と、を備え、
前記リサイクル工程において、前記燃料電池システムの出力上昇時の前記燃料電池スタックにおける燃料ガス利用率を、前記燃料電池システムの定格運転時の前記燃料電池スタックにおける燃料ガス利用率よりも小さくするように、前記出力上昇時に前記リサイクルラインを流れる前記燃料ガスの流量を、前記定格運転時に前記リサイクルラインを流れる前記燃料ガスの流量よりも大きくする、燃料電池システムの運転方法。
【請求項8】
前記出力上昇時は、前記燃料電池システムの起動時を含む、請求項7に記載の燃料電池システムの運転方法。
【請求項9】
前記出力上昇時は、前記燃料電池システムの負荷上昇時を含む、請求項7に記載の燃料電池システムの運転方法。
【請求項10】
前記定格運転時の前記燃料ガス利用率は、70%以上90%以下であり、
前記出力上昇時の前記燃料ガス利用率は、40%以上60%以下である、請求項7に記載の燃料電池システムの運転方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、燃料電池システム及び燃料電池システムの運転方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
燃料電池は、水素等の燃料ガスと空気等の酸化剤ガスが供給されることにより発電を行う発電装置である。とりわけ、燃料電池を構成する燃料電池セルの電解質として、プロトン導電性のイオン交換膜を適用する固定高分子型燃料電池が知られている。固定高分子型燃料電池は、60℃~80℃で動作することから、起動時間が短いという利点がある。その利点を活かし、定置用、一般家庭用、自動車用、携帯電話の基地局用、鉄道用、船舶用等、幅広い用途向けに開発が進められている。
【0003】
燃料電池システムは、燃料電池セルが複数積層された燃料電池スタックと、燃料電池スタックに燃料ガスを供給する燃料ガスブロアと、燃料電池スタックに酸化剤ガスを供給する酸化剤ガスブロアと、燃料電池スタックに冷却水を供給する冷却水ポンプと、制御装置と、を備えている。燃料電池スタック以外の補機の動力は、燃料電池スタックで発電された電力が用いられる。
【0004】
燃料電池スタックでは、燃料ガスが燃料電池スタック内部の全体に行き渡るように、実際の消費量よりも多くの燃料ガスが燃料電池スタックに供給される。燃料電池スタックの運転では、燃料ガスの供給量を多くして、燃料電池スタックにおける燃料ガス利用率(=燃料ガス消費量/燃料ガス供給量)を低くしている。
【0005】
また、燃料ガスの流れ方向において、上流側に配置された主スタックと、下流側に配置された従スタックと、を含む複数の燃料電池スタックを備える燃料電池システムが知られている。この燃料電池システムは、燃料ガスを上流側の主スタックに供給した後、主スタックから排出された燃料ガスを下流側の従スタックに供給するように構成されている。このような構成とすることで、各燃料電池スタックの燃料ガス利用率を低く維持したまま、燃料電池システム全体の燃料ガス利用率を高くすることが可能になる。
【0006】
このような燃料電池システムにおいて、従スタックで消費されなかった余剰の燃料ガスを外部に排出した場合、燃料ガスの使用量が増大することによりランニングコストが増大するとともに、燃料ガスを大気に放出することは安全面でも好ましくない。そこで、燃料電池システムは、従スタックから排出された燃料ガスをリサイクルラインを介して主スタックに再度供給するリサイクル構成にすることができる。リサイクルラインには、従スタックから排出された燃料ガスを、リサイクルラインを介して主スタックに供給するリサイクルブロアが配置されている。
【0007】
ところで、燃料電池システムにおいて、燃料電池セルで燃料ガスが不足すると、アノードの炭素材料が酸化されてプロトンを供給する反応が生じる。この反応により、触媒担体の炭素が酸化されて、気体の二酸化炭素になって消失するため、触媒層の機能が低下する。とりわけ、燃料電池システムの起動時には、燃料電池スタックの全体で燃料ガスが消費されるため、燃料ガスの供給が不十分な箇所があると、触媒層の機能が低下するおそれがある。また、燃料電池システムの負荷上昇時にも、燃料電池スタック内の燃料ガスの消費量が増大するため、同様に、触媒層の機能が低下するおそれがある。
【0008】
とりわけ、上述の主スタックと従スタックとを含む複数の燃料電池スタックを備える燃料電池システムにおいては、各燃料電池スタックを連結する燃料ガス配管の長さが長くなるため、燃料ガスの供給に時間がかかり、燃料電池セルで燃料ガスが不足する可能性が高くなる。このため、燃料電池システムにおいて、燃料ガスの不足により、燃料電池スタックの性能が低下するおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2007-128889号公報
特表2007-536704号公報
特表2007-517370号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、燃料ガスの不足による燃料電池スタックの性能低下を抑制することができる燃料電池システム及び燃料電池システムの運転方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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